異常姦見聞録

怪人花ラフレシア

レポート『怪人花』

　タイトル:怪人花
　カテゴリ:植物

　今回のエピソードで登場したのはラフレシアによく似た植物だ。まずはラフレシアという花について簡単に述べておこう。
　ラフレシアは世界最大の花（厳密には違うようだが本筋では無い為割愛させて頂く）であり、便所の臭いに例えられる悪臭を放つ事で有名だ。

　体験者の語る描写によく似ているラフレシアだがこんかいの登場した花は正確にはラフレシアでは無いのだろう。
　ラフレシアはマレーシアに分布する固有種であり、日本では見る事が出来ないはずだ。

　その生態に注目しよう。体験者はこの植物を寄生植物のように他の動植物から栄養を吸い取り成長する種だと考ええたが、私は違うのでは無いかと思う。

　この花が放った液体は精液に類するもので間違いないだろう。だがいわゆる種子では無く、精子により近い存在では無いのだろうか。
　だが、私が考えるにこの液体は触れるだけで妊娠する、接触受胎の効果が有るのでは無いかと思う。
　何を馬鹿なと思うかも知れないが触れるだけ、見るだけで女性を妊娠させる怪異の伝承は日本各地に存在する。怪異が人を孕ませるのに性交以外の手段を使うのはそう珍しいことでは無いのだ。

　体験者が後日見たという野良犬の死体についてもそれを裏付ける根拠がある。野良犬の腹、妊娠していたのであれば赤子がいるべき場所から蕾が生えていたという。これは単なる寄生の結果では無く、孕んだ赤子そのものが寄生された状態で育っていたのではないのかと私は考えた。
　
　最後に体験者がこの怪人花の脅威の生態から逃れられた訳だがそれには勿論理由がある。
　川で肌に付着した精液を流した事も効果はあっただろう。だが決定的だったのは時期だ。
　体験者はこの時、小学生。おそらく初潮前の筈だ。つまり妊娠する事が無く、怪人花の接触受胎の餌食にならずに済んだという訳である。