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15話
王妃のカミラが不正な出金していた疑いのあるロット伯爵。
彼は齢三十程でありながら、目を引く程の美形であるのが特徴だった。
「ち、調査の件で来てくださったとのことですが。我が伯爵家はやましい事などしておりませんよ」
少し気の弱さを感じる受け答え。
加えて目線はあちこちをさまよい、今も調査している騎士達を見て汗を流している。
グレーだった疑惑、カミラとの淫靡な交際関係が確信に近づきながら問いかける。
「ロット伯爵、カミラ王妃と慈善事業を共同にて進めているようですが……事業規模に合わぬ寄付金を受け取っているのは事実のはず。その余剰金はどこに?」
「それは……私が記載を漏らしていただけで、孤児達への支援などで細かな出費が重なって––––」
言い訳の言葉。
どうせそんな苦し紛れの抵抗をすると思っていた。
だからこそ、用意していた書類をロット伯爵に投げつける。
「うっ! これは……」
「過去の記録と、貴方達が慈善事業を始めてからの記録を照査しました」
「それが、なんだというんですか」
「貴方とカミラ王妃は共同にて貧困街の支援を行っていたようですが……過去に比べて、今の方が貧困街は広がっており、支援を求める者も増えています」
「……」
「おかしいですね。これだけの寄付金を受け取り、加えて全額を正しく使ったというのに……記録には一切反映されていない。むしろ貧困街の状況は悪化している」
ロット伯爵の顔が歪む。
額にダラダラと流れる脂汗、美形な表情が苦しげになっていく。
「本来ならば他の支援事業に払われるべき金銭が全て貴方達に払われていたからこそ、貧困街の支援は減少したようです」
「……」
「他の支援を切りながら多額の寄付金を受け取る汚職。これにより多くの者が苦しんでいるのは事実よ」
青ざめて、震えだすロット伯爵。
自らがカミラ王妃と共謀して進めていた事業、その悪影響に今更気付いたのだろう。
「しかと調査すればいずれ分かることです」
「……」
「今なら貴方だけの罪になる。伯爵家を守る矜持を持つのなら白状なさい」
「わ、私は本当に……なにも」
「では! このまま一族全て罪に問いましょう。どうせ全て調査すれば分かる事なのだから!」
「い、一族? 家族もか? ど、どうして!?」
「もちろんでしょう? 支援事業を狂わせた汚職が明らかになれば……それはいわば王国への経済的打撃、貧困拡大、治安悪化を助長させていたものだから」
ロット伯爵の顔が歪む。
俯いて、震える両手を押さえるように組んでいた。
「さぁ、改めて問いかけます。これが最後よ……全て白状なさい。貴方達のしていた事、やっていた事。全てね」
「……」
「ほら、娘さんや、息子さんが庭園で遊んでおります。このままあの無関係な子供達も巻き込むつもりですか?」
庭園で何も知らずに遊ぶ子供達。
もちろんそんな気は無いが、彼を揺さぶるための問いかけを漏らす。
ロット伯爵はそれを見て、暫くの沈黙の後に、大きく息を吐いた。
「カミラ王妃に誘われて、慈善事業とな名ばかりで寄付金による資金を受け取っていたのは…………事実です」
「証拠となるものはありますね」
「地下室の金庫に、受け取った資金を貯めております」
大当たり、狙い通りの証拠が手に入った。
これでカミラ王妃が横領をしていた事実は決定的となった。
加えて……
「その様子では、ロット伯爵。話をもちかけたのはカミラからね」
「ええ……資金繰りに困る我が家に、カミラ王妃がもちかけてくださったのです。資金を流す代わりに、要望があると」
「要望?」
「肉体的な性交渉を条件とされました。満足するまで行為をしてほしいと……ただ理由は一切聞くなと言われて……そこまで求めていたカミラ王妃の心情は分かりません」
語られていくカミラ王妃の条件。
それは資金難であったロット伯爵に、家を維持するために横領した金を流す。
対価として満足するまでの時間を過ごすという、権威を握った者の欲望まみれの、傲慢不遜な振舞いでもあった。
「それを受け入れたのですね。ロット伯爵」
「申し訳……ありません。我が一族、伯爵家の存続のために……私は……」
「そうですか。証言どうも」
同情の感情はなく、淡々と言葉を告げる。
ここで情状酌量する事は私の役目ではないし、それが許される程に軽い罪だと思ってもいない。
国家を背負う者が犯した罪で民を苦しめている。
それは決して、どんな事情があろうと許されはしない。
「ついでに聞いておきます。帳簿に記されたこのシルヴァン王家騎士の鎧一式。これはなんですか?」
帳簿に記載されていたシルヴァン王家騎士の鎧について、言及せざるを得ない。
私の問いかけに、ロット伯爵は無言で首を横に振った。
「それは……分かりません。カミラ王妃が私に入手してほしいと突然言って、受け取っていかれたので」
予想外の事だが、カミラ王妃が一年前のあの騎士と関わっている。
どういった関係性だ、自らの立場が悪くなる真実を伝える意味が分からない。
なんにせよ、横領の罪を裁いた後……全てを白状してもらうほかないだろう。
「なんにせよ、これでカミラ王妃を裁けます。貴方にも然るべき処罰は下りましょう。それでは……」
「あ、あの! カミラ王妃は、裁かれるのですか?」
ふと、ロット伯爵は全てを話した後に私を呼び止める。
振り返れば、彼は泣きながら呟いた。
「あの方は行為中、ずっと……ずっと泣かれておりました」
「泣いていた?」
「その悲泣に私は何も言えぬままでしたが。なにか……なにか事情が、あるのかもしれません」
「どうでもいいわ、そんなもの。王家を背負いながら、甘えた感情で治世を乱すなど……不愉快でしかない」
「え?」
ロット伯爵の告白に、私は苛立ちながら呟く。
不愉快で、最悪な事を聞いたと……思いながら。
◇◇◇
王城に戻り、早々に王妃室へと向かう。
その足には自然と怒りが乗ってしまっていた。
疑惑だった横領が事実になっただけでなく、肉体的性交を王妃の立場で行った。
その大罪、民が生きるために稼いだ金を受け取りながら、傲慢にも自らの欲求のみに使用する王妃が許せなかった。
怒りのままに、妃室へと向かうが……
「立ち止まってください。現在……カミラ王妃は面会を断っております」
カミラ王妃の部屋の目にて、専属の騎士二人が行く手を遮った。
「王妃の罪は調査により明らかになりました。通してください、全ての事実を吐いてもらうわ」
「っ……で、ですが。通せません……正当な手続きの末に、然るべき手順で」
そんなの、いつまでかかるというの。
考えられない事だけど、その間に国外に亡命でもされかねない。
それほどの重罪だとカミラ王妃も理解しているからこそ、命を守るためにはそんな手段も視野に入れるはず。
だから……
「リューグ! 頼みます」
「承知」
指示により、行く手を阻んだ騎士達にリューグがみねうちを打ち込む。
うずくまって気絶した騎士を通り過ぎて、カミラ王妃の部屋の扉を開いた。
「っ! フィ、フィリア……なにを、なにをしにきて……」
あぁ、やはり危惧していた通りね。
荷物をまとめて、まるでここから出ていくかのような準備をしているカミラ。
亡命の手筈でも進めていたのだろうか。
「さて、カミラ……まずは貴方の罪を裁く準備は整いましたよ」
なんにせよ、逃がすはずがない。
この五年の苦しみを全部、倍以上の報いにして返してあげる。
さぁ……
「次は……貴方の番ですよ」
この王妃の罪を裁く時だ。
彼は齢三十程でありながら、目を引く程の美形であるのが特徴だった。
「ち、調査の件で来てくださったとのことですが。我が伯爵家はやましい事などしておりませんよ」
少し気の弱さを感じる受け答え。
加えて目線はあちこちをさまよい、今も調査している騎士達を見て汗を流している。
グレーだった疑惑、カミラとの淫靡な交際関係が確信に近づきながら問いかける。
「ロット伯爵、カミラ王妃と慈善事業を共同にて進めているようですが……事業規模に合わぬ寄付金を受け取っているのは事実のはず。その余剰金はどこに?」
「それは……私が記載を漏らしていただけで、孤児達への支援などで細かな出費が重なって––––」
言い訳の言葉。
どうせそんな苦し紛れの抵抗をすると思っていた。
だからこそ、用意していた書類をロット伯爵に投げつける。
「うっ! これは……」
「過去の記録と、貴方達が慈善事業を始めてからの記録を照査しました」
「それが、なんだというんですか」
「貴方とカミラ王妃は共同にて貧困街の支援を行っていたようですが……過去に比べて、今の方が貧困街は広がっており、支援を求める者も増えています」
「……」
「おかしいですね。これだけの寄付金を受け取り、加えて全額を正しく使ったというのに……記録には一切反映されていない。むしろ貧困街の状況は悪化している」
ロット伯爵の顔が歪む。
額にダラダラと流れる脂汗、美形な表情が苦しげになっていく。
「本来ならば他の支援事業に払われるべき金銭が全て貴方達に払われていたからこそ、貧困街の支援は減少したようです」
「……」
「他の支援を切りながら多額の寄付金を受け取る汚職。これにより多くの者が苦しんでいるのは事実よ」
青ざめて、震えだすロット伯爵。
自らがカミラ王妃と共謀して進めていた事業、その悪影響に今更気付いたのだろう。
「しかと調査すればいずれ分かることです」
「……」
「今なら貴方だけの罪になる。伯爵家を守る矜持を持つのなら白状なさい」
「わ、私は本当に……なにも」
「では! このまま一族全て罪に問いましょう。どうせ全て調査すれば分かる事なのだから!」
「い、一族? 家族もか? ど、どうして!?」
「もちろんでしょう? 支援事業を狂わせた汚職が明らかになれば……それはいわば王国への経済的打撃、貧困拡大、治安悪化を助長させていたものだから」
ロット伯爵の顔が歪む。
俯いて、震える両手を押さえるように組んでいた。
「さぁ、改めて問いかけます。これが最後よ……全て白状なさい。貴方達のしていた事、やっていた事。全てね」
「……」
「ほら、娘さんや、息子さんが庭園で遊んでおります。このままあの無関係な子供達も巻き込むつもりですか?」
庭園で何も知らずに遊ぶ子供達。
もちろんそんな気は無いが、彼を揺さぶるための問いかけを漏らす。
ロット伯爵はそれを見て、暫くの沈黙の後に、大きく息を吐いた。
「カミラ王妃に誘われて、慈善事業とな名ばかりで寄付金による資金を受け取っていたのは…………事実です」
「証拠となるものはありますね」
「地下室の金庫に、受け取った資金を貯めております」
大当たり、狙い通りの証拠が手に入った。
これでカミラ王妃が横領をしていた事実は決定的となった。
加えて……
「その様子では、ロット伯爵。話をもちかけたのはカミラからね」
「ええ……資金繰りに困る我が家に、カミラ王妃がもちかけてくださったのです。資金を流す代わりに、要望があると」
「要望?」
「肉体的な性交渉を条件とされました。満足するまで行為をしてほしいと……ただ理由は一切聞くなと言われて……そこまで求めていたカミラ王妃の心情は分かりません」
語られていくカミラ王妃の条件。
それは資金難であったロット伯爵に、家を維持するために横領した金を流す。
対価として満足するまでの時間を過ごすという、権威を握った者の欲望まみれの、傲慢不遜な振舞いでもあった。
「それを受け入れたのですね。ロット伯爵」
「申し訳……ありません。我が一族、伯爵家の存続のために……私は……」
「そうですか。証言どうも」
同情の感情はなく、淡々と言葉を告げる。
ここで情状酌量する事は私の役目ではないし、それが許される程に軽い罪だと思ってもいない。
国家を背負う者が犯した罪で民を苦しめている。
それは決して、どんな事情があろうと許されはしない。
「ついでに聞いておきます。帳簿に記されたこのシルヴァン王家騎士の鎧一式。これはなんですか?」
帳簿に記載されていたシルヴァン王家騎士の鎧について、言及せざるを得ない。
私の問いかけに、ロット伯爵は無言で首を横に振った。
「それは……分かりません。カミラ王妃が私に入手してほしいと突然言って、受け取っていかれたので」
予想外の事だが、カミラ王妃が一年前のあの騎士と関わっている。
どういった関係性だ、自らの立場が悪くなる真実を伝える意味が分からない。
なんにせよ、横領の罪を裁いた後……全てを白状してもらうほかないだろう。
「なんにせよ、これでカミラ王妃を裁けます。貴方にも然るべき処罰は下りましょう。それでは……」
「あ、あの! カミラ王妃は、裁かれるのですか?」
ふと、ロット伯爵は全てを話した後に私を呼び止める。
振り返れば、彼は泣きながら呟いた。
「あの方は行為中、ずっと……ずっと泣かれておりました」
「泣いていた?」
「その悲泣に私は何も言えぬままでしたが。なにか……なにか事情が、あるのかもしれません」
「どうでもいいわ、そんなもの。王家を背負いながら、甘えた感情で治世を乱すなど……不愉快でしかない」
「え?」
ロット伯爵の告白に、私は苛立ちながら呟く。
不愉快で、最悪な事を聞いたと……思いながら。
◇◇◇
王城に戻り、早々に王妃室へと向かう。
その足には自然と怒りが乗ってしまっていた。
疑惑だった横領が事実になっただけでなく、肉体的性交を王妃の立場で行った。
その大罪、民が生きるために稼いだ金を受け取りながら、傲慢にも自らの欲求のみに使用する王妃が許せなかった。
怒りのままに、妃室へと向かうが……
「立ち止まってください。現在……カミラ王妃は面会を断っております」
カミラ王妃の部屋の目にて、専属の騎士二人が行く手を遮った。
「王妃の罪は調査により明らかになりました。通してください、全ての事実を吐いてもらうわ」
「っ……で、ですが。通せません……正当な手続きの末に、然るべき手順で」
そんなの、いつまでかかるというの。
考えられない事だけど、その間に国外に亡命でもされかねない。
それほどの重罪だとカミラ王妃も理解しているからこそ、命を守るためにはそんな手段も視野に入れるはず。
だから……
「リューグ! 頼みます」
「承知」
指示により、行く手を阻んだ騎士達にリューグがみねうちを打ち込む。
うずくまって気絶した騎士を通り過ぎて、カミラ王妃の部屋の扉を開いた。
「っ! フィ、フィリア……なにを、なにをしにきて……」
あぁ、やはり危惧していた通りね。
荷物をまとめて、まるでここから出ていくかのような準備をしているカミラ。
亡命の手筈でも進めていたのだろうか。
「さて、カミラ……まずは貴方の罪を裁く準備は整いましたよ」
なんにせよ、逃がすはずがない。
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