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第15話 王都で弟と会う……早口言葉?
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十分に誤解を解いた後(そのためには細部こそ誤魔化したが色々とぶちまけた上に慰問コンサートまで開く必要があったが)私たちはモンターギュ侯爵の助けを受け、王様へと報告をするために王都までたどり着いていた。
王都は石や煉瓦造りの家々が立ち並び、木造の家ばかりであった農村部とは雰囲気も全然違っていた。
「おお~~、私の知ってるお城だぁ!」
目の前にはテレビで見る様な石造りのお城が(正確には宮殿だが)でーんと鎮座しており、私は興奮と好奇心でもう大はしゃぎだった。
「暴れるな、落ちるぞ」
「分かってるよぉ……でもすごぉい……」
私はグラジオスと共に同じ馬に跨っているのだが、本来馬は一人乗りである。したがって私は不本意ながらグラジオスの背中にしがみつかざるを得なかったのだ。
最前線たる砦に、ご婦人用の馬車がないのは仕方のない事だろう。
「キララ様。宮殿内はもっと凄いですよ」
一週間という旅路の中で、仲良くなった護衛の騎士さんが教えてくれる。
「楽しみ~」
嫌が応にも期待は高まる。まだ見ぬ夢のような場所に想いを馳せ、私は目を輝かせた。
「ガキみたいにはしゃいでどっか行くなよ。俺は探しになんぞ行かん」
「なんでグラジオスは私がはぐれる前提でそういう事言うの? そうならないかもしんないじゃん」
グラジオスの一言でテンションがだだ下がりだった。とりあえず抗議の意味を込めて、背中をぺしぺし叩いておく。
「あ~……でもですね、結構宮中は複雑で……慣れている者でもまれに迷ってしまうほどなんですよ」
「うぐっ」
し、新宿駅でも迷わなかった私だから大丈夫大丈夫……たぶん。
迷子になって誰にも会わずに干からびて死んでしまったなんてことにはならないよね、うん。もし迷ったらめちゃくちゃ大声上げて泣き叫ぼう。
「速度を上げるぞ。掴まれ」
「う、うんっ」
私はグラジオスに言われた通り、彼の腰あたりに手を回してしがみつく。グラジオスの体はほどよく鍛えられており、スポーツマンみたいにカッチカチだった。
「貴卿らにも礼を。ここまで連れてきてもらって感謝する」
グラジオスは相変わらずの空気を読んだ態度でもって護衛の騎士達に礼を言う。とはいえその姿はいかにも王族らしく堂々としたもので、へりくだったところは一つもない。
「い、いえ。殿下の護衛が出来て光栄でした」
「……まだ終わってはいないがな」
「しっ、失礼しました」
「冗談だ。最後まで気を抜かぬよう頼む」
「はっ」
騎士達とのやり取りを終えたグラジオスは、馬の速度を速める。
そして私たちは宮殿内へと入ったのだが……。
この時グラジオスは正門からでなく裏門から入ったのだが、私はその事に全く違和感を持たず、そういうものだと勘違いしてしまっていた。
宮殿の裏手に馬を乗りつけると、そこで旅は終わった。
私は注意して馬の背中から飛び降りる。それを見届けたグラジオスが、さっと身をひるがえして地面に降り立った。
「では私が報告をして参ります」
「馬は自分が」
「頼む」
騎士達は手早く行動し、役割ごとに散っていく。
あっという間に私とグラジオスの二人が残された。
「……えっと、そういえばこれからどうするの?」
「父上に報告だ」
「そうだよね。そうだそうだ」
とは言ったものの、グラジオスは何故かその場から動こうとはせず、荷物片手にじっとその場に突っ立って、まるで何かを待っている様だった。
「……行かないの?」
「父上は王であらせられるのだ。順番を待たねばならん」
「え?」
その言葉に、私は耳を疑った。
王とはいえ家族だ。しかも戦争で死んだかもしれない子どもが、生きて戻ったのだから、親としては一刻も早く顔が見たいものではないのだろうか?
「で、でもお父さん、だよね?」
「父上は公平なお方だ。子どもだからと言って特別扱いはない」
「そ、そんなモノなのかな……」
私だったら、帰ってきてお母さんとお父さんに抱き着いちゃうなぁ。そしたら多分、お母さんは怒るけどいっぱいケーキ作って食べさせてくれるだろうし、お父さんはしばらく私から離れないだろうなぁ……。
だめだめ、ホームシックは卒業しないと。今はグラジオスの事っ。
えっと、歌に反対してるの、お父さんなんだよね。……あ、名前も何も聞いてなかったや。
「ねえグラジオス。お父さん……王様のお名前はなんなの?」
「そういえば教えていなかったか。父上の名は……」
グラジオスが私の質問に答えるよりも先に、涼やかな声がそれを攫って行ってしまった。
「ヴォルフラム・アルザルド。より正確にはヴォルフラム四世でらっしゃいますよ」
声の主は、男性だというのにくすんだ金髪を後ろで結わえてポニーテイルにしている。また、体全体の線は女性のように細く、目元も柔らかいため、余計中性的な印象を受けた。
「ふぇっ?」
誰この人。
「……カシミール」
「兄上。無事のご帰還、誠に喜ばしい事です。このカシミール、報告を受けた途端飛んで参りました」
「……そうか、心配をかけたな」
うんうん、これが普通の家族だよね。心配して駆けつけてくれるなんて良い弟さんじゃん。
……なのに、なんでだろう。嬉しくなさそうなのは。
「この……子は兄上の従騎士ですか? それとも小姓? いずれにしても女の子の格好をさせるのはあまりいい趣味とは言えませんよ」
「は!?」
なんてトンデモない間違いをしくさりやがりますかこの女男。よりにもよって私を男の子と間違えやがりましたか? あぁん?
この劣化王子さまめ!
さすがにそんな事口に出して言ったら処刑されちゃうから、心の中では劣化王子って呼んでやる。このブーツをくれた王子さまに比べればもう劣化コピー品。月とすっぽん。ダイヤとプラスチックだ! というか比べるのも失礼だ!!
そんな風に今にも噛みつきそうなくらい怒りまくっている私を、劣化王子は不思議そうに見つめていた。
ちなみにグラジオスは額に手を当ててため息を付いている。
「……ソイツは一応女だ。それから十六歳で、カシミールより一歳年上になる」
一応って何よ。正真正銘の女の子です!
「えぇっ!」
おい、なんで驚いた? 私が十六歳で不思議かこの野郎。お前が老けてるだけなんだよ、このオカマ野郎。
「そ、それは失礼をした。兄上が女性と居るなど想像もつかなかったもので……」
「……はい」
……何かが私のセンサーに引っ掛かった。このカシミールとかいう男、いちいち他人を微妙に貶める発言をしている。グラジオスも似たような感じだが、アレは照れ隠しの一種だ。それと違ってこっちは明らかな攻撃なのだ。
もしかしたらそれがグラジオスの微妙な表情の理由なのかもしれなかった。
ぶすっとしている私の相手はしたくなかったか、カシミールは謝罪もそこそこにグラジオスへと視線を向けた。
「それでその……兄上、首飾りはその荷物の中ですか?」
カシミールはチロリとグラジオスの手の中にある荷袋とリュートに目を移す。
私の勘違いかもしれないが、リュートを見た時わずかに眉が跳ね上がったように思えた。
「……ない。オーギュスト卿が囮になってくれた時、引き付けるために持って行ってしまった」
「……色々と詳しく伺った方が良さそうですね。中でお話し願えますか?」
「ああ」
グラジオスは頷くと、そのまま宮殿には入らず、なぜか私の手の中にリュートを押し付けて来た。
「ちょっ」
抗議する間もなく、グラジオスはカシミールと共に扉を潜って行ってしまう。
「待ってよ、グラジオス」
仕方なく私もリュートを抱え、ランドセルを背負ったままグラジオスの背中を追った。
……それにしても、先ほどのグラジオス。声に出してはいなかったが、間違いなく頼むと言っていなかっただろうか。
どういうことだろう。
先ほどまでは憧れの目で見つめていたこの宮殿だったが、今は何か言い表し様の無い魔窟か何かのように感じてしまっていた。
王都は石や煉瓦造りの家々が立ち並び、木造の家ばかりであった農村部とは雰囲気も全然違っていた。
「おお~~、私の知ってるお城だぁ!」
目の前にはテレビで見る様な石造りのお城が(正確には宮殿だが)でーんと鎮座しており、私は興奮と好奇心でもう大はしゃぎだった。
「暴れるな、落ちるぞ」
「分かってるよぉ……でもすごぉい……」
私はグラジオスと共に同じ馬に跨っているのだが、本来馬は一人乗りである。したがって私は不本意ながらグラジオスの背中にしがみつかざるを得なかったのだ。
最前線たる砦に、ご婦人用の馬車がないのは仕方のない事だろう。
「キララ様。宮殿内はもっと凄いですよ」
一週間という旅路の中で、仲良くなった護衛の騎士さんが教えてくれる。
「楽しみ~」
嫌が応にも期待は高まる。まだ見ぬ夢のような場所に想いを馳せ、私は目を輝かせた。
「ガキみたいにはしゃいでどっか行くなよ。俺は探しになんぞ行かん」
「なんでグラジオスは私がはぐれる前提でそういう事言うの? そうならないかもしんないじゃん」
グラジオスの一言でテンションがだだ下がりだった。とりあえず抗議の意味を込めて、背中をぺしぺし叩いておく。
「あ~……でもですね、結構宮中は複雑で……慣れている者でもまれに迷ってしまうほどなんですよ」
「うぐっ」
し、新宿駅でも迷わなかった私だから大丈夫大丈夫……たぶん。
迷子になって誰にも会わずに干からびて死んでしまったなんてことにはならないよね、うん。もし迷ったらめちゃくちゃ大声上げて泣き叫ぼう。
「速度を上げるぞ。掴まれ」
「う、うんっ」
私はグラジオスに言われた通り、彼の腰あたりに手を回してしがみつく。グラジオスの体はほどよく鍛えられており、スポーツマンみたいにカッチカチだった。
「貴卿らにも礼を。ここまで連れてきてもらって感謝する」
グラジオスは相変わらずの空気を読んだ態度でもって護衛の騎士達に礼を言う。とはいえその姿はいかにも王族らしく堂々としたもので、へりくだったところは一つもない。
「い、いえ。殿下の護衛が出来て光栄でした」
「……まだ終わってはいないがな」
「しっ、失礼しました」
「冗談だ。最後まで気を抜かぬよう頼む」
「はっ」
騎士達とのやり取りを終えたグラジオスは、馬の速度を速める。
そして私たちは宮殿内へと入ったのだが……。
この時グラジオスは正門からでなく裏門から入ったのだが、私はその事に全く違和感を持たず、そういうものだと勘違いしてしまっていた。
宮殿の裏手に馬を乗りつけると、そこで旅は終わった。
私は注意して馬の背中から飛び降りる。それを見届けたグラジオスが、さっと身をひるがえして地面に降り立った。
「では私が報告をして参ります」
「馬は自分が」
「頼む」
騎士達は手早く行動し、役割ごとに散っていく。
あっという間に私とグラジオスの二人が残された。
「……えっと、そういえばこれからどうするの?」
「父上に報告だ」
「そうだよね。そうだそうだ」
とは言ったものの、グラジオスは何故かその場から動こうとはせず、荷物片手にじっとその場に突っ立って、まるで何かを待っている様だった。
「……行かないの?」
「父上は王であらせられるのだ。順番を待たねばならん」
「え?」
その言葉に、私は耳を疑った。
王とはいえ家族だ。しかも戦争で死んだかもしれない子どもが、生きて戻ったのだから、親としては一刻も早く顔が見たいものではないのだろうか?
「で、でもお父さん、だよね?」
「父上は公平なお方だ。子どもだからと言って特別扱いはない」
「そ、そんなモノなのかな……」
私だったら、帰ってきてお母さんとお父さんに抱き着いちゃうなぁ。そしたら多分、お母さんは怒るけどいっぱいケーキ作って食べさせてくれるだろうし、お父さんはしばらく私から離れないだろうなぁ……。
だめだめ、ホームシックは卒業しないと。今はグラジオスの事っ。
えっと、歌に反対してるの、お父さんなんだよね。……あ、名前も何も聞いてなかったや。
「ねえグラジオス。お父さん……王様のお名前はなんなの?」
「そういえば教えていなかったか。父上の名は……」
グラジオスが私の質問に答えるよりも先に、涼やかな声がそれを攫って行ってしまった。
「ヴォルフラム・アルザルド。より正確にはヴォルフラム四世でらっしゃいますよ」
声の主は、男性だというのにくすんだ金髪を後ろで結わえてポニーテイルにしている。また、体全体の線は女性のように細く、目元も柔らかいため、余計中性的な印象を受けた。
「ふぇっ?」
誰この人。
「……カシミール」
「兄上。無事のご帰還、誠に喜ばしい事です。このカシミール、報告を受けた途端飛んで参りました」
「……そうか、心配をかけたな」
うんうん、これが普通の家族だよね。心配して駆けつけてくれるなんて良い弟さんじゃん。
……なのに、なんでだろう。嬉しくなさそうなのは。
「この……子は兄上の従騎士ですか? それとも小姓? いずれにしても女の子の格好をさせるのはあまりいい趣味とは言えませんよ」
「は!?」
なんてトンデモない間違いをしくさりやがりますかこの女男。よりにもよって私を男の子と間違えやがりましたか? あぁん?
この劣化王子さまめ!
さすがにそんな事口に出して言ったら処刑されちゃうから、心の中では劣化王子って呼んでやる。このブーツをくれた王子さまに比べればもう劣化コピー品。月とすっぽん。ダイヤとプラスチックだ! というか比べるのも失礼だ!!
そんな風に今にも噛みつきそうなくらい怒りまくっている私を、劣化王子は不思議そうに見つめていた。
ちなみにグラジオスは額に手を当ててため息を付いている。
「……ソイツは一応女だ。それから十六歳で、カシミールより一歳年上になる」
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「えぇっ!」
おい、なんで驚いた? 私が十六歳で不思議かこの野郎。お前が老けてるだけなんだよ、このオカマ野郎。
「そ、それは失礼をした。兄上が女性と居るなど想像もつかなかったもので……」
「……はい」
……何かが私のセンサーに引っ掛かった。このカシミールとかいう男、いちいち他人を微妙に貶める発言をしている。グラジオスも似たような感じだが、アレは照れ隠しの一種だ。それと違ってこっちは明らかな攻撃なのだ。
もしかしたらそれがグラジオスの微妙な表情の理由なのかもしれなかった。
ぶすっとしている私の相手はしたくなかったか、カシミールは謝罪もそこそこにグラジオスへと視線を向けた。
「それでその……兄上、首飾りはその荷物の中ですか?」
カシミールはチロリとグラジオスの手の中にある荷袋とリュートに目を移す。
私の勘違いかもしれないが、リュートを見た時わずかに眉が跳ね上がったように思えた。
「……ない。オーギュスト卿が囮になってくれた時、引き付けるために持って行ってしまった」
「……色々と詳しく伺った方が良さそうですね。中でお話し願えますか?」
「ああ」
グラジオスは頷くと、そのまま宮殿には入らず、なぜか私の手の中にリュートを押し付けて来た。
「ちょっ」
抗議する間もなく、グラジオスはカシミールと共に扉を潜って行ってしまう。
「待ってよ、グラジオス」
仕方なく私もリュートを抱え、ランドセルを背負ったままグラジオスの背中を追った。
……それにしても、先ほどのグラジオス。声に出してはいなかったが、間違いなく頼むと言っていなかっただろうか。
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