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第30輪 繋がる想い
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「ぁっ……!」
優しく吸ったあと、強く吸われてイグニスの体は仰け反った。普段より高い声が漏れ、自分じゃないと、うろたえて思わず口を押さえる。
反対側へ伸びる手でも優しく指の腹で転がされ軽く揉まれると、大きく肩を揺らした。
「フー、フー」と鼻から漏れる息遣い。わざとらしく卑猥な音を出して吸い始めるグラキエスに、指の平で潰すように嬲られた。
自分でしたときとは比べ物にならいほどの快感が押し寄せて足先がピンと張る。
張り詰めたように足の指がピクピクと動き、手から口を離したら確実におかしな声が出るのを理解してしまった。
それを分かっているかのように、くちゅくちゅと卑猥な音で吸いながら優しく愛撫され、上下運動させるような動きで弄られていく。
疼くような快感におかしくなりそうなイグニスは、自然と瞳が潤み始めていた。
暫くはグラキエスも、イグニスの反応する小さな花を堪能していたが、不意に口を押さえる手へ腕が伸びる。
「ハァ……イグニスの、えっちな声……聞きたい」
唾液で濡れた唇が艶めかしく感じられ、イグニスの心臓はドクンと跳ねた。
強引に外された手を見て、大きく首を振る。
「調子に乗る――ん、ぁっ……!」
絞り出すような声で小言を口にした直後。思い切り吸われると、大きく声が漏れる。
「や……め――ぁっ……ま、……ん、ぁっ……!」
自然と声が漏れて与えられる快感でビクビクと疼く体が痙攣したように震えた。自分の口から漏れる艶めかしい声に、顔が熱くなっていく。
普段は男らしい低さのある声が、艶を帯びて震えるように甘く囀っていた。
「ぐら……ぁ、っ……んっ!」
「――ごめんね、イグニス……」
なぜか切なそうな表情で謝罪をしながら、今度は反対側をしゃぶって指で転がされた。
最初は優しく愛でるような行為も次第にエスカレートしていくグラキエスは、イグニスの両手を下にして握ったまま上半身を丁寧に舐め回していく。
「ぁっ……! や……そ、こ……ん、ふっ……」
艶っぽい声が部屋中に響き、イグニスは涙を溢れさせていた。全身が性感帯になったようで、痙攣する体は汗と唾液で淫らに濡らされていく。
初めてなのに知らない快感を与えられ、震える体は不安と期待が溢れていた。
首筋から丁寧に生温かい舌が這っていくだけで、イグニスの腰は悶えて震え性感帯以外も火照っていく。それも、グラキエスが大きな体を巧みに使ってイグニスを動けなくすることで感度を高めていたからだ。
下半身は触れられることなく、自然と勃ち上がり下着の中で可憐な蜜を溢れさせて濡れていく。
ただ、挿入されることだけしか考えていなかったイグニスの頭は大混乱だった。
与えられる刺激に体は素直な反応を見せ、グラキエスの舌で優しく解されていく。
「はぁ……ぁん……」
強引だが、与えられるのはすべて快楽であり行為は相変わらず優しかった。
大事に扱うようで、本能も剥き出しにしたグラキエスは時折強く唇で吸いついて何かを残していく。
最後の足掻きで、恥ずかしいとは口にしないイグニスだったが、すべて知られていた。
「……イグニス、実はね。僕、ある程度なら触れた相手の感情が分かるんだ……」
「へ……ぁ……」
「だから……イグニスの恐怖も、羞恥心だって……全部、わかってるから」
上半身を愛撫され続けてぼんやりしていた頭が覚醒する。掴んでいた手が緩くなったことで振り解いて、ベッドに沈んでいた上半身を起こすと急激に顔が熱くなった。
「……全部? 俺の……」
「うん……ごめんね? 恥ずかしくて、いますぐ隠れたいって気持ちもだだ漏れ……」
「うっ、そ……そんな、聞いてねぇ……」
一気に熱が膨れ上がり、枕で顔を覆う。現状ですら恥ずかしいのを、男であり年上という意地だけで乗り切っていたイグニスの感情はぐちゃぐちゃになった。
だが、真剣な表情のグラキエスに覆っていた枕を剥がされ、再びベッドへ押し倒される。
そして、おもむろに下着に手を伸ばされた。
「あ……見るな……ッ」
「……可愛い」
「ん、ぐっ……」
イグニスが動くより先に、ずらされた下着から反り立つ分身が現れる。そのまま剥ぎ取られると、イグニスだけが一糸纏わない姿にされてしまった。隠すことすら許されず、熱い視線がそそられる。
「――見る、んじゃねぇ……」
「早くしゃぶって欲しいって、言ってるみたい……」
「しゃ……ぶ? ふざけんな! 手でやれ!」
先ほどまでの羞恥心が一気に冷めるような言葉で、思わず叫んだ。だが、グラキエスの心は分身を濡らして艶めかしいそこへ唆られている。再び起き上がって引き剥がそうと試みるがびくともせず、艶めいた唇が開かれ咥えられた。
「ふっ……ん!」
くちゅくちゅと卑猥な音が響く。ギュッとグラキエスの髪を握りしめて堪えるが、先端から舐めるようにくびれへ舌が這った。丹念に舐め取られ、ヒクヒクする亀頭を舌先で嬲られ、すでに溢れている愛蜜を一気に吸われる。
「ひっ……! ぁ、ふっ……ぁぁ、んっ!!」
声にならない声で絶頂を迎えてベッドへ体を沈めた。射精したことで暫く放心していたが、一気に放出できないもどかしさを感じて涙目で訴える。
「てめぇ……。飲んで……ないだろ、うな……」
「ゴクッ……え? ご馳走さま……ちょっと濃くて美味しい味じゃないけど、イグニスの初めてだから……量も多かったね」
「ふ、ざけんな……‼ 汚い……何、しれっと……」
「大丈夫だよ? 僕、これでも聖女だし」
聖女がそんなことするかと言いたいことが頭の中でぐるぐる回るイグニスは、小さな声で「恥ずかしい」と呟いた。イグニスの言葉はどんなに小さくても地獄耳で拾い上げるグラキエスの目の色が変わる。
ギシッとベッドの軋む音で這い上がってきたのが分かり、顔をあげると指先で涙を拭われた。
「……イグニス、本当可愛い……心も早く僕に向いてくれたら最高なのに……」
「……それは……。この感情が、なんなのか……まだ、分かんねぇよ……」
「そうだよね……。でも、心も繋がれたら……もっと、可愛がってあげるね」
「なっ……」
嫌な言葉を聞いたイグニスの少しだけ揺れていた感情は一気に萎んでいく。グラキエスも読み取ったようで「あー! いまのなし!」と訳の分からない言葉を叫んだ。
一旦仕切り直しになり、再びグラキエスの手が肌へ触れるだけで肩が揺れる。
太股を撫でる手で股間がキュッと締まると、小さな笑い声が聞こえてきた。反応を楽しんでいる顔をするグラキエスに、イグニスは片手で熱を帯びた顔を覆う。
「早く……終わらせ……」
「駄目だよ。イグニス……もっと、可愛い姿を拝んでからじゃないと……」
こういうときのグラキエスは絶対に折れないことを知っているイグニスは諦めて身を委ねてしまった。
太股から上下へ撫でられる度、体は小刻みに震えてそれ以上を欲しがっている。分身へ触れることなく、太股の付け根を撫でられると声が漏れた。
「ぁっ……ん」
いつの間にか口を手で押さえることもやめ、羞恥心を抱きながら喘ぎ声をあげるイグニスに、グラキエスは笑顔で刺激していく。
「はぁ……ぁ……ん、まだ……」
「まだだよ……可愛いなぁ、イグニスは……そんなに僕の息子をしゃぶりたいの?」
「ちが……俺は……」
ギュッと唇を噛みしめて涙を浮かべるイグニスは、完全に敗北していた。
快感を知らなかったような顔で、恥ずかしさから閉じようとする足を開かされると肩が揺れる。
自分が自分じゃなくなる恐怖と、これからされる行為への期待と不安が入り混じっていた。
――男に犯されているのに……。
「はぁ……かわいいなぁ……。そんな顔されたら、早く犯したくなる」
「うっ……可愛く、ない……」
「イグニス、無自覚なのは良くないよ……ほら、見て。いま凄い、かわいい顔してる」
ベッド横にある長い姿見へ手を伸ばしたグラキエスは、わざとらしくイグニスを映しだす。
寝ながらでも映せるほど長い姿見で、一糸纏わない火照った体は汗と唾液で艶めかしく濡れ、潤んだ瞳に溶けたような顔をした自分が映っていた。
そして、極めつけに主張している分身からは、愛蜜がとろとろと溢れ出て艷めいている。
「は……これ、俺……なのか……?」
「そうだよ……いまのイグニス、かわいいでしょ」
大きく肩が揺れて後ろへ逃げようと動く体を固定されたまま、グラキエスの両手が太股へ伸ばされた。
やろうとしていることを察したイグニスは腕を掴むが、動かずそのまま股を開かされる。
「あっ……や……め……」
「駄目だよ……見て、ほら……カワイイ」
「ひっ……ぁっ……なんで……俺……」
後ろから抱きしめる形で片足を開かされたまま、横へ逃げる顔はグラキエスの手によって前を向かされた。
自分のあられもない姿が映ると、反応したように愛蜜がぴゅっと飛び出す。恥ずかしい姿を見せられて感じてしまった。
「ほら、イグニスのかわいい蕾あるでしょ? そこに僕の息子をしゃぶらせてあげるからね」
「んっ……ぁ……入らな……」
「大丈夫だよ……ちゃんと挿れるから」
自分でも分からないうちにヒクヒク動く蕾を見て、グラキエスの手が伸ばされる。撫でられると身をよじるが、太股は足で固定され、反対の腕はイグニスの腰を抱いて逃げられない。
一心に注がれる熱はイグニスの感情をさらにぐちゃぐちゃにした。
恥ずかしすぎて頭がぼんやりしてくるイグニスを、冷たい何かが触れる。
「あ、聞こえてなかった? この液体を指につけて挿れるから」
「え……どこに……」
「どこって、ココ以外ないでしょ?」
ベッドの横にある棚から取り出したらしい透明な液体の入った瓶を見せられる。
先ほどからずっと周りを解すように撫でていた蕾へ何かの液体が垂らされた。肩が揺れる度「かわいい」と囁かれ、羞恥心もどこかへ消えていく。
侵入してきた指はグラキエスが細いからか、違和感だけで痛みはない。最初だからと、背後へ回ったグラキエスに抱きしめられたまま挿入されていく指が中で円を描くような動きで蠢いていた。
ただ、なんの快感もなく、イグニスの頭は冷静さを取り戻していく。
「……本当に、入るのかよ……」
「入ると思うよ? だって、精霊様も本番したって言ってたでしょ?」
「それは……精霊様だから、魔法とか……てめぇも魔法で小さくしろ」
「えー。いまでもイグニスの可愛さでパンパンに膨れ上がってるのに……」
自重する気のない男は、イグニスを膝に抱いて息子を背中に押しつけてきて、嬉しそうに笑っていた。
指を二本に増やしても想像した痛みはなく、拡げられている感覚とぬちゅぬちゅと卑猥な音をさせる。
わざとなのは分かっているため突っ込まない。三本目と増えていく中、先ほどまでの愛撫と違いもどかしさで微かに腰が揺れていた。
「此処は気持ちよくない?」
「あ? 何も……」
「そっか……此処も開発しなきゃね」
「開発とか……させるわけねぇだろ!」
中の開発なんて言ったら、指を挿入されて必然的に性行為へ発展する。今回は特別処置だと腹を括ったイグニスだったが、想像を絶する羞恥心や年上としての威厳が失われ、これっきりにしたい。
グラキエスが執拗に弄っている場所は前立腺と言って性感帯の一つらしく、触られている感覚だけで感じることはなかった。
長い時間をかけて解されていく頃には、イグニスの体にも変化が現れる。
「ハァ……なんか、変……早く……」
「早く挿れてほしい?」
「うっ……早く、終わらせたいだけだ!」
強がりを言うイグニスに漸く寝衣を取り払ったグラキエスの白い肢体が露わになった。
指を入れたまま再び体勢を変えて覆い被さってくるグラキエスの肢体へ思わず魅入ってしまう中、視線は下へ向かう。
黒い下着からでも激しく主張している雄が山のように盛り上がっていた。
優しく吸ったあと、強く吸われてイグニスの体は仰け反った。普段より高い声が漏れ、自分じゃないと、うろたえて思わず口を押さえる。
反対側へ伸びる手でも優しく指の腹で転がされ軽く揉まれると、大きく肩を揺らした。
