132 / 140
第131話 一人だけの進軍
しおりを挟む
砦には毎日何度も攻勢をかけてきていた。ということは必然的に近い位置に陣取っていると踏んだのだが……。
「あった」
一キロも歩いたところで、様々な旗が掲げられているテントや丸太で作られた急造の小屋が建ち並ぶ橋頭保を発見した。
その周りは木で作った柵で囲われていて、一応奇襲に備えているようだが、こちらにそんな戦力は無いとタカをくくっているのだろう。見張りの兵士はあまりやる気が無さそうであった。
それよりなにより、柵の内側では敵兵たちが慌ただしく動き回っている。恐らくはもうすぐ出陣するのだろう。
あの砦を征服するために。
私は決意を固めると、敵陣へ歩を進めていく。
そんな私の姿を見咎めた敵兵が私を指さして何か言っているようだがまったく緊張感の欠片も見当たらない。
短剣を手にしているが、女でその上見た目はただの子どもであるし、たった一人しかいないのだ。警戒する理由はないだろう。
結局、敵兵の目前に至るまで、誰何の一言すらかけられることもなかった。
「通しなさい」
私がそう言っても、入り口の番をしている二人の敵兵士はにやにやと笑うだけでまともに相手にしない。
「おお、怖い怖い。思わず漏らしちまいそうだよ」
「お嬢ちゃん、ここは危ないから後五年したらおいで」
なんて笑いながら私をあしらおうとする。
てーか、おい。私はもうすぐ二十歳になるのにお嬢ちゃんだって? しかも五年後?
五年後も一切育ってないわ、コンチクショウ!
悪かったわね、発育不全合法ロリで。こんなんでもさっきグラジオスを骨抜きにしてきたんだからねっ。
……っと、今はそんな事で怒ってる暇はなかったや。
こんな安い挑発に乗っちゃだめだって、私。……完全に善意だった気もするけど。
「私はこの国の王妃、雲母・アルザルドです。この軍の責任者であるルドルフ・ギュンター・クロイツェフさまに用があって参りました。退きなさい」
堂々とそう名乗ったのだが、敵兵たちは一瞬目を丸くして固まった後……腹を抱えて笑い始めた。
笑い声に交じりながら、どうも私が欠片も王妃に見えないだの、グラジオスの趣味が悪いだの色々と言ってくれている様である。
悪意を全く持ち合わせていないのが更に質が悪い。
本当に、本当に私のこの身長と容姿は最後まで足を引っ張ってくれているみたいだった。
もういい、この位置からルドルフさまに喧嘩を売ってやる。私にしか出来ないやり方で。
私は怒りと共に息を吸い込み――全力で歌い出した。
――英雄 運命の詩――
この曲は力強いサビから始まる。
まるで戦いの為に、鬨を告げるかの如く。
今から戦いに行くと。
英雄が立ち上がり味方を鼓舞する咆哮のごとく。
今からお前たちに抗ってやると。
私は英雄ではない。だから歌う。
歌って英雄たちの力と勇気をこの身に借り受け、私は進むのだ。
さあ、始めよう。
たった一人の軍隊が、お前たちを蹂躙するためにやって来た。
私は征し、私が歌う。
ここに敵がいるぞと……。
この歌で、私が誰なのか気付いた兵士達が武器を手にわらわら寄ってくる。
私を捕らえられれば一攫千金だからだろうか。それとも私に恐怖を抱いたのだろうか。
一人で敵陣にやって来るという、狂った私に。
先ほどまで私の事を笑っていた敵兵ですら目の色が変わっている。嘘だとは欠片も思っていないだろう。
私は歌いながら彼らを睨みつけると、
――邪魔だ、退けっ。
心の中で念じながら一歩踏み出した。
二人は私に槍を向け、止まれと警告を送ってくる。
だがそんなもので私が止まるはずはなかった。
一歩、また一歩と歩を進めるたびに槍の穂先が近づいてくる。
このままいけば、槍は間違いなく私を貫くだろう。
――それがどうした。やれるものならやってみろ。
「く、来るなっ。止まれっ」
「あ、アンタを殺すなと命令なんだ。このままだと……」
私の胸元には槍が突き付けられているというのに、震え、恐怖しているのは私ではなく彼らの方だ。
雄々しい英雄の歌を高らかに歌い上げながら、足を上げ――。
その行動を本気だと見て取った敵兵二人は、慌てて槍を引き戻した。
何者にも一切怯むことなく私は前へと進む。
歌と共に。
敵兵たちは私の圧に押され、左右に分かれて道を譲る。
私は敵兵の海の中を悠然と歩いていく。
その歩みは彼ら如きでは止めることなどできはしなかった。
「待て、小娘」
目の前にいけ好かない高慢な雰囲気を身に纏った髪の長い優男が立ちふさがる。
残念ながら一応この男と私は義理の姉弟となってしまった。
本当に胸糞悪くて吐きそうだが仕方がない。
私は構わずそのまま進み、短剣を手にしている左手で無造作に払い退け様として……手を掴まれてしまう。
仕方なく私は歌うのを止め、嘆息と共にそいつを睨みつける
「離しなさい、カシミール」
「黙れ小娘。誰に向かって口を利いている」
「自分一人じゃ何もできないクズに向かって言ってんの」
間髪入れずに言い返した事で、カシミールは一瞬唖然とした後、顔を思い切り歪める。どうやらその自覚はあったのだろう。
「生意気をっ! 貴様の様な汚らしい下賤の者が王族気取りで闊歩している事が許されてなるものかっ!!」
逆鱗に触れてしまったかの如く激しい憎悪を私にぶつけ来る。
ただ、それ以上は何もしない、出来ない。
所詮そこがカシミールの限界だった。
「カシミール。あなたはグラジオスから命の保証をされたのに来なかった。私は同じ条件でここに居る」
それこそが私とカシミールの決定的な差だ。
私は自分一人でも立てるし行動できる。
でもカシミールにはそれが出来ない。
グラジオスを蔑むことで自分を保つことが出来て、今は血に縋って生きている。自分一人という理由で立ったことなど一度もない。
依り代が無ければ何も出来ないのだ。
もっともカシミールはその事を一生認める事が出来ないだろうが。
「アンタみたいに弱い人間、今まで見たことないわよ。もし高貴な血とやらがあるのなら、アンタはその面汚しでしかないでしょうね」
「貴様っ!」
カシミールは私の襟首を掴んで腕を振り上げ……そこで止まった。
当たり前だ。もしルドルフさまの不興を買えば、そこで詰んでしまうかもしれない。操り人形はいくらでも首を挿げ替えられるのだ。カシミールでなくてもいい。
「手を離して。私はルドルフさまと話しに来たの」
ほんの数秒睨み合う。折れたのはもちろん――。
「ふんっ」
カシミールは私を突き飛ばして体を離す。それで終わりだった。
私は服を正すと再び歩き出した。
「あった」
一キロも歩いたところで、様々な旗が掲げられているテントや丸太で作られた急造の小屋が建ち並ぶ橋頭保を発見した。
その周りは木で作った柵で囲われていて、一応奇襲に備えているようだが、こちらにそんな戦力は無いとタカをくくっているのだろう。見張りの兵士はあまりやる気が無さそうであった。
それよりなにより、柵の内側では敵兵たちが慌ただしく動き回っている。恐らくはもうすぐ出陣するのだろう。
あの砦を征服するために。
私は決意を固めると、敵陣へ歩を進めていく。
そんな私の姿を見咎めた敵兵が私を指さして何か言っているようだがまったく緊張感の欠片も見当たらない。
短剣を手にしているが、女でその上見た目はただの子どもであるし、たった一人しかいないのだ。警戒する理由はないだろう。
結局、敵兵の目前に至るまで、誰何の一言すらかけられることもなかった。
「通しなさい」
私がそう言っても、入り口の番をしている二人の敵兵士はにやにやと笑うだけでまともに相手にしない。
「おお、怖い怖い。思わず漏らしちまいそうだよ」
「お嬢ちゃん、ここは危ないから後五年したらおいで」
なんて笑いながら私をあしらおうとする。
てーか、おい。私はもうすぐ二十歳になるのにお嬢ちゃんだって? しかも五年後?
五年後も一切育ってないわ、コンチクショウ!
