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彼女が変えたもの・④ リナリアside
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慌ただしく走る父––ロエン。
この国の国王である父の慌てぶりは異様だ。
「すぐに騎士団に通達せよ。此度の脱走兵共の処遇はこの王家に任せろと!」
「それが騎士団長は調査権限があるとして、交渉の席にすら来ず……」
「余の名前を使ってでも止めよ!」
こんな様相を作り出してしまったのは私が原因だ。
とっくに自覚している。
妻帯者である男性と不義を交わして、子を孕んでしまったのは事実だから。
「お父様」
「っ……リナリア、聞いておったのか」
父の御前に出てから、思わず頭を下げる。
苦労を掛けている事を自覚して、謝罪は自然と口から洩れた。
「私のせいで、苦労をかけております」
「いい。お前には子が出来てしまったからには隠せん。王家の権威のためにもルーベルが妻帯者である事実を隠し通す」
「不出来な結果を庇い立てさせて、申し訳ありません」
父にこんな苦労を掛けてしまうとは思わなかった。
あのナディアという女性が、ここまで厄介だったなんて……
「勘違いするな、リナリア。余の行動理念はあくまで王家のためだ」
「……」
「お前には聖女の素質があり、王家の権威を高める象徴となる責務がある。それが不義などという下らぬ痴情のもつれで失うには惜しい」
「理解、しております」
「お前達の軽率な行動には反吐が出るが、聖女には利用価値がある」
父は『私』ではなく、『聖女』を見ている。
それは誰しもが同じ事で、皆が、民が、貴族が、父が、私を聖女と認識する。
だからこそ、それを失った未来が怖い。
私の評価指数は、それしかないから。
「此度の事態はなんとしても収める。ゆえにリナリア、お前は聖女の価値を落とさぬよう努めよ」
「理解しております、お父様」
あぁ、昔からこうだ。
息苦しい、窮屈な評価基準が首を絞める。
ようやく忘れかけていたのに、ナディアが逃げ出したせいで……この聖女の価値が崩れそうで怖くなる。
父が去った後、窓から王都を見つつ昔を思い出す。
幼き頃から聖女という素質がある私に、皆が祝いの言葉をくれた。
『聖女様の素質があるなら、我が国は安泰です』
『希望の聖女に、数多くの幸があらんことを』
五歳の頃、私は自身の名前を聖女と思い込んでしまっていたほどだ。
それほどまでに皆が私ではなく聖女を待望していた。
しかしこれも運命、素質あるものとしての宿命。
そう理解していたのに、転機が訪れたのは七歳の頃だった。
『今日も……眠れない』
ある夜中、衛兵にも隠れて部屋を抜け出した。
夜中の王城を隠れながら歩くのが好きだった、他に一人の時間も無かったから。
だけどその最中に、デムガル大臣の執務室から声が漏れ聞こえた。
『それは本当か?』
『本当です。娘のナディアに聖女の素質がありました』
『……』
『昨日、私が怪我をしたのを、あの子が治したんです』
執務室からの会話を聞いて、鼓動が跳ね上がったのを感じた。
私と同じ聖女の素質を持つ子供がいると聞いて、嬉しかったのだ。
だって、これからは一人じゃない。
二人でこの期待も重圧も背負っていけるなら、苦しくない、相談できる相手が出来るもの。
『義務として王家に報告しなくてはならないのでしょうか。そう迷い、かつて学園で教鞭を執ってくださったデムガル様にしか、相談できなくて』
『ニア。君は文官の道を断ってまで、今の夫と店を開いたのだろう』
『はい……平穏な生活が私達の望みでしたから』
『なら、君の娘が聖女の素質を持つことは隠し通しなさい。それが平穏のためだ』
デムガル大臣の言葉に耳を疑った。
執務室の傍でうずくまりながら、続く言葉を聞いた。
『今の王家にとって、姫が聖女である事こそが王政にもっとも利点だ。そこに対立存在など邪魔なはずだ』
『……』
『疎ましい存在は、王政の影で消えるのが定め。ならば隠し通し……普通に暮らす人生を送らせてやるのも最善ではないか?』
『デムガル様。確かに、その通りですね』
『君は私の教え子だ、不幸な人生を歩んでほしくはない。最善を選んでくれ』
『分かりました、私もナディアのためにも……この事実と、あの子には力を隠しておきます』
いつしか、私はその場を離れていた。
一人で城内を走りながら、流れていく涙がこらえきれずに止まらなった。
ようやく、分かり合える友達が出来るはずだったのに。
聖女という重荷を、分かち合える人がいるだけで良かったのに。
私の立場がそれを許さないと知って、運命に息苦しさを感じた。
いつも『聖女』を望まれるのに、こんな時だけは『姫』という立場が邪魔をする。
途端に自らの責務が苦しくなった。
誰にも頼れない、誰にも救いを求めてはならない。
だけど、皆が私に救いを求めるの。
私が『聖女』だから
「私の苦しみなんて……誰にも理解されないわ。だって誰も隣にいないもの」
王都を眺めながら、撫でる風が私の赤髪を揺らす。
あの戦地で嫌という程に見てきた、汚らしい鮮血の色と同じ髪にさえ苛立つ。
「私は聖女として苦しくとも生きた。だからこそ……この立場をもう奪われたくない。苦労もしていない女が突然、力を使い出すなんて事だけは許せない」
皆の期待も虚しく、私の力の向上は止まった。
私が一人きりだと知ったあの日から、成長は止まったのだ。
そうなれば、聖女の素質を持つナディアの存在が危惧になる。
もしもナディアが私よりも良い素質を持っており、それが判明すればどうなる?
苦労し、長年苦しみを孤独に耐え忍んだ人生で守ってきた『聖女』の立場は、もう奪われたくはない。
「それにあの女は……私の苦労も知らず」
かつて、ナディアと出会ったある日を思い出す。
きっと彼女は知らないだろうけど、私にとって最も屈辱を感じた日。
あの日から私は、あの女にだけは負けたくはないと……
「ここにおられたのですね、リナリア姫」
「っ……貴方は?」
外を見つめていた私に声をかけたのは、見知らぬ騎士だった。
彼は神妙な表情で、私の前に立つ。
「騎士団所属のセトアです。お話のお時間を頂いてよろしいでしょうか」
セトアと名乗った男性は、黒髪のなびく端正な男性だった。
琥珀色の瞳は綺麗で、少し見とれてしまう。
「な、何用ですか」
「これより騎士団はリナリア姫について、身辺調査を行使させていただきます」
「なっ!? なんのために……」
セトアという人物は冷めた表情で、私を見つめて書類を見せた。
騎士団長の印が押された、正式な調査書だ。
「リナリア姫は妊娠されているなら、この妊娠時期を調べる必要があるからです」
「何を言っているの。たとえ妊娠していても……不義の疑いの証拠にならないはずよ!」
「いえ、もしもリナリア姫が戦地にて妊娠していれば、ルーベルは軍の規律を乱す軍法違反を犯した事が判明する」
「っ!!」
「リナリア姫も同様に、そのような軽率な行為を犯したと分かれば貴族院が黙っていない。王家の重大な過失となる。それらを調査する事は騎士団の職務として正しいものです」
盲点だった……そんな糸口から私達を責め立てる活路を作るなんて……
この騎士は、ナディア同様に放っておけば脅威となると直感で分かった。
「セトアさん。調査をここで止めて頂けますか?」
「できません」
「ここで私が妊娠した証拠が出てこなければ、貴方の今後に響く失態となるわ。その覚悟があるというのね?」
「はい」
「父にとりあって、貴方の職務を解任する事も」
「別に構わない。それをしても、より嫌疑が深められると思いますが」
「っ!? どうして、そこまで」
「俺はただ……またナディアに会いたい。そのために正義を追及するだけだ」
頑なに意見を変えずにセトアという男性は答える。
そして踵を返して、私に語りかけた。
「本日は貴方の医療記録を押収にまいりました。後日に騎士団所属の医者と調査にまいります」
妊娠したという物的証拠を押収した後に、医者と妊娠時期を調べる。
その周到な調査のやり方に、冷や汗が流れる。
思わず、苦し紛れの言葉が出た。
「この国の聖女を貶める行為は、王国の損失を招く行為よ! 貴族が黙ってないわ!」
私の声に、彼は立ち止まって答えた。
「真偽は分かりませんが、脱走兵の報告ではナディアも貴方と同様の素質を持つと聞きました」
は?
「俺にとっては関係ない事ですが……もし事実だと貴族が知れば、彼らは冷静な判断を下してくれるはずです」
はぁ?
あの女が、こんな時に限って力に気付いたの?
いやだ、いやだ、いやだ、いやだ。
どうして、どうして……
「お願いだから、私から奪わないでよ」
私から『聖女』すら奪わないで、私の苦労を崩さないで。
去っていくセトアの背に、虚しくも私の嘆きがこぼれた。
この国の国王である父の慌てぶりは異様だ。
「すぐに騎士団に通達せよ。此度の脱走兵共の処遇はこの王家に任せろと!」
「それが騎士団長は調査権限があるとして、交渉の席にすら来ず……」
「余の名前を使ってでも止めよ!」
こんな様相を作り出してしまったのは私が原因だ。
とっくに自覚している。
妻帯者である男性と不義を交わして、子を孕んでしまったのは事実だから。
「お父様」
「っ……リナリア、聞いておったのか」
父の御前に出てから、思わず頭を下げる。
苦労を掛けている事を自覚して、謝罪は自然と口から洩れた。
「私のせいで、苦労をかけております」
「いい。お前には子が出来てしまったからには隠せん。王家の権威のためにもルーベルが妻帯者である事実を隠し通す」
「不出来な結果を庇い立てさせて、申し訳ありません」
父にこんな苦労を掛けてしまうとは思わなかった。
あのナディアという女性が、ここまで厄介だったなんて……
「勘違いするな、リナリア。余の行動理念はあくまで王家のためだ」
「……」
「お前には聖女の素質があり、王家の権威を高める象徴となる責務がある。それが不義などという下らぬ痴情のもつれで失うには惜しい」
「理解、しております」
「お前達の軽率な行動には反吐が出るが、聖女には利用価値がある」
父は『私』ではなく、『聖女』を見ている。
それは誰しもが同じ事で、皆が、民が、貴族が、父が、私を聖女と認識する。
だからこそ、それを失った未来が怖い。
私の評価指数は、それしかないから。
「此度の事態はなんとしても収める。ゆえにリナリア、お前は聖女の価値を落とさぬよう努めよ」
「理解しております、お父様」
あぁ、昔からこうだ。
息苦しい、窮屈な評価基準が首を絞める。
ようやく忘れかけていたのに、ナディアが逃げ出したせいで……この聖女の価値が崩れそうで怖くなる。
父が去った後、窓から王都を見つつ昔を思い出す。
幼き頃から聖女という素質がある私に、皆が祝いの言葉をくれた。
『聖女様の素質があるなら、我が国は安泰です』
『希望の聖女に、数多くの幸があらんことを』
五歳の頃、私は自身の名前を聖女と思い込んでしまっていたほどだ。
それほどまでに皆が私ではなく聖女を待望していた。
しかしこれも運命、素質あるものとしての宿命。
そう理解していたのに、転機が訪れたのは七歳の頃だった。
『今日も……眠れない』
ある夜中、衛兵にも隠れて部屋を抜け出した。
夜中の王城を隠れながら歩くのが好きだった、他に一人の時間も無かったから。
だけどその最中に、デムガル大臣の執務室から声が漏れ聞こえた。
『それは本当か?』
『本当です。娘のナディアに聖女の素質がありました』
『……』
『昨日、私が怪我をしたのを、あの子が治したんです』
執務室からの会話を聞いて、鼓動が跳ね上がったのを感じた。
私と同じ聖女の素質を持つ子供がいると聞いて、嬉しかったのだ。
だって、これからは一人じゃない。
二人でこの期待も重圧も背負っていけるなら、苦しくない、相談できる相手が出来るもの。
『義務として王家に報告しなくてはならないのでしょうか。そう迷い、かつて学園で教鞭を執ってくださったデムガル様にしか、相談できなくて』
『ニア。君は文官の道を断ってまで、今の夫と店を開いたのだろう』
『はい……平穏な生活が私達の望みでしたから』
『なら、君の娘が聖女の素質を持つことは隠し通しなさい。それが平穏のためだ』
デムガル大臣の言葉に耳を疑った。
執務室の傍でうずくまりながら、続く言葉を聞いた。
『今の王家にとって、姫が聖女である事こそが王政にもっとも利点だ。そこに対立存在など邪魔なはずだ』
『……』
『疎ましい存在は、王政の影で消えるのが定め。ならば隠し通し……普通に暮らす人生を送らせてやるのも最善ではないか?』
『デムガル様。確かに、その通りですね』
『君は私の教え子だ、不幸な人生を歩んでほしくはない。最善を選んでくれ』
『分かりました、私もナディアのためにも……この事実と、あの子には力を隠しておきます』
いつしか、私はその場を離れていた。
一人で城内を走りながら、流れていく涙がこらえきれずに止まらなった。
ようやく、分かり合える友達が出来るはずだったのに。
聖女という重荷を、分かち合える人がいるだけで良かったのに。
私の立場がそれを許さないと知って、運命に息苦しさを感じた。
いつも『聖女』を望まれるのに、こんな時だけは『姫』という立場が邪魔をする。
途端に自らの責務が苦しくなった。
誰にも頼れない、誰にも救いを求めてはならない。
だけど、皆が私に救いを求めるの。
私が『聖女』だから
「私の苦しみなんて……誰にも理解されないわ。だって誰も隣にいないもの」
王都を眺めながら、撫でる風が私の赤髪を揺らす。
あの戦地で嫌という程に見てきた、汚らしい鮮血の色と同じ髪にさえ苛立つ。
「私は聖女として苦しくとも生きた。だからこそ……この立場をもう奪われたくない。苦労もしていない女が突然、力を使い出すなんて事だけは許せない」
皆の期待も虚しく、私の力の向上は止まった。
私が一人きりだと知ったあの日から、成長は止まったのだ。
そうなれば、聖女の素質を持つナディアの存在が危惧になる。
もしもナディアが私よりも良い素質を持っており、それが判明すればどうなる?
苦労し、長年苦しみを孤独に耐え忍んだ人生で守ってきた『聖女』の立場は、もう奪われたくはない。
「それにあの女は……私の苦労も知らず」
かつて、ナディアと出会ったある日を思い出す。
きっと彼女は知らないだろうけど、私にとって最も屈辱を感じた日。
あの日から私は、あの女にだけは負けたくはないと……
「ここにおられたのですね、リナリア姫」
「っ……貴方は?」
外を見つめていた私に声をかけたのは、見知らぬ騎士だった。
彼は神妙な表情で、私の前に立つ。
「騎士団所属のセトアです。お話のお時間を頂いてよろしいでしょうか」
セトアと名乗った男性は、黒髪のなびく端正な男性だった。
琥珀色の瞳は綺麗で、少し見とれてしまう。
「な、何用ですか」
「これより騎士団はリナリア姫について、身辺調査を行使させていただきます」
「なっ!? なんのために……」
セトアという人物は冷めた表情で、私を見つめて書類を見せた。
騎士団長の印が押された、正式な調査書だ。
「リナリア姫は妊娠されているなら、この妊娠時期を調べる必要があるからです」
「何を言っているの。たとえ妊娠していても……不義の疑いの証拠にならないはずよ!」
「いえ、もしもリナリア姫が戦地にて妊娠していれば、ルーベルは軍の規律を乱す軍法違反を犯した事が判明する」
「っ!!」
「リナリア姫も同様に、そのような軽率な行為を犯したと分かれば貴族院が黙っていない。王家の重大な過失となる。それらを調査する事は騎士団の職務として正しいものです」
盲点だった……そんな糸口から私達を責め立てる活路を作るなんて……
この騎士は、ナディア同様に放っておけば脅威となると直感で分かった。
「セトアさん。調査をここで止めて頂けますか?」
「できません」
「ここで私が妊娠した証拠が出てこなければ、貴方の今後に響く失態となるわ。その覚悟があるというのね?」
「はい」
「父にとりあって、貴方の職務を解任する事も」
「別に構わない。それをしても、より嫌疑が深められると思いますが」
「っ!? どうして、そこまで」
「俺はただ……またナディアに会いたい。そのために正義を追及するだけだ」
頑なに意見を変えずにセトアという男性は答える。
そして踵を返して、私に語りかけた。
「本日は貴方の医療記録を押収にまいりました。後日に騎士団所属の医者と調査にまいります」
妊娠したという物的証拠を押収した後に、医者と妊娠時期を調べる。
その周到な調査のやり方に、冷や汗が流れる。
思わず、苦し紛れの言葉が出た。
「この国の聖女を貶める行為は、王国の損失を招く行為よ! 貴族が黙ってないわ!」
私の声に、彼は立ち止まって答えた。
「真偽は分かりませんが、脱走兵の報告ではナディアも貴方と同様の素質を持つと聞きました」
は?
「俺にとっては関係ない事ですが……もし事実だと貴族が知れば、彼らは冷静な判断を下してくれるはずです」
はぁ?
あの女が、こんな時に限って力に気付いたの?
いやだ、いやだ、いやだ、いやだ。
どうして、どうして……
「お願いだから、私から奪わないでよ」
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