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前略、あたしと主人公と
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「リリアン!」
やることは決まった、ならすぐにでも行動に移そう。
まずは悲しませてしまった事を謝ろう、そこから始めよう。
「……なんですか」
冷たい返事。いつもの淡々とした、ではなく、確かな苛立ちを感じる。
でも、無視されるわけじゃなくてよかった、失った信頼はこれから取り戻せばいい。
……いざ言うぞってなると緊張する、でも言わなきゃいけない、あたしの為にも。
「あたしさ、主人公になりたかったんだよ、みんなの主人公に」
「成長して、強くて、負けなくって、誰の期待も裏切らない、そんな格好いい主人公になりたくて」
「みんなが期待して、鍛えてくれた、だから勝たなくちゃ、そうじゃなきゃ、全部無駄になっちゃう気がして」
「勝手にそう思って、勝手にプレッシャー感じて、勝手に焦って、そして勝手に負けて」
「そう考え始めてからの負けはすごく重くて、なにもできなくなって、また負けて」
「あたしは……みんなの期待を裏切るのが、みんなが格好いいって言ってくれた、そんな主人公になれないのが怖かったんだ」
リリアンは静かに聞いてくれた、まっすぐにあたしを見つめて。
「いろんな事を思い出したよ、ネオスティアに来てから、何度も死にかけたし、何度も助けてもらった」
「様々な人に会ったよ、みんな温かい人で、いろんな事を教えてもらったよ、いろんな思い出ももらったよ」
話してる途中、自分の目から涙がでていることに気づく。なんだか泣いてばっかりだな、あたし。
「みんな、あたしが強くて格好いい、みんなの主人公だから一緒にいたんじゃない、助けてくれたんじゃない」
「弱くても諦めない、あたしの物語の主人公だから、あたしと一緒にいてくれたんだ、手を貸してくれたんだ」
当たり前の事を忘れていた。あたしはそれでよかったんだよ。
「だから、あらためてあたしは、あたしの物語の主人公になるよ」
「頑張ったり、頑張らなかったり、勝ったり、負けたり、笑ったり、泣いたり、喜んだり、悲しんだり、傷つけたり、傷ついたり、怒ったり、謝ったり、手に入れたり、手放したり、誰かの為だったり、自分の為だったり、躓いたり、転んだりしながらも」
「それでも、最後にはみんなが笑っている、ハッピーエンドな物語の主人公になるよ」
先はそんなに長くない、それでもどうせならそんな物語がいい。
弱い自分を受け入れて、いろんな人に助けられて、諦めないで前に進もう。
きっと明日は前にしかないから。
すべて話し、リリアンの反応を待つ、あたしの言葉で何を思ってくれるのだろうか。
「わかりました。ですが、長いです。1言でまとめなさい」
バッサリだった。まぁリリアンらしいか。
「これからも、諦めないで頑張るよ!」
「それでいいのです」
なんだか満足げなリリアンの表情で、あたしたちはやっと元通りになることができた。
「あらためてよろしくね。相変わらず、無双できない主人公だけどさ」
「何を当たり前の事を、私たちが必死に生きてるこの世界を、来たばかりのあなたに無双できるはずもないです」
そうだみんな生きてる。自分の物語を
あたしはきっと、誰かの何かになることはできる。
でも主人公にはなれない、それはその人のものだから。
「よし!そうと決まれば止まってらんないね!」
「3日も休憩しました、これ以上は無駄でしょう」
3日か……思ってたよりは短かったけど、それでも長い。立ち止まるのは基本的にはあまり良くないことだろう。
「なにか策はあるんですか?」
扉は塞がってますよ、とリリアン。
策なら……ある!
「カギを持ってる人を強襲!正面から突破しよう!」
「なるほど、気に入りました」
リリアンも賛成みたい。なら行こうか!
「そんじゃあいっちょいきますかー!」
なんだか久しぶりの掛け声は、いつもより強く響いた気がする。
やることは決まった、ならすぐにでも行動に移そう。
まずは悲しませてしまった事を謝ろう、そこから始めよう。
「……なんですか」
冷たい返事。いつもの淡々とした、ではなく、確かな苛立ちを感じる。
でも、無視されるわけじゃなくてよかった、失った信頼はこれから取り戻せばいい。
……いざ言うぞってなると緊張する、でも言わなきゃいけない、あたしの為にも。
「あたしさ、主人公になりたかったんだよ、みんなの主人公に」
「成長して、強くて、負けなくって、誰の期待も裏切らない、そんな格好いい主人公になりたくて」
「みんなが期待して、鍛えてくれた、だから勝たなくちゃ、そうじゃなきゃ、全部無駄になっちゃう気がして」
「勝手にそう思って、勝手にプレッシャー感じて、勝手に焦って、そして勝手に負けて」
「そう考え始めてからの負けはすごく重くて、なにもできなくなって、また負けて」
「あたしは……みんなの期待を裏切るのが、みんなが格好いいって言ってくれた、そんな主人公になれないのが怖かったんだ」
リリアンは静かに聞いてくれた、まっすぐにあたしを見つめて。
「いろんな事を思い出したよ、ネオスティアに来てから、何度も死にかけたし、何度も助けてもらった」
「様々な人に会ったよ、みんな温かい人で、いろんな事を教えてもらったよ、いろんな思い出ももらったよ」
話してる途中、自分の目から涙がでていることに気づく。なんだか泣いてばっかりだな、あたし。
「みんな、あたしが強くて格好いい、みんなの主人公だから一緒にいたんじゃない、助けてくれたんじゃない」
「弱くても諦めない、あたしの物語の主人公だから、あたしと一緒にいてくれたんだ、手を貸してくれたんだ」
当たり前の事を忘れていた。あたしはそれでよかったんだよ。
「だから、あらためてあたしは、あたしの物語の主人公になるよ」
「頑張ったり、頑張らなかったり、勝ったり、負けたり、笑ったり、泣いたり、喜んだり、悲しんだり、傷つけたり、傷ついたり、怒ったり、謝ったり、手に入れたり、手放したり、誰かの為だったり、自分の為だったり、躓いたり、転んだりしながらも」
「それでも、最後にはみんなが笑っている、ハッピーエンドな物語の主人公になるよ」
先はそんなに長くない、それでもどうせならそんな物語がいい。
弱い自分を受け入れて、いろんな人に助けられて、諦めないで前に進もう。
きっと明日は前にしかないから。
すべて話し、リリアンの反応を待つ、あたしの言葉で何を思ってくれるのだろうか。
「わかりました。ですが、長いです。1言でまとめなさい」
バッサリだった。まぁリリアンらしいか。
「これからも、諦めないで頑張るよ!」
「それでいいのです」
なんだか満足げなリリアンの表情で、あたしたちはやっと元通りになることができた。
「あらためてよろしくね。相変わらず、無双できない主人公だけどさ」
「何を当たり前の事を、私たちが必死に生きてるこの世界を、来たばかりのあなたに無双できるはずもないです」
そうだみんな生きてる。自分の物語を
あたしはきっと、誰かの何かになることはできる。
でも主人公にはなれない、それはその人のものだから。
「よし!そうと決まれば止まってらんないね!」
「3日も休憩しました、これ以上は無駄でしょう」
3日か……思ってたよりは短かったけど、それでも長い。立ち止まるのは基本的にはあまり良くないことだろう。
「なにか策はあるんですか?」
扉は塞がってますよ、とリリアン。
策なら……ある!
「カギを持ってる人を強襲!正面から突破しよう!」
「なるほど、気に入りました」
リリアンも賛成みたい。なら行こうか!
「そんじゃあいっちょいきますかー!」
なんだか久しぶりの掛け声は、いつもより強く響いた気がする。
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