悪かったわね、発育不全合法ロリで。こんなんでもさっきグラジオスを骨抜きにしてきたんだからねっ。
……っと、今はそんな事で怒ってる暇はなかったや。
こんな安い挑発に乗っちゃだめだって、私。……完全に善意だった気もするけど。
「私はこの国の王妃、雲母・アルザルドです。この軍の責任者であるルドルフ・ギュンター・クロイツェフさまに用があって参りました。退きなさい」
堂々とそう名乗ったのだが、敵兵たちは一瞬目を丸くして固まった後……腹を抱えて笑い始めた。
笑い声に交じりながら、どうも私が欠片も王妃に見えないだの、グラジオスの趣味が悪いだの色々と言ってくれている様である。
悪意を全く持ち合わせていないのが更に質が悪い。
本当に、本当に私のこの身長と容姿は最後まで足を引っ張ってくれているみたいだった。
もういい、この位置からルドルフさまに喧嘩を売ってやる。私にしか出来ないやり方で。
私は怒りと共に息を吸い込み――全力で歌い出した。
――英雄 運命の詩――
この曲は力強いサビから始まる。
まるで戦いの為に、鬨を告げるかの如く。
今から戦いに行くと。
英雄が立ち上がり味方を鼓舞する咆哮のごとく。
今からお前たちに抗ってやると。
私は英雄ではない。だから歌う。
歌って英雄たちの力と勇気をこの身に借り受け、私は進むのだ。
さあ、始めよう。
たった一人の軍隊が、お前たちを蹂躙するためにやって来た。
私は征し、私が歌う。
ここに敵がいるぞと……。
この歌で、私が誰なのか気付いた兵士達が武器を手にわらわら寄ってくる。
私を捕らえられれば一攫千金だからだろうか。それとも私に恐怖を抱いたのだろうか。
一人で敵陣にやって来るという、狂った私に。
先ほどまで私の事を笑っていた敵兵ですら目の色が変わっている。嘘だとは欠片も思っていないだろう。
私は歌いながら彼らを睨みつけると、
――邪魔だ、退けっ。
心の中で念じながら一歩踏み出した。
二人は私に槍を向け、止まれと警告を送ってくる。
だがそんなもので私が止まるはずはなかった。
一歩、また一歩と歩を進めるたびに槍の穂先が近づいてくる。
このままいけば、槍は間違いなく私を貫くだろう。
――それがどうした。やれるものならやってみろ。
「く、来るなっ。止まれっ」
「あ、アンタを殺すなと命令なんだ。このままだと……」
私の胸元には槍が突き付けられているというのに、震え、恐怖しているのは私ではなく彼らの方だ。
雄々しい英雄の歌を高らかに歌い上げながら、足を上げ――。
その行動を本気だと見て取った敵兵二人は、慌てて槍を引き戻した。
何者にも一切怯むことなく私は前へと進む。
歌と共に。
敵兵たちは私の圧に押され、左右に分かれて道を譲る。
私は敵兵の海の中を悠然と歩いていく。
その歩みは彼ら如きでは止めることなどできはしなかった。
「待て、小娘」
目の前にいけ好かない高慢な雰囲気を身に纏った髪の長い優男が立ちふさがる。
残念ながら一応この男と私は義理の姉弟となってしまった。
本当に胸糞悪くて吐きそうだが仕方がない。
私は構わずそのまま進み、短剣を手にしている左手で無造作に払い退け様として……手を掴まれてしまう。
仕方なく私は歌うのを止め、嘆息と共にそいつを睨みつける
「離しなさい、カシミール」
「黙れ小娘。誰に向かって口を利いている」
「自分一人じゃ何もできないクズに向かって言ってんの」
間髪入れずに言い返した事で、カシミールは一瞬唖然とした後、顔を思い切り歪める。どうやらその自覚はあったのだろう。
「生意気をっ! 貴様の様な汚らしい下賤の者が王族気取りで闊歩している事が許されてなるものかっ!!」
逆鱗に触れてしまったかの如く激しい憎悪を私にぶつけ来る。
ただ、それ以上は何もしない、出来ない。
所詮そこがカシミールの限界だった。
「カシミール。あなたはグラジオスから命の保証をされたのに来なかった。私は同じ条件でここに居る」
それこそが私とカシミールの決定的な差だ。
私は自分一人でも立てるし行動できる。
でもカシミールにはそれが出来ない。
グラジオスを蔑むことで自分を保つことが出来て、今は血に縋って生きている。自分一人という理由で立ったことなど一度もない。
依り代が無ければ何も出来ないのだ。
もっともカシミールはその事を一生認める事が出来ないだろうが。
「アンタみたいに弱い人間、今まで見たことないわよ。もし高貴な血とやらがあるのなら、アンタはその面汚しでしかないでしょうね」
「貴様っ!」
カシミールは私の襟首を掴んで腕を振り上げ……そこで止まった。
当たり前だ。もしルドルフさまの不興を買えば、そこで詰んでしまうかもしれない。操り人形はいくらでも首を挿げ替えられるのだ。カシミールでなくてもいい。
「手を離して。私はルドルフさまと話しに来たの」
ほんの数秒睨み合う。折れたのはもちろん――。
「ふんっ」
カシミールは私を突き飛ばして体を離す。それで終わりだった。
私は服を正すと再び歩き出した。
0
あなたにおすすめの小説
『身長185cmの私が異世界転移したら、「ちっちゃくて可愛い」って言われました!? 〜女神ルミエール様の気まぐれ〜』
透子(とおるこ)
恋愛
身長185cmの女子大生・三浦ヨウコ。
「ちっちゃくて可愛い女の子に、私もなってみたい……」
そんな密かな願望を抱えながら、今日もバイト帰りにクタクタになっていた――はずが!
突然現れたテンションMAXの女神ルミエールに「今度はこの子に決〜めた☆」と宣言され、理由もなく異世界に強制転移!?
気づけば、森の中で虫に囲まれ、何もわからずパニック状態!
けれど、そこは“3メートル超えの巨人たち”が暮らす世界で――
「なんて可憐な子なんだ……!」
……え、私が“ちっちゃくて可愛い”枠!?
これは、背が高すぎて自信が持てなかった女子大生が、異世界でまさかのモテ無双(?)!?
ちょっと変わった視点で描く、逆転系・異世界ラブコメ、ここに開幕☆
辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました
腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。
しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
子供にしかモテない私が異世界転移したら、子連れイケメンに囲まれて逆ハーレム始まりました
もちもちのごはん
恋愛
地味で恋愛経験ゼロの29歳OL・春野こはるは、なぜか子供にだけ異常に懐かれる特異体質。ある日突然異世界に転移した彼女は、育児に手を焼くイケメンシングルファザーたちと出会う。泣き虫姫や暴れん坊、野生児たちに「おねえしゃん大好き!!」とモテモテなこはるに、彼らのパパたちも次第に惹かれはじめて……!? 逆ハーレム? ざまぁ? そんなの知らない!私はただ、子供たちと平和に暮らしたいだけなのに――!
【完結】身分を隠して恋文相談屋をしていたら、子犬系騎士様が毎日通ってくるんですが?
エス
恋愛
前世で日本の文房具好き書店員だった記憶を持つ伯爵令嬢ミリアンヌは、父との約束で、絶対に身分を明かさないことを条件に、変装してオリジナル文具を扱うお店《ことのは堂》を開店することに。
文具の販売はもちろん、手紙の代筆や添削を通して、ささやかながら誰かの想いを届ける手助けをしていた。
そんなある日、イケメン騎士レイが突然来店し、ミリアンヌにいきなり愛の告白!? 聞けば、以前ミリアンヌが代筆したラブレターに感動し、本当の筆者である彼女を探して、告白しに来たのだとか。
もちろんキッパリ断りましたが、それ以来、彼は毎日ミリアンヌ宛ての恋文を抱えてやって来るようになりまして。
「あなた宛の恋文の、添削お願いします!」
......って言われましても、ねぇ?
レイの一途なアプローチに振り回されつつも、大好きな文房具に囲まれ、店主としての仕事を楽しむ日々。
お客様の相談にのったり、前世の知識を活かして、この世界にはない文房具を開発したり。
気づけば店は、騎士達から、果ては王城の使者までが買いに来る人気店に。お願いだから、身バレだけは勘弁してほしい!!
しかしついに、ミリアンヌの正体を知る者が、店にやって来て......!?
恋文から始まる、秘密だらけの恋とお仕事。果たしてその結末は!?
※ほかサイトで投稿していたものを、少し修正して投稿しています。
ブラック企業に勤めていた私、深夜帰宅途中にトラックにはねられ異世界転生、転生先がホワイト貴族すぎて困惑しております
さくら
恋愛
ブラック企業で心身をすり減らしていた私。
深夜残業の帰り道、トラックにはねられて目覚めた先は――まさかの異世界。
しかも転生先は「ホワイト貴族の領地」!?
毎日が定時退社、三食昼寝つき、村人たちは優しく、領主様はとんでもなくイケメンで……。
「働きすぎて倒れる世界」しか知らなかった私には、甘すぎる環境にただただ困惑するばかり。
けれど、領主レオンハルトはまっすぐに告げる。
「あなたを守りたい。隣に立ってほしい」
血筋も財産もない庶民の私が、彼に選ばれるなんてあり得ない――そう思っていたのに。
やがて王都の舞踏会、王や王妃との対面、数々の試練を経て、私たちは互いの覚悟を誓う。
社畜人生から一転、異世界で見つけたのは「愛されて生きる喜び」。
――これは、ブラックからホワイトへ、過労死寸前OLが掴む異世界恋愛譚。
異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜
京
恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。
右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。
そんな乙女ゲームのようなお話。
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる