光彩濁りて愛となる

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四十九話

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 静弥が休職し始めてから、数日が過ぎた。
 荻原は彼女を変えて(甲子園強豪校かよ)、夏野とあみちゃんは変わらずラブラブで、廣笠は相変わらずよく分からない。
 真面目な静弥のことなので、家に居る時間が増えたことで家事を完璧にしなくては! と思い込んで力みそうなので、大学帰りにスーパーで冷凍食品やカップ麺を買い込んだ。
 料理を、無理にしなくて良いこと。
 静弥が、作ってみたい! 食べてみたい! って思う料理だけ、作ってくれたら良いから! と、念も押しておいた。
 俺は学校が終わった後やバイトに行く前に、料理を変わらずしている。
 冷凍庫の中のドリアや、冷凍カルボナーラや、ちゃんぽんが減っているので、食べてはいるようだった。
 大学の授業終わりにウーバーイーツの配達を数件熟して、無事帰宅した。
 時刻は夕方五時を、過ぎたばかりだ。
「ただいまー」
 玄関の扉を開けると、いつもの定位置に静弥さんが居た。
 三角座りをしているが、今日はタブレットを熱心に見つめている。
「おかえり、晄君。あのねあのね」
 あのねだって! 可愛い~!! 静弥さんの可愛さで、円安が解消されそう~!!
「うんうん。どうした?」
「漫画の『ONE PIECE』って、知ってる? すごく面白いんだ」
「……知ってるよ」
 いやもう、つっこむ気力すら湧かないわ。流石だわ。







 二人でレシピ動画アプリを見ながら、肉じゃがを作った。
 静弥が眠たそうにしていたから、お吸い物はインスタントの味噌汁だけど。
 二人で手を合わせてから、箸を握る。
 静弥は大手電子書籍サイトのサブスクに七日間無料だからと、お試しで加入したらしい。
 一週間で「ONE PIECE」読むのは、しんどくないか?
「ワンピース、どこまで読んだん?」
「ナミさんを取り戻しに、ココヤシ村? へ行くところくらい」
「めっちゃ熱いとこじゃん。早く続き読んで、語ろうぜ」
「……うん。晄君は、誰が好きなの?」
「普通に、ゾロ。コビーと、スモやんと、ギンと、パウリーと、あとボンちゃんも好きだな」
「大半分からないな……」
 静弥は、少し思案する。
「ギンさんって、最初感じ悪いじゃない」
「ああ、うん。あの態度の客来たら、俺は臨戦態勢取るね」
「いつもでしょ……」
 いや、そうなんだけどさあ! そうだからこそ、言い返せない。
「改心はしないけど、人としての筋は通したじゃない。第一印象嫌いや苦手からの、好きに変わるカタルシスは分かる気がする」
 流石、静弥だ。言語化能力が、俺より数段上だ。
 例えるなら俺の体操の腕前が小学生の側転レベルだとしたら、静弥さんはオリンピックの器械体操選手レベル。
 俺の語彙力もしかしたら義務教育どころか、幼卒かもしんねえ。
「おぉ……。深いな。静弥は、誰が好きなの?」
 静弥はじゃがいもを摘む箸を止めて、瞼をゆっくりと閉じた。
「……シュシュ」
 シュシュぅ!? 確かに静弥の性格的に、ルフィが刺さらないのは分かる。
 シャンクスや、コビーや、ベン・ベックマンや、ミホーク差し置いてシュシュ行く!? 
「え、へ、変かな……」
「良いんじゃねーの? カルーやクンフージュゴンも、可愛いぞ」
 ダメだ! マスコット枠に、絞りすぎてる!
 静弥が好きそうな、人間や魚人や巨人のキャラクターを考える。
 天竜人は荻原が好きだろうし、多分ない。
「へえ……」
「あと多分ドルトンさんや、ペルや、レイリーも好きだぞ」
「すぐ出てくる?」
「ドルトンさんは、わりとすぐ。ペルは、ちょっとかかるかも。レイリーは、頑張れ……」
 静弥は「がんばる!」と、小さく拳を握った。
 ヤバい。静弥の可愛さで、明日から円高になっちゃうよー…(ポチャーン)。
 静弥はじっと俺を見て来た。
 何か一大決心でも、言うような顔つきだ。
「ONE PIECE読んでたら夢ってほどじゃないんだけど、叶えたい出来事があってさ」
 なんだろう? 作家なら、夢だよな。出来事って、言葉的にも変だし。
「うん」
「こ、高校の、そ、卒、ぎょ、式……やりたい。先生がまだ居るか分からないけど『いつでもおいで』って」
 そうか。その時静弥は入院してたから、出来なかったんだ。
 静弥は、成人式にも来ていなかった。
 当時の俺は、忙しいのかな? くらいしか思ってなかったけど、今思えばあんなことをして来た奴らと会いたい訳がない。
 静弥の言葉は「決心」と言うよりは、自分はおかしくないのか? 聞いて来ているようだった。
「良いじゃん、やって貰ったら」
「え」
「いきなり押しかけたら迷惑だろうけど、アポ取ってさ。先生、まだ居ると良いな」
 そう言って、静弥の皿に肉じゃがのじゃがいもを乗せてやる。
「ひ、晄君……」
 静弥は、目頭に涙を浮かべた。
 え、なんで……? 誰に迷惑をかける訳でもないのに、そんな自分の存在を許されたみたいな顔するんだ?
 俺は口を、開く。
「……あのさ。俺、成人式さ。大学の入学式で着た、リクルートスーツで行ったの。女子は晴れ着。男子は下ろしたてのスーツや、袴でさ。なんか、すげえ悲しかったんだよ」
「……うん」
 それは、辛いよね。悲しいよね。簡単な慰めの言葉を言わず、静弥は俺の言葉を待つ。
「だけど、やり直せないじゃん。静弥は始められそうなんだから、やりたいならやってみて欲しいって言うか……」
 静弥は立ち上がり、俺の真後ろへ回って来た。
 それから、優しく俺を抱きしめる。
 静弥の石けんの香りが、ふんわりと俺を包み込んだ。
「……え」
「ち、父にバカにされてさ。僕って、おかしいのかな? って思って、いた、から」
「あいつはパターン青使徒の中でも、レリエル級に厄介だから気にしなくて良いぞ」
「な、なんの話?」
 なんかもう、成長が嬉しいわ……。
 これからが大変なんだろうけど、俺は「大丈夫」って思えた。







 同時刻。東京都中野区。
 中野区はビジネスとカルチャーを両立する、二つの貌を持つ街だ。
 天まで届きそうなビルばかりのオフィス街と、サブカルチャーの聖地とされる中野ブロードウェイの二つが両立する不思議な街。
 中野ブロードウェイ自体も地域密着型の食料品店や靴直し屋から、サブカルチャー特化の中古屋や鉄道模型屋が一緒のショッピングセンターに入っているのだ。
 春藤 瑛一が初めて中野ブロードウェイに来た時に、真っ先に思ったのは「混沌」であった。
 慣れ親しんだ今では、この「混沌」こそが「調和」なのだと思う。
 ーーまるで、この世のように。
 そんな中野区のオフィス街にある、とあるビルの三階会議室。
 今日も、始まったか。
 編集部に居る編集や、作家全員の気持ちはこの一言に表されていた。
「だーかーらー! ネット=炎上じゃねえだろ!! 自分が創った作品に、いいねが一個貰えるだけでも、クリエイターは存在を許された気持ちになんだよ!!」
 作家春藤 瑛一は自分と向かい合うように座る、担当編集日紫喜に唾を飛ばすくらいの勢いで吠えた。
 自分が怒りの余り顔を茹蛸のように赤く染めているのに対して、日紫喜はいつもと変わらない笑顔をしている。
 脳みその代わりに、クリームパンが入っていそうな表情だ。
 自分と向き合っている女性は、三十路まであと一歩なアラサー女性編集だ。
 モカブラウンの髪を後ろでヘアクリップに一纏めにしたーー腹立たしいことに、見た目は量産型日本人の働く女性なのである。
 それこそ、フリー素材に出来そうなレベルに。
「先生っ。先生のプロットは素敵ですが、インパクトに欠けるんです。映え、炎上、いいね! それがインターネットなんですっ!」
 さも良いことを、教えてあげるかのように日紫喜。
 まるで最近出来たパン屋のエンスタグラムをフォローするだけで、十パーセントオフになるんです。
 そんな雑談のように、話して来たのだ。
「ONE PIECEみたいに言うな!! 俺はネット小説出身なんだよ!! 俺の方が、詳しいの!! お前、SNS何やってんの!?」
「エンスタグラムと、シーリアルですねえ」
「リア充が、ネットを語んな!! 光も影も、何も、知らない癖に! 簡単に、炎上書けとか言うなや!!」
 春藤は拳で机を叩いたが、日紫喜の笑顔は崩れない。
 何故ならばーーこんな光景が、日常茶飯事だからである。
「……先生。本当は、理解してほしいんですよね。自分の孤独を」
 にっこり。日紫喜の背景に、ピンクの丸文字で書かれたその言葉が見えた。
 春藤は彼女の笑顔に、下手なホラー映画より恐怖心を覚えた。
 ……余りにも、的外れ過ぎて。
「お前は、フォレストノートの夢主か!! どんな男も、笑顔一つで落とす女なの!?」
「えっ、先生っ……困ります。私には、彼氏が」
 日紫喜は眉尻を下げて、目を泳がせている。
「ちげーよ!! 編集バスタービーム!」
 そう言いながら、ウルトラマンのワイドゼロ発射ポーズを取る春藤 瑛一。
「先生。配信者の勉強に『トリニティ』の動画を、見ましょう!」
 自分がONE PIECEの登場人物ならば、目玉を飛び出させながらツッコミを入れていただろう。
「見たよ。見た! 赤の子が、一番マシ。紫と緑の子は、バカガキ過ぎて仲良く出来ないね」
「あの……皆さん、二十代前半ですよ? そもそも土俵が違うと言いますか……」
「お前が、一番俺と土俵ちゃうねん!! アホ!!」
 日紫喜、書けない苦しみ、面白いのか分からない不安、普段の会社員の仕事ーー色々なことと戦いながら、書いている小説。
 日紫喜が送って来た最新作の献本の帯に書かれた「令和一泣ける、ラブストーリー。衝撃のラスト三行に、あなたは必ず涙する」と言うアオリを見た瞬間に、春藤は貰った献本の帯を全て引き千切った。
「そうですよね! 私は、有能ですから!」
「あ、ああ……」
 春藤 瑛一は、椅子ごと後ろへ倒れた。
(コイツ、別の出版社に移籍しないかな……。編集ガチャ、ドブ過ぎんだろ。Nのカードより、使えねーぞ。コイツ)
 日紫喜はニコニコと笑いながら、スマホで『トリニティ』の切り抜き動画を見せて来た。
 画面に映っているのは、黄緑頭の子だけだ。
「え、な、なに?」
「いいから、見てみて下さい~」
 マイクを前に、黄緑頭の子が口を開いた。
『あっ! 最近はねー。リスナーさんに教えて貰った【五分後に世界がひっくり変わる】を、読んだんだー」
 春藤 瑛一は「うワ」と、ひっくり返った声をあげた。
 あの読者に「結末教えて」だの「意味分かんなかった」言われた、自分の最近の作品では一番の自信作。
 この配信者は、どんなことを言うんだろうか?
 読者みたいに言うのか、当たり障りなく「面白い」と言うのか。
(まあ配信者なら、後者だろうわな)
 そう思いながら、春藤は動画を見続ける。
『春藤 瑛一の作品が、一番好きかな』
 タイトルくらい、言え! バカガキ! 画面に向かって、春藤は吠えかけた。
『友達がさ。はやみ くゆるの影響受けてる。って言うから、小説貸して貰ったんだよ』
 その名前は、自分が神と崇める存在だった。
 自分が作家になった、きっかけの人。言わば、ルーツだ。
『シリーズ四巻のさ。 妖女の隠れ里? が、元々出てた児童文学の文庫の方じゃ明かされないナゾがあるから、同じ出版社の違う文庫を読んだ方が良い。って言われて、借りて読んだんだけどガチで面白かったよー。なかよしの漫画版も、面白かった! 春藤 瑛一さんが影響受けながらも、自分の作品にしててすごいな。って思った! 何よりさ、凄い結末を書こう! じゃなくって、このキャラクターがこう動いたらそうなるよね? って言う説得力が、凄かった』
 画面の中の子は、きっと自分の読書量の十分の一にも満たないだろう。
 だけどーー自分のルーツの作家の面白さが分かり、ネットで見た情報かもしれないが自分の作品とリンクさせて語り出したのだ。
 自分の読者はまず言わないキャラクターの性格と行動の矛盾のなさを、分かる脳みそがある……と。
「へー。頼まれたら、友達なってやるわ」
 泣きそうになっているのを悟られたくなくて、わざと悪態をつく春藤。
「あのー。年齢差、考えてください。先生が、頼む側ですよ?」
 日紫喜は、大真面目に指摘して来た。
「お前、ちょっと黙ってろ。チョコやるから」
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