239 / 279
第九章
第二十八話
しおりを挟む
ガサゴソと音を立て、リリは車のトランクに積んだフレコンバッグを漁る。
中から、大きな姿見の鏡を取り出し、三人の前にそっと置いた。
「うわー! うっわーー! トゥエラ大っきくなってる~~~!!」
驚きつつも喜び、ピョンピョンと飛び回るトゥエラ。
手には通学用の鞄が握られており、チャックの隙間から白猫のみーちゃんが顔を出していた。
「黒! あーし、黒!! 確かにダークエルフの面影ドロンしてんけど!?
誰コイツ!? マジウケるんですケド~ww」