「フー、フー」と鼻から漏れる息遣い。わざとらしく卑猥な音を出して吸い始めるグラキエスに、指の平で潰すように嬲られた。
自分でしたときとは比べ物にならいほどの快感が押し寄せて足先がピンと張る。
張り詰めたように足の指がピクピクと動き、手から口を離したら確実におかしな声が出るのを理解してしまった。
それを分かっているかのように、くちゅくちゅと卑猥な音で吸いながら優しく愛撫され、上下運動させるような動きで弄られていく。
疼くような快感におかしくなりそうなイグニスは、自然と瞳が潤み始めていた。
暫くはグラキエスも、イグニスの反応する小さな花を堪能していたが、不意に口を押さえる手へ腕が伸びる。
「ハァ……イグニスの、えっちな声……聞きたい」
唾液で濡れた唇が艶めかしく感じられ、イグニスの心臓はドクンと跳ねた。
強引に外された手を見て、大きく首を振る。
「調子に乗る――ん、ぁっ……!」
絞り出すような声で小言を口にした直後。思い切り吸われると、大きく声が漏れる。
「や……め――ぁっ……ま、……ん、ぁっ……!」
自然と声が漏れて与えられる快感でビクビクと疼く体が痙攣したように震えた。自分の口から漏れる艶めかしい声に、顔が熱くなっていく。
普段は男らしい低さのある声が、艶を帯びて震えるように甘く囀っていた。
「ぐら……ぁ、っ……んっ!」
「――ごめんね、イグニス……」
なぜか切なそうな表情で謝罪をしながら、今度は反対側をしゃぶって指で転がされた。
最初は優しく愛でるような行為も次第にエスカレートしていくグラキエスは、イグニスの両手を下にして握ったまま上半身を丁寧に舐め回していく。
「ぁっ……! や……そ、こ……ん、ふっ……」
艶っぽい声が部屋中に響き、イグニスは涙を溢れさせていた。全身が性感帯になったようで、痙攣する体は汗と唾液で淫らに濡らされていく。
初めてなのに知らない快感を与えられ、震える体は不安と期待が溢れていた。
首筋から丁寧に生温かい舌が這っていくだけで、イグニスの腰は悶えて震え性感帯以外も火照っていく。それも、グラキエスが大きな体を巧みに使ってイグニスを動けなくすることで感度を高めていたからだ。
下半身は触れられることなく、自然と勃ち上がり下着の中で可憐な蜜を溢れさせて濡れていく。
ただ、挿入されることだけしか考えていなかったイグニスの頭は大混乱だった。
与えられる刺激に体は素直な反応を見せ、グラキエスの舌で優しく解されていく。
「はぁ……ぁん……」
強引だが、与えられるのはすべて快楽であり行為は相変わらず優しかった。
大事に扱うようで、本能も剥き出しにしたグラキエスは時折強く唇で吸いついて何かを残していく。
最後の足掻きで、恥ずかしいとは口にしないイグニスだったが、すべて知られていた。
「……イグニス、実はね。僕、ある程度なら触れた相手の感情が分かるんだ……」
「へ……ぁ……」
「だから……イグニスの恐怖も、羞恥心だって……全部、わかってるから」
上半身を愛撫され続けてぼんやりしていた頭が覚醒する。掴んでいた手が緩くなったことで振り解いて、ベッドに沈んでいた上半身を起こすと急激に顔が熱くなった。
「……全部? 俺の……」
「うん……ごめんね? 恥ずかしくて、いますぐ隠れたいって気持ちもだだ漏れ……」
「うっ、そ……そんな、聞いてねぇ……」
一気に熱が膨れ上がり、枕で顔を覆う。現状ですら恥ずかしいのを、男であり年上という意地だけで乗り切っていたイグニスの感情はぐちゃぐちゃになった。
だが、真剣な表情のグラキエスに覆っていた枕を剥がされ、再びベッドへ押し倒される。
そして、おもむろに下着に手を伸ばされた。
「あ……見るな……ッ」
「……可愛い」
「ん、ぐっ……」
イグニスが動くより先に、ずらされた下着から反り立つ分身が現れる。そのまま剥ぎ取られると、イグニスだけが一糸纏わない姿にされてしまった。隠すことすら許されず、熱い視線がそそられる。
「――見る、んじゃねぇ……」
「早くしゃぶって欲しいって、言ってるみたい……」
「しゃ……ぶ? ふざけんな! 手でやれ!」
