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第27話 帝国からの要求
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予想以上の成功を見たライブは、連合王国軍全体で噂となった。終わったその翌日だというのに、様々な国の貴族から贈り物、スカウト、求婚(エマにだけど……。なんで私に無いの!? 胸か!? やっぱり胸かごらぁぁっ!!)、演奏依頼が舞い込んだ。
それで私達はどうなっていたかというと……。
「ぜ、全身痛ひ……」
「も、申し訳あり……ま、せん。殿下……。か、体……が……」
与えられたテントの床に横たわり、まさにゾンビといった感じで呻き続けていた。
ひたすら踊り狂った私とエマの症状はひどく、仰向けの状態から完全に動くことが出来ず、寝床から立ち上がることすら出来ないでいた。
「き、気にするな。エマはあれほど頑張ったのだから、休んで構わん」
一番症状が軽いグラジオスが迎えに来てくれたのだが、先ほどから彼は首を一切動かしておらず、日常的にロボットダンスをしている不審者と化していた。
「あははは~……。ぐ、グラジオス変なの~」
「雲母もこの後ある会議に参加するか? 直々に礼を言いたいとのことだが」
軽口には軽口で報復されるのが常で、私が投げたボールは、すぐさま私の下に返ってきてしまった。
というかグラジオスはこの後会議なんだ。大変だなぁ……。
「ごかんべん~……」
「まったく、雲母は本当にやってくれたよ……。聞いた話だが、士気が低下していた上に撤退派と主戦派が争い、連合王国軍は分裂しかかっていたらしい。それが会議を開けるところまで回復したんだそうだ」
……そっか、ちょっとは私も力になれたんだ。
うん、嬉しいかも。
「……ねえ、ハイネは?」
「ハイネ卿は足は大丈夫だが、腕……というより上半身が完全に麻痺してしまっているそうだ」
「あはは~、やりすぎちゃったね」
「やりすぎだ、馬鹿が」
グラジオスの口から飛び出した、久しぶりの悪態は、何故か私に安心感を与えてくれる。
王城で少しだけぎこちなくなってしまった関係が、いつも通りの私達の関係にまた戻ってきている証拠だからかもしれない。
「それで二人共飯はどうする」
「欲しい~」
「も、申し訳ありません。その、ずいぶんと空腹になってしまいまして……」
私は直球で、エマは控えめに要求する。
踊りすぎて体力を消耗した上に、疲れからまともに晩御飯を食べられず、二人共お腹がペコペコだった。
「護衛の兵士に持ってこさせよう」
「ありがと~」
「すみませんっ、すみませんっ」
私はいいにせよ、使用人のエマは罪悪感が半端ないだろう。先ほどからずっと謝り続けていた。
体はホントに動かないんだから仕方ないって。
「……今日は静かに休んでいろ」
「ういうい~」
「すみませんっ」
「それから絶対外に出るな。今もこの周りを兵士達がたむろしていてな、顔を見せれば騒ぎになる」
「りょ~かい」
「申し訳ありませんっ」
だからエマ謝り過ぎだって。当然の権利だ~って開き直ればいいのに。
グラジオスは必要な事だけ言い終わると、挨拶も言わずにテントを出て行ってしまった。
それからしばらくテントの中は静かなものだったが、時折周囲から怒鳴り声が聞こえる。多分、護衛の兵士さん達が様子を見に来た兵士を追い払ってくれているんだと思う。
道中護衛してくれて、観客の誘導が終わったら私達の護衛に戻って交代しているとはいえ不寝番。今はこうして守っていてくれる。本当に頭が上がらなかった。
後でお礼しておこうと胸に留めて置く。
大丈夫、顔も知らない貴族からもらった贈り物は山ほどあるから、何か食べるものでも譲ってあげればいいかな。
「ねえ、エマ」
「はい」
私はきしむ体を無理やり動かして転がると、エマの方へ顔を向ける。
「正直に答えてほしいから、嘘つかないって約束してくれる?」
「はい、それはもちろんです」
エマは何か大切な事を私が話すと思っているのか、至極真面目に応答してくれる。
でもそんなんじゃないんだな~。ほら、久しぶりに女の子だけで居られるんだから、ガールズトークってヤツ? してみたいじゃん。
こっち来てからずっと同性の友達と話しできてなかったんだよね~。
「エマってば、三人の貴族さんから求婚されてたけどどうなの?」
「そ、それですかぁ!?」
あ、顔真っ赤にしちゃってかわい~。
「だって、すっごい玉の輿でしょ? しかも三人から選びたい放題!」
「あ……えっと……そ、その……」
エマは生来の内気な性格が邪魔をして自分がモテているなんて事実を口にし辛いのか、ずっと口ごもっている。
「ほらほら~。教えてよぉ」
「さ、三人じゃなくて五人です……」
は? あれから更に来たの? 私ゼロなのに?
