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お局様と呼ばないで 2
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「ウブちゃんを誘惑……!?」
俺は佐伯さんが持ちかけた提案に、自分の耳を疑った。
「何でまた……」
「気が付かない? 部長とウブちゃん、かなり良いカンジなの」
良いカンジって、まさか男女のとか言ってる?
「は、はぁ……」
「でもねぇ、今一歩が踏み出せないのよね。ま、親子ほどの年差だからしょうがないのかもしれないけど。
でも、結構余裕ないから、今度の懇親会の時に、高橋君が部長の見てる前でウブちゃんをお持ち帰りするフリしてくれたら、食いついてくれると思うんだよね。
どう、ウブちゃんをツブしてお持ち帰りするフ生方志乃にいつになく手をかけていることは認める。だからといって二人は24歳だっけ? そんな親子ほど違う年の差だ。ウブちゃんはともかく、部長は彼女を娘のように思ってるんじゃないのか? そう言おうとした俺に、
「ウブちゃん、最近コンタクトからメガネになったでしょ。あのメガネ、部長がウブちゃんに贈ったんだよ」
佐伯さんはそう言ってドヤ顔で笑った。ええーっ、あのオヤジ……人畜無害な顔して、裏で何やってやがるんだ。
男性が女性に身につける物を贈るのは独占欲の現れ。しかも、それがコンタクトからあの一見ヤボく見えるメガネだってんだから、おっさんどれだけ執着してんだって話だ。おいおい佐伯さんよ、そんなオヤジにいくらライバルだってカワイイ後輩を差し出していいのかよ。
第一、なんで佐伯さん部長のそこまで面倒見なきゃならないんだよ。お互いラブラブなら放っておいてもくっつくし、そうならないのなら、それだけの関係だってことだろ。
だが、一旦は彼女のお節介ぶりにヒートアップした俺の心は、
「これがまとまれば、私も心おきなく辞められるしね」
そうぽつりとつぶやいた一言で瞬時に固まった。
「佐伯さん……今何て……」
「えっ……いえ……独り言」
「辞めるんですか」
一際トーン低くなった俺の言葉に
「……聞こえてた? 30を越えるとね、話がくるうちに見合いして結婚しろってうるさいのよ、両親が。
『孫の顔も見ないで死なせるつもりか』ですって。まぁ、そんな親の希望を聞いてあげるのも親孝行かと思ってね。
そうなったら今みたいにフルタイムで働けない。私は不器用だから、いろんな事をいっぺんにできないもん」
気づかない様子で、佐伯さんはそう言って、軽く笑いながらため息をつく。
そうか、それで……
決めた。あなたがそうくるなら……
だけど、
「分かりました。やりましょう。その代わり、部長が食いついてこなかったらそのままウブちゃん、頂いてもいいですよね。ウブちゃんは俺のストライクゾーンでもあるんで」
俺が笑顔でその依頼を受けたとき、
「えっ、それは……」
佐伯さんはそう言って、知的な顔を苦しそうに歪めた。何で? 部長がウブちゃんに気がないならあなたにとっては良いことのはずだし、たぶん押しに弱いだろうウブちゃんが俺になびけば、自分にお鉢が回ってくるかもしれないのに。
ま、俺が考えてもその可能性は低そうだけど。佐伯さん、あなたにはご自分が描いたシナリオ通り玉砕してもらいますよ。
でも、心配しないでください。骨はこの俺がちゃんと拾ってあげますから。もちろん、親御さんの希望もばっちりとかなえる形でね。
俺は佐伯さんが持ちかけた提案に、自分の耳を疑った。
「何でまた……」
「気が付かない? 部長とウブちゃん、かなり良いカンジなの」
良いカンジって、まさか男女のとか言ってる?
「は、はぁ……」
「でもねぇ、今一歩が踏み出せないのよね。ま、親子ほどの年差だからしょうがないのかもしれないけど。
でも、結構余裕ないから、今度の懇親会の時に、高橋君が部長の見てる前でウブちゃんをお持ち帰りするフリしてくれたら、食いついてくれると思うんだよね。
どう、ウブちゃんをツブしてお持ち帰りするフ生方志乃にいつになく手をかけていることは認める。だからといって二人は24歳だっけ? そんな親子ほど違う年の差だ。ウブちゃんはともかく、部長は彼女を娘のように思ってるんじゃないのか? そう言おうとした俺に、
「ウブちゃん、最近コンタクトからメガネになったでしょ。あのメガネ、部長がウブちゃんに贈ったんだよ」
佐伯さんはそう言ってドヤ顔で笑った。ええーっ、あのオヤジ……人畜無害な顔して、裏で何やってやがるんだ。
男性が女性に身につける物を贈るのは独占欲の現れ。しかも、それがコンタクトからあの一見ヤボく見えるメガネだってんだから、おっさんどれだけ執着してんだって話だ。おいおい佐伯さんよ、そんなオヤジにいくらライバルだってカワイイ後輩を差し出していいのかよ。
第一、なんで佐伯さん部長のそこまで面倒見なきゃならないんだよ。お互いラブラブなら放っておいてもくっつくし、そうならないのなら、それだけの関係だってことだろ。
だが、一旦は彼女のお節介ぶりにヒートアップした俺の心は、
「これがまとまれば、私も心おきなく辞められるしね」
そうぽつりとつぶやいた一言で瞬時に固まった。
「佐伯さん……今何て……」
「えっ……いえ……独り言」
「辞めるんですか」
一際トーン低くなった俺の言葉に
「……聞こえてた? 30を越えるとね、話がくるうちに見合いして結婚しろってうるさいのよ、両親が。
『孫の顔も見ないで死なせるつもりか』ですって。まぁ、そんな親の希望を聞いてあげるのも親孝行かと思ってね。
そうなったら今みたいにフルタイムで働けない。私は不器用だから、いろんな事をいっぺんにできないもん」
気づかない様子で、佐伯さんはそう言って、軽く笑いながらため息をつく。
そうか、それで……
決めた。あなたがそうくるなら……
だけど、
「分かりました。やりましょう。その代わり、部長が食いついてこなかったらそのままウブちゃん、頂いてもいいですよね。ウブちゃんは俺のストライクゾーンでもあるんで」
俺が笑顔でその依頼を受けたとき、
「えっ、それは……」
佐伯さんはそう言って、知的な顔を苦しそうに歪めた。何で? 部長がウブちゃんに気がないならあなたにとっては良いことのはずだし、たぶん押しに弱いだろうウブちゃんが俺になびけば、自分にお鉢が回ってくるかもしれないのに。
ま、俺が考えてもその可能性は低そうだけど。佐伯さん、あなたにはご自分が描いたシナリオ通り玉砕してもらいますよ。
でも、心配しないでください。骨はこの俺がちゃんと拾ってあげますから。もちろん、親御さんの希望もばっちりとかなえる形でね。
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