9 / 15
学園生活3
しおりを挟む
学園生活中、僕は自分の特技を見つけてしまった。
それは……!四足動物の哺乳類と会話ができる。特に犬との相性は抜群。
爬虫類や鳥類とも話はできるが犬ほど相性は良くない。
僕のガワは犬なんだし、当たり前と言えば、当たり前だけど。
レイニーが実技の授業中は、僕は自由になる。セオドアの事について調べるついでに同じく自由にしている使い魔達と交流した。
意外にも、先生の使い魔達も普通に歩いている。
みんな、自分の主人についての話しかしないけど、時々泥沼な人間関係を聞いてしまったりなんかして、人間不信に陥りそうだ。
レイニーについてみんなどう思っているか聞いてみたら、綺麗な顔だけど、話しかけづらいというのが殆どだった。
ひとりぼっちでレイニーは、寂しくないのだろうか。
前に聞いてみたけれど、なんだ、お前が居てくれるんじゃないのか?とはぐらかされてしまった。
レイニーは、良くも悪くも目立つ。
僕が、病気がちだった人間がただ単に犬に転生しただけだったなら。そんなシンプルな状況だったらこんな風に悩まないだろう。
だけど、きっとそれだけじゃない。
僕はきっと普通じゃない。
「はぁ……」
「あらあら、ため息を吐くと幸せが逃げるって言いますわよ」
「あ、ハニーレモンさん。こんにちは」
このハニーレモン事、茶トラの猫ちゃんはクラウズリー先生の使い魔だ。新入りの僕に何かと気にかけてくれている。
クラウズリー先生の事も、あの人……不器用だからねぇ。と、孤立しているレイニーを気にしていると教えてくれた。
セオドアの事について調べていると相談した事もあるが、彼の在籍中にはまだ居なかったらしく、よく知らないそうだ。
ちなみにオスだ。
「どうかなさったの?悩み事なら話してスッキリする事もあるんじゃないかしら」
「ハニーレモンさん……!僕、実はレイニーに出会う前の記憶が無いんです。だから、自分が本当にノアなのか、僕ってなんなのか、分からないんです」
「あら、それは不安ね。アナタのゴシュジンに聞いてみる事はできないのかしら?」
「ちょっと聞きづらい雰囲気というか、レイニーがこの話題を何となく避けている気がするんです」
「そうなの。それは無理に聞かない方がいいわね。ゴシュジンが話してくれるまで。でも、気になっちゃうわよねぇ~」
「そうなんですぅ……」
僕がハニーレモンさんに慰められながらメソメソしていると……。
「おや、珍しい組み合わせですねぇ。貴方達、いつの間にそんなに仲良くなったのですか?」
「ひゃ!!く、く、クラウズリー先生!!!」
「あらぁ~ダーリン。今日はお仕事早上がりなのねぇ」
「休憩中さ、ハニー」
クラウズリー先生は悪い人ではないけれど、何故だか僕のことを怪しんでいる。墓穴を掘る前にここから離れよう。
「ボク、ヘヤカエル……」
「あら、どうしたの?変な喋り方して」
冷や汗をかきながら僕はくるりと二人に背を向けた。
「レイニー・アッシュフォードの"使い魔"ノアさん。貴方がわざと変な喋り方をしている事は気づいていますよ」
「ヒュッ」
「珍しい事もあるものですねぇ。いつも君にベッタリなレイニー・アッシュフォードと別行動なんて」
「そういう日も、ありますぅ……」
「ああ、そうだわ。ダーリン。この子、とある卒業生について調べているみたいなの」
「ほぉ……」
「ほら、セオドアって言ったかしら?チーム対抗戦の代表になっていた」
「あわわ……」
ひえー!ハニーレモンさん!!親切心はありがたいが今はその時ではない!!
クラウズリー先生は悪い人ではない。だが危険だと判断すると容赦ない。
僕(とレイニー)から、何故何の交流もないはずのセオドアの名前が出てくるのか。意味がわからないし怪しいに決まってる。
「…………」
ひぇ、めちゃくちゃ怪訝な顔をしている……。
「卒業生、という言葉が正しいのか分かりませんね。彼は、在籍中に亡くなっているのですから」
「えっ?どういう事……ですか?」
それは……!四足動物の哺乳類と会話ができる。特に犬との相性は抜群。
爬虫類や鳥類とも話はできるが犬ほど相性は良くない。
僕のガワは犬なんだし、当たり前と言えば、当たり前だけど。
レイニーが実技の授業中は、僕は自由になる。セオドアの事について調べるついでに同じく自由にしている使い魔達と交流した。
意外にも、先生の使い魔達も普通に歩いている。
みんな、自分の主人についての話しかしないけど、時々泥沼な人間関係を聞いてしまったりなんかして、人間不信に陥りそうだ。
レイニーについてみんなどう思っているか聞いてみたら、綺麗な顔だけど、話しかけづらいというのが殆どだった。
ひとりぼっちでレイニーは、寂しくないのだろうか。
前に聞いてみたけれど、なんだ、お前が居てくれるんじゃないのか?とはぐらかされてしまった。
レイニーは、良くも悪くも目立つ。
僕が、病気がちだった人間がただ単に犬に転生しただけだったなら。そんなシンプルな状況だったらこんな風に悩まないだろう。
だけど、きっとそれだけじゃない。
僕はきっと普通じゃない。
「はぁ……」
「あらあら、ため息を吐くと幸せが逃げるって言いますわよ」
「あ、ハニーレモンさん。こんにちは」
このハニーレモン事、茶トラの猫ちゃんはクラウズリー先生の使い魔だ。新入りの僕に何かと気にかけてくれている。
クラウズリー先生の事も、あの人……不器用だからねぇ。と、孤立しているレイニーを気にしていると教えてくれた。
セオドアの事について調べていると相談した事もあるが、彼の在籍中にはまだ居なかったらしく、よく知らないそうだ。
ちなみにオスだ。
「どうかなさったの?悩み事なら話してスッキリする事もあるんじゃないかしら」
「ハニーレモンさん……!僕、実はレイニーに出会う前の記憶が無いんです。だから、自分が本当にノアなのか、僕ってなんなのか、分からないんです」
「あら、それは不安ね。アナタのゴシュジンに聞いてみる事はできないのかしら?」
「ちょっと聞きづらい雰囲気というか、レイニーがこの話題を何となく避けている気がするんです」
「そうなの。それは無理に聞かない方がいいわね。ゴシュジンが話してくれるまで。でも、気になっちゃうわよねぇ~」
「そうなんですぅ……」
僕がハニーレモンさんに慰められながらメソメソしていると……。
「おや、珍しい組み合わせですねぇ。貴方達、いつの間にそんなに仲良くなったのですか?」
「ひゃ!!く、く、クラウズリー先生!!!」
「あらぁ~ダーリン。今日はお仕事早上がりなのねぇ」
「休憩中さ、ハニー」
クラウズリー先生は悪い人ではないけれど、何故だか僕のことを怪しんでいる。墓穴を掘る前にここから離れよう。
「ボク、ヘヤカエル……」
「あら、どうしたの?変な喋り方して」
冷や汗をかきながら僕はくるりと二人に背を向けた。
「レイニー・アッシュフォードの"使い魔"ノアさん。貴方がわざと変な喋り方をしている事は気づいていますよ」
「ヒュッ」
「珍しい事もあるものですねぇ。いつも君にベッタリなレイニー・アッシュフォードと別行動なんて」
「そういう日も、ありますぅ……」
「ああ、そうだわ。ダーリン。この子、とある卒業生について調べているみたいなの」
「ほぉ……」
「ほら、セオドアって言ったかしら?チーム対抗戦の代表になっていた」
「あわわ……」
ひえー!ハニーレモンさん!!親切心はありがたいが今はその時ではない!!
クラウズリー先生は悪い人ではない。だが危険だと判断すると容赦ない。
僕(とレイニー)から、何故何の交流もないはずのセオドアの名前が出てくるのか。意味がわからないし怪しいに決まってる。
「…………」
ひぇ、めちゃくちゃ怪訝な顔をしている……。
「卒業生、という言葉が正しいのか分かりませんね。彼は、在籍中に亡くなっているのですから」
「えっ?どういう事……ですか?」
7
あなたにおすすめの小説
【8話完結】俺は推しじゃない!ただの冒険者だ!