先ほどまでの羞恥心が一気に冷めるような言葉で、思わず叫んだ。だが、グラキエスの心は分身を濡らして艶めかしいそこへ唆られている。再び起き上がって引き剥がそうと試みるがびくともせず、艶めいた唇が開かれ咥えられた。
「ふっ……ん!」
くちゅくちゅと卑猥な音が響く。ギュッとグラキエスの髪を握りしめて堪えるが、先端から舐めるようにくびれへ舌が這った。丹念に舐め取られ、ヒクヒクする亀頭を舌先で嬲られ、すでに溢れている愛蜜を一気に吸われる。
「ひっ……! ぁ、ふっ……ぁぁ、んっ!!」
声にならない声で絶頂を迎えてベッドへ体を沈めた。射精したことで暫く放心していたが、一気に放出できないもどかしさを感じて涙目で訴える。
「てめぇ……。飲んで……ないだろ、うな……」
「ゴクッ……え? ご馳走さま……ちょっと濃くて美味しい味じゃないけど、イグニスの初めてだから……量も多かったね」
「ふ、ざけんな……‼ 汚い……何、しれっと……」
「大丈夫だよ? 僕、これでも聖女だし」
聖女がそんなことするかと言いたいことが頭の中でぐるぐる回るイグニスは、小さな声で「恥ずかしい」と呟いた。イグニスの言葉はどんなに小さくても地獄耳で拾い上げるグラキエスの目の色が変わる。
ギシッとベッドの軋む音で這い上がってきたのが分かり、顔をあげると指先で涙を拭われた。
「……イグニス、本当可愛い……心も早く僕に向いてくれたら最高なのに……」
「……それは……。この感情が、なんなのか……まだ、分かんねぇよ……」
「そうだよね……。でも、心も繋がれたら……もっと、可愛がってあげるね」
「なっ……」
嫌な言葉を聞いたイグニスの少しだけ揺れていた感情は一気に萎んでいく。グラキエスも読み取ったようで「あー! いまのなし!」と訳の分からない言葉を叫んだ。
一旦仕切り直しになり、再びグラキエスの手が肌へ触れるだけで肩が揺れる。
太股を撫でる手で股間がキュッと締まると、小さな笑い声が聞こえてきた。反応を楽しんでいる顔をするグラキエスに、イグニスは片手で熱を帯びた顔を覆う。
「早く……終わらせ……」
「駄目だよ。イグニス……もっと、可愛い姿を拝んでからじゃないと……」
こういうときのグラキエスは絶対に折れないことを知っているイグニスは諦めて身を委ねてしまった。
太股から上下へ撫でられる度、体は小刻みに震えてそれ以上を欲しがっている。分身へ触れることなく、太股の付け根を撫でられると声が漏れた。
「ぁっ……ん」
いつの間にか口を手で押さえることもやめ、羞恥心を抱きながら喘ぎ声をあげるイグニスに、グラキエスは笑顔で刺激していく。
「はぁ……ぁ……ん、まだ……」
「まだだよ……可愛いなぁ、イグニスは……そんなに僕の息子をしゃぶりたいの?」
「ちが……俺は……」
ギュッと唇を噛みしめて涙を浮かべるイグニスは、完全に敗北していた。
快感を知らなかったような顔で、恥ずかしさから閉じようとする足を開かされると肩が揺れる。
自分が自分じゃなくなる恐怖と、これからされる行為への期待と不安が入り混じっていた。
――男に犯されているのに……。
「はぁ……かわいいなぁ……。そんな顔されたら、早く犯したくなる」
「うっ……可愛く、ない……」
「イグニス、無自覚なのは良くないよ……ほら、見て。いま凄い、かわいい顔してる」
ベッド横にある長い姿見へ手を伸ばしたグラキエスは、わざとらしくイグニスを映しだす。
寝ながらでも映せるほど長い姿見で、一糸纏わない火照った体は汗と唾液で艶めかしく濡れ、潤んだ瞳に溶けたような顔をした自分が映っていた。
そして、極めつけに主張している分身からは、愛蜜がとろとろと溢れ出て艷めいている。
「は……これ、俺……なのか……?」
「そうだよ……いまのイグニス、かわいいでしょ」
大きく肩が揺れて後ろへ逃げようと動く体を固定されたまま、グラキエスの両手が太股へ伸ばされた。
やろうとしていることを察したイグニスは腕を掴むが、動かずそのまま股を開かされる。
「あっ……や……め……」
「駄目だよ……見て、ほら……カワイイ」
「ひっ……ぁっ……なんで……俺……」
後ろから抱きしめる形で片足を開かされたまま、横へ逃げる顔はグラキエスの手によって前を向かされた。
自分のあられもない姿が映ると、反応したように愛蜜がぴゅっと飛び出す。恥ずかしい姿を見せられて感じてしまった。
「ほら、イグニスのかわいい蕾あるでしょ? そこに僕の息子をしゃぶらせてあげるからね」
「んっ……ぁ……入らな……」
「大丈夫だよ……ちゃんと挿れるから」
自分でも分からないうちにヒクヒク動く蕾を見て、グラキエスの手が伸ばされる。撫でられると身をよじるが、太股は足で固定され、反対の腕はイグニスの腰を抱いて逃げられない。
一心に注がれる熱はイグニスの感情をさらにぐちゃぐちゃにした。
恥ずかしすぎて頭がぼんやりしてくるイグニスを、冷たい何かが触れる。
「あ、聞こえてなかった? この液体を指につけて挿れるから」
「え……どこに……」
「どこって、ココ以外ないでしょ?」
ベッドの横にある棚から取り出したらしい透明な液体の入った瓶を見せられる。
先ほどからずっと周りを解すように撫でていた蕾へ何かの液体が垂らされた。肩が揺れる度「かわいい」と囁かれ、羞恥心もどこかへ消えていく。
侵入してきた指はグラキエスが細いからか、違和感だけで痛みはない。最初だからと、背後へ回ったグラキエスに抱きしめられたまま挿入されていく指が中で円を描くような動きで蠢いていた。
ただ、なんの快感もなく、イグニスの頭は冷静さを取り戻していく。
「……本当に、入るのかよ……」
「入ると思うよ? だって、精霊様も本番したって言ってたでしょ?」
「それは……精霊様だから、魔法とか……てめぇも魔法で小さくしろ」
「えー。いまでもイグニスの可愛さでパンパンに膨れ上がってるのに……」
自重する気のない男は、イグニスを膝に抱いて息子を背中に押しつけてきて、嬉しそうに笑っていた。
指を二本に増やしても想像した痛みはなく、拡げられている感覚とぬちゅぬちゅと卑猥な音をさせる。
わざとなのは分かっているため突っ込まない。三本目と増えていく中、先ほどまでの愛撫と違いもどかしさで微かに腰が揺れていた。
「此処は気持ちよくない?」
「あ? 何も……」
「そっか……此処も開発しなきゃね」
「開発とか……させるわけねぇだろ!」
中の開発なんて言ったら、指を挿入されて必然的に性行為へ発展する。今回は特別処置だと腹を括ったイグニスだったが、想像を絶する羞恥心や年上としての威厳が失われ、これっきりにしたい。
グラキエスが執拗に弄っている場所は前立腺と言って性感帯の一つらしく、触られている感覚だけで感じることはなかった。
長い時間をかけて解されていく頃には、イグニスの体にも変化が現れる。
「ハァ……なんか、変……早く……」
「早く挿れてほしい?」
「うっ……早く、終わらせたいだけだ!」
強がりを言うイグニスに漸く寝衣を取り払ったグラキエスの白い肢体が露わになった。
指を入れたまま再び体勢を変えて覆い被さってくるグラキエスの肢体へ思わず魅入ってしまう中、視線は下へ向かう。
黒い下着からでも激しく主張している雄が山のように盛り上がっていた。
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【あらすじ】
高校三年生の椿叶太には女子からモテまくりの幼なじみ・五十嵐青がいる。
二人は顔を合わせば絡む仲ではあるものの、叶太にとって青は生意気な幼なじみでしかない。
そんなある日、叶太は北村という一つ下の後輩・北村から告白される。
青いわく友達目線で見ても北村はいい奴らしい。しかも青とは違い、素直で礼儀正しい北村に叶太は好感を持つ。北村の希望もあって、まずは普通の先輩後輩として付き合いをはじめることに。
けれど叶太が北村に告白されたことを知った青の様子が、その日からおかしくなって――?
※本編完結済み。後日談連載中。
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