デッドエンドウォー シンフォニア

紅雪

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E02.名残惜しい、帰還

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「ここまで戻って来るのも大変でしたわ。」
「まぁそう言うなって、やっと戻れるかもしれないんだから。」
「そうですよ、お嬢様。」
「エメラが一番文句を言っていましたわよねぇ。」
「痛い、痛いですってお嬢様・・・」

相変わらずだな。

中島が退院してから数日、もう今年も終わりに近い頃だった。麻璃亜から連絡があり、メンバーはメルフェア近くの草原に集まった。
そう、俺がゲームを始めて直ぐに、アリシアと出会った場所だ。

「しかし、どうして名前が変わっていますの?」
「前のは使えなくなったから。」
「アキトはどういう意味ですの?」
「意味も何も、俺の本体の名前だよ。」
そう言うとアリシアは少し考えてから、気付いてくれたようだ。
「なるほど、ユアキスが偽名だったのですわね。」
偽名って言われると、なんかいい気分じゃないが、そうなんだろう。

「まさか・・・アリシア嬢が別世界の人だったとは・・・」
鬱陶しい・・・
近くで大きな声を出して泣くミカエルは放っておこう。でもまぁ、アリシアの事が好きだったみたいだから、気持ちは分からなくもないが。
「やっと田舎に帰る事が出来て、良かったですわね。」
「辺境しか見た事がないからと言って、噛み付かなくてもいいんですのよ。」
「最後くらいやめろ・・・」
睨み合った二人の間に入って呆れながら止めておく。

今日は、夢那がアリシアを送り返してくれるって事で集められた。来いと言われなくても、そんな事なら当然来るんだが。なんだかんだ言って、DEWSやっている間は殆ど一緒だった。
邪魔くさいと思った事も・・・かなりあったが、それでも居た事によって楽しめた部分はあるし、最後は助けてもらった事にもなる。
最後の方の話しは体験していない中島と城之内も集まって、俺たちはアリシアの見送りに来ていた。

「よぅしお前ら、適当なところで終われよー。あたしも暇じゃないんだ。」
いざ別れるとなると名残惜しくはある。それに水を差すように、夢那が割り込んだ。当然、ゲーム内ではプチエリネアのままなんだが。
その生物、まだ使うのかよ・・・

アリシアを元の世界に還してくれる、そう聞いた時は嬉しいというより安堵の方がかなり強かった。それはもともとの計画だったのか、俺が麻璃亜に伝えてもらったからなのかは分からない。
ただ、一高校生である俺が言ったからといって、覆るようなものでもない気がするから、きっと決まっていたんだろう。
ただ、そうだったとしても、アリシアを巻き込んだ事自体には納得は出来ない。それは、今後もずっとそう思うだろう。

「そろそろやるぞー。」
夢那の合図で、それぞれ話していたが、アリシアとエメラは一つの場所に移動した。
「あたし、アリシアが居て凄い楽しかったよ。」
「私も同感です。」
続けて何かを言いたそうな姫だったが、飲み込んだようだ。
「僕も、アリシアが居てくれて楽しめたよ。それに、助けてもらった事も感謝してる。」
「アリシア嬢!私の事、忘れないでください・・・うぅ・・・」
暑苦しい。
「元気でね。」
何時もの微笑で麻璃亜はそれだけ言った。もともと夢那側だから、そこまでの感傷は無いのかもしれない。
「万が一戻ってきたら、今度こそ決着を付けてあげますわ。」
「望むところですわ。」
そこは変わらないのな。というか、綺迦なりの激励なのかもしれない。
「ありがとな、楽しかったよ。」
俺も続けて言っておく。あれこれ話している時間も無さそうだけど、一番はやっぱりこれかなって思った。イレギュラーではあったが、アリシアが居た事は、俺にとってそういう時間だと思えたから。

「わたくしもいい経験をしましたわ。わたくしのお陰でこの世界も救われましたし。」
「お嬢様は猛進していただふっ・・・」

「じゃ、やるぞー。」
夢那は一応、それぞれが何かを言うのを待っていてくれたようだ。一通り挨拶が終わるのを見計らって言う。
「じゃぁな。」
俺がアリシアに向かって言うと、アリシアは俺に近付いて来た。
「アキトのお陰で挫けずにすみましたわ、ありがとう。」
アリシアは言うと、俺の顔に自分の顔を近づけて、一瞬だけ唇に唇を重ねた。ゲームのキャラだから、生身のアリシアが触れる事は無かったが。アリシアは直ぐにエメラの横に戻ると、綺迦に挑発的な目を向ける。
「今回だけは、大目に見てあげますわ。」
その視線を正面から受けると、綺迦はそう言った。
後で何を言われるか分からないが、今は見送りに専念しよう。

そのすぐ後、アリシアとエメラは歪む空間の中へ消えていった。





-イズ・クーレディア大陸 リュステニア王国 ユーレリア地方 教会-

空間の歪みと共に、アリシアとエメラが排出され地面に落下する。
「痛い・・・」
下で呻くエメラなど気にもせず、アリシアは自分の落ちた場所の光景を確認した。
落ちた道は、教会に続いており、その教会では結婚式が挙げられている。当時、その最中で別の世界へ行ってしまった事をアリシアは思い出していた。
最初は望まぬ結婚から解放された事を喜びはしたが、何時しか不安に苛まれるようになるまでそんなに時間はかからなかった。だが、自分の居場所に戻って来た事で、安堵と懐かしさに浸る。
「お嬢様・・・そろそろ、どいて欲しい・・・です。」
アリシアは渋々とエメラの上から立ち上がった。
「エメラ、土塗れですわ。」
「うぅ・・・」
「そんな事より、お父様のとこに行きますわよ!」
「はっ、そうですね。ルーデリオ様に無事を伝えなければ。」



-バートラント家 当主寝室-

ルーデリオは昼の陽光が照らす寝室で昼食を摂っていた。中天に差し掛かる陽射しは、室内に入っては来ないが、十分な光量を与えていた。
エルセアが来てからというもの、このままでは面目が立たないと自分を奮起させ、少しでも食事を摂るようにしていた。
まだ歩き回れる程ではないため、食事は寝台の上で摂っているが、部屋の中であれば歩行も気にならない程度までは復調している。孫と、何時か戻って来るかもしれないアリシアのために。

そう思って食事をしていると、勢いよく寝室の扉が開け放たれる。従者にそんな乱暴な開け方をする者は居ないため、何事かと思い開いた先を注視した。
「戻りましたわ、お父様!」
ルーデリオは一瞬何が起きたか考える事が出来なかった。停止した思考がはっきりし始めると、言葉より先に涙が溢れ出す。
「アリシア・・・なのか?」
手に持っていたフォークが零れ、食事台に当たり甲高い音を立てると、床に落ちた。
「まぁ、娘の顔も覚えておりませんの?」
「忘れるわけがないだろう。」
涙で霞んでも、その容姿を違える事など無い。この日をどんなに望んだ事か、その思いを込めてルーデリオは口にした。
「まさか、エメラも一緒なのか・・・」
アリシアの後ろに控える人物を目にしたルーデリオは、感極まって涙が一気に溢れ出した。
「もう、仕方がありませんわね。」
アリシアはそう言うと、部屋の中にある椅子に座って、ルーデリオが落ち着くのを待つことにした。

「しかし、随分と成長したようだな。」
落ち着いたルーデリオは、久しぶりに見るアリシアを観察するように見ると言った。
「それはもう、大冒険でしたから。」
「えぇ、お嬢様もだいぶ太ましぶっ・・・」
「そうか。後でゆっくりと聞かせてもらえるか?」
「もちろんですわ。それに、わたくしも話したい事がありますの。」
ルーデリオはアリシアの言葉に、笑顔で頷いた。それと同時に、こんな平穏な日常が戻って来るとは、望んでいた事とはいえ、訪れるとは思っていなかったため、気持ちが大分軽くなっていた。
「では夕食の時にでも聞こうか。今日は調子がいいから、久しぶりにテーブルでの食事にしよう。」
「分かりましたわ。エメラ、わたくしたちも身綺麗に致しませんと。」
「はい、お嬢様。」



「俄かには信じがたい話しだな。だが、いくら探したところで何の情報も手に入らなかったのはそういう事か。」
夕食時、アリシアの話しを一通り聞いたルーデリオは考え込むように言った。ただ、話しの内容は信じ難くも、目の前でエメラが消えた事を思えば、無い可能性でもないのかと思えた。
「しかし、エメラも一緒で良かった。大切な家族を二人も失ったのかと思うと、私はずっと胸に刺すような痛みを感じていた。」
「ご心配をお掛けして申し訳ございませんでした。」
「気にするな。こうして無事に戻って来たのだから。」
頭を下げるエメラに、ルーデリオは優しく言う。

「ところで、アリシアの話したい事とは婚姻の事か?それならば私の方から断っておいたが。」
「まぁ!いいんですの?わたくしとしては願ったりですわ。」
「あぁ、お前を縛り付けた報いなのだろう。そうでなくても、アリシアの幸せを一番に願わなかった私が悪かった。許してくれとは言わないが、せめて自由に自分の道を進むがいい。」
ルーデリオは頭を下げながら言う。
「それはもう気になさらなくていいですわ。それより、話したいのはその事ではありませんの。」
アリシアの言葉に、ルーデリオは怪訝な顔をする。
「どういう事だ?」
「わたくし、旅に出ますわ。」

「何だと?」
「お嬢様?」
その発言には、ルーデリオとエメラも驚きを隠せなかった。
「今回の事でいろいろ学びましたわ。でもそれはこの世界じゃない、わたくしはこの世界の見聞を広めたいんですの。」
そう言ったアリシアの瞳は、強い意志を持っているようにルーデリオには見えた。数か月、挫けた自分とは違い、アリシアは想像以上に成長をしたのだと思わされる。
「そうか。お前がそうしたいのなら止めはしまい。」
同じ場所に居るのであれば、旅に出る事もいいだろう。ルーデリオはそう思って、アリシアの意思を汲んだ。
「と、いう事ですわエメラ。」
「えぇ・・・私もですかぁ?」
「何故嫌そうですの。」
「ははは。悪いがエメラ、一緒に行ってやってはくれないか?」
二人のやりとりを見て、ルーデリオは久しぶりに楽しく笑えた気がした。
「ルーデリオ様が仰るなら。」
「ありがとう。で、出立は何時にするのだ?」
「明日。」
「えぇぇぇ・・・」

「と、言いたいところですが、もう少しお父様の様子を見てからにしますわ。世界は逃げたりしませんもの。」
「そうか、それは嬉しい限りだな。」

ルーデリオは、数カ月ぶりにバートラント家に響く笑い声の余韻に、眠くなるまで浸ったのだった。
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