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本章・わくわくえちえち編
#17・【♡アックス回(前世編・残酷)】 女子にモテ過ぎるとどうなるのか?
しおりを挟む俺は、池河・小之助。
何処にでもいる中学生男子。
よく女の子が寄ってくるが、
俺には彼女がいれば良い。それだけで幸せだ。
「オノ君。私の顔になんか付いてますか?」
「いや、何も付いてねーよ。」
「あっ、もしかして私に惚れ直しちゃった?
オノ君可愛い~!」
さっきから俺を煽ってくる彼女は、
俺の幼馴染であり、恋人。
名前は、鶴篠・咲柚梨。
雪のように白い肌が、綺麗で可愛い女の子。
どこまでも明るくて、
向日葵の似合いそうな子だった。
「ねぇ~、テストの結果どうだった?」
「あいよ。」
「うっわ、相変わらず高いねー。
勉強出来て高身長で
イケメンとかホントズルいよ。」
「学年成績No.1が何言ってんだよ。
俺は咲柚梨に見合う奴になれるよう
踏ん張ってるだけだっつーの。」
見栄を張るように、俺は頭を掻いた。
「えー、超嬉しいんだけどぉ~!
このキザ男めっ! うりぃうりぃ~♪」
誰がキザ男だ。
マセガキしてる咲柚梨よりかマシだろ。
その肘ぐりぐりホント好きだなお前。
「ア゛ー、少し落ち着こうぜ。」
「私は至って落ち着いてますよーだ!
誰が勉強教えてると思ってるんです?」
そうだ、いつも俺に
勉強を教えてるのは咲柚梨だ。
彼女が毎日3時間の勉強会を催さなければ
優等生にすらなれなかっただろう。
「咲柚梨ぃ~! 私達にも勉強教えて~!」
「はーいっ!」
クラスメートの女子らに呼ばれ、
咲柚梨が愛想良く手を振る。
そして、俺の方に向き直し両の手を繋げた。
「ごめんオノ君! 先に待ってて!
終わったら一緒にやるから!!」
「気にすんなよ。学年No.1が頼りにされるのは
悪い事じゃねーだろ。」
「……だね。」
「?」
今一瞬、顔曇ってなかったか?
気のせいだよな。
「いやぁー、頼りにされる美少女は
大変ですなー!! では私、行ってまいります!」
俺から見ても美少女なのは認めるが、
自称するのは流石に痛いぞ。
とりあえず応えとくか。
「あぁ、行ってこい!!」
*
自宅に帰った俺は、夕ご飯、風呂の後
自習タイムに入る。
適当な勉強用BGMを背景に、ペンを疾らせる。
「……うーし、結構やったな。」
――ぴんぽーん。
お、結構良いタイミングで来るじゃねーの。
俺はいつもの如く咲柚梨を迎える。
「よぉ咲柚梨、ってまた転んだのかよ。
ボロボロじゃねーか。」
「えへへ~、可愛い猫を追ってたら
怪我しちゃったよ~。」
「本当に猫好きだな。
追うのは構わねぇが、ちゃんと周り見ような。」
ごめんごめんと軽いノリで返してくる。
……全く、隙あらばすぐ猫追って怪我する癖を
早く直して欲しいもんだぜ。
「ほら、俺ん家のシャワー使っていいから
綺麗になっとけ。
その状態だと勉強どころじゃねーよ。」
「はぁーい♪」
彼女はご機嫌な感じでパタパタと風呂場へ
駆けていった。
「あら、今日も咲柚梨ちゃん来てるのね。」
「お母さん。」
「……青春ね。」
「どこがだよ! ただの日課だっつーの!」
おちょくる母に反抗して俺は部屋へ戻る。
再び参考書などを黙読し、重点を記述していく。
作業に集中する事30分。
俺の部屋にノック音が鳴る。
「はろぉ~♪ 咲柚梨ちゃんだよぉ~。」
何でこんなテンション高いんだよ。
「分かった。今開けるから待ってろよ。」
「ぷふぁ~っ!
オノ君の部屋の空気最っ高ぅぅうう!!」
「いや、普通の部屋なんだが。
空気清浄機ねぇから基本換気だぞ。」
やっぱ俺の事バカにするの好きなんだな。
それとも、
早く空気清浄機買えと遠回しに言ってんのか。
「うるさぁーいっ! 罰として私、
今日この部屋で一晩を共にしますっ!!」
「それは可笑しいだろ!
ご両親や俺の親から許可貰ってんのか!?」
「勿論ですとも!」
あーこれ、拒否権ない奴だ。
「しょうがねーな。今日だけだぞ。
ほら、そうと決まれば勉強再開だ!」
「おー!」
*
「うにゃーっ! 私疲れたよぉ~んっ!」
「ちょっ!?
