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春休みの適切な関係

オレと拓斗と晃司

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 数日分の着替えやらの荷物を持って、佐山家にむかっていた。
 少し時間的に早いかとも思ったけど、晃司が「早めに来ていい」と言っていたんだから問題ないだろう。
 そろそろ着くな…ってところで、連絡を入れた。
 それから少しして、勝手に入って来ていいという連絡。
 まあ、勝手知ったる……だし、と思いつつ、玄関に手を付けたところで、固まった。
 開きっぱなしの画面に、画像が送られてきたが、それがなんともやばいもので。ずくんと股間が重くなる。

「……往来じゃなくてよかった……っ」

 一人つぶやいて、急いで家の中に入った。
 多分晃司の部屋だろう。
 荷物を持ったまま階段を駆け上がり、晃司の部屋のドアを開けた。

「早いな」
「もー…、朝から何してんの!」

 画像の通り、左右に大きく足を開かされ、拓斗は短い呼吸を繰り返していた。
 晃司はオレが入ってきても抽挿をやめることなく、中で何度か出したのか、ちゅぶちゅぶと水音がしていた。

「あー………ちゃん………?」
「ん。おはよ、拓斗」
「おは…、よ……?あ、あっ」

 適当に荷物をおいて、拓斗の顔を覗き込んだ。
 もう完全にとろとろで、思考なんて働いてないだろう。

「拓斗」

 晃司に揺らされて、喘ぎっぱなしの口に、指を這わせた。拓斗はその指を舌を出して舐め始める。
 ……ああ、いい。下半身に直結するな、これ。

 指を離してキスをする。はじめから、舌を絡めるやつを。
 やたらと、エロ可愛い白いシャツの上から、赤く立ち上がり存在を主張している乳首を、捏ねるように触った。

「はぅぅっ」
「…中、締まったな」

 晃司が雄の顔で笑った。
 その表情に、悔しいがオレの心臓がドクリと鳴ってしまう。
 疼き始める後ろに気づかないふりをして、拓斗の胸にむしゃぶりついた。

「あぁっ、あっ、やぁんんっ」

 シャツの上から舐めても感じるのか身をよじる。濡れたシャツは乳首の色も形も浮き上がらせていた。

「あ……、あ、あっ、あー…ん……っ、あんっ、こーちゃ……っ、も……、むり、むり……っ」
「無理じゃないだろ。奥こすられて気持ちいいよな?拓斗の中、ぎゅうぎゅうに締め付けてくる」
「だ……って、きもち、よすぎ、て、も、むり……っ」

 ひっくと泣き始めた拓斗の目元に唇をつけた。

「あーちゃん……?」
「大丈夫だよ。いくらでも気持ちよくなっていいよ。眠っちゃったら、オレたちがちゃんと綺麗にするし、誰も怒らないよ?」
「でも……、でも……、おしおき、って、こーちゃ、おこって、だから」
「それは、拓斗が彼女を作るのを否定しなかったからでしょ?晃司は怒ったわけじゃなくて、拓斗にわかってもらいたいだけだよ?拓斗の恋人は、晃司と、オレなんだ、って」

 顔中にキスをしたら、晃司に中をぐちゃぐちゃにされて喘ぎながらも、じっと、オレを見てきた。

「おこってない、の?」
「怒ってないよ」
「じゃ、なんで、おしりの、ろーたー?ぬいてくれないの?」
「感じてる拓斗が可愛くて、ずっと見ていたいんだよ。オレにも可愛い拓斗を見せてほしいな」
「や……だって、僕、いま、やなかおしてる…っ。かわいく、ないもん……っ」
「そんなことない。世界一可愛い」

 後ろから晃司の声が降ってきた。

「オレたちの拓斗はどんな顔でも可愛いよ。オレはどんな拓斗でも好きだよ。愛してる」
「あーちゃん……、僕も、好き」
「拓斗、俺のことは?拓斗が嫌がることするから、俺のことは嫌い?」

 多少なりとも自覚してるならやめればいいのに。

「こーちゃんのことも、好き」
「……ああ、よかった。俺も好きだよ。愛してる、拓斗…!」
「ひぁ!!!」

 晃司が止まりかけていた腰を激しく打ち始めた。

「ああぁぁんんっ、ああんんっっ!!あ、イく、イく……ぅ!!」
「……っ、く」

 ぶるりと震えた晃司が、数度腰を打ち付け、拓斗の中から己をずるずると引き抜いた。

「あ………ぁ……」
「綾人」

 呼ばれて晃司の傍に行けば、パックリと開いた拓斗の尻穴から、精液が流れ出てるのがわかった。それから、ピンク色のコードも。
 ああ、ローターか…って思っていたら、顎を取られて、晃司の肉厚な舌が口の中に入ってきた。

