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副師長の秘密
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温室に身分証のブレスレットを係の人に見せて入り、バレないように副師長の後ろから付いていく。
今、温室には僕と副師長以外誰もいないというのに副師長は人目を気にしてキョロキョロと周りを警戒している。
その様子はまさに隠し事のある者の動き。
誰にも知られたくない秘密を抱く人の動きだ。
俄然、興味がそそられる。
副師長は人気のなさそうな温室の奥まで行くと隅っこにそのまま腰を下ろした。
本当に紙袋の中身を誰にも知られたくないのかもう一度辺りを確認してから紙袋に入っているものを膝の上に出した。
一体どんな秘密が……と花壇に身を隠し、目を凝らして覗くと膝の上に置かれたのは弁当箱だった。
ー まさかの昼食。
何だ、興醒めだなと期待してた分、ガックリと肩を落とす。
そういえば食堂で食べる時にラエルやユージスには会った事があるが、副師長はまだ一度もあった事ない。
まさか何時もわざわざここまでお弁当持って食べに来ているのだろうか。そう考えると冷めた期待がまた徐々に膨らんでくる。
ー あっ、あれは!!
アルトワルトとラエルの所為で常に怒っている副師長。
ここ何日かもソファーで寝ながら何度も副師長の怒鳴り声を聞いた。だからあんまり副師長の笑顔を見た事がないのだが…。
ー 笑ってる!?
お弁当を目の前に副師長は満面の笑み。
大好物でも入っているのだろうか?
何だかウキウキしながらお弁当の蓋を開ける。
すると弁当箱の中には真っ黄色でふわふわに焼かれた卵が敷き詰められている。
そこに上機嫌で鼻歌を歌いながら紙袋から出したケチャップを掛ける。
ー あっ、弁当の中身全部、オムライスだ。
小さな手で大きなスプーンを握ってオムライスを掬い、口の中に頬張る。
もぐもぐと幸せそうな表情を浮かべて、相当美味しかったのか足をバタつかせて喜んでいる。
その姿は容姿も相まってお子ちゃまそのもの。
ー 成程。この姿を見られたくなかったと。
十二歳くらいの容姿の副師長。
しかし彼は実はれっきとした大人で、今年で二十九歳のアラサー。
魔術課の中では年長者でアルトワルトの暴走を叱ったり、ラエル達の面倒を見たり、頼れる大人ポジションであろう副師長。
この姿を誰かに(特に魔術課の面々)見られるのはきっと彼のプライドが許さないのだろう。
お子ちゃま全開でケチャップライスを頰に付けながら幸せそうに食べる副師長。
その姿は実に小さな子供のようで愛らしい。
「可愛いでしょ。」
「そうっすね。普段しゃんとしてる分、ギャップが凄いっすね。」
「分かってるね。ルーシェンは何時もしっかり者で怒りん坊なのに食べてる時はショタ全開で愛らしいんだ。」
「へぇ、そうなんすか。…………ん? 」
あれ? 僕は誰と会話してるのだろう。
ふと、隣を見ると同じように花壇に身を隠して、副師長をデレデレとした顔で眺めている男がいた。
男は高そうなスーツを着てるのに温室の床に膝をつき、王子様のようなキラキラした風貌をしているのに顔はデレッと何処か変態臭のする残念な崩れ方をしている。
「どちら様で? 」
「通りすがりの宰相だよ。」
「……はぁ。」
冗談がお上手で、と左手首に付いている身分証のブレスレットを見ると『ヴィンス・エーデルハイト、宰相』と刻まれている。マジか。
「宰相のブレスレットを盗んで付けてるとか? 」
「随分面白い事を言うねえ。私は頭脳明晰な宰相様だよー。」
「……成程。偽物っすね。」
「アルちゃんのお嫁さんは冗談が上手いねぇ。」
あははと何が面白いのか偽宰相は笑う。
そしてスッと僕の左手首にあるブレスレットを指す。
「これを承諾してあげたのも私なんだよ。何かと問題児のアルちゃんが所帯持つって言うからお祝い代わりに。」
「そんな祝い代わりに発行して良いんすかね。」
「うーん。確かに発行する際にきちんと君の経歴とか色々調べさせてもらったけど、サーカス団に入る前の情報が一切出て来なかった事は心配かなー。」
不思議だねぇー、と顔はニコニコと笑っているのに目が笑っていない。何かを見極めるかのようにその瞳は僕を映す。
この人。性格はアレだが、かなりの曲者かもしれない。ゴクリと思わず唾を飲み、どう言葉を返そうかと思考を巡らす。
「ああ、別に取って食おうなんて思ってないから警戒しなくて大丈夫だよ。私はこれでも君に期待してるんだよ。」
内心冷や汗を掻いている僕の肩に「大丈夫。大丈夫。」と宥めるようにポンッと手を置く。
僕は一体何を期待されているというのか。
まぁ、期待に応えて使える人間だと示すのもアリかと言葉を待つ。
すると真剣な面持ちで訳の分からない事を口走った。
「アルちゃんを君に夢中にして欲しいんだ。」
「はい? 」
この人は何を言ってるんだろう。
理解が追い付かない僕を置いて行って、偽宰相の言葉に熱が入っていく。
「アルちゃんはね。関心の全てを魔術に傾け過ぎなんだよ。それは良い事でもあるけど、良くない事でもある。視野が狭いんだ。だから周囲が見えずに暴走する。つまりアルちゃんに今必要なのは魔術以外にも関心が持てる事。分かる? 」
「は、はぁ…。」
「私はね。宰相として国政を預かるものとしてアルちゃんの暴走は止めつつ、国の為にアルちゃんの才能を生かさなきゃいけない。そこで君だ。」
「何処で僕? 」
何だかこの男、意思疎通はアルトワルトより遥かに出来ているが話しているとアルトワルトと同じものを感じる。何故だろう。コイツも頭がおかしいからか?
