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開闢の始まり
炎獄龍の覚醒
しおりを挟むグォオオオオオオオオオオオオオオオオオアアアアアアアアアアアッッッッッッッッッ
咆哮が鼓膜を震わす。
思わず手で塞いだが、デミドランは笑顔で近づいた。
「テンニーンッッ!!やったなお前ェ!!!」
ボンッ
ドガンッッ
一瞬で、デミドランは弾き飛ばされた。
フレモヘイズの左足が直撃したのだ。
試合会場の壁に激突したデミドラン。
「ぐあッッッ!!!」
バウンドし着地するものの、腰をさすっている。
「いってぇ…アイツ、暴走してやがるな...!」
いくら古龍のデミドランとはいえ、フレモヘイズとなったテンニーンの攻撃は少し効いた様だ。
見据える巨躯は、紛れも無い炎獄龍フレモヘイズ。
その獄炎の魔力は、全盛期のそれを思い出す。
グォオオオオァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッ
龍の咆哮。
その巨大な口から吐かれた熱線は、真っ直ぐにデミドランへと放たれた。
「あっ、やべ。」
見れば分かる。
まともにくらえば命は無い。
以前のテンニーンとは遥かに質量の違う熱線がデミドランを焼かんと迫った。
それを防いだのはメイ。
片手で、意図も簡単にやってのける。
「助かったわ、サンキュ。」
「全く、ランちゃんは気を抜きすぎよ!」
煙を口から漏らしながら、フレモヘイズは第二波のエネルギーを貯めている様だ。
何度防ごうとも、何度でも撃って来るだろう。
「テンニーンっ!!目を覚ましなさい!!!」
メイの叫びも虚しく、放たれる龍の咆哮。
それを紅の魔法陣を展開して吸収した。
「ったく!世話の焼けるっ!!」
跳躍。
瞬時に接近し、フレモヘイズの頬にフックを見舞う。
ドゴンと鈍い音を出しながらフレモヘイズの頭は揺さぶられるが、効いていない様だ。
「どんだけタフなの!?」
フレモヘイズは振り向きざまに、メイへと口を開ける。
第三波の龍の咆哮がメイの身体を照らした。
「あんたねぇ...っっ!」
思わず笑ってしまう程容赦が無い。
熱線がメイを包んだ。
轟音が会場を揺らし、熱線は辺りを照らしている。
「いい加減に...しなさいっっ!!!!!」
勢い良く身体を広げ、熱線を掻き消した。
そしてそのまま縦に回転し、フレモヘイズの眉間に踵落としを喰らわせる。
ズドンッッッッ
地面を粉砕しながら、フレモヘイズの頭部は叩きつけられた。
グガアアアアアアアアァアアアアァァァォ.....
苦しそうな咆哮を漏らし、身体を捻りながら立ち上がる。
メイはその直後に腹部を蹴り上げた。
巨体が宙に浮く。
そこに打ち込む乱打。
「いい加減!!!目ぇ!!!覚ましなさいっっっ!!!!!」
ドカドカと打ち込まれる拳と足。
フレモヘイズは苦しさからか口からマグマの様な液体を漏らしている。
「仲間にっっ!!!手ぇ出してんじゃないわよっ!!」
トドメの拳が喉元に直撃。
巨龍は背中から地面へ落ちた。
『グホッッ...!!』
その尻尾をメイは掴む。
「オイ!メイ!ちょっと待て!!!」
デミドランの制止は、聞こえていない。
メイも少し頭に血が登っていた。
尻尾を掴んでそのまま回転。
ブォンブォンと巨体が勢い良く振り回される。
『ああッッ!!これッッ!!あかんやつぅ!!』
意識を取り戻したテンニーンは、自身の置かれている状況を理解した。
暴挙を反省しているのか、振り回されるごとに言葉を漏らすが抵抗はしていない。
悲しげな瞳が、デミドランの目と合う。
諦めたデミドランは、そっと親指を立てた。
「逝って来い。」
ついに投げられるテンニーンの巨体。
少女はどこまで強いのか、そんなことを思いながら壁との衝突に備えて目を瞑る。
その壁の前に瞬間移動したメイが両手を前に出し、紅の魔法陣を展開。
「さっきのお返しよっ!!!!!」
吸収した龍の咆哮を放出した。
熱線が、全てを受け入れて目を瞑ったテンニーンを包む。
その熱さに悶える叫びを聞きながら、デミドランは腹を抱えて笑っていた。
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本編終了しました。
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