黄泉国紛異世界徒花(よみにまごういせかいあだばな)

ご隠居

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鼠小僧次郎吉は河内山宗春より田沼意知の異世界での立身出世ぶりを聞かされる。

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「この田沼様…、意知様は転生者としては最も出世なされた方なんだ」

 宗春は次郎吉に意知のことをそう紹介し、意知を照れさせた。

「意知で結構ですよ。もうここは江戸ではありません。異世界なのですから…、それも同じ転生者同士、ゆえに武士だ町人だと、身分の上下はありませんよ」

 サラリとそう言ってのける意知に対して次郎吉は心底、目を丸くした。まさか意知からそのような言葉が聞かれるとは、次郎吉は思ってもみなかったからだ。

 何しろ意知はかつては…、非業の死を遂げるまでは大名家の堂々たる嫡子であった。そのような者は大抵、

「ガチガチに身分を重んじる者…」

 それが次郎吉の意識であった。いや、次郎吉に限らず、であろう。少なくとも次郎吉のように武士階級に支配されていた者…、いわゆる「被支配者」の常識であった。

 それが意知がこのような柔軟な、いや、柔軟を通り越して進歩的な考えの持ち主であったとは、次郎吉はそのことに心底、驚かされた次第であった。

 いや、そのような進歩的な考えの持ち主だからこそ、異世界でも成功できたのかも知れない…、次郎吉のその勘は正しかった。

「意知様は今は…、この異世界では財務省の高官でな…」

 宗春の説明によると、異世界財務省は次郎吉もかつていた江戸時代における勘定所のような存在であり、意知はその異世界財務省の高官として活躍しているとのことであった。

「転生者は何らかの仕事に就かなければならん…、それはもうアサカから聞いてると思うが…」

 宗春がそう切り出したので、次郎吉は頷いた。

「転生者の仕事は必然的に、読み書きの能力を必要とされない仕事に限られてくる…」

「ああ。体を使う仕事、ってことだな?」

 次郎吉が先回りして答えると、宗春は頷いた。

「何しろ異世界の言語を会得するのはラクじゃない。いや、こうして会話する分には…、異世界へと転生した時点で…、その過程で会話する能力は身につくらしいが、字としてしたためられた文字やら数字を識別する能力までは身につかん…」

「つまり、てめぇで勉強しなきゃならねぇ、ってことだな?」

 次郎吉は宗春に確かめるように尋ねた。

「そうだ。かく申すこの俺も、この異世界とやらに転生した当初は力仕事に汗を流していたわけだが…」

 宗春は往時を述懐するかのようにそう切り出すと、必死で異世界の言語を勉強して今の、このカフェとやらの店員の仕事にありついたことを打ち明けたのであった。

「確かに…、客商売となりゃ、読み書きができなけりゃなぁ…、例えば勘定とか、釣銭渡すにしてもだ…」

 次郎吉は頷いた。

「そういうこった。だが意知様は、俺とは違って、あっという間に異世界の言語を会得されたんだ。まぁ、天賦の才、というやつだろうな…」

「良く知ってるな…」

 次郎吉は宗春のその事情通ぶりに感嘆の声を上げた。

「なに、俺が異世界に転生した頃…、今から9年ほど前だが、その時にはもう、意知様のご活躍はつとに知られていたからな。とりわけ転生者の間では…」

「9年前…、ああ、そう言えば河内山の旦那が死んだのは…、つまりはこの異世界とやらに転生したのは俺が転生…、はっつけ柱にかかる前よりも9年前だったか…、それにしちゃ、あんまし変わんねぇなぁ…」

 次郎吉は宗春の顔を見ながら、そんな感想をもらした。

「ああ、それならこの異世界では、とりわけ転生者は年を取らないらしい」

「えっ…」

 次郎吉は仰天した。

「年を取らねぇ、だと?」

「ああ。転生した時の姿のまんまだそうだ」

「それじゃあ…」

 次郎吉は家基少年の方を見た。

 すると宗春も次郎吉の視線の意味するところに気付いたのであろう、その通りだと言わんばかりに頷いてみせた。

 つまり家基少年も同様、今のまま…、少年のまま年を取ることはない、言い換えれば成長することはない、というわけで、それはそれで結構、残酷なことのように次郎吉には思えた。

 するとそうと察したらしい家基が、「余は今の暮らしに満足しておる」と未だに「次期将軍」としての意識が抜けていない口振りでそう告げた。

「むしろ感謝しておる。意知に…、いや、父上に対して…」

 家基がそう告げるや、意知は「もったいなきお言葉…」とこちらもまた、家基の臣下としての意識が抜けない口振りであった。

「感謝しているって…、おめぇを…、いえ、家基様の面倒をみてくれてるから、ですかい?」

 次郎吉が家基にそう尋ねると、家基は「左様」と答えた上で、「余を拾ってくれたことをも、な」と付け加えた。

「拾ってくれた…」

 次郎吉がそう反芻するや、「家基様は孤児院においであそばされたのだ」と意知は補足した。

「こじいん?」

 聞き慣れない言葉に、次郎吉は思わず聞き返した。

 すると意知は次郎吉に「孤児院」について説明した。

 すなわち、孤児院とは家基のように幼くして、いや、少年少女の時分に非業の死を遂げたためにこの異世界へと転生した、そんな少年少女を収容し、生活を送らせる施設であった。

「何だか…、寄場みてぇだな…」

 次郎吉がそう言うと、今度は意知が「よせば?」と聞き返す番であった。

 そこで次郎吉は「よせば」が「寄場」、あるいは「人足寄場」であり、無宿人や軽犯罪者を収容しては職業訓練を施し、独立させる施設であること意知に説明した。

「そのような施設があるとは…」

 意知は感嘆した様子であった。そこで次郎吉はさらにその「人足寄場」が長谷川平蔵なる火附盗賊改方が考案したものであるとも補足した。

 すると意知は、「何と…、平蔵殿がのう…」と昔を懐かしむような声を上げた。いや、意知のみならず、家基にしても同様で、平蔵の名を耳にするや実に懐かしそうな顔をした。

「長谷川平蔵なる御仁をご存知なので?」

 次郎吉が意知に尋ねると、意知は生前、平蔵と親しく付き合ってきたことを打ち明け、家基に仕えていたことをも次郎吉に打ち明けたのであった。

「そうだったんですかい…」

 次郎吉はそれで合点がいった。

「ともあれ、畏れ多くも大納言様…、家基様がご薨去…、異世界へと転生あそばされしは安永8(1779)年のことにて、それから5年後の天明4(1784)年にそれがしもまた、異世界に転生せし次第…」

 意知はすっかり江戸時代に戻ったかのような口振りであった。

「そこで…、天明4(1784)年に転生…、この異世界に転生したあんたが、孤児院とやらに収容されていた家基様を見つけて、そしてあんたの養子にしたというわけか?」

「まことにもって畏れ多いことなれど、それしか孤児院より救いもうしあげること、あたわず…」

「ってことは、孤児院ってのはひでぇ場所なのか?」

 次郎吉は当然の疑問を口にした。孤児院が「ひでぇ場所」でなければ、意知もその孤児院とやらに収容されていた家基を、「救いもうしあげ」ようとは考えないはずだからだ。

「いや、ひどくはない。ただ、他の孤児たちと隔てなく扱われしことがどうにも忍びなく…」

 それはむしろ良いことだろうにと、次郎吉はそう思わずにはいられなかったが、しかし、意知はそうは思わなかったのであろう。意知にとって家基はあくまで、

「仰ぎ見る存在…」

 ということらしかった。この辺り、意知はまだまだ進歩していない様子であった。いや、あえて進歩を拒否していると言うべきか。

「それで…、あんたは家基様を孤児院から連れ出して、てめぇで育てることにした、と?」

「そうだ。まことにもって畏れ多いことなれど、それしか…」

「なるほど…、だがガキ、いや、子供を育てるとなると、結構、物入りだろ?」

 次郎吉のその疑問には宗春が答えてくれた。

「先ほども言ったが、意知様は言語…、異世界の言語をあっという間に会得され、財務省の役人として登用されたのだ」

「役人のお手当てなら、子供を育てるのにも苦労しねぇ、と?」

「そういうこった」

「それで…、意知様はあれよあれよという間に出世したってわけか?」

「そういうこった。それも今や主計局長の要職にある」

「しゅけいきょくちょう?」

 またしても聞き慣れない言葉に次郎吉は聞き返した。

 すると「しゅけいきょくちょう」が「主計局長」であり、国…、この異世界の予算編成の総責任者であると、宗春は次郎吉に説明した。

「何だか…、勘定奉行みてぇだな…」

「いや、正確には勘定吟味役であろな…、主計局長のさらにその上…、財務省の長である次官…、財務次官がさしずめ、勘定奉行であろう…」

「へぇ…」

「その次官の有力候補でもあるんだよ」

「意知様が?」

「そうだ」

「転生者が…、財務省とやらの長になれるなんて、こりゃ、異例のことなんじゃねぇのか?」

 次郎吉は素朴な疑問を口にした。

「その通り。本来ならば、転生者が財務省の長になれることはないだろうな…」

「やはり現地人が、ってなるよな。普通は…」

 次郎吉はそう応じた。

「そうだ。だが、意知様は財務省の高官として、この異世界に多大な貢献をしてきたからな…」

 宗春は感嘆した素振りでそう言った。

「多大な貢献?」

 次郎吉が聞き返すや、宗春はポケットから何やら紙切れを取り出した。

「これ、何だと思う?」

 宗春はその紙切れを次郎吉に掲げて見せると、意味ありげにそう尋ねた。

「なにって…、ただの紙切れにしか見えねぇが…」

 次郎吉は正直にそう答えた。

「だよな…、まぁ、普通はそう見えるよな…」

「ってことはただの紙切れじゃねぇのか?」

「ああ。ただの紙切れどころか、この異世界で使われてる貨幣なんだよ」

「え…、紙切れが金だと?」

「そう…、いや、俺も転生当初は驚いたさ。紙切れが金だなんて…、だが異世界案内人の説明を受けるうち、なるほどと思ったもんだよ」

「どういうことだ?」

 宗春の説明によると、こういうことであった。

 異世界においてもかつては…、それも意知が転生した当初は江戸と同じく金貨が通用貨幣であった。

 だが意知がそれを改めたのであった。

 意知は異世界財務省の役人として登用されるや、金貨から紙幣へと、通用貨幣を切り換えることを財務省のトップに建言したそうだ。

「原料となる金は有限…、それよりも通用貨幣を紙幣とし、その紙幣におかみの保証を与えて、市中に金貨に換わる貨幣として通用させては…」

 意知のこの建言は財務省のトップのみならず、政府のトップの心を動かしたそうな。それと言うのも意知が案じていた通り、実はこの時…、意知が異世界に転生した時分、異世界では金の枯渇がそろそろ顕在化し始めており、異世界政府もその対応に頭を悩ませていたのであった。

 そこへこの意知の建言である。政府は直ちに意知の建言を採り上げ、異世界の通用貨幣を金貨から紙幣のそれへと改め、同時に偽造防止のための研究などもなされ、結果、10年後に異世界では今のように紙幣が通用貨幣として使われるようになったのであった。

 意知はこの功績により、一気に主計局の筆頭課である総務課長へと「出世すごろく」の駒を進め、さらに総理大臣秘書官へと出世の階段を昇った。

「そうりだいじん、ひしょかん?」

「まぁ、一口に言えば将軍の補佐役のようなものだな?」

「側衆みてぇな?」

「そんな感じだ。この側衆もとい、総理大臣秘書官を経た後、財務大臣官房長…、ああ、財務大臣ってのはさしずめ財政を担う勝手掛の老中みてぇなもんだな、その財務大臣の下で官房長…、省内の人事や予算をつかさどり、そして今の主計局長に至るってわけで、典型的な出世街道だな」

 宗春の解説を意知は実に恥ずかしそうに聞いていた。意知は存外、照れ屋であるらしい。

「しかもそれだけじゃないぞ?」

 宗春がそう言いかけると、意知は「それ以上は…」と宗春を制した。宗春が何を言おうとしているのか、意知にはすぐに察しがついたようだ。

 すると家基が、「良いではないか、めでたきことなのだから…」と実に思わせぶりなことを言った。家基もどうやら宗春の言わんとしていることに察しがついているらしい。

 それで意知も諦めて、宗春に先を促した。

「この意知様はな、国王の姪と婚約中なんだよ」

 宗春は胸を張って、まるで我が事のように次郎吉にそう打ち明けたのであった。

「こくおう?」

 首を傾げる次郎吉に対して宗春は「こくおう」、もとい「国王」が江戸時代における帝…、天皇のような存在であることを説明した。

「まぁ、政治的な実権は将軍、もとい総理大臣を筆頭にその他の幕閣…、大臣にあるわけで、帝、もとい国王には政治的実権はないが、それでも形式上とは言え、国王は総理の上に位置する。その国王の姪と婚約中なんだよ。意知様は…」

「現地人ならともかく…、転生者が異世界の帝…、国王の縁者と結ばれるなんて、異例なんじゃねぇのか?」

 次郎吉のその疑問に対して、宗春は「勿論、そうさね」と即答した。

「だが、意知様の働き振りが国王の耳にまで届いて、それならってことで、年の近い姪と娶わせたい、ってなったんだよ」

「国王がね…、ってそれにしても良く知ってんなぁ…」

 次郎吉は宗春がそんな事情を知っていることの方に興味が惹かれた。

「なに、国中…、この異世界中、その噂で持ちきりだかよ…」

 宗春は事も無げにそう言ってのけた。
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