57 / 197
一橋治済への疑惑 2
しおりを挟む
「されば…、畏れ多くも上様には、そして大納言様にもでござりまするが、上様と大納言様に献上せし菓子折り…、それを包み申し上げましたる紫の袱紗でござりまするが、濃紫色にて…」
意次がそう答えると、家治は矢庭に懐中より何と、紫の袱紗を取り出したのであった。他でもない、意次が家治に贈った菓子折り、その菓子折りを包んだ紫の袱紗であった。
「これだな…」
意次もまさかに将軍・家治がその紫の袱紗を懐中に忍ばせていたとは思いもよらず、意次にしては珍しく、驚きの表情を浮かべた。
「上様…」
「今でも大事に持っておるぞ…」
家治は今朝、治済より紫の袱紗の一件を聞かされ、それゆえここ辰ノ口の評定所へと足を向ける前に、中奥のそれも最奥部にある御用之間に設えられてある御用箪笥に大切にしまっておいたその紫の袱紗を取り出して、ここ評定所へと足を向けたのであった。
一方、意次は己が贈った菓子折り、それを包んでいたその紫の袱紗を今でも大事に持っていてくれたと知ると、感激した。
「畏れ入りましてござりまする…」
意次はそう告げると、さらに平伏して感謝の態度を示した。
「ところで何ゆえに色を変えたのだ?」
家治の隣に控える重好が平伏する意次に尋ねた。第三者としての気楽さからか、重好の口調は気軽なものであった。
ともあれその質問自体は他の者も興味のあるところであり、意次はそうと察すると頭を上げて答えた。
「されば紫の中でも濃紫は最も格式が高く…」
意次がそう答えると、重好も、「ああ…」と納得したような声を上げた。
「それで上様と大納言様にはその、最も格式が高い濃紫色の袱紗を使ったと…、それで菓子折りを包んだと?」
重好が確かめるように尋ねたので、意次は危うく、「御意…」と答えそうになり、慌ててその言葉を飲み込むと、「左様…」と言い換えた。将軍・家治の御前でなければ、意次も今の重好の問いかけに対して、
「御意」
その言葉を使っていたであろうし、またそれが許されたが、しかし、今は将軍・家治の御前である。如何に御三卿からの問いかけであろうとも、「御意」の言葉を使うことは許されなかった。それは例え、相手が御三家であろうとも、である。
ともあれ意次はさらに、重好には菫色の袱紗でもって菓子折りを贈ったことを打ち明けたのであった。
「何ゆえに身が菫で、民部が藤色と左様に分けたのだ?」
重好はやはり興味本位からそう尋ねた。ちなみに民部とは治済の官職名であり、正しくは、
「民部卿」
であるが、重好はやはり将軍・家治の御前であるので、あえて、
「民部」
治済の官職名を略称で呼び捨てにしたのでった。「卿」は将軍・家治の御前では畏れ多いからだ。
尤もそれなら、「民部殿」と言い換えれば済む話であった。将軍の御前においては成程、確かに「卿」や、あるいは「様」などの敬称、それも最高敬称をつけてはならないものの、それでも御三家や御三卿に対しては、
「殿」
という敬称を用いることは許されていた。治済も一橋徳川家の当主として、御三卿の一人である以上、将軍の御前においても、「殿」という敬称をつけて呼ばれることは勿論、許されていた。
そしてそのことは重好も勿論、把握していたものの、それでもあえてそうはせず、
「民部…」
そう治済を呼び捨てにしたのは他でもない、重好と治済とは同じく八代将軍・吉宗の孫という立場であり、その上、重好の方が治済よりも年上であり、何より、
「己の方が優位である…」
そのことを重好は周囲に見せ付けんと欲して、そこであえて治済を呼び捨てにしたのであった。
ともあれ重好からその違いを問われた意次は説明をした。
「されば…、清水殿におかれては2月生まれ…、2月15日に生誕あそばされましたゆえ、2月はちょうど菫の花が咲く頃にて…」
「成程…、それで身の誕生日にあわせて、身には菫色の袱紗というわけだな?」
「左様…、それから一橋殿は11月生まれ…、11月6日に生誕あそばされしも、生憎、紫の中では11月にあう花の色がなく、そこでやはり格式のある藤の色を選び申した…
