【完結】醜い豚公爵様と結婚することになりましたが愛してくれるので幸せです

なか

文字の大きさ
22 / 25

22話

しおりを挟む
「くそ!くそっ!!」

気持ちが落ち着かずにただ地面に拳を叩きつける
俺がシャーロットを手にすると思っていた………

だが、あいつ…ウィリアムの気迫に心の底から恐怖して
怯えて、引いてしまったんだ
そして、ウィリアムと連れ歩くシャーロットの姿は心の底から幸せな笑みを浮かべていた

腹立たしい、イライラする…俺が負けたんだ
受け入れがたい現実に抑えられない気持ち
こんなの初めてだ


「くそ!!」

再度、地面に拳を叩き付けると痛みが走る
その痛みのおかげで少し冷静になれた

「そうだ、何を俺はシャーロット1人に囚われていたんだ?…俺を愛する女など、腐るほどいるじゃないか」

そうだ、気持ちを変えて考えてみろ
ウィリアムはあの女1人だけだ、俺には…無数にいるじゃないか
落ち込む必要なんてない、潔くあんな女忘れてしまえばいい話だ


「よし」

気持ちを切り替えて
俺の誕生を祝う会場へ向かう
すでにシャーロット達は帰ってしまっていたが、まだ貴族達は残っていて話し込んでいた
俺は会場に入って近くにいた令嬢に声をかける

「おい、今日は俺の相手を許可してやる…こい」

そう言って令嬢の腕を引くが、そいつは俺の腕を振りほどき
どこか嫌悪感をみせるような表情で見つめてきた
「すいません、私は無理です」と言って

なんだ。この女…まぁいい
こんな奴は置いて次の女へ声をかける

また断られた

次だ

また

次も

その次も


令嬢達は俺から逃げるように会場から出ていく
何が起こっている?みんな俺を見て抱いてほしいと懇願していたはずだ
意味もわからず立ち尽くしていると

鼻に刺さる香水の匂いが俺に届く
振り返ると、果実水を吞むベネットが俺を見つめていた
この際だ、この女でいい

「おい、お前、俺に抱かれる許可を」

「お断りします」

は?
先程まであれだけ俺になびいいていたはずのコイツでさえ?
困惑していると、ベネットは少し呆れた笑みを見せた

「一応、気づいてないみたいなんで忠告しておきますね、私を含めてあなたに抱かれる事がステータスだと感じていました、それが幸せになると思っていました」

「その通りじゃないか、皆俺に抱かれにきていたはずだ」

「いいえ、気付いたんですよ…自分を愛してくれる人がいて、その人を愛する事が幸せなのだと、シャーロット達を見て…私も心の底から羨ましく思った」

「な…何を言っている?」

「自分しか愛していないあなたには分からないかもしれませんね……私もシャーロットが言っていた意味がようやくわかりました…もうレオナード様に魅力を感じません…それでは」


ベネットはそう言って、冷たい表情で去っていった
俺の誕生日を祝う会のはずだった

だが、いつしか会場に立っているのは俺1人だけだ


「ちっ…そんなわけない、俺に抱かれたいはずだ…そのはずなんだ」


呟くように俺は会場を後にしようと歩きだすと
腕に誰かが抱きつく

「レオナード様!!」

「っ!?誰だ?」

見知らぬ女だった
俺の言葉に彼女は頬を膨らまして
小さな怒りを見える

「もう、忘れてしまったのですか!

「…………覚えていないが、ちょうどいい、俺に抱かれにきたのだろう」

「はい!レオナード様との夜を私はずっと待っていたんです」

「そうか、そうか…………では来い」

やはり、俺の下には女が来るじゃないか
あいつらは馬鹿だ
俺の魅力を忘れてわざわざ抱かれる好機を逃したのだから



俺の部屋に女と共に入る
よく見れば
コイツの胸は大きいし顔も悪くないな


大きくなる愚息
俺は部屋に入ったと同時に服を脱いで寝台に座る

「早く来い」と言って

女は笑いながら話す

来たけど大きな部屋ですね」



俺が女を抱くときに使う部屋
ここなら誰も文句を言わない、だから女は絶対ここでしか抱かないと決めている

女は笑いながら


ガチャリと


扉の鍵をかけた



その時の表情は何故か人形を見ているような


不気味な雰囲気を感じた
しおりを挟む
感想 29

あなたにおすすめの小説

【完結】失いかけた君にもう一度

暮田呉子
恋愛
偶然、振り払った手が婚約者の頬に当たってしまった。 叩くつもりはなかった。 しかし、謝ろうとした矢先、彼女は全てを捨てていなくなってしまった──。

「妹の方が可愛い」と不倫夫に捨てられた私。どうぞ借金まみれの実家ごと引き取って。私が肩代わりしていた負債、すべてお二人に引き継いでおきました

唯崎りいち
恋愛
「お前より妹の方が可愛い」 不倫した夫は私を追い出し、略奪した妹と笑った。 どうぞ、その「可愛い妹」と地獄までお幸せに。 私が肩代わりしていた実家と店の多額の借金、すべてお二人に引き継いでおきましたから。 「財布」を失った元夫と、逃げ場を失った妹。 身の丈に合わない贅沢を望んだ寄生虫たちの、惨めな末路を特等席で眺めさせていただきます。

別れたいようなので、別れることにします

天宮有
恋愛
伯爵令嬢のアリザは、両親が優秀な魔法使いという理由でルグド王子の婚約者になる。 魔法学園の入学前、ルグド王子は自分より優秀なアリザが嫌で「力を抑えろ」と命令していた。 命令のせいでアリザの成績は悪く、ルグドはクラスメイトに「アリザと別れたい」と何度も話している。 王子が婚約者でも別れてしまった方がいいと、アリザは考えるようになっていた。

【完結】真実の愛に目覚めたと婚約解消になったので私は永遠の愛に生きることにします!

ユウ
恋愛
侯爵令嬢のアリスティアは婚約者に真実の愛を見つけたと告白され婚約を解消を求められる。 恋する相手は平民であり、正反対の可憐な美少女だった。 アリスティアには拒否権など無く、了承するのだが。 側近を婚約者に命じ、あげくの果てにはその少女を侯爵家の養女にするとまで言われてしまい、大切な家族まで侮辱され耐え切れずに修道院に入る事を決意したのだが…。 「ならば俺と永遠の愛を誓ってくれ」 意外な人物に結婚を申し込まれてしまう。 一方真実の愛を見つけた婚約者のティエゴだったが、思い込みの激しさからとんでもない誤解をしてしまうのだった。

あなたの思い通りにはならない

木蓮
恋愛
自分を憎む婚約者との婚約解消を望んでいるシンシアは、婚約者が彼が理想とする女性像を形にしたような男爵令嬢と惹かれあっていることを知り2人の仲を応援する。 しかし、男爵令嬢を愛しながらもシンシアに執着する身勝手な婚約者に我慢の限界をむかえ、彼を切り捨てることにした。 *後半のざまあ部分に匂わせ程度に薬物を使って人を陥れる描写があります。苦手な方はご注意ください。

お飾りの私と怖そうな隣国の王子様

mahiro
恋愛
お飾りの婚約者だった。 だって、私とあの人が出会う前からあの人には好きな人がいた。 その人は隣国の王女様で、昔から二人はお互いを思い合っているように見えた。 「エディス、今すぐ婚約を破棄してくれ」 そう言ってきた王子様は真剣そのもので、拒否は許さないと目がそう訴えていた。 いつかこの日が来るとは思っていた。 思い合っている二人が両思いになる日が来ればいつの日か、と。 思いが叶った彼に祝いの言葉と、破棄を受け入れるような発言をしたけれど、もう私には用はないと彼は一切私を見ることなどなく、部屋を出て行ってしまった。

【完結】愛したあなたは本当に愛する人と幸せになって下さい

高瀬船
恋愛
伯爵家のティアーリア・クランディアは公爵家嫡男、クライヴ・ディー・アウサンドラと婚約秒読みの段階であった。 だが、ティアーリアはある日クライヴと彼の従者二人が話している所に出くわし、聞いてしまう。 クライヴが本当に婚約したかったのはティアーリアの妹のラティリナであったと。 ショックを受けるティアーリアだったが、愛する彼の為自分は身を引く事を決意した。 【誤字脱字のご報告ありがとうございます!小っ恥ずかしい誤字のご報告ありがとうございます!個別にご返信出来ておらず申し訳ございません( •́ •̀ )】

嫌いなところが多すぎるなら婚約を破棄しましょう

天宮有
恋愛
伯爵令嬢の私ミリスは、婚約者ジノザに蔑まれていた。 侯爵令息のジノザは学園で「嫌いなところが多すぎる」と私を見下してくる。 そして「婚約を破棄したい」と言ったから、私は賛同することにした。 どうやらジノザは公爵令嬢と婚約して、貶めた私を愛人にするつもりでいたらしい。 そのために学園での評判を下げてきたようだけど、私はマルク王子と婚約が決まる。 楽しい日々を過ごしていると、ジノザは「婚約破棄を後悔している」と言い出した。

処理中です...