【完結】ぼくは伴侶たちから溺愛されてます。とても大好きなので、子供を産むことを決めました。

ゆずは

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本編

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「セレス」

 ぼくの目の前に、アベルがいた。
 さっきまでは暗かった部屋に、月明かりが差し込んできて、アベルの優しく微笑む顔を照らしていた。

「な、んで」
「セレスは一人にするといつも泣いてるね」

 アベルはベッドに座ると、ぼくの目元を指で拭っていった。
 アベルだけじゃない。
 さっきまであんなに激しくアベルを抱いていたレイも、ぼくとアベルを優しい顔で見下ろしている。

「んー……、月明かりの下で見るセレスも可愛いけど、やっぱり明るいところでみたいな。僕、起きてるセレスと会うのほんとに凄い久しぶりなんだよね。レイ、明かりつけてよ。どうせ明かりは漏れないんでしょ?」
「ん」

 レイが短く答えて指を動かした。
 すぐに部屋の中が明るくなって、ぼくは思わず目を眇めてしまった。

「あー………、セレス、ぐちゃぐちゃだね?精液も愛液もこんなに流して。勿体ない。乳首も赤くなって勃ってるし」

 アベルが楽しそうに目を細めた。
 でもぼくはそれどころではなくて。

「………アベル?」
「うん」
「なんで」

 疑問が疑問のまま。

「なんでもなにも」

 ふふ、って笑ったアベルは、座る位置をずらすとぼくの膝裏に手を入れて広げてきた。

「っ」
「あ~~~………、うん。そう。この匂いだ」
「や、やっ」

 アベルが鼻先をぼくのお尻にくっつけて、匂いを嗅ぎ始めて……、あまりのことにぼくは逃げ出そうと体を捻ったんだけど、苦笑したレイに手を抑えられた。

「こんなに流して…、ほんと勿体ない。セレスはエッチだね?僕がレイに抱かれてるところ見て、こんなに濡らしちゃったの?」
「や、ちが………っ」
「見てたでしょ?僕たちのこと」

 見た。見た、けど、濡れたのは、違う。

「はぁ………いい匂い。魔力が濃いからなのかなぁ。ほんと、香水くらいいい匂い」
「ひぅ……っ」

 アベルが、ぼくのお尻をなめた。
 舐めるだけじゃなくて、ひくひくしたそこに尖らせた舌を入れて、どんどん流れてくるものをじゅるじゅる啜ってる。

「や、や、やだ、やめて…っ」
「んー……甘いっ」
「……アベル、いい加減にしろ。完全に変態だ。セレスが怖がる」
「や、だって、こんなに美味しそうなものが目の前で蜜を垂れ流してたら食べるでしょ?」
「……食べる」
「だよね?」
「だが、少しあとにしろ」
「んー…、ま、そだね」

 アベルが離れてく。
 お尻、舐められたり飲まれたり、ドキドキして嫌だったのに、離れていくとそれもいや。

「アベル……っ」
「ん?」

 体を起こして離れたアベルに抱きついていた。

「や……やだ、アベル……アベル……っ」
「ふふ。セレスは可愛いなぁ」

 抱きついたアベルからは石鹸の匂いがした。
 それがどうしてか安心する。

「セレス、少し話をしよう」

 レイもベッドに座って、ぼくの頭をなでた。

「……はなし……」
「話すって言ってもどこから?」
「結論から」
「レイらしい」

 アベルは笑いながらレイに言い返してる間、ぼくを抱き締めて背中をなでたり腰をなでたりしてくれた。
 アベルの体温が嬉しくて、ぼくはずっと体を押し付けていた。

「セレス」

 アベルにくっついたまんまのぼくの額に、レイがキスをする。

「今日、俺とアベルは事実上の夫婦になった」

 ……わかっていたことだけど、直接言われると胸の奥が苦しくなる。
 わかってた。わかってたけど、ぼくの想いはどこに行けばいいんだろう。

「……わか、ってる」

 レイとアベルの左手の薬指には、今までついていなかった指輪がしっかり嵌められている。
 それは、結婚したことの証明。二人を繋ぐもの。

「………おめ、でとう」

 掠れた声しか出なかった。
 涙がどうしても溢れてしまって、ちゃんと言葉にできない。

「思ってもいない言葉はいらないんだよ、セレス」
「っ」

 責められているんだと思ったけど、言葉の中身とは裏腹に、レイの目は優しく細められてぼくを見てた。

「レ、イ」
「僕もいらないよ。全然めでたくないし」
「アベル…」

 どういうこと…って二人を交互に見ていたら、レイに突然夜着を脱がされた。……薄くて、強度もないから、脱がされるというか、破かれるっていうほうがあってる気がしたけれど。

「……レイ?」
「俺たちは決めたんだよ。…初めてセレスに出会ったあのお茶会のときに」

 レイはどこからか別の夜着を出してきて、ぼくに着せた。
 リボンやレースを、アベルが整えてくれる。

「もうそれしか考えられなかったからね。僕たちの最善な未来になるように、頑張ってきたんだよ」
「アベル?」

 アベルの手がぼくの乱れた髪を整えてくれた。優しくて温かい手は何も変わってない。
 それから、レイがぼくの頭に何かを載せた。
 …そしたら、薄い布が顔の前に落ちてくる。
 その布は光沢もあって、キラキラしててとても綺麗。

「……いいね。可愛い」

 アベルが嬉しそうに笑って、ぼくをベッドの上に座らせた。
 ベッドの上にぺたりと座ると、二人が口もとを押えてしまう。

「ん゛ん゛ん゛っ、これは駄目だ」
「白……白……、白がこんなに淫靡だってこと知らなかった……」
「セレスがエロ可愛すぎる」
「セレスはもともとエロ可愛すぎるよ」
「天使だろ」
「天使だね。今度は背中に羽根付たやつ作らせて。もちろんスケスケの白で」
「ん、わかった。お前が着るからと申請する」
「嫌だけど仕方ない」

 ……目の前でよくわからないことを言い合う二人に、なんだか前に戻った気がして、嬉しかったのに、ぼくはなんだか涙が溢れた。



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