「アルちゃんは君に少なからず関心を持っている。そんな少なからず関心を持っている君にアプローチされればあの人に関心がないアルちゃんもコロッと恋に落ちるかもしれない。そうしたら行き過ぎた魔術への関心も和らいで狭かった視野が広がったら人として成長出来るかもしれない。」
「ちょっと待って。アルトは僕を虫除け利用してるだけなんで過剰に期待されるのは困…。」
「君だけなんだよ。アルちゃんが自分の隣に人を置いたのは。アイツは同僚でさえ、寄る事を煙たがる。それなのに君は側に置いている。これはもう既に目を見張る変化なんだ。」
「オイッ!? まさか誰かそこにいるのかッ!! 」
偽宰相の熱の入った声に反応した副師長が顔を真っ赤にしてこちらを見ていた。
相当、この秘密がバレるのが恥ずかしいのか。有無も言わさず、魔術をこちらに向けて展開し始めている。見た相手ごと証拠を隠滅する気だ。
魔術が展開される中、偽宰相が両手を上げてスッと立ち上がり、投降の意を示した。
「ごめん、ごめん。私だよ、ルーシェ。だから撃たないで。」
「~~ッ!! クソ宰相ッ。またお前かッ!! 」
「ごめんて。あっ、ほっぺに米粒付いてる。」
「るっせぇ!! ショタコン変態野郎がッ。」
偽宰相が今のうちに逃げて良いよとこちらにウィンクする。
大人しく従って、ゆっくりと温室から立ち去ろうとすると「期待してるから。」と念押しするように囁いた。
ー 期待されても困る。
温室から出ると深い溜息が口から溢れる。
一体暗殺者の僕にアルトワルトもあの偽宰相も何を求めているのか。
もう直ぐ始末される僕に一体何を……。
「ご飯は欠かさずデザート付きで食べてた癖に昼を抜くなんて珍しい。」
ストンッと頭の上に紙袋が置かれた。
気が付くとアルトワルトが隣に立っていた。
頭に置かれた紙袋を開けるとサンドイッチとブルーベリーの小さなタルトが入っている。
「食事は身体の資本だ。」
「まさか食欲すら魔術で抑えたい人からそんな指摘されるとは思わなかったっすよ。」
パクリとサンドイッチを食べると甘辛に味付けられたジューシーな鳥肉の味と爽やかな葉のものの味がした。
ー こんな時でも飯はうまい。
おもむろにサンドイッチをアルトワルトに差し出すとアルトワルトは少し眉を潜めたが、パクリとサンドイッチを食べた。
「アルトは大切にされてるんすね。」
「なんだいきなり。」
「いや。ただ、自分の事を分かってくれていて、心配してくれる人がいるっていいな…と。」
何の事だと、アルトワルトが怪訝な表情を浮かべて口にしたサンドイッチを咀嚼し、喉の奥へと落とした。
『私ね。《自由》になったら空が一番近い所に住みたいの。その時はシグリも一緒よ? 二人で青い空を眺めながら暮らそうね。』
そう僕を膝に乗せて語っていたあの命は、僕と同じ琥珀色の瞳で何時も僕の事を映していた。さらりと長い赤い髪を束ねて、お気に入りの青い硝子玉の簪を差して。何時も僕の前では笑って隣にいてくれていた。
あの命は、あの人は僕にとって……。
今、温室には僕と副師長以外誰もいないというのに副師長は人目を気にしてキョロキョロと周りを警戒している。
その様子はまさに隠し事のある者の動き。
誰にも知られたくない秘密を抱く人の動きだ。
俄然、興味がそそられる。
副師長は人気のなさそうな温室の奥まで行くと隅っこにそのまま腰を下ろした。
本当に紙袋の中身を誰にも知られたくないのかもう一度辺りを確認してから紙袋に入っているものを膝の上に出した。
一体どんな秘密が……と花壇に身を隠し、目を凝らして覗くと膝の上に置かれたのは弁当箱だった。
ー まさかの昼食。
何だ、興醒めだなと期待してた分、ガックリと肩を落とす。
そういえば食堂で食べる時にラエルやユージスには会った事があるが、副師長はまだ一度もあった事ない。
まさか何時もわざわざここまでお弁当持って食べに来ているのだろうか。そう考えると冷めた期待がまた徐々に膨らんでくる。
ー あっ、あれは!!
アルトワルトとラエルの所為で常に怒っている副師長。
ここ何日かもソファーで寝ながら何度も副師長の怒鳴り声を聞いた。だからあんまり副師長の笑顔を見た事がないのだが…。
ー 笑ってる!?
お弁当を目の前に副師長は満面の笑み。
大好物でも入っているのだろうか?
何だかウキウキしながらお弁当の蓋を開ける。
すると弁当箱の中には真っ黄色でふわふわに焼かれた卵が敷き詰められている。
そこに上機嫌で鼻歌を歌いながら紙袋から出したケチャップを掛ける。
ー あっ、弁当の中身全部、オムライスだ。
小さな手で大きなスプーンを握ってオムライスを掬い、口の中に頬張る。
もぐもぐと幸せそうな表情を浮かべて、相当美味しかったのか足をバタつかせて喜んでいる。
その姿は容姿も相まってお子ちゃまそのもの。
ー 成程。この姿を見られたくなかったと。
十二歳くらいの容姿の副師長。
しかし彼は実はれっきとした大人で、今年で二十九歳のアラサー。
魔術課の中では年長者でアルトワルトの暴走を叱ったり、ラエル達の面倒を見たり、頼れる大人ポジションであろう副師長。
この姿を誰かに(特に魔術課の面々)見られるのはきっと彼のプライドが許さないのだろう。
お子ちゃま全開でケチャップライスを頰に付けながら幸せそうに食べる副師長。
その姿は実に小さな子供のようで愛らしい。
「可愛いでしょ。」
「そうっすね。普段しゃんとしてる分、ギャップが凄いっすね。」
「分かってるね。ルーシェンは何時もしっかり者で怒りん坊なのに食べてる時はショタ全開で愛らしいんだ。」
「へぇ、そうなんすか。…………ん? 」
あれ? 僕は誰と会話してるのだろう。
ふと、隣を見ると同じように花壇に身を隠して、副師長をデレデレとした顔で眺めている男がいた。
男は高そうなスーツを着てるのに温室の床に膝をつき、王子様のようなキラキラした風貌をしているのに顔はデレッと何処か変態臭のする残念な崩れ方をしている。
「どちら様で? 」
「通りすがりの宰相だよ。」
「……はぁ。」
冗談がお上手で、と左手首に付いている身分証のブレスレットを見ると『ヴィンス・エーデルハイト、宰相』と刻まれている。マジか。
「宰相のブレスレットを盗んで付けてるとか? 」
「随分面白い事を言うねえ。私は頭脳明晰な宰相様だよー。」
「……成程。偽物っすね。」
「アルちゃんのお嫁さんは冗談が上手いねぇ。」
あははと何が面白いのか偽宰相は笑う。
そしてスッと僕の左手首にあるブレスレットを指す。
「これを承諾してあげたのも私なんだよ。何かと問題児のアルちゃんが所帯持つって言うからお祝い代わりに。」
「そんな祝い代わりに発行して良いんすかね。」
「うーん。確かに発行する際にきちんと君の経歴とか色々調べさせてもらったけど、サーカス団に入る前の情報が一切出て来なかった事は心配かなー。」
不思議だねぇー、と顔はニコニコと笑っているのに目が笑っていない。何かを見極めるかのようにその瞳は僕を映す。
この人。性格はアレだが、かなりの曲者かもしれない。ゴクリと思わず唾を飲み、どう言葉を返そうかと思考を巡らす。
「ああ、別に取って食おうなんて思ってないから警戒しなくて大丈夫だよ。私はこれでも君に期待してるんだよ。」
内心冷や汗を掻いている僕の肩に「大丈夫。大丈夫。」と宥めるようにポンッと手を置く。
僕は一体何を期待されているというのか。
まぁ、期待に応えて使える人間だと示すのもアリかと言葉を待つ。
すると真剣な面持ちで訳の分からない事を口走った。
「アルちゃんを君に夢中にして欲しいんだ。」
「はい? 」
この人は何を言ってるんだろう。
理解が追い付かない僕を置いて行って、偽宰相の言葉に熱が入っていく。
「アルちゃんはね。関心の全てを魔術に傾け過ぎなんだよ。それは良い事でもあるけど、良くない事でもある。視野が狭いんだ。だから周囲が見えずに暴走する。つまりアルちゃんに今必要なのは魔術以外にも関心が持てる事。分かる? 」
「は、はぁ…。」
「私はね。宰相として国政を預かるものとしてアルちゃんの暴走は止めつつ、国の為にアルちゃんの才能を生かさなきゃいけない。そこで君だ。」
「何処で僕? 」
何だかこの男、意思疎通はアルトワルトより遥かに出来ているが話しているとアルトワルトと同じものを感じる。何故だろう。コイツも頭がおかしいからか?
