初色に囲われた秘書は、蜜色の秘処を暴かれる

ささゆき細雪

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「社長、本日のスケジュールは以上になりますが」
「おう。ご苦労様。今日はもうあがっていいよ……なんて言うとでも思った?」
「ひゃあっ……社長っ、ここでの戯れはいけませんって――ンっ」

 何度言ったらわかるんですかっ、と社長室のソファに押し倒された樹理は貴糸を睨みつける。
 けれど貴糸は知らん顔して樹理の唇をはむはむと啄んでいく。

「社長!」
「もう、仕事は終わったから社長って呼ばなくてもいいんだぞ、ジュリちゃん」
「やめてください、ひぁぁっ」

 貴糸がトミツリイの社長に就任して早三か月。新社長の手腕は上々で、落ち込んでいた売り上げも上昇の兆しが出てきた。
 樹理は彼の秘書として、両親公認の恋人として、毎日を忙しなく過ごしている。先月からは貴糸にせがまれて同棲もはじめてしまった。おかげで毎晩寝不足気味だ。
 貴糸は早く結婚したいと考えていたが、まずは会社を安定させてからだと樹理に言われて以来、プロポーズの言葉をしまい込んでいる。その反動か、アフターファイブになると意趣返しのように社長室で樹理に襲いかかるのである。
 キスを繰り返しながらブラウスのボタンを外し、ちらりと見えた下着を確認した貴糸は満足そうに頷く。

「今夜も勝負服しっかり着ているみたいだね、黒いレースだなんて俺を煽っているとしか思えねぇ」
「うっ……会社で脱がせるのやめてくださいっ。あとでおうちに帰ってから……っ」
「ちょっと見るだけじゃねぇか。頑張って仕事を終えた俺へのご褒美にスカートのなか見せろや」
「いーやーでーすー!」

 毎日が勝負服と言ってスーツの下に彼が喜びそうなランジェリーを潜ませている樹理を抱きしめて、貴糸は幸せそうに微笑む。
 強面社長が笑うと可愛いと知っているのは、初恋相手で結婚したいくらい大好きな専属秘書、ただひとり。



“hatsuiro hisyo x mitsuiro hisyo”―――fin.
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