そんなに金髪巨乳メイドが好きか、男どもは!
このっ、このっ……くぅ……体が動かない……!
動けたらあのデカい脂肪の塊をもみくちゃにしてやったのに……。
「その……私は殿下にお仕えするただのメイドですし……貴族の方とは決して釣り合いませんよ……」
「あ~……」
一応、エマは王族に仕えるメイドであるため、さほど家格が低いというわけではない。でもそれはあくまで一般庶民と比べた時の話であり、貴族とは比ぶべくもなかった。
結婚しても、それはあくまで側室や妾であり、所詮は愛でられるだけの存在でしかないだろう。
「そ、それに私は……。あ、いえ、何でもありません……」
ん? んん? んんん~~?
今、私の乙女センサーにビンビン反応が来たぞ?
これはもしかするともしかしてぇ~?
「気になるなぁ~。ねえ、好きな人でも居るの?」
私が炸裂させた爆弾の威力はすさまじく、エマの顔、耳から首筋までもが一瞬で朱色に染まっていく。
そんなエマはとてもとても愛らしく、私はマタタビを見つけた猫のように興奮が抑えきれなかった。
「おやおやおや~? 当たりかにゃ? 当たりかにゃ?」
「そっ、そんな事ありませんっ。私にそんな方、いらっしゃいません!」
「なんで敬語なのかにゃ~~? それって身分の高い人が頭の中にあるからじゃないかにゃ~?」
私のテンションは変な方に振り切れてしまっていて、もうニヤニヤが止まらなかった。
た~のし~っ。
「わっ、私はいつも敬語ですっ。そんな懸想など私はしておりませんっ!」
「へ~。じゃあ、エマに好きな人は居ないんだ」
「はい、おりません。これっぽっちもおりません」
エマは唇を尖らせ、つんっとすました顔で取り繕おうとしている。……もちろん傍から見ればまったく隠せていないのだけれど。
じゃあちょっとカマかけてみよっと。
「グラジオスに教えてあげよっと」
「それはだめですっ!!」
今までとは比べ物にならないほど大きな声が響き渡る。
私は目的を達成できて、少しだけ……もやの様なものが胸の奥に出来るのを感じた。
違和感を覚えるほどのものではなく、本当にごくごく小さなもので、別の事を考えた瞬間には消えてなくなってしまう程度の物だったが。
「……エマの好きな人って、グラジオス?」
「……そ、それは……」
「まあ、そうでもないと普通は戦場まで付いてこないよね~」
「そ、そんな事言ったら雲母さんだって」
「私はほら、歌いたいからだし、グラジオスに伴奏させるっている目的もあるから」
約束だってあるしね。誰に恥じることなく堂々とグラジオスが歌えるようにしてあげるって。
「好きなんでしょ? 私は応援するよ?」
確認してみるが、エマはずっと黙ったままだ。でも否定をしない事が答えになっていた。
エマはホントに嘘をつけない娘だ。
「わ、私は……ただ殿下が御辛そうだなって……。ただそれだけで……」
とつとつと、エマが自分の想いを吐露していく、次の瞬間――。
「すまん、雲母。入るぞ」
「わひゃぁっ!?」
「だじゃーーっ!!」
グラジオスが入り口の布を跳ね除け、テントの中に駆け込んで来た。
あまりに予想外過ぎる展開に、私とエマは、訳の分からない叫び声をあげてしまう。
「な、なんだ!?」
「何でもないのっ。グラジオスは気にしないでっ!」
「そそそ、そうです殿下はお気になさらないでください別に殿下の事なんてこれっぽっちも話しておりませんからっ!」
「わ~っ、エマは余計な事言わないのっ!」
ひたすらパニクって、しかし体が動かないので寝たまんまで騒ぎ立てるちょっとどころではなく奇妙な私達に、若干及び腰になるグラジオスだった。だが次の瞬間には気にしない事にしたのか強引に話を続ける。
「とにかくだ。今朝方帝国から要求が来て……」
「うん」
「連合王国軍の歌姫、つまり雲母、お前が来る事が停戦交渉を続ける条件との事だ」
「……へ?」
続く言葉があまりにも意外過ぎて、私の理解が追い付かなかった。
それで私達はどうなっていたかというと……。
「ぜ、全身痛ひ……」
「も、申し訳あり……ま、せん。殿下……。か、体……が……」