「アルちゃんは君に少なからず関心を持っている。そんな少なからず関心を持っている君にアプローチされればあの人に関心がないアルちゃんもコロッと恋に落ちるかもしれない。そうしたら行き過ぎた魔術への関心も和らいで狭かった視野が広がったら人として成長出来るかもしれない。」
「ちょっと待って。アルトは僕を虫除け利用してるだけなんで過剰に期待されるのは困…。」
「君だけなんだよ。アルちゃんが自分の隣に人を置いたのは。アイツは同僚でさえ、寄る事を煙たがる。それなのに君は側に置いている。これはもう既に目を見張る変化なんだ。」
「オイッ!? まさか誰かそこにいるのかッ!! 」
偽宰相の熱の入った声に反応した副師長が顔を真っ赤にしてこちらを見ていた。
相当、この秘密がバレるのが恥ずかしいのか。有無も言わさず、魔術をこちらに向けて展開し始めている。見た相手ごと証拠を隠滅する気だ。
魔術が展開される中、偽宰相が両手を上げてスッと立ち上がり、投降の意を示した。
「ごめん、ごめん。私だよ、ルーシェ。だから撃たないで。」
「~~ッ!! クソ宰相ッ。またお前かッ!! 」
「ごめんて。あっ、ほっぺに米粒付いてる。」
「るっせぇ!! ショタコン変態野郎がッ。」
偽宰相が今のうちに逃げて良いよとこちらにウィンクする。
大人しく従って、ゆっくりと温室から立ち去ろうとすると「期待してるから。」と念押しするように囁いた。
ー 期待されても困る。
温室から出ると深い溜息が口から溢れる。
一体暗殺者の僕にアルトワルトもあの偽宰相も何を求めているのか。
もう直ぐ始末される僕に一体何を……。
「ご飯は欠かさずデザート付きで食べてた癖に昼を抜くなんて珍しい。」
ストンッと頭の上に紙袋が置かれた。
気が付くとアルトワルトが隣に立っていた。
頭に置かれた紙袋を開けるとサンドイッチとブルーベリーの小さなタルトが入っている。
「食事は身体の資本だ。」
「まさか食欲すら魔術で抑えたい人からそんな指摘されるとは思わなかったっすよ。」
パクリとサンドイッチを食べると甘辛に味付けられたジューシーな鳥肉の味と爽やかな葉のものの味がした。
ー こんな時でも飯はうまい。
おもむろにサンドイッチをアルトワルトに差し出すとアルトワルトは少し眉を潜めたが、パクリとサンドイッチを食べた。
「アルトは大切にされてるんすね。」
「なんだいきなり。」
「いや。ただ、自分の事を分かってくれていて、心配してくれる人がいるっていいな…と。」
何の事だと、アルトワルトが怪訝な表情を浮かべて口にしたサンドイッチを咀嚼し、喉の奥へと落とした。
『私ね。《自由》になったら空が一番近い所に住みたいの。その時はシグリも一緒よ? 二人で青い空を眺めながら暮らそうね。』
そう僕を膝に乗せて語っていたあの命は、僕と同じ琥珀色の瞳で何時も僕の事を映していた。さらりと長い赤い髪を束ねて、お気に入りの青い硝子玉の簪を差して。何時も僕の前では笑って隣にいてくれていた。
あの命は、あの人は僕にとって……。
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