「んん…、んふぅ……っ」

 口の中をかき回される。流れ込んできた唾液をほぼ強制的に飲まされるのも……嫌じゃない。

「脱げよ」

 唇を離した途端、獰猛な獣の瞳を向けられ、心臓が跳ねる。……そもそも、そのつもりで来ているのだから、当然脱ぐわけだけど…。

「言いつけ、守ったか?」

 ……って、耳に舌をねじ込まれながら言われて、身体を震わせながら首を縦に振った。

 オレが服を脱いでいる間に、晃司はベッドから降りて、引き出しやクローゼットの中から、色々物を取り出して戻ってきた。
 オレは裸になり、晃司を待っている間、拓斗の尻穴からでているコードを少し引っ張った。

「あぁんんっ、あっ、うごかさないでぇ……っ」

 ローターに押し出されるように、コプコプと、精液がこれでもかとでてくる。……晃司、一体どれだけ注いだんだ。

「全部出すなよ?」

 肩に何かをかけられて、振り向いたら楽しそうに目を細めた晃司がいた。

「それ、着て。綾人の分」
「え……、オレも着るの?」
「当然。拓斗よりエロくなる」

 晃司が笑う。情欲に満ちた顔で。
 何度か拓斗の中に放ったはずなのに、男の象徴はすでにフル勃起状態だし。
 なんなの。晃司、絶倫?
 渋々……というより、オレは結構喜んで拓斗とお揃いのシャツと思しきものに袖を通した。オレにも用意してくれたことに、下心は感じつつも、やはり嬉しさを感じてしまう。
 手触りのいい白いシャツだった。
 立ち膝で長さを見てみれば、膝上20センチ以上……。座ったら見えるぞ、これ。
 ボタンは、上から何個か止めずに開けたままにした。上まで締めると窮屈になるから嫌だ。

「……ああ。やっぱり綾人にもよく似合う。綺麗だよ。同じシャツなのにな。拓斗が着てるのは可愛いって思ったのに、お前が着てると綺麗だ」
「そりゃどーも」
「じゃあ。その裾をつまみ上げてくれ」
「何で」
「舐めてやるよ。……ほら、拓斗のここに挿れたいだろ?」

 晃司が、指で拓斗のそこを広げた。

「あぅ」

 ゴクリと喉が鳴る。
 そりゃ、挿れたいさ。こんな目の前にご馳走ちらつかせておいて、待て、を、されるのは苦痛以外何物でもない。

「綾人」

 促す晃司の声に従っていた。
 シャツの裾を持ち上げれば、すでに勃っていたオレのものに、外気が当たる。
 晃司はそれにくすりと笑い、下から上にむかって、べろりと舐めてくる。

「あぅぅんん」

 ぴちゃぴちゃ音を立てながら、晃司はそれを舐めて、咥えて、吸い付いてくる。
 それから、いきなり、後ろに指を入れられた。

「ああ……!!あっ、ぁぁっ!」
「ん……、ちゃんと守ったな。いい子だよ、綾人」

 ……ローション、仕込んでこい、って、言われたから。仕込んできたよ。そりゃ、ばっちりと。自分の指でほぐしても来たよ。

 晃司はまた俺のを咥えて、尻に何かを当ててきた。
 それは、妙に冷たくて、所々に突起のようなものがついていて――――

「あ」

 正体に気づいたときには、それは俺の中に埋め込まれていた。

「ああ……!!!!あ、うそっ、なんで今……っ」
「……ん、ほら、気持ちいいだろ?振動は弱くしとくから。拓斗の中、よく味わえよ」

 晃司は笑ってそう言うと、まだ息の荒い拓斗に口付けた。

「食卓とか片してくるから」
「こーちゃ…ん?」
「綾人としてて?片付け終わったら戻るから」
「ん……ぅん」

 素直……可愛い。

「綾人」
「ん」

 舌だけを舐め合い絡める。

「抜いたらお仕置きな」
「なんでっ」
「俺が挿れたんだから、俺が抜く。当たり前だろ?」

 ……その理屈はよくわからない。
 けど、オレは頷いちゃうんだから、色々だめだ。

 晃司が部屋から出て行った。

「……するよ?」
「ぅん……、あーちゃん」

 拓斗が両手を伸ばしてくる。
 ……ああ、可愛い。可愛すぎる。

 ぎゅっと抱きしめてあげると、拓斗からほっとしたようなため息が聞こえてきた。

「挿れるよ?」
「んん……ぅん」

 拓斗の唇を喰みながら、蕩けきってるそこに自分のをあてた。晃司に舐められて十分滾ってる。
 つぷりと亀頭を飲み込ませる。その間もずっと唇を触れ合わせていた。

「は……ぁぅん……っ、あ、ぁ、あーちゃ……、あーちゃん……」
「ん」

 ピタリと身体を重ねて、挿入していけば、そのうち亀頭に振動を繰り返すローターがあたった。
 ……これは、やばい。

「あ、あっ」
「んん、んあっ」

 拓斗の中に挿れて締められてて気持ちがいい。なのに、ペニスの先端にもおもちゃを押し当てられてるような感覚で、快感が過ぎる。
 ……これ、わざわざ腰揺らさなくても、イけるよね?オレ。なに、晃司、本気でやばいんじゃない?なんでこんな状況であんなに腰使えるの!?

「あ、あんっ、あーちゃん……っ」
「あー……、もっ、たくと、たくとっ」

 オレまで喘いでどーすんの!!
 でも、やばい。
 これのスイッチは多分晃司が持ってる。…なんとか奥に押し込んで、前立腺部分を擦りまくるか?それなら、なんとかいけるか!?

「あーちゃん……っ」

 優しく甘く抱いてあげたい。
 けど……、奥をローターでかき回されて、前立腺をオレに責められたら…、優しくはない快感に襲われるだろうけど…。

「たくと……っ、ごめんね」

 こみ上げる射精感をなんとかやり過ごして、極力ローターに触れないように抽挿を始めた。

「はぅ……あ、あっ、あぁんんっ、あんっ」
「たくと……たくと……っ」

 気をつけててもローターに触れてしまう。
 やばい。イく。

「はぁん……っ、あーちゃん、あっ、あんんっ」
「んんっ、ごめ……っ、たくと、オレ、イく……っ」

 もうだめ。

 奥にぐいっと埋め込み、内壁の収縮と機械の振動に抗えずに爆ぜた。

「あ、あっ、あつ、い、あんん」
「んんっ、んっ」

 身体を起こせば、起立した拓斗のペニスが目に映る。
 欲しい。

「たくと……、オレにも頂戴」
「ひぅ…?」

 貪るように口づけをして、拓斗の上に馬乗りになる。
 そのまま、拓斗の物を手で支え、オレの中に埋め込ませた。

「ああんん」
「あっ、あっ、あーちゃん……っ」
「んん、んんんっ、たくと、たくと、下から突いて、突いてぇ」
「んんぅぅ」

 不慣れなのに騎乗位とかごめんね。オレも頑張るからね?
 拓斗は顔を真っ赤にしながら、一生懸命腰を突き上げてくれる。
 はぁはぁって口から出る吐息がいい。
 拓斗の動きに合わせて、オレも腰を振る。そのうち、奥の方でゴリっとなって息がとまる。

「――――っ、あっ」
「あっ、あっ、や、あ、なに、あーちゃ……なに、これ、なにっ」

 微振動のいぼなあれ。
 それが、奥に入ってきた。
 拓斗も気持ちよさそうに喘ぐ……けど、そのいぼなあれが、突然、狂ったように動き出した。

「ひ……!?」
「ああぁんん!?」

 オレは自分の体を支え続けることができなくて、拓斗のを飲み込んだまま深く腰を落としてしまった。
 その途端、いぼなあれは拓斗のものに更に奥に押し込まれるし、拓斗はいぼの振動をもろに受けるしで。

「あ、あんんっ、イく、たく……、イくぅぅぅ!!!」
「あーちゃ……っ、イく、やあああぁぁんんんっ」

 不意打ちのようないぼ振動に、二人で盛大に喘いで……イった。
 これ、絶対晃司の仕業だろ……ってわかっていても、気持ちよさに言葉が出ない。

 拓斗から抜くこともできないし、オレが拓斗の上からどけることもできないまま、……ようは、無慈悲な振動を繰り返すいぼに、二人してイった後も翻弄され続けてるわけで。

「ああっ、やあんんっ、やっ、あっ、とめ、てっ、や、ひいぃぁぁ!!」
「やぅぅっ、むぃ、も、ひゃぁぁんんっっ」

 また二人で身体が震えて……、内側に熱い飛沫を感じたのと同時に、オレもイった。思い切り、潮、吹いた。……嘘でしょ。多分、拓斗も。……だってね。中から液体がぽたぽたおてちくるんだよ。
 ふと見たら、拓斗気絶してるし…。
 やばい、これ、オレ一人で抜け出すの無理。

「んん、んんんっ、こーじ……っ、どーにかして……っ」

 いつ戻ってくるんだよ…って思ってたら、後ろから乳首をつまみ上げられて、悲鳴のような嬌声がオレの口をついて出た。


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