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10話
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私が精神を病んだという話を逆手にとる。
そのための計画を話せば、ドルマン公爵が手を叩き始めた。
これは拍手してくれているの?
「良いアイデアだ。奇抜だが、レイクス殿の評価はどう転んでも致命傷を負うだろうな」
「受け入れてくださいますか?」
「あぁ、協力しよう。退屈な日々にこういったトラブルは興味を惹かれるものだ」
面白がっているような口ぶりだけど、理由はどうあれ私の計画に協力してくれるなら幸いだ。
早速準備に必要な諸々を話し終えた後、決行は三日後に決まった。
「ではドルマン公爵、三日後はよろしくお願いいたします」
「あぁ、必ず計画通りに遂行しよう」
「助かります、本当にこのような迷惑をかけて……申し訳ありま––––」
改めて謝罪、そしてお辞儀をする。
だけどドルマン公爵は私の肩に手を置いて、下げた頭を上げさせる。
「アイラ殿が謝罪する事ではない。それは自らの非を認める行為だ。君は自らの行動が間違いだと思っているのか?」
「……いえ。私はこれが正しいと思って、貴方に会いにきました」
「ならば頭を下げずに堂々とせよ。これから君はその負った傷で様々な評価を嫌でも受けるだろう。だがそんな評価など気にする事は無い」
「ドルマン公爵……」
「自らが培ってきた評価。それを確かに保ち続けよ。他者の安易な評価など気にせずに生きていくんだ」
かつてあの指先にも教えてもらった。
目が見えなくて、傷痕のせいでレイクスにこき下ろされた。
だけどこの傷で私の今までが死ぬわけではないんだ。
だったら目が見えなくなったとしても、今まで通りに自信を持って生きていこう。
「分かっております、ドルマン公爵。以前にも……それを教えてもらえたから」
「それは良い価値観を持った者が傍にいたようだな」
あれがレイクスなのか、いまだに分からない。
だけどきっと……もうすぐにその秘密も分かるはずだ。
「しかし、レイクス殿も邪な考えで身を滅ぼす事になるだろうな。診断書の偽装にて妻を貶すなど……昼間は精力的に領主業をこなすために、各地を回っていると聞いていたのに」
「昼間は各地を回っていた?」
ふと気になる事を告げたドルマン公爵に思わず聞き返す。
「あぁそうだ。君が倒れた日から、昼間は君が行っていた領地管理の引継ぎをしていたと聞いている」
「昼間……?」
それはおかしい、おかしいのだ。
なにせ今までレイクスが私に会いに来ていたのは昼間だったはずだ。
指先の彼は夜に来て、罵倒するレイクスは昼間に来ていた。
領地管理のために各地を視察していたのなら、レイクスが昼間に屋敷に居るのはあり得ない。
だけど……
『……昨夜の事は忘れろ』
以前にレイクスは夜に会いに来ていたかのような発言を思い出す。
どうしてか分からないけど、あの言葉がやけに引っかかるのだ。
昼間に会いに来ていたはずのレイクスは、実際は領主業で屋敷に居なかった。
なら、私がレイクスと会っていた時間は……
「どうかしたのか?」
「い、いえ! すみません、ドルマン公爵様の前でぼうっとしてしまって」
考え込んでしまっており、心配されてしまった。
今は疑問に答えを抱いても仕方ない、この答えはレイクスに直接聞くしかない。
「レイクス殿も昔はこうではなかったのだがな……惜しい事をした」
「私の傷が彼を狂わせたのかもしれません」
「いや……思い出したのかもしれんな。彼はかつて弟を亡くしており、それを苦にしていたはずだ」
「弟?」
レイクスに弟が居たなんて聞いた事がない。
それに亡くなっていたなんて……
「彼が言わぬのも無理はない。弟君は君のように不自由な身体で生まれて、周りに蔑まれて生きていた。それを苦にして僅か九歳で自死を選んだという。肉親からは言えぬだろうさ」
そんな事があったなんて、私はなにも知らなかった。
知らされていたなかったのだ。
私はやはり信頼されてはいなかったのだと確信する。
「ドルマン公爵様、私はレイクスにどんな過去があろうと……蔑まれた記憶は消えません」
「分かっている。君が離婚を決めたのなら、私は否定する気もない」
「改めて三日後、お願いします」
「あぁ、君の健闘を祈っている」
ドルマン公爵様の協力は取り次げた。
ならば後は期日を待つだけだ。
再び馬車に乗り、屋敷へと戻る。
傷は痛むが、まだ痛み止めの効果が残っておかげで楽だ。
屋敷に戻り、レイクスに見つからぬ内に部屋に戻れればと思っていたが……
「––––!!」
屋敷に入れば、なにやら怒声が聞こえてくる。
あまりに荒々しい声に嫌でも警戒してしまう。
なにがあったというの。
「アイラ奥様、私が見てくるので……使用人と共に部屋にお戻りください」
シルヴァがそう言って走っていく音が聞こえた。
だけど怒声は止む事は無くて、玄関に立つ私にまで一部が聞こえ始めた。
「––––勝手に近づくな! お前は––––」
断片的に聞こえる声には、誰かに対して怒りを示している。
レイクスは一体、誰に怒っているというの?
「シルヴァ! そいつを追い出せ! 二度と屋敷に入れるな!」
怒声は突っぱねるような言葉となり、シルヴァが何か言い返す問答も聞こえる。
だがやがて、ドスドスと荒い足音が聞こえて私に近づいた。
「アイラ……」
「この声、レイクス? いったいなにがあったの」
「君には関係ない。それよりも……どこに行っていた。聞かせろ」
貴方にそれを言うつもりはない。
だからこそ沈黙で答えれば、ドンッと大きな音が響いた。
壁でも殴ったのだろう。
「もういい。どいつもこいつも……お前達はいつだって俺に迷惑をかけ続ける。忌々しい」
「お前達? レイクス、なにを言って」
「部屋に戻っていろ。暫く屋敷から出る事も許さん」
突っぱねられて、答えはやはり聞けなかった。
だけど私の中ではある一つの仮説が頭の中に浮かんでいた。
それは……私に親身にしてくれていたあの指先。
あれはレイクスではなく、別の人物であるという確信に近い考えだ。
◇◇◇
三日後。
その答えを知るためにも、ドルマン公爵様に頼んでいた時間を待つ。
やがて、慌ただしい足音と共に扉が開く音が響いた。
「アイラ! どういう事だ!」
「レイクス……どうかしましたか?」
「ふざけた事を言うな。説明をしろと言っているんだ!」
この慌てぶり、どうやらドルマン公爵様に頼んでいた事が上手くいったようだ。
それを確信させるレイクスの声が響いた。
「お前が精神を病んだ事について説明が欲しいと、多くの貴族が押しかけている! 何をしたんだ!」
ドルマン公爵様の声かけのおかげで、多くの貴族が来てくれているようだ。
なら計画通り、第一歩は順調。
レイクス、こんな事で動揺してもらっては困るのよ。
これから貴方は、自分の犯した過ちで苦しむ事になるのだから。
そのための計画を話せば、ドルマン公爵が手を叩き始めた。
これは拍手してくれているの?
「良いアイデアだ。奇抜だが、レイクス殿の評価はどう転んでも致命傷を負うだろうな」
「受け入れてくださいますか?」
「あぁ、協力しよう。退屈な日々にこういったトラブルは興味を惹かれるものだ」
面白がっているような口ぶりだけど、理由はどうあれ私の計画に協力してくれるなら幸いだ。
早速準備に必要な諸々を話し終えた後、決行は三日後に決まった。
「ではドルマン公爵、三日後はよろしくお願いいたします」
「あぁ、必ず計画通りに遂行しよう」
「助かります、本当にこのような迷惑をかけて……申し訳ありま––––」
改めて謝罪、そしてお辞儀をする。
だけどドルマン公爵は私の肩に手を置いて、下げた頭を上げさせる。
「アイラ殿が謝罪する事ではない。それは自らの非を認める行為だ。君は自らの行動が間違いだと思っているのか?」
「……いえ。私はこれが正しいと思って、貴方に会いにきました」
「ならば頭を下げずに堂々とせよ。これから君はその負った傷で様々な評価を嫌でも受けるだろう。だがそんな評価など気にする事は無い」
「ドルマン公爵……」
「自らが培ってきた評価。それを確かに保ち続けよ。他者の安易な評価など気にせずに生きていくんだ」
かつてあの指先にも教えてもらった。
目が見えなくて、傷痕のせいでレイクスにこき下ろされた。
だけどこの傷で私の今までが死ぬわけではないんだ。
だったら目が見えなくなったとしても、今まで通りに自信を持って生きていこう。
「分かっております、ドルマン公爵。以前にも……それを教えてもらえたから」
「それは良い価値観を持った者が傍にいたようだな」
あれがレイクスなのか、いまだに分からない。
だけどきっと……もうすぐにその秘密も分かるはずだ。
「しかし、レイクス殿も邪な考えで身を滅ぼす事になるだろうな。診断書の偽装にて妻を貶すなど……昼間は精力的に領主業をこなすために、各地を回っていると聞いていたのに」
「昼間は各地を回っていた?」
ふと気になる事を告げたドルマン公爵に思わず聞き返す。
「あぁそうだ。君が倒れた日から、昼間は君が行っていた領地管理の引継ぎをしていたと聞いている」
「昼間……?」
それはおかしい、おかしいのだ。
なにせ今までレイクスが私に会いに来ていたのは昼間だったはずだ。
指先の彼は夜に来て、罵倒するレイクスは昼間に来ていた。
領地管理のために各地を視察していたのなら、レイクスが昼間に屋敷に居るのはあり得ない。
だけど……
『……昨夜の事は忘れろ』
以前にレイクスは夜に会いに来ていたかのような発言を思い出す。
どうしてか分からないけど、あの言葉がやけに引っかかるのだ。
昼間に会いに来ていたはずのレイクスは、実際は領主業で屋敷に居なかった。
なら、私がレイクスと会っていた時間は……
「どうかしたのか?」
「い、いえ! すみません、ドルマン公爵様の前でぼうっとしてしまって」
考え込んでしまっており、心配されてしまった。
今は疑問に答えを抱いても仕方ない、この答えはレイクスに直接聞くしかない。
「レイクス殿も昔はこうではなかったのだがな……惜しい事をした」
「私の傷が彼を狂わせたのかもしれません」
「いや……思い出したのかもしれんな。彼はかつて弟を亡くしており、それを苦にしていたはずだ」
「弟?」
レイクスに弟が居たなんて聞いた事がない。
それに亡くなっていたなんて……
「彼が言わぬのも無理はない。弟君は君のように不自由な身体で生まれて、周りに蔑まれて生きていた。それを苦にして僅か九歳で自死を選んだという。肉親からは言えぬだろうさ」
そんな事があったなんて、私はなにも知らなかった。
知らされていたなかったのだ。
私はやはり信頼されてはいなかったのだと確信する。
「ドルマン公爵様、私はレイクスにどんな過去があろうと……蔑まれた記憶は消えません」
「分かっている。君が離婚を決めたのなら、私は否定する気もない」
「改めて三日後、お願いします」
「あぁ、君の健闘を祈っている」
ドルマン公爵様の協力は取り次げた。
ならば後は期日を待つだけだ。
再び馬車に乗り、屋敷へと戻る。
傷は痛むが、まだ痛み止めの効果が残っておかげで楽だ。
屋敷に戻り、レイクスに見つからぬ内に部屋に戻れればと思っていたが……
「––––!!」
屋敷に入れば、なにやら怒声が聞こえてくる。
あまりに荒々しい声に嫌でも警戒してしまう。
なにがあったというの。
「アイラ奥様、私が見てくるので……使用人と共に部屋にお戻りください」
シルヴァがそう言って走っていく音が聞こえた。
だけど怒声は止む事は無くて、玄関に立つ私にまで一部が聞こえ始めた。
「––––勝手に近づくな! お前は––––」
断片的に聞こえる声には、誰かに対して怒りを示している。
レイクスは一体、誰に怒っているというの?
「シルヴァ! そいつを追い出せ! 二度と屋敷に入れるな!」
怒声は突っぱねるような言葉となり、シルヴァが何か言い返す問答も聞こえる。
だがやがて、ドスドスと荒い足音が聞こえて私に近づいた。
「アイラ……」
「この声、レイクス? いったいなにがあったの」
「君には関係ない。それよりも……どこに行っていた。聞かせろ」
貴方にそれを言うつもりはない。
だからこそ沈黙で答えれば、ドンッと大きな音が響いた。
壁でも殴ったのだろう。
「もういい。どいつもこいつも……お前達はいつだって俺に迷惑をかけ続ける。忌々しい」
「お前達? レイクス、なにを言って」
「部屋に戻っていろ。暫く屋敷から出る事も許さん」
突っぱねられて、答えはやはり聞けなかった。
だけど私の中ではある一つの仮説が頭の中に浮かんでいた。
それは……私に親身にしてくれていたあの指先。
あれはレイクスではなく、別の人物であるという確信に近い考えだ。
◇◇◇
三日後。
その答えを知るためにも、ドルマン公爵様に頼んでいた時間を待つ。
やがて、慌ただしい足音と共に扉が開く音が響いた。
「アイラ! どういう事だ!」
「レイクス……どうかしましたか?」
「ふざけた事を言うな。説明をしろと言っているんだ!」
この慌てぶり、どうやらドルマン公爵様に頼んでいた事が上手くいったようだ。
それを確信させるレイクスの声が響いた。
「お前が精神を病んだ事について説明が欲しいと、多くの貴族が押しかけている! 何をしたんだ!」
ドルマン公爵様の声かけのおかげで、多くの貴族が来てくれているようだ。
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