7 / 18
The Resurgent Double Reich(蘇る二重帝国)
対 フェスタニア帝国
しおりを挟む
「ただエヴァ士官候補生、もし失敗すれば…」
「我々が滅亡する…ですよね?」
「分かっているなら結構。では総員、準備に取り掛かれ!」
「「はっ!」」
一同がイワン将軍とミクローシュ執政官に向けて敬礼する。
1ヶ月後……
フェスタニア フールル帝国国境線
「エヴァ…学徒出陣は防げたものの、貴官ら士官候補生の出陣は防げなかった。済まない」
「士官候補生とはいえいずれは戦う身。実践演習とでも思っておきますよ。それで、私はどこに配属されるんですか?」
「貴官は最前線の偵察攻撃大隊だ」
偵察攻撃軍とは、名前の通り敵情を偵察し機会があれば攻撃、その後敵を撹乱するも良し、退くも良し、フールル帝国空軍の中でもエースが配備される場所だ
「私が?そんなエース部隊に?」
「あぁ。参謀本部も軍部も貴官に期待している。最大限の戦果を期待する」
「勿論ですクローフォード中尉!私が前に話した世界を帝国の元に従えるという宣言が絵空事では無いことを示してやります!」
「エヴァ…生きて帰ってこい」
クローフォード中尉が最後にエヴァに向けて話す。
エヴァは返答せず、自身の戦闘機に向かう。昨日、完璧に整備した訓練学校から貰った機体。
「よろしくな…ベス」
彼女の相棒の機体の名前はベス。この戦闘機の設計者である、アブルドゥルからそのまま命名されたらアヴルドゥル戦闘機は、性能としては史実のメッサーシュミットBf109とほとんど同じである。
その時、整備兵が話しかけてくる
「カラビナー少尉、爆弾はどうしますか?」
「500ポンド(250kg)爆弾で頼む」
「分かりました。少尉、私は…この作戦が成功するか正直疑心暗鬼です。」
整備をしながら彼が口を開く。彼含め、全ての軍が成功するなんて思っていないのだ。皆、参謀本部のクソ野郎と思っているだろう
「無理もない。さらに、私が幼子だからというのもあるださろう?」
「失礼ながら少尉、左様でございます」
「構わないよ。ただ、作戦が失敗したとしても、国は私が守り抜く」
「あなたの武運を祈ります」
実戦なので、一応与えられた階級で整備兵は話す。
エヴァはこの様な他愛のない会話は嫌いでは無い。もう少し話そうと思ったその時、管制塔から指令が届く
「全戦闘機部隊に告ぐ、出撃準備せよ!繰り返す!出撃準備せよ!」
彼女の要望により翼にデザインされた双頭の鷲が描かれており、先端のプロペラには黒のチューリップの様なものが目立つ機体に乗り込む。そして、一つ一つの動作確認を行い、いつでも戦える準備を整える
…結局、その日は戦うことは無かった。どうやら参謀本部によれば、フェスタニアが最後通牒を送ったが、フェスタニアに届いた直後に皇帝によってビリビリに破かれたそう。さらに、送り込んでいたスパイによれば紙が破れる音と皇帝の怒鳴り声にその場に居た皆が身の危険を感じる程恐ろしかったらしい。まあ、そんな事は置いておいて、参謀本部は宣戦布告準備をしているところだった。
翌日
「全軍、作戦開始!」
飛行場に作戦開始を告げる声が響く。直後、やかましいプロペラの駆動音に頭が割れそうになる。
「俺が空軍のエースになってやるんだ!」
勇ましい声が各所から聞こえる。士気が高いのは良い事だ。
そして、帝国の勝利を信じてやまない兵士は空へと飛び立つ。目標は敵の山岳部隊。過去の栄光に縋り続けている奴らへ現実を突きつけてやる
さて、空中の編隊に視点を移す
「こちら隊長機、作戦概要を各員に伝える。フェスタニア帝国軍の山岳部隊を撃滅すべく、我々偵察攻撃大隊は3つの作戦行動軍に分ける。各員偵察し、敵の位置を把握次第参謀本部に送れ!では、行動開始」
隊長機がそう言うと隊長自らが率いる第15中隊と近くにいた第205中隊が正面に展開を始める。そしてエヴァの所属する第347中隊と第214中隊が右翼に、第127中隊と第309中隊は左翼に展開する。
「こちら敵影なし!」
「こちらも敵影なし!妙だな…」
(正面の隊長機と左翼側から敵影が無い連絡が入ってきた。おかしい…本来なら分散進撃してくるはず…あれは?)
エヴァの視線の先には山の斜面になっている場所ひに動く物体が見えた。
「右翼側の中隊に告ぐ、正面にunknown。繰り返す、正面にunknown」
先頭の中隊長が双眼鏡を取り出して確認する。
「っ!全機へ!大隊及び参謀本部へ!我々は敵と接敵した!野砲に対空砲に大量の迷彩を着た歩兵!間違いない!敵の主力山岳部隊だ!」
「了解第347中隊、我々正面、左翼軍は即座にそちらに向かう」
大隊は敵の主戦力を壊滅させる為に行動を開始した。そして、航空基地に待機していた大量の航空機も行動を開始。全域に警戒網を敷き始める
「作戦は理解しているだろうな!機銃掃射ではなく爆弾で攻撃せよ!無くなってから機銃掃射だ!」
「了解!」
中隊長が声を張る。まずは優先的に対空砲を壊さねば話にならない。
その時、目の前が紅い花に覆われる
「くそ!被弾した!」
運命か偶然か、エヴァの乗る戦闘機に命中する。幸い、ガラスにヒビが入り、機体の塗装が剥がれた程度なので作戦行動はまだ可能だ。
「爆弾投下開始!」
戦闘機の両翼に積まれた爆弾が敵軍の中央に侵入、まるで埃に息をふきかけた様に敵は跳ね上がる。味方機もエヴァに倣って爆弾を投下。フェスタニア帝国最強と言われた山岳部隊は急速に数を減らすことになる。
「まるで…虐殺じゃないか…」
中隊の仲間がそう呟く。無理もない。眼下に広がるのはフェスタニア帝国兵が慌てふためき、仲間を抱えて撤退しようとしたり、早く進んで制圧しようと駆け出し、航空機の機銃掃射で蹂躙されたり、戦争という名を借りたただの虐殺じゃないか
「爆弾が切れた!これより機銃掃射に移行する!」
中隊の無線でエヴァが叫んだ事によりその中隊の仲間もハッとして攻撃を始める。
_______________________
「我々が滅亡する…ですよね?」
「分かっているなら結構。では総員、準備に取り掛かれ!」
「「はっ!」」
一同がイワン将軍とミクローシュ執政官に向けて敬礼する。
1ヶ月後……
フェスタニア フールル帝国国境線
「エヴァ…学徒出陣は防げたものの、貴官ら士官候補生の出陣は防げなかった。済まない」
「士官候補生とはいえいずれは戦う身。実践演習とでも思っておきますよ。それで、私はどこに配属されるんですか?」
「貴官は最前線の偵察攻撃大隊だ」
偵察攻撃軍とは、名前の通り敵情を偵察し機会があれば攻撃、その後敵を撹乱するも良し、退くも良し、フールル帝国空軍の中でもエースが配備される場所だ
「私が?そんなエース部隊に?」
「あぁ。参謀本部も軍部も貴官に期待している。最大限の戦果を期待する」
「勿論ですクローフォード中尉!私が前に話した世界を帝国の元に従えるという宣言が絵空事では無いことを示してやります!」
「エヴァ…生きて帰ってこい」
クローフォード中尉が最後にエヴァに向けて話す。
エヴァは返答せず、自身の戦闘機に向かう。昨日、完璧に整備した訓練学校から貰った機体。
「よろしくな…ベス」
彼女の相棒の機体の名前はベス。この戦闘機の設計者である、アブルドゥルからそのまま命名されたらアヴルドゥル戦闘機は、性能としては史実のメッサーシュミットBf109とほとんど同じである。
その時、整備兵が話しかけてくる
「カラビナー少尉、爆弾はどうしますか?」
「500ポンド(250kg)爆弾で頼む」
「分かりました。少尉、私は…この作戦が成功するか正直疑心暗鬼です。」
整備をしながら彼が口を開く。彼含め、全ての軍が成功するなんて思っていないのだ。皆、参謀本部のクソ野郎と思っているだろう
「無理もない。さらに、私が幼子だからというのもあるださろう?」
「失礼ながら少尉、左様でございます」
「構わないよ。ただ、作戦が失敗したとしても、国は私が守り抜く」
「あなたの武運を祈ります」
実戦なので、一応与えられた階級で整備兵は話す。
エヴァはこの様な他愛のない会話は嫌いでは無い。もう少し話そうと思ったその時、管制塔から指令が届く
「全戦闘機部隊に告ぐ、出撃準備せよ!繰り返す!出撃準備せよ!」
彼女の要望により翼にデザインされた双頭の鷲が描かれており、先端のプロペラには黒のチューリップの様なものが目立つ機体に乗り込む。そして、一つ一つの動作確認を行い、いつでも戦える準備を整える
…結局、その日は戦うことは無かった。どうやら参謀本部によれば、フェスタニアが最後通牒を送ったが、フェスタニアに届いた直後に皇帝によってビリビリに破かれたそう。さらに、送り込んでいたスパイによれば紙が破れる音と皇帝の怒鳴り声にその場に居た皆が身の危険を感じる程恐ろしかったらしい。まあ、そんな事は置いておいて、参謀本部は宣戦布告準備をしているところだった。
翌日
「全軍、作戦開始!」
飛行場に作戦開始を告げる声が響く。直後、やかましいプロペラの駆動音に頭が割れそうになる。
「俺が空軍のエースになってやるんだ!」
勇ましい声が各所から聞こえる。士気が高いのは良い事だ。
そして、帝国の勝利を信じてやまない兵士は空へと飛び立つ。目標は敵の山岳部隊。過去の栄光に縋り続けている奴らへ現実を突きつけてやる
さて、空中の編隊に視点を移す
「こちら隊長機、作戦概要を各員に伝える。フェスタニア帝国軍の山岳部隊を撃滅すべく、我々偵察攻撃大隊は3つの作戦行動軍に分ける。各員偵察し、敵の位置を把握次第参謀本部に送れ!では、行動開始」
隊長機がそう言うと隊長自らが率いる第15中隊と近くにいた第205中隊が正面に展開を始める。そしてエヴァの所属する第347中隊と第214中隊が右翼に、第127中隊と第309中隊は左翼に展開する。
「こちら敵影なし!」
「こちらも敵影なし!妙だな…」
(正面の隊長機と左翼側から敵影が無い連絡が入ってきた。おかしい…本来なら分散進撃してくるはず…あれは?)
エヴァの視線の先には山の斜面になっている場所ひに動く物体が見えた。
「右翼側の中隊に告ぐ、正面にunknown。繰り返す、正面にunknown」
先頭の中隊長が双眼鏡を取り出して確認する。
「っ!全機へ!大隊及び参謀本部へ!我々は敵と接敵した!野砲に対空砲に大量の迷彩を着た歩兵!間違いない!敵の主力山岳部隊だ!」
「了解第347中隊、我々正面、左翼軍は即座にそちらに向かう」
大隊は敵の主戦力を壊滅させる為に行動を開始した。そして、航空基地に待機していた大量の航空機も行動を開始。全域に警戒網を敷き始める
「作戦は理解しているだろうな!機銃掃射ではなく爆弾で攻撃せよ!無くなってから機銃掃射だ!」
「了解!」
中隊長が声を張る。まずは優先的に対空砲を壊さねば話にならない。
その時、目の前が紅い花に覆われる
「くそ!被弾した!」
運命か偶然か、エヴァの乗る戦闘機に命中する。幸い、ガラスにヒビが入り、機体の塗装が剥がれた程度なので作戦行動はまだ可能だ。
「爆弾投下開始!」
戦闘機の両翼に積まれた爆弾が敵軍の中央に侵入、まるで埃に息をふきかけた様に敵は跳ね上がる。味方機もエヴァに倣って爆弾を投下。フェスタニア帝国最強と言われた山岳部隊は急速に数を減らすことになる。
「まるで…虐殺じゃないか…」
中隊の仲間がそう呟く。無理もない。眼下に広がるのはフェスタニア帝国兵が慌てふためき、仲間を抱えて撤退しようとしたり、早く進んで制圧しようと駆け出し、航空機の機銃掃射で蹂躙されたり、戦争という名を借りたただの虐殺じゃないか
「爆弾が切れた!これより機銃掃射に移行する!」