キノア9g
BL
ごく普通の中堅冒険者・イーサン。
今日もほどほどのクエストを探しにギルドを訪れたところ、見慣れない美形の冒険者・アシュレイと出くわす。
最初は「珍しい奴がいるな」程度だった。
だが次の瞬間──
「あなたは僕の推しです!」
そう叫びながら抱きついてきたかと思えば、つきまとう、語りかける、迫ってくる。
挙句、自宅の前で待ち伏せまで!?
「金なんかねぇぞ!」
「大丈夫です! 僕が、稼ぎますから!」
平穏な日常をこよなく愛するイーサンと、
“推しの幸せ”のためなら迷惑も距離感も超えていく超ポジティブ転生者・アシュレイ。
愛とは、追うものか、追われるものか。
差し出される支援、注がれる好意、止まらぬ猛アプローチ。
ふたりの距離が縮まる日はくるのか!?
強くて貢ぎ癖のあるイケメン転生者 × 弱めで普通な中堅冒険者。
異世界で始まる、ドタバタ&ちょっぴり胸キュンなBLコメディ、ここに開幕!
全8話
呪われた辺境伯は、異世界転生者を手放さない
波崎 亨璃
BL
ーーー呪われた辺境伯に捕まったのは、俺の方だった。
異世界に迷い込んだ駆真は「呪われた辺境伯」と呼ばれるレオニスの領地に落ちてしまう。
強すぎる魔力のせいで、人を近づけることができないレオニス。
彼に触れれば衰弱し、最悪の場合、命を落とす。
しかしカルマだけはなぜかその影響を一切受けなかった。その事実に気づいたレオニスは次第にカルマを手放さなくなっていく。
「俺に触れられるのは、お前だけだ」
呪いよりも重い執着と孤独から始まる、救済BL。
となります。
転生エルフの天才エンジニア、静かに暮らしたいのに騎士団長に捕まる〜俺の鉄壁理論は彼の溺愛パッチでバグだらけです〜
たら昆布
BL
転生したらエルフだった社畜エンジニアがのんびり森で暮らす話
騎士団長とのじれったい不器用BL
【完結】だから俺は主人公じゃない!
美兎
BL
ある日通り魔に殺された岬りおが、次に目を覚ましたら別の世界の人間になっていた。
しかもそれは腐男子な自分が好きなキャラクターがいるゲームの世界!?
でも自分は名前も聞いた事もないモブキャラ。
そんなモブな自分に話しかけてきてくれた相手とは……。
主人公がいるはずなのに、攻略対象がことごとく自分に言い寄ってきて大混乱!
だから、…俺は主人公じゃないんだってば!
悪役令嬢の兄に転生!破滅フラグ回避でスローライフを目指すはずが、氷の騎士に溺愛されてます
水凪しおん
BL
三十代半ばの平凡な会社員だった俺は、ある日、乙女ゲーム『君と紡ぐ光の協奏曲』の世界に転生した。
しかも、最推しの悪役令嬢リリアナの兄、アシェルとして。
このままでは妹は断罪され、一家は没落、俺は処刑される運命だ。
そんな未来は絶対に回避しなくてはならない。
俺の夢は、穏やかなスローライフを送ること。ゲームの知識を駆使して妹を心優しい少女に育て上げ、次々と破滅フラグをへし折っていく。
順調に進むスローライフ計画だったが、関わると面倒な攻略対象、「氷の騎士」サイラスになぜか興味を持たれてしまった。
家庭菜園にまで現れる彼に困惑する俺。
だがそれはやがて、国を揺るがす陰謀と、甘く激しい恋の始まりを告げる序曲に過ぎなかった――。
魔王を倒した勇者の凱旋に、親友の俺だけが行かなかった理由
スノウマン(ユッキー)
BL
スラム育ちの少年二人は、15歳になり神の祝福でスキルを得た事で道をたがえる。彼らはやがて青年となり、片方は魔王討伐に旅立つ勇者として華々しい活躍をし、もう片方はただ彼の帰還を待つ相変わらずスラム暮らしの存在となる。
これは何も持たない青年がただ勇者の帰りを待つ日常を描いた作品です。
無自覚両片想いの勇者×親友。
読了後、もう一度だけ読み直して頂けると何か見える世界が変わるかもしれません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる