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本編
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しおりを挟むここに連れてこられて、二回夜を越した。
多分三日目の朝。
目が覚めたらレイの腕の中に収まっていて、湯船に浸かってた。
「目が覚めた?」
「ん……」
熱すぎないお湯。
ぼくの髪はもう濡れていて、洗ってくれたみたいだった。
「起こしてくれればいいのに…」
「眠ってるセレスが可愛らしくて起こせなかった」
レイはそう言うと、ぼくの額にキスをした。
手を伸ばしても許されるだろうか。
ぼくはこの部屋に閉じ込められているのだと理解してる。大好きな、レイに。
けど、閉じ込められているだけ。
寮じゃないのに寮のときと同じ。
レイはぼくを抱かない。
額や頬へのキスは増えたし、抱きしめてくれることも増えたけど、夜は一緒のベッドに入らないし、抱くどころか、唇へのキスもしてくれない。
「レイ」
手を伸ばした。
お湯に浸かってるせいか、熱くなってるレイの頬に両手を添える。
「レイ、すき」
「……セレス」
「すき」
ぼくから顔を近づけて、触れるだけのキスをする。
……寮で最後にしたキスみたい。
「レイ…」
「…っ」
離れたくなくて、何度も重ねる。
嫌なら突き放して。
好きって思いを込めて、何度も何度も唇にキスをした。
「……っ、くそ……っ」
聞き慣れない悪態。
やっぱり嫌なのか…って思ったとき、頭の後ろを思い切り押さえつけられて、ぼくからの触れるか触れないかのキスなんかじゃない、しっかりと重なって舌を捩じ込まれる、深くて濃厚なキスをされていた。
「ん……っ、んぅっ」
左手で頭を押さえられて、右手はぼくの胸の突起をつまみ始めた。
ぐりぐりと押しつぶされるようにされて、痛いはずなのにぼくの下腹部がどんどん切なくなっていく。
「ん、ぁっ、あ、れい、れいぃ」
「っ、だめだ……っ、こんなん我慢できるわけねーだろ……!!」
「あ、あっ」
キスをやめた唇が、ぼくの胸の尖ったそこを食んだ。
周りから吸い上げて、ポテリとした先端を、舌が嬲る。
じんじんする。
体中、どこもかしこもじんじんする。
「あ……ぁんっ、あー……んん、んっ」
舐められて、つままれて、吸われて、引っ張られて、齧られて、押しつぶされて、嫐られる。
それを両方に交互にされて、ぼくの頭の中が真っ赤になっていった。
「れ………ぃ……」
「っ、セレスっ」
慌てたレイがぼくを抱き上げて立ち上がった。
ぼくは頭がくらくらしてて、力が入らない。
「まずった。セレス、ちょっと我慢しろ」
浴室を出て脱衣所でふわりとした風に包まれて、あっという間に乾いた。
レイはぼくを抱いたまま、お互いに何も着ないでベッドに向かい、ぼくを寝かせた。
ちらりと見えたテーブルの上にはもう食事が置かれていた。
「悪い。のぼせただろ」
快感だけじゃない頭のくらくらは多分そういうことなんだろう。
……レイ、ぼくのこと、嫌いじゃないよね?嫌いなら、あんなキスや胸をいじったりとか、しないよね?
のぼせたことよりもそっちのほうが気になった。
レイの肉茎は、ぐいって反り返ってて、血管が浮き上がるほどに硬くなったまま。
ぼくに触れたからそうなった、って、思っていいんだよね?
「セレス」
呼ばれて、すぐに唇が重なって、流し込まれた冷たい果実水。
嬉しい。
レイがぼくに触れてくれる。
アベルと婚約して、結婚するレイが。
ずきん……って、少し胸が痛くなった。
それから、じくじくと下腹部も痛む。
「レイ……レイ」
口移しの果実水を何口も飲まされて、また胸をいじられて、あちこち舐められて、レイの舌がぼくの陰茎を舐めた。
「ひぁ………っ」
お尻が濡れてくる。
レイは指をぼくのお尻の中に入れてきた。
とても久しぶりの感触なのに、嫌悪感は全然ない。ぼくの中から愛されて喜ぶものがどんどん流れてくる。
「レイぃ…っ、い、く、イく……っ」
じゅぼじゅぼ指が出入りして、じゅるじゅる吸われて、ぼくの体は言うことをきかなくなる。
「れ……い……ぃっ」
ビクンと跳ねた体。
レイの喉が何回かに分けて鳴った。
「れ……」
「ん」
指が抜かれてレイが離れた。
はふはふ…って荒い呼吸を繰り返すぼくを、ぎゅって抱きしめてくれる。
ぼくのお腹に硬いものが触れて、それだけでゾクゾクした。
「……風呂上がりなのにな。ちょっと待ってろ」
「れい…?」
ぼくの前髪をいじったレイは、す…っとぼくから離た。
お風呂場の方に行ったレイは、戻ってきたときにはバスローブを羽織っていて、手にはタオルを持っている。
「拭くよ」
「んっ」
汗ばんだ額とか体とか、全部拭いてくれる。
優しい。
けど、どうして?
「レイ」
「ほら、セレスはこれを着て」
下着も何もつけずに、薄い夜着。
いじられて敏感になった胸の尖りが、さらさらの生地に擦られて余計ゾクゾクする。
「レイ」
「……乳首が浮いて見えてるな」
笑ったレイが胸のとこを生地の上からつまんだ。
「う、んっ」
「はァ……可愛い」
涙が出た。
レイの肉茎は全然萎えてなくて、バスローブを押し上げているのに、レイはそれを使おうとしない。
ぼくを気持ちよくさせてくれたのに、一番欲しいものを与えてくれない。
お腹の奥が苦しい。
それがほしいって、言ってる。
「セレス?」
流れてしまった涙をレイの指が拭っていく。
こんなに優しいのに、どうして抱いてくれないの。
どうして子供がほしいって言わないの。
「困ったな……。ほら、おいで?」
おいでと言われても体は動かなくて、レイがぼくを抱き上げる形で、足の上に座らせられた。
「セレスに泣かれると困る。ほら、泣き止め。キスが嫌だった?舐められるのが嫌だった?」
背中をぽんぽんって叩くレイの言葉に、ぼくは頭をふるふる横に振って、レイにしがみついた。
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