俺は咲柚梨のソファーじゃねぇぞ!!
勉強会終わったから気が緩んだのか!」
やっべどうしよ。
咲柚梨めっちゃ良い匂いする。
ジャージか? このジャージに特殊な柔軟剤でも
使っているんだな。
使ってるシャンプーやボディソープは
この家のもんだぞ。この香りはあり得ん!
……きっと、ん?
「どうしたんですか~私の胸見て。
もしかしてぇ~、気付いちゃった?」
「な、何がだよ!?」
「実は私ぃ~、ジャージの下。
裸なんですよねぇ~。」
「はっ、裸ぁ!? おいおい、さっさと着ろよ!」
何考えてんだよ!
「もうっ、何でわかってくんないの~。
これはね~、女の子のOKサインなんだよぉ♡」
「ばっ、バカかよ!
その年は早すぎるだろ!!
俺をからかうのもいい加減に……」
「――私、本気だよ。」
いつもの冗談っぽい声からは想像もつかない
真面目な声音で返してきた。
これは俺も、本気で答えるべきだろう。
でなきゃ。俺の大事な咲柚梨が、
どっか遠い所に行ってしまいそうだ。
「俺も……咲柚梨が好きだ。
咲柚梨以外の彼女なんて考えらんねぇよ。」
「それはダ~メ♡」
「何でだよ。咲柚梨はそれでいいのか。」
「いいに決まってるじゃん。私が居なくなっても
オノ君には新しい彼女ちゃん作って欲しい。
だって……オノ君には幸せになって欲しいから。」
「俺の未来まで勝手に心配してんじゃねぇ。
咲柚梨が居ればそれだけで幸せだっつーの。」
「その固定観念を捨ててって私は言ってるの。」
「……そうかよ。まぁ、頑張ってみるよ。」
何故だ。
俺の傍に居たがる癖に、
どうしてそんな突き離す事言うんだ。
「ねぇ、オノ君。」
「なんだ?」
「オノ君はさぁ、
生まれ変わったら何になりたい。」
話題が急に一変したなオイ。
「考えた事ねーな。」
「そっか。……私はね、猫ちゃんになりたい。」
「どんだけ猫好きなんだよ。
だったら俺は雄猫でいいか。」
ここまで来ると猫好きの次元越えてねぇか。
「どんだけ私好きなのよ。ストーカー?」
「ノーコメントで。」
「知ってる? 雄猫は雌猫を犯すとき、
逃げないように噛み付くんだって。
吸血鬼みたいで面白いよね。」
「どこがだよ。完全にやべぇ男じゃねぇか。」
「オノ君ならぁ~♡
私のうなじにカプっとしてもいいよぉ♪
しっかり歯型つけてね♡」
「断る、俺は咲柚梨を傷つける真似したくねぇ。」
「じゃあ手マンして♡」
「はぁ!?」
「ほらほら~、2つに1つだよぉ。
傷付けたくないんなら
後者を選ぶしかないよねぇ。」
咲柚梨め、マジもんのマセガキじゃねぇか。
「こ、後悔するんじゃねぇぞ。」
「うん。おいで♡」
俺はジャージズボンの中に手を入れ、
咲柚梨の大事な部分に触れる。
「マジで履いてねぇんだな。」
「ふっふっふ、甘いね。
この私がオノ君に嘘着く訳ないじゃん。」
「隠し事の1つや2つはしてそうだけどな。」
「オノ君には教えないけどね~。」
「恥ずかしくて話せない出来事は
人間誰しもあるしいいんじゃねーの。」
「そこは聞いてくると思った。」
「でもいつかは俺、好きな子に対して
デリカシーを捨てるかもな。
で、早速質問なんだが。」
「……なぁに?」
「これってどうやってイジればいいんだ?
俺の股間についてねーから分かんねぇ。」
「嘘つきぃ、ベットの下にある本と同じ風に
やればいいんだよ♪」
なん……だと、読まれていたのか。
俺自慢の幼馴染モノシリーズ。
「いつ読んだんだよ。」
「ひ・み・つ♡」
「もう知らねーかんな。」
俺は、若干湿り気の増した雌溝に沿い
指を上下させていく。
すると、たまたま米粒サイズの何かに触れて……
「――うにゃっ!?」
咲柚梨が身を跳ね可愛らしい奇声をあげる。
「ど、どうしたんだ。」
「ク、クリ触られたよぉ♡」
「痛いなら無理すんなよ。」
「い、痛くなんかないし。
なんならもっとねちっこく弄りなさいよ。」
摘んだり捏ねたりすりゃいいのか。
「んっ♡ ……そうっ、やればっ♡
出来るじゃないっ…♡ ひぁんっ♡
膣内にも指入れなさいよっ。」
おっ、女の子の膣内温かいな。
しかも物欲しそうに指を圧迫してくる。
尚更可愛がりたくなった俺は、
指で膣内を掻き回し、
クリも強めに弄くり回す。
咲柚梨も余程気持ちいいのか、
淫らな水音に合わせて
身体がビクビクと震え続けている。
「すっ、凄いよぉっ♡
私のオナニーより全然っ……んっ♡
上手いよぉぉっ!! オノ君っ、わたしっ。
……ダメえっ♡ ――イクっ♡♡」
一際大きく跳ねた彼女は、
俺の手へ盛大に潮を吹いた。
「これで童貞とか反則だっつーの♡」
冷め切らない痙攣に反して
悪態を吐いてくるが、その声に覇気はない。
「ここまでにしとくか。」
「なわけないでしょーが。
最後まで責任とんなさいよバカ。」
「正面でいいか。」
「当たり前じゃない。私もう立てないわよ。」
「そうかよ。」
俺は立ち上がって、彼女の正面へ回り込む。
続けてしゃがみ、ジャージ下を脱がしていく。
初めて見る咲柚梨のソレに俺は昂った。
「スッゲェな。
つるつるびしょびしょのえちえちじゃんか。」
「語彙力どこ行ったんです?」
「うるせぇ。言葉に出来ねぇくらい
咲柚梨が可愛いんだよ。悪いか。」
彼女は一瞬目を見開き、プイっとそっぽを向いた。
「はい。ここまで
びしょびしょにしたのはオノ君ですから。」
「悪かったな。本番で
名誉挽回してやっから、それで帳消し頼む。」
俺も、ズボンパンツを脱ぎ下ろし
凶悪と化した肉棒を空に晒した。
「でっか、マジでオノ君中学生?」
「うるせぇ……さっさとやんぞ。」
*
俺は無事初恋の娘と童貞を卒業し、
浮かれていた。
気が付けば、咲柚梨と添い寝をしていた。
彼女は体力を使い切ったのか、
俺よりも早く熟睡してしまう。
無防備に可愛らしい寝息を立てる彼女に
見惚れて、つい撫でる。
「――明日からもよろしくな。咲柚梨。」
この時、俺は思いもしなかったんだ。
咲柚梨との明日が無くなるなんて。
*
翌朝。
セットした目覚まし時計が鼓膜を虐めて
意識を起こす。
そういや昨晩、咲柚梨と一緒に寝たよな。
「おい……起き、居ない?」
あぁ、そりゃそうだよな。
夜に起きてマイハウスに帰ったんだろ。
ったく、途中で帰るなら最初から
そう言えっつーの。
……ん、何だこの封筒。
朝支度ついでに、
勉強机に乗る謎の封筒に目が行く。
「何だコレ。」
俺はソレを手に取り、中身を取り出す。
中身は3枚畳みにされた紙があった。
気になって仕方がないので、開いて読む。
♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢
オノ君へ。
おはよう、オノ君。元気ですか。
残念ながら、これを読んでる時既に私は
この世界にいません。
独りで抱え込んで、オノ君だけを置いてった事。
許してなんていっても許しませんよね。
せめてもの謝罪として。
今まで秘密にしてた事、全部言います。
私は嫉妬の的でした。
目に映る全ての女の子が敵でした。
しょうがないよね。
だって私の好きなオノ君は世界一カッコいいから。
みんな欲しくなっちゃうのも無理ないよ。
彼女達はやり方を間違えただけで、
本当は悪い子じゃないんです。
だから、名前はいいません。
教えたら、オノ君は女の子に暴力を振るう
悪い子になっちゃいますし。
私は、オノ君の顔に泥を塗りたくないから。
こんな身勝手でどうしようもなく弱い私を、
本気で愛してくれてありがとう。
♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢
「……は。」
嘘だよな。なんかのドッキリだ。
あんなにクラスメートの
女子共に慕われてたじゃんか。
猫を追って怪我をしたんだろ?
――私が居なくなっても。
オノ君には新しい彼女を作ってほしい。――
何で……何でこんな時にこの言葉が過ぎるんだ?
はっ、どうせまた俺をからかってんだ。
咲柚梨は昔っからイタズラ好きだからな!
考えたくもない未来から目を背けて
俺は朝食の席に座る。
そうだ。ニュースで明るい話題でも
取り上げて咲柚梨に聞かせてやろう。
『ニュースです。●●中学校の裏山にて、
本校の女子生徒と思われる遺体が発見されました。
死因は括り付けた縄による絞首自殺と見られます。
……追加で速報です。
身元は、鶴篠・咲柚梨という
女性であると判明しました。』
「…………は?」
掴んでいた茶碗が手から落ちて割れた。
応援ありがとうございます!
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