意次が重好の誕生日を諳んじてみせたことから、重好は心底、驚かされた。と同時に誕生日までも正確に把握している意次に対して感謝と同時に、そして感謝とは裏腹に、不気味なまでの迫力を感じた。
それでも重好はそんな己の胸中を意次に悟られまいと、「左様か」と胸を張って…、虚勢を張って答えてみせた。
「それから幕閣には…、幕閣へ贈りし菓子折りには菖蒲の色の袱紗を用いましてござる…」
意次がそう答えると、「そうであったわ」とやはり康福が思い出したような声を上げた。
「民部…、何か申し開きはあるか?」
家治が治済に尋ねた。家治の口調は静かだが、冷たい響きが感じられ、皆を凍りつかせた。意次さえ身震いしたほどである。いや、誰よりも治済が一番、身震いしたことであろう。それまで、家治は治済という諱で呼んでくれていたのに、それが、
「民部」
と官職名で呼ばれたこともそれに…、治済の身震いに拍車をかけた。
「いや、その…」
必死に言い訳を考える治済に対して家治は、「その、何だ?」と畳みかけた。
「その…、それな紫の袱紗がまこと、藤色だとは…」
藤色だとは限らない…、治済はそう言い訳してみせた。
「いかさま…、民部の申し条も尤もである…、されば意次がその袱紗を注文せし白木屋に確かめると致そうぞ…」
家治のその提案に対して、しかし意外にも意次が「お待ちくださりませ…」と異議を差し挟んだ。
「なぜだ?」
家治は首をかしげた。
「されば…、この意次めがそれな袱紗を注文せし白木屋に、それな袱紗のことを…、それな袱紗がまこと、藤色が否か、それを確かめましても公平性に疑義が…」
意次は治済の「イチャモン」を事前に予想して、そう切り出したのだ。すると家治もそうと察して、
「いかさま…、別の者に確かめさせようと申すのだな?」
家治はそう応じて、意次に「御意…」と答えさせた。
「されば…、呉服所の後藤縫殿助に確かめさせようぞ…」
家治は改めてそう提案し、意次もそれが良いとばかり平伏したので、他の者も意次に倣い平伏してその提案を支持した。
ところで呉服所の後藤縫殿助とは公儀御用達の呉服商の後藤縫殿助であり、呉服所にはこの後藤縫殿助の他にも茶屋四郎次郎や亀屋源太郎、橋本十三郎や山田権十郎、それに槇田栄樹や三輪彦助など錚々たる面々が名を列ねており、その中でもこの後藤縫殿助は筆頭であり、「証人」としては最も「適格」と言えた。
それから将軍・家治の命令により一石橋の外角に店を構える後藤縫殿助がここ辰ノ口の評定所へと召喚され、件の紫の袱紗を鑑定させたのであった。
「さればそれな紫の袱紗であるが…、紫の中でもどのような色合いか、有り体に申してみよ…」
北町奉行の景漸が訊ねた。本来ならば、ここまで意次を追及してきた南町奉行の成賢が訊ねるべきところであったが、しかし、今の成賢は完全に困惑しており、とてもではないが訊問を任せられる様子ではなかったので、そこで北町奉行の景漸が代わりに後藤縫殿助への訊問を引き受けた次第であった。
果たして後藤縫殿助は、
「藤色でござりまする…」
あっさりとそう答えてみせた。それに対して景漸は念押しするかのように、
「それに相違ないか?そなたの見間違いということはないか?」
重ねてそう訊ねたのであった。景漸自身はもう、藤色に間違いないと、つまりは治済に贈られた袱紗で間違いないと確信していたものの、それでも治済に付け入る隙を与えないためにあえて、それこそ、
「治済の逃げ道を塞ぐべく…」
後藤縫殿助に重ねて問うたのであった。
それに対して後藤縫殿助は、「間違いござりませぬ」と力強くそう答え、その上で、
「もし、手前の証言がお信じあそばされずば、他の呉服商にもお訊ねあそばされましては如何でござりましょう…、仮にそのようにお訊ねあそばされましたところで、十人が十人とも、この色は藤色と答えるに相違ございませんでしょうが…」
そんな自信を覗かせるほどであり、それで景漸も漸くに納得してみせた。
景漸はそれから後藤縫殿助が退がるや、将軍・家治に対して、今、後藤縫殿助が口にした通り、他の公儀御用達の呉服商も呼んで、
「果たしてまこと、藤色か否か、訊ねては如何でござりましょうや…」
そう提案したものの、しかし、家治は頭を振った。
「最早、それには及ぶまい…」
家治はそう答え、それには景漸も同感であった。この上、他の公儀御用達の呉服商を呼んで同じ質問を繰り返してみたところで、答えは分かっていたからだ。
意次がそう答えると、家治は矢庭に懐中より何と、紫の袱紗を取り出したのであった。他でもない、意次が家治に贈った菓子折り、その菓子折りを包んだ紫の袱紗であった。
「これだな…」
意次もまさかに将軍・家治がその紫の袱紗を懐中に忍ばせていたとは思いもよらず、意次にしては珍しく、驚きの表情を浮かべた。
「上様…」
「今でも大事に持っておるぞ…」
家治は今朝、治済より紫の袱紗の一件を聞かされ、それゆえここ辰ノ口の評定所へと足を向ける前に、中奥のそれも最奥部にある御用之間に設えられてある御用箪笥に大切にしまっておいたその紫の袱紗を取り出して、ここ評定所へと足を向けたのであった。
一方、意次は己が贈った菓子折り、それを包んでいたその紫の袱紗を今でも大事に持っていてくれたと知ると、感激した。
「畏れ入りましてござりまする…」
意次はそう告げると、さらに平伏して感謝の態度を示した。
「ところで何ゆえに色を変えたのだ?」
家治の隣に控える重好が平伏する意次に尋ねた。第三者としての気楽さからか、重好の口調は気軽なものであった。
ともあれその質問自体は他の者も興味のあるところであり、意次はそうと察すると頭を上げて答えた。
「されば紫の中でも濃紫は最も格式が高く…」
意次がそう答えると、重好も、「ああ…」と納得したような声を上げた。
「それで上様と大納言様にはその、最も格式が高い濃紫色の袱紗を使ったと…、それで菓子折りを包んだと?」
重好が確かめるように尋ねたので、意次は危うく、「御意…」と答えそうになり、慌ててその言葉を飲み込むと、「左様…」と言い換えた。将軍・家治の御前でなければ、意次も今の重好の問いかけに対して、
「御意」
その言葉を使っていたであろうし、またそれが許されたが、しかし、今は将軍・家治の御前である。如何に御三卿からの問いかけであろうとも、「御意」の言葉を使うことは許されなかった。それは例え、相手が御三家であろうとも、である。
ともあれ意次はさらに、重好には菫色の袱紗でもって菓子折りを贈ったことを打ち明けたのであった。
「何ゆえに身が菫で、民部が藤色と左様に分けたのだ?」
重好はやはり興味本位からそう尋ねた。ちなみに民部とは治済の官職名であり、正しくは、
「民部卿」
であるが、重好はやはり将軍・家治の御前であるので、あえて、
「民部」
治済の官職名を略称で呼び捨てにしたのでった。「卿」は将軍・家治の御前では畏れ多いからだ。
尤もそれなら、「民部殿」と言い換えれば済む話であった。将軍の御前においては成程、確かに「卿」や、あるいは「様」などの敬称、それも最高敬称をつけてはならないものの、それでも御三家や御三卿に対しては、
「殿」
という敬称を用いることは許されていた。治済も一橋徳川家の当主として、御三卿の一人である以上、将軍の御前においても、「殿」という敬称をつけて呼ばれることは勿論、許されていた。
そしてそのことは重好も勿論、把握していたものの、それでもあえてそうはせず、
「民部…」
そう治済を呼び捨てにしたのは他でもない、重好と治済とは同じく八代将軍・吉宗の孫という立場であり、その上、重好の方が治済よりも年上であり、何より、
「己の方が優位である…」
そのことを重好は周囲に見せ付けんと欲して、そこであえて治済を呼び捨てにしたのであった。
ともあれ重好からその違いを問われた意次は説明をした。
「されば…、清水殿におかれては2月生まれ…、2月15日に生誕あそばされましたゆえ、2月はちょうど菫の花が咲く頃にて…」
「成程…、それで身の誕生日にあわせて、身には菫色の袱紗というわけだな?」
「左様…、それから一橋殿は11月生まれ…、11月6日に生誕あそばされしも、生憎、紫の中では11月にあう花の色がなく、そこでやはり格式のある藤の色を選び申した…
意次が重好の誕生日を諳んじてみせたことから、重好は心底、驚かされた。と同時に誕生日までも正確に把握している意次に対して感謝と同時に、そして感謝とは裏腹に、不気味なまでの迫力を感じた。
それでも重好はそんな己の胸中を意次に悟られまいと、「左様か」と胸を張って…、虚勢を張って答えてみせた。
「それから幕閣には…、幕閣へ贈りし菓子折りには菖蒲の色の袱紗を用いましてござる…」
意次がそう答えると、「そうであったわ」とやはり康福が思い出したような声を上げた。
「民部…、何か申し開きはあるか?」
家治が治済に尋ねた。家治の口調は静かだが、冷たい響きが感じられ、皆を凍りつかせた。意次さえ身震いしたほどである。いや、誰よりも治済が一番、身震いしたことであろう。それまで、家治は治済という諱で呼んでくれていたのに、それが、
「民部」
と官職名で呼ばれたこともそれに…、治済の身震いに拍車をかけた。
「いや、その…」
必死に言い訳を考える治済に対して家治は、「その、何だ?」と畳みかけた。
「その…、それな紫の袱紗がまこと、藤色だとは…」
藤色だとは限らない…、治済はそう言い訳してみせた。
「いかさま…、民部の申し条も尤もである…、されば意次がその袱紗を注文せし白木屋に確かめると致そうぞ…」
家治のその提案に対して、しかし意外にも意次が「お待ちくださりませ…」と異議を差し挟んだ。
「なぜだ?」
家治は首をかしげた。
「されば…、この意次めがそれな袱紗を注文せし白木屋に、それな袱紗のことを…、それな袱紗がまこと、藤色が否か、それを確かめましても公平性に疑義が…」
意次は治済の「イチャモン」を事前に予想して、そう切り出したのだ。すると家治もそうと察して、
「いかさま…、別の者に確かめさせようと申すのだな?」
家治はそう応じて、意次に「御意…」と答えさせた。
「されば…、呉服所の後藤縫殿助に確かめさせようぞ…」
家治は改めてそう提案し、意次もそれが良いとばかり平伏したので、他の者も意次に倣い平伏してその提案を支持した。
ところで呉服所の後藤縫殿助とは公儀御用達の呉服商の後藤縫殿助であり、呉服所にはこの後藤縫殿助の他にも茶屋四郎次郎や亀屋源太郎、橋本十三郎や山田権十郎、それに槇田栄樹や三輪彦助など錚々たる面々が名を列ねており、その中でもこの後藤縫殿助は筆頭であり、「証人」としては最も「適格」と言えた。
それから将軍・家治の命令により一石橋の外角に店を構える後藤縫殿助がここ辰ノ口の評定所へと召喚され、件の紫の袱紗を鑑定させたのであった。
「さればそれな紫の袱紗であるが…、紫の中でもどのような色合いか、有り体に申してみよ…」
北町奉行の景漸が訊ねた。本来ならば、ここまで意次を追及してきた南町奉行の成賢が訊ねるべきところであったが、しかし、今の成賢は完全に困惑しており、とてもではないが訊問を任せられる様子ではなかったので、そこで北町奉行の景漸が代わりに後藤縫殿助への訊問を引き受けた次第であった。
果たして後藤縫殿助は、
「藤色でござりまする…」
あっさりとそう答えてみせた。それに対して景漸は念押しするかのように、
「それに相違ないか?そなたの見間違いということはないか?」
重ねてそう訊ねたのであった。景漸自身はもう、藤色に間違いないと、つまりは治済に贈られた袱紗で間違いないと確信していたものの、それでも治済に付け入る隙を与えないためにあえて、それこそ、
「治済の逃げ道を塞ぐべく…」
後藤縫殿助に重ねて問うたのであった。
それに対して後藤縫殿助は、「間違いござりませぬ」と力強くそう答え、その上で、
「もし、手前の証言がお信じあそばされずば、他の呉服商にもお訊ねあそばされましては如何でござりましょう…、仮にそのようにお訊ねあそばされましたところで、十人が十人とも、この色は藤色と答えるに相違ございませんでしょうが…」
そんな自信を覗かせるほどであり、それで景漸も漸くに納得してみせた。
景漸はそれから後藤縫殿助が退がるや、将軍・家治に対して、今、後藤縫殿助が口にした通り、他の公儀御用達の呉服商も呼んで、
「果たしてまこと、藤色か否か、訊ねては如何でござりましょうや…」
そう提案したものの、しかし、家治は頭を振った。
「最早、それには及ぶまい…」
家治はそう答え、それには景漸も同感であった。この上、他の公儀御用達の呉服商を呼んで同じ質問を繰り返してみたところで、答えは分かっていたからだ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-
ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。
1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。
わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。
だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。
これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。
希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。
※アルファポリス限定投稿
もし石田三成が島津義弘の意見に耳を傾けていたら
俣彦
歴史・時代
慶長5年9月14日。
赤坂に到着した徳川家康を狙うべく夜襲を提案する宇喜多秀家と島津義弘。
史実では、これを退けた石田三成でありましたが……。
もしここで彼らの意見に耳を傾けていたら……。
世界はあるべき姿へ戻される 第二次世界大戦if戦記
颯野秋乃
歴史・時代
1929年に起きた、世界を巻き込んだ大恐慌。世界の大国たちはそれからの脱却を目指し、躍起になっていた。第一次世界大戦の敗戦国となったドイツ第三帝国は多額の賠償金に加えて襲いかかる恐慌に国の存続の危機に陥っていた。援助の約束をしたアメリカは恐慌を理由に賠償金の支援を破棄。フランスは、自らを救うために支払いの延期は認めない姿勢を貫く。
ドイツ第三帝国は自らの存続のために、世界に隠しながら軍備の拡張に奔走することになる。
また、極東の国大日本帝国。関係の悪化の一途を辿る日米関係によって受ける経済的打撃に苦しんでいた。
その解決法として提案された大東亜共栄圏。東南アジア諸国及び中国を含めた大経済圏、生存圏の構築に力を注ごうとしていた。
この小説は、ドイツ第三帝国と大日本帝国の2視点で進んでいく。現代では有り得なかった様々なイフが含まれる。それを楽しんで貰えたらと思う。
またこの小説はいかなる思想を賛美、賞賛するものでは無い。
この小説は現代とは似て非なるもの。登場人物は史実には沿わないので悪しからず…
大日本帝国視点は都合上休止中です。気分により再開するらもしれません。
【重要】
不定期更新。超絶不定期更新です。
四代目 豊臣秀勝
克全
歴史・時代
アルファポリス第5回歴史時代小説大賞参加作です。
読者賞を狙っていますので、アルファポリスで投票とお気に入り登録してくださると助かります。
史実で三木城合戦前後で夭折した木下与一郎が生き延びた。
秀吉の最年長の甥であり、秀長の嫡男・与一郎が生き延びた豊臣家が辿る歴史はどう言うモノになるのか。
小牧長久手で秀吉は勝てるのか?
朝日姫は徳川家康の嫁ぐのか?
朝鮮征伐は行われるのか?
秀頼は生まれるのか。
秀次が後継者に指名され切腹させられるのか?
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
if 大坂夏の陣 〜勝ってはならぬ闘い〜
かまぼこのもと
歴史・時代
1615年5月。
徳川家康の天下統一は最終局面に入っていた。
堅固な大坂城を無力化させ、内部崩壊を煽り、ほぼ勝利を手中に入れる……
豊臣家に味方する者はいない。
西国無双と呼ばれた立花宗茂も徳川家康の配下となった。
しかし、ほんの少しの違いにより戦局は全く違うものとなっていくのであった。
全5話……と思ってましたが、終わりそうにないので10話ほどになりそうなので、マルチバース豊臣家と別に連載することにしました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる