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底辺召喚士
悩み
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明日はアンソロポジー魔術学園の入学試験。
全寮制の学園ではあるが、メイは入学前なので今晩は宿暮らしだ。
ベッドの上には装飾銃が二丁。
『エスペランサー』というメイの武器だ。
一見オートマチックピストルの様だが、撃鉄も排莢口も無い。
どちらかというと外見的にはフリントロック式だろうか。
かといって魔弾を使うが故にフリントも無いし、当たり金も火皿も無いのだが。
あるのは狐の装飾。
本来撃鉄があるであろう部分には九本の尾が伸び、銃身を抱え込む様に金の狐の装飾が施されている。
眼球になる部分には赤紫の宝石が埋め込まれていた。
それをメイは両手に持ち、構える。
鋭い視線を木製ドアに向け、そして素早く半回転して後方へ向き構え直す。
「ふぅ...。」
時刻は既に夜の9時半を回っている。
簡単な携行食で食事も済ませ、湯浴みも済ませていた。
ため息を吐き、エスペランサーを回転させながら新調したホルスターに仕舞う。
メイには珍しく落ち着きがない。
その様子に気付いたデミドランも布団から出てくる。
『どうした?』
「うーん、眠れなくってね。久々に昂ってるのかも?」
疑問に疑問で返され、渋い顔をするデミドラン。
こういう時は大抵、良くない事が起きるのだ。
ほら、今回もそうだ。
ドテンっと大きな音を立ててメイが倒れた。
咄嗟に敷いた魔力で頭は守ったものの、メイは気を失っている。
『また「これ」か...。』
暗闇の中。
自分が脚を抱え込み、浮いているのがわかる。
またこの空間か。
「 」
なんだか声がする。
私を呼んでいる?
「 た この う ! 」
誰かが叫んでいる。
足音も沢山聞こえる。
一体ここはどこなのか。
少しずつ、意識がはっきりとしてくる。
「師長!!これはもう報告すべきです!!!」
暗闇の向こう側で誰かが声を荒らげているのがハッキリと聞こえた。
「いや、まだだ!他の地域に反応は無い!まだ安全だ!」
「このままでは大変な事になりますよ!奴が知識を付けたら手に負えないですよ!!」
あぁ、また意識が朦朧としてきた。
何度も繰り返したけどもこんなにハッキリと声が聞こえたのは初めてだ。
お陰様で対策できるよ。
指を少し動かし、魔力を放出する。
「なんだ...!?この反応は!?」
あれ?私には気付いて無かったのね。
「誰か...いるのか...?」
生憎だけど、私は喋れないみたいなんだよね。
『これ』が何なのかもイマイチわかんないし、自分の命を優先させてね。
何時間経ったのだろう。
目を開くと白塗りの天井。
窓辺からは朝日が射し込んでいる。
『おはよう、メイ。』
いつの間にかベッドに運ばれていた。
寝惚け眼ではあるが意識は覚醒している。
「ん、ランちゃんおはよう。」
胸元からの挨拶に応え、身体を起こす。
ボテっと落ちたトカゲは心配そうにメイを見ていた。
「大丈夫、もうならないよ。」
『お前がそう言うなら、そうなんだろうな。』
トカゲはニカッと満足そうな笑みを零す。
今日はアンソロポジー魔術学園の入学試験当日。
急いで準備して、会場に向かおう。
メイは時計を見ながら計算し、足早に洗面室へと赴いた。
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本編終了しました。
只今、暇つぶしに蛇足をツラツラ書き殴っています。
お暇でしたらどうぞ。
書籍版一巻〜七巻発売中です。
コミック版一巻〜二巻発売中です。
よろしくお願いします。
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