103 / 179
本編
第102 共鳴の鈴 2 ※
しおりを挟む
「っ……ぅっ……」
寝室の扉を開けば、微かに湿り気を帯びた声がした。レフラの待つ寝台へ真っ直ぐに向かって、クッションに埋められていた顔をこちらへ向かせる。
「ギガイ、さま……」
無理やり合わせた視線だが、ギガイの姿を確認して、ホッとした様子が見て取れた。
過ぎた羞恥のせいだろう。覗き込んだレフラの両目に薄らと張っていた涙が、瞬いた弾みにポロッと零れ落ちていく。それでも名前を呼ぶ時の、レフラのどこか安心したような声音に、ギガイは内心で苦笑した。
(これから仕置きだと、分かっているはずなのにな)
現に、レフラの身体は緊張で固くなっている。それなのに、こうやってギガイへ心を寄せてくる姿が、あまりに健気でいじらしくて、ギガイも毒気が抜かれてしまう。
「1回、出させてやる。大人しくしていろ」
唇へ軽いリップ音を立ててキスをして、ギガイがレフラの前に身体を屈めた。
始めに言いつけた通り、下半身を脱いで晒していたレフラの茎は、わずかに兆している。
行為に慣れた身体は、どうしても期待してしまうのだろう。恥ずかしさと、この先の行為に慄く気持ちに反して反応する身体は、ますますレフラの感情を追い詰めている様子だった。
「待って、ギガイ様、汚いですっ! 汗をかいたから、待って下さい!」
慌てて押しのけようとするレフラの抵抗を意に介さず、大きく開かれたレフラの脚の間にギガイが顔を埋めてしまう。
「だめっ! ダメです、汚いから、きたな、いからぁっ!!」
どうにか退けようと、頑張っているようだった。レフラの細い指がギガイの髪の中に潜り込み、グイグイッと頭を押していた。
だけど跳び族で、なおかつ快感に翻弄され始めたレフラの力なのだ。ギガイにとっては、何の抵抗にもなっていない。
「咥えちゃ、だめぇぇぇ!!」
ギガイが温かい口腔内に含んで、緩やかに立ち上がり始めていた茎の裏筋へ、舌をゆっくりと這わしていく。そのまま唇で何度か扱けば、レフラの茎はそれだけで固く張り詰めていった。
「あぁっ!! やぁっ……ぁぁっ!!」
どこを触れば、感じきるのか。レフラの身体を知り尽くして、閨で散々レフラを翻弄しているギガイだった。的確に刺激を与えて、あっという間に追い詰めていく。
「あぁ、やぁ……っあぁっ、ぁぁっ……」
蜜を溢れさせる先端は、取り分けレフラが敏感に反応する場所だった。いつもなら反応を楽しむように、強弱を付けつつ弄うソコに、今日は焦らすことなく舌先をグイッと捻込むように愛撫する。
「あぁっ、やっ!!……やぁああっ!!!……っ!!」
日頃、守られている粘膜を、直接熱い舌で弄られるのは、やっぱり強い快感なのだろう。掌を添えたレフラの太股が、その下でビクッ、ビクッと痙攣をしていた。
その太股を宥めるように掌で擦り、力なくクタリとなったレフラの茎をようやくギガイが解放する。
「気持ちよかったか?」
突然始まった愛撫に、アッという間にイカされたのだ。レフラの様子を見る限り、状況に置いて行かれているようだった。
呆然とギガイの方を見上げてくるレフラの眦を拭ってやる。その指をペロッと舐めれば、快感に浮かび上がっていた、レフラの涙の味がした。
「……これも、お仕置き、ですか……?」
お仕置きと思うには、だいぶ行為も雰囲気も緩いはずだ。だが、いつものように求められていると思うには、あまりに素っ気ないのだろう。
「いや、これは仕置きというよりは、仕置きを受けるお前への温情だな」
戸惑うレフラに、ギガイは首を振りながら、持ってきた物を掲げた。
寝室の扉を開けば、微かに湿り気を帯びた声がした。レフラの待つ寝台へ真っ直ぐに向かって、クッションに埋められていた顔をこちらへ向かせる。
「ギガイ、さま……」
無理やり合わせた視線だが、ギガイの姿を確認して、ホッとした様子が見て取れた。
過ぎた羞恥のせいだろう。覗き込んだレフラの両目に薄らと張っていた涙が、瞬いた弾みにポロッと零れ落ちていく。それでも名前を呼ぶ時の、レフラのどこか安心したような声音に、ギガイは内心で苦笑した。
(これから仕置きだと、分かっているはずなのにな)
現に、レフラの身体は緊張で固くなっている。それなのに、こうやってギガイへ心を寄せてくる姿が、あまりに健気でいじらしくて、ギガイも毒気が抜かれてしまう。
「1回、出させてやる。大人しくしていろ」
唇へ軽いリップ音を立ててキスをして、ギガイがレフラの前に身体を屈めた。
始めに言いつけた通り、下半身を脱いで晒していたレフラの茎は、わずかに兆している。
行為に慣れた身体は、どうしても期待してしまうのだろう。恥ずかしさと、この先の行為に慄く気持ちに反して反応する身体は、ますますレフラの感情を追い詰めている様子だった。
「待って、ギガイ様、汚いですっ! 汗をかいたから、待って下さい!」
慌てて押しのけようとするレフラの抵抗を意に介さず、大きく開かれたレフラの脚の間にギガイが顔を埋めてしまう。
「だめっ! ダメです、汚いから、きたな、いからぁっ!!」
どうにか退けようと、頑張っているようだった。レフラの細い指がギガイの髪の中に潜り込み、グイグイッと頭を押していた。
だけど跳び族で、なおかつ快感に翻弄され始めたレフラの力なのだ。ギガイにとっては、何の抵抗にもなっていない。
「咥えちゃ、だめぇぇぇ!!」
ギガイが温かい口腔内に含んで、緩やかに立ち上がり始めていた茎の裏筋へ、舌をゆっくりと這わしていく。そのまま唇で何度か扱けば、レフラの茎はそれだけで固く張り詰めていった。
「あぁっ!! やぁっ……ぁぁっ!!」
どこを触れば、感じきるのか。レフラの身体を知り尽くして、閨で散々レフラを翻弄しているギガイだった。的確に刺激を与えて、あっという間に追い詰めていく。
「あぁ、やぁ……っあぁっ、ぁぁっ……」
蜜を溢れさせる先端は、取り分けレフラが敏感に反応する場所だった。いつもなら反応を楽しむように、強弱を付けつつ弄うソコに、今日は焦らすことなく舌先をグイッと捻込むように愛撫する。
「あぁっ、やっ!!……やぁああっ!!!……っ!!」
日頃、守られている粘膜を、直接熱い舌で弄られるのは、やっぱり強い快感なのだろう。掌を添えたレフラの太股が、その下でビクッ、ビクッと痙攣をしていた。
その太股を宥めるように掌で擦り、力なくクタリとなったレフラの茎をようやくギガイが解放する。
「気持ちよかったか?」
突然始まった愛撫に、アッという間にイカされたのだ。レフラの様子を見る限り、状況に置いて行かれているようだった。
呆然とギガイの方を見上げてくるレフラの眦を拭ってやる。その指をペロッと舐めれば、快感に浮かび上がっていた、レフラの涙の味がした。
「……これも、お仕置き、ですか……?」
お仕置きと思うには、だいぶ行為も雰囲気も緩いはずだ。だが、いつものように求められていると思うには、あまりに素っ気ないのだろう。
「いや、これは仕置きというよりは、仕置きを受けるお前への温情だな」
戸惑うレフラに、ギガイは首を振りながら、持ってきた物を掲げた。
25
あなたにおすすめの小説
こわがりオメガは溺愛アルファ様と毎日おいかけっこ♡
なお
BL
政略結婚(?)したアルファの旦那様をこわがってるオメガ。
あまり近付かないようにしようと逃げ回っている。発情期も結婚してから来ないし、番になってない。このままじゃ離婚になるかもしれない…。
♡♡♡
恐いけど、きっと旦那様のことは好いてるのかな?なオメガ受けちゃん。ちゃんとアルファ旦那攻め様に甘々どろどろに溺愛されて、たまに垣間見えるアルファの執着も楽しめるように書きたいところだけ書くみたいになるかもしれないのでストーリーは面白くないかもです!!!ごめんなさい!!!
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
黒豹拾いました
おーか
BL
森で暮らし始めたオレは、ボロボロになった子猫を拾った。逞しく育ったその子は、どうやら黒豹の獣人だったようだ。
大人になって独り立ちしていくんだなぁ、と父親のような気持ちで送り出そうとしたのだが…
「大好きだよ。だから、俺の側にずっと居てくれるよね?」
そう迫ってくる。おかしいな…?
育て方間違ったか…。でも、美形に育ったし、可愛い息子だ。拒否も出来ないままに流される。
【蒼き月の輪舞】 モブにいきなりモテ期がきました。そもそもコレ、BLゲームじゃなかったよな?!
黒木 鳴
BL
「これが人生に三回訪れるモテ期とかいうものなのか……?そもそもコレ、BLゲームじゃなかったよな?!そして俺はモブっ!!」アクションゲームの世界に転生した主人公ラファエル。ゲームのキャラでもない彼は清く正しいモブ人生を謳歌していた。なのにうっかりゲームキャラのイケメン様方とお近づきになってしまい……。実は有能な無自覚系お色気包容主人公が年下イケメンに懐かれ、最強隊長には迫られ、しかも王子や戦闘部隊の面々にスカウトされます。受け、攻め、人材としても色んな意味で突然のモテ期を迎えたラファエル。生態系トップのイケメン様たちに狙われたモブの運命は……?!固定CPは主人公×年下侯爵子息。くっついてからは甘めの溺愛。
【本編完結】転生したら、チートな僕が世界の男たちに溺愛される件
表示されませんでした
BL
ごく普通のサラリーマンだった織田悠真は、不慮の事故で命を落とし、ファンタジー世界の男爵家の三男ユウマとして生まれ変わる。
病弱だった前世のユウマとは違い、転生した彼は「創造魔法」というチート能力を手にしていた。
この魔法は、ありとあらゆるものを生み出す究極の力。
しかし、その力を使うたび、ユウマの体からは、男たちを狂おしいほどに惹きつける特殊なフェロモンが放出されるようになる。
ユウマの前に現れるのは、冷酷な魔王、忠実な騎士団長、天才魔法使い、ミステリアスな獣人族の王子、そして実の兄と弟。
強大な力と魅惑のフェロモンに翻弄されるユウマは、彼らの熱い視線と独占欲に囲まれ、愛と欲望が渦巻くハーレムの中心に立つことになる。
これは、転生した少年が、最強のチート能力と最強の愛を手に入れるまでの物語。
甘く、激しく、そして少しだけ危険な、ユウマのハーレム生活が今、始まる――。
本編完結しました。
続いて閑話などを書いているので良かったら引き続きお読みください
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる