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殴打
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「今日は髪型が違うのだな」
「うん。ノノとお風呂入ったから、ちょっとあっつくて」
夜。
風呂上りで暑かったこともあって、髪の毛をアップにしてリボンでまとめてくれたんだけど、珍しかったらしくて街行く人にすっごく見られた。
ロンドさんの用意してくれたキッチンスペースに移動したところで待っていたアーヴァインにも指摘されたんだけど、そんなに変かな?
今も、遠目にちらちら見てる人がいっぱいいるもん。あ、でもこのキッチンスペースを見てるってことは私じゃなくてノノの料理に興味がある人かも。
料理に興味ある人筆頭のロンドさんもちゃっかり座ってたりする。
「アーヴァイン、顔が赤いけど風邪? 回復魔法いる?」
「……風邪ではないが回復魔法は欲しい。あとノノ、こんな姿で街を歩かせたのか?」
「はい。何か問題でも?」
「いや、なんだ、その、うなじが……変な奴に目をつけられたらどうするんだ!」
「例えば無断で辺境に来て毎晩ご飯をタカる皇族とかですか?」
「ぐっ……! 材料費と手間賃くらいは払うぞ?」
「払っても変な奴なのは変わりませんが」
「うるさいな。万が一マリィに何かあったら困るのは間違いないだろうが」
話し込んでないでご飯にしようよ。お腹減った。
椅子に座って足をぶらぶらさせてたら、ロンドさんが果汁だけのジュースを出してくれた。水とかで薄めてなくて、すっごく美味しいんだって。
魔法で小さな氷をいくつか作っていれると、ストローでかき回して飲む。
「んーっ! 美味しいっ!」
「パイナップルという果物だそうです。暑い地方でしか取れない貴重なものです」
口の中がぎゅっとするくらい酸味と甘みがすっごく濃いけど、氷で冷やしたこともあってするする入っていく。
火照った体に染みていく感覚が何とも心地よかった。
「さて、今日はさっぱり系の冷たい麺料理を作ろうと思います」
「おお!」
「うどん、という料理なんですが、お嬢様に色々お手伝いしていただかないといけないんですよ」
「うん、手伝うよ!」
小麦粉に少しだけ塩を入れて、水を加えて練っていく。
べたべただった生地がまとまったところで私の出番だ。
「これを魔法で殴打していただけませんか?」
「うん。ノノとお風呂入ったから、ちょっとあっつくて」
夜。
風呂上りで暑かったこともあって、髪の毛をアップにしてリボンでまとめてくれたんだけど、珍しかったらしくて街行く人にすっごく見られた。
ロンドさんの用意してくれたキッチンスペースに移動したところで待っていたアーヴァインにも指摘されたんだけど、そんなに変かな?
今も、遠目にちらちら見てる人がいっぱいいるもん。あ、でもこのキッチンスペースを見てるってことは私じゃなくてノノの料理に興味がある人かも。
料理に興味ある人筆頭のロンドさんもちゃっかり座ってたりする。
「アーヴァイン、顔が赤いけど風邪? 回復魔法いる?」
「……風邪ではないが回復魔法は欲しい。あとノノ、こんな姿で街を歩かせたのか?」
「はい。何か問題でも?」
「いや、なんだ、その、うなじが……変な奴に目をつけられたらどうするんだ!」
「例えば無断で辺境に来て毎晩ご飯をタカる皇族とかですか?」
「ぐっ……! 材料費と手間賃くらいは払うぞ?」
「払っても変な奴なのは変わりませんが」
「うるさいな。万が一マリィに何かあったら困るのは間違いないだろうが」
話し込んでないでご飯にしようよ。お腹減った。
椅子に座って足をぶらぶらさせてたら、ロンドさんが果汁だけのジュースを出してくれた。水とかで薄めてなくて、すっごく美味しいんだって。
魔法で小さな氷をいくつか作っていれると、ストローでかき回して飲む。
「んーっ! 美味しいっ!」
「パイナップルという果物だそうです。暑い地方でしか取れない貴重なものです」
口の中がぎゅっとするくらい酸味と甘みがすっごく濃いけど、氷で冷やしたこともあってするする入っていく。
火照った体に染みていく感覚が何とも心地よかった。
「さて、今日はさっぱり系の冷たい麺料理を作ろうと思います」
「おお!」
「うどん、という料理なんですが、お嬢様に色々お手伝いしていただかないといけないんですよ」
「うん、手伝うよ!」
小麦粉に少しだけ塩を入れて、水を加えて練っていく。
べたべただった生地がまとまったところで私の出番だ。
「これを魔法で殴打していただけませんか?」
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