与えられたテントの床に横たわり、まさにゾンビといった感じで呻き続けていた。
ひたすら踊り狂った私とエマの症状はひどく、仰向けの状態から完全に動くことが出来ず、寝床から立ち上がることすら出来ないでいた。
「き、気にするな。エマはあれほど頑張ったのだから、休んで構わん」
一番症状が軽いグラジオスが迎えに来てくれたのだが、先ほどから彼は首を一切動かしておらず、日常的にロボットダンスをしている不審者と化していた。
「あははは~……。ぐ、グラジオス変なの~」
「雲母もこの後ある会議に参加するか? 直々に礼を言いたいとのことだが」
軽口には軽口で報復されるのが常で、私が投げたボールは、すぐさま私の下に返ってきてしまった。
というかグラジオスはこの後会議なんだ。大変だなぁ……。
「ごかんべん~……」
「まったく、雲母は本当にやってくれたよ……。聞いた話だが、士気が低下していた上に撤退派と主戦派が争い、連合王国軍は分裂しかかっていたらしい。それが会議を開けるところまで回復したんだそうだ」
……そっか、ちょっとは私も力になれたんだ。
うん、嬉しいかも。
「……ねえ、ハイネは?」
「ハイネ卿は足は大丈夫だが、腕……というより上半身が完全に麻痺してしまっているそうだ」
「あはは~、やりすぎちゃったね」
「やりすぎだ、馬鹿が」
グラジオスの口から飛び出した、久しぶりの悪態は、何故か私に安心感を与えてくれる。
王城で少しだけぎこちなくなってしまった関係が、いつも通りの私達の関係にまた戻ってきている証拠だからかもしれない。
「それで二人共飯はどうする」
「欲しい~」
「も、申し訳ありません。その、ずいぶんと空腹になってしまいまして……」
私は直球で、エマは控えめに要求する。
踊りすぎて体力を消耗した上に、疲れからまともに晩御飯を食べられず、二人共お腹がペコペコだった。
「護衛の兵士に持ってこさせよう」
「ありがと~」
「すみませんっ、すみませんっ」
私はいいにせよ、使用人のエマは罪悪感が半端ないだろう。先ほどからずっと謝り続けていた。
体はホントに動かないんだから仕方ないって。
「……今日は静かに休んでいろ」
「ういうい~」
「すみませんっ」
「それから絶対外に出るな。今もこの周りを兵士達がたむろしていてな、顔を見せれば騒ぎになる」
「りょ~かい」
「申し訳ありませんっ」
だからエマ謝り過ぎだって。当然の権利だ~って開き直ればいいのに。
グラジオスは必要な事だけ言い終わると、挨拶も言わずにテントを出て行ってしまった。
それからしばらくテントの中は静かなものだったが、時折周囲から怒鳴り声が聞こえる。多分、護衛の兵士さん達が様子を見に来た兵士を追い払ってくれているんだと思う。
道中護衛してくれて、観客の誘導が終わったら私達の護衛に戻って交代しているとはいえ不寝番。今はこうして守っていてくれる。本当に頭が上がらなかった。
後でお礼しておこうと胸に留めて置く。
大丈夫、顔も知らない貴族からもらった贈り物は山ほどあるから、何か食べるものでも譲ってあげればいいかな。
「ねえ、エマ」
「はい」
私はきしむ体を無理やり動かして転がると、エマの方へ顔を向ける。
「正直に答えてほしいから、嘘つかないって約束してくれる?」
「はい、それはもちろんです」
エマは何か大切な事を私が話すと思っているのか、至極真面目に応答してくれる。
でもそんなんじゃないんだな~。ほら、久しぶりに女の子だけで居られるんだから、ガールズトークってヤツ? してみたいじゃん。
こっち来てからずっと同性の友達と話しできてなかったんだよね~。
「エマってば、三人の貴族さんから求婚されてたけどどうなの?」
「そ、それですかぁ!?」
あ、顔真っ赤にしちゃってかわい~。
「だって、すっごい玉の輿でしょ? しかも三人から選びたい放題!」
「あ……えっと……そ、その……」
エマは生来の内気な性格が邪魔をして自分がモテているなんて事実を口にし辛いのか、ずっと口ごもっている。
「ほらほら~。教えてよぉ」
「さ、三人じゃなくて五人です……」
は? あれから更に来たの? 私ゼロなのに?
そんなに金髪巨乳メイドが好きか、男どもは!
このっ、このっ……くぅ……体が動かない……!
動けたらあのデカい脂肪の塊をもみくちゃにしてやったのに……。
「その……私は殿下にお仕えするただのメイドですし……貴族の方とは決して釣り合いませんよ……」
「あ~……」
一応、エマは王族に仕えるメイドであるため、さほど家格が低いというわけではない。でもそれはあくまで一般庶民と比べた時の話であり、貴族とは比ぶべくもなかった。
結婚しても、それはあくまで側室や妾であり、所詮は愛でられるだけの存在でしかないだろう。
「そ、それに私は……。あ、いえ、何でもありません……」
ん? んん? んんん~~?
今、私の乙女センサーにビンビン反応が来たぞ?
これはもしかするともしかしてぇ~?
「気になるなぁ~。ねえ、好きな人でも居るの?」
私が炸裂させた爆弾の威力はすさまじく、エマの顔、耳から首筋までもが一瞬で朱色に染まっていく。
そんなエマはとてもとても愛らしく、私はマタタビを見つけた猫のように興奮が抑えきれなかった。
「おやおやおや~? 当たりかにゃ? 当たりかにゃ?」
「そっ、そんな事ありませんっ。私にそんな方、いらっしゃいません!」
「なんで敬語なのかにゃ~~? それって身分の高い人が頭の中にあるからじゃないかにゃ~?」
私のテンションは変な方に振り切れてしまっていて、もうニヤニヤが止まらなかった。
た~のし~っ。
「わっ、私はいつも敬語ですっ。そんな懸想など私はしておりませんっ!」
「へ~。じゃあ、エマに好きな人は居ないんだ」
「はい、おりません。これっぽっちもおりません」
エマは唇を尖らせ、つんっとすました顔で取り繕おうとしている。……もちろん傍から見ればまったく隠せていないのだけれど。
じゃあちょっとカマかけてみよっと。
「グラジオスに教えてあげよっと」
「それはだめですっ!!」
今までとは比べ物にならないほど大きな声が響き渡る。
私は目的を達成できて、少しだけ……もやの様なものが胸の奥に出来るのを感じた。
違和感を覚えるほどのものではなく、本当にごくごく小さなもので、別の事を考えた瞬間には消えてなくなってしまう程度の物だったが。
「……エマの好きな人って、グラジオス?」
「……そ、それは……」
「まあ、そうでもないと普通は戦場まで付いてこないよね~」
「そ、そんな事言ったら雲母さんだって」
「私はほら、歌いたいからだし、グラジオスに伴奏させるっている目的もあるから」
約束だってあるしね。誰に恥じることなく堂々とグラジオスが歌えるようにしてあげるって。
「好きなんでしょ? 私は応援するよ?」
確認してみるが、エマはずっと黙ったままだ。でも否定をしない事が答えになっていた。
エマはホントに嘘をつけない娘だ。
「わ、私は……ただ殿下が御辛そうだなって……。ただそれだけで……」
とつとつと、エマが自分の想いを吐露していく、次の瞬間――。
「すまん、雲母。入るぞ」
「わひゃぁっ!?」
「だじゃーーっ!!」
グラジオスが入り口の布を跳ね除け、テントの中に駆け込んで来た。
あまりに予想外過ぎる展開に、私とエマは、訳の分からない叫び声をあげてしまう。
「な、なんだ!?」
「何でもないのっ。グラジオスは気にしないでっ!」
「そそそ、そうです殿下はお気になさらないでください別に殿下の事なんてこれっぽっちも話しておりませんからっ!」
「わ~っ、エマは余計な事言わないのっ!」
ひたすらパニクって、しかし体が動かないので寝たまんまで騒ぎ立てるちょっとどころではなく奇妙な私達に、若干及び腰になるグラジオスだった。だが次の瞬間には気にしない事にしたのか強引に話を続ける。
「とにかくだ。今朝方帝国から要求が来て……」
「うん」
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