中隊の無線でエヴァが叫んだ事によりその中隊の仲間もハッとして攻撃を始める。
_______________________
4
あなたにおすすめの小説
もし石田三成が島津義弘の意見に耳を傾けていたら
俣彦
歴史・時代
慶長5年9月14日。
赤坂に到着した徳川家康を狙うべく夜襲を提案する宇喜多秀家と島津義弘。
史実では、これを退けた石田三成でありましたが……。
もしここで彼らの意見に耳を傾けていたら……。
小日本帝国
ypaaaaaaa
歴史・時代
日露戦争で判定勝ちを得た日本は韓国などを併合することなく独立させ経済的な植民地とした。これは直接的な併合を主張した大日本主義の対局であるから小日本主義と呼称された。
大日本帝国ならぬ小日本帝国はこうして経済を盤石としてさらなる高みを目指していく…
戦線拡大が甚だしいですが、何卒!
【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記
糸冬
歴史・時代
開戦劈頭の真珠湾攻撃にて、日本海軍は第三次攻撃によって港湾施設と燃料タンクを破壊し、さらには米空母「エンタープライズ」を撃沈する上々の滑り出しを見せた。
それから半年が経った昭和十七年(一九四二年)六月。三菱長崎造船所第三ドックに、一隻のフネが傷ついた船体を横たえていた。
かつて、「太平洋の女王」と称された、海軍輸送船「浅間丸」である。
ドーリットル空襲によってディーゼル機関を損傷した「浅間丸」は、史実においては船体が旧式化したため凍結された計画を復活させ、特設航空母艦として蘇ろうとしていたのだった。
※過去作「炎立つ真珠湾」と世界観を共有した内容となります。
超空の艦隊
ypaaaaaaa
歴史・時代
九六式陸上攻撃機が制式採用されたことで、日本陸海軍は国力の劣勢を挽回するために”空中艦隊”の建設を開始。言ってしまえば、重爆、軽爆、襲撃、重戦、軽戦の5機種を生産して、それを海軍の艦隊のように運用することである。陸海軍は協力して、ついに空中艦隊を建設し太平洋に大空へ飛び立っていく…
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
紫電改345
みにみ
歴史・時代
敗戦の色濃い昭和19年11月
大日本帝国海軍大佐の源田実は「本土防衛の切り札」として
各地のエースパイロットを集めた超精鋭部隊「剣」―第343海軍航空隊を設立
だが剣部隊ではない紫電改運用部隊はあまり触れられることはない
鳴尾飛行場所属 第三四五海軍航空隊 通称部隊名「光」
関西地方の防空を担った彼らの軌跡をいざご覧あれ
本能寺からの決死の脱出 ~尾張の大うつけ 織田信長 天下を統一す~
bekichi
歴史・時代
戦国時代の日本を背景に、織田信長の若き日の物語を語る。荒れ狂う風が尾張の大地を駆け巡る中、夜空の星々はこれから繰り広げられる壮絶な戦いの予兆のように輝いている。この混沌とした時代において、信長はまだ無名であったが、彼の野望はやがて天下を揺るがすことになる。信長は、父・信秀の治世に疑問を持ちながらも、独自の力を蓄え、異なる理想を追求し、反逆者とみなされることもあれば期待の星と讃えられることもあった。彼の目標は、乱世を統一し平和な時代を創ることにあった。物語は信長の足跡を追い、若き日の友情、父との確執、大名との駆け引きを描く。信長の人生は、斎藤道三、明智光秀、羽柴秀吉、徳川家康、伊達政宗といった時代の英傑たちとの交流とともに、一つの大きな物語を形成する。この物語は、信長の未知なる野望の軌跡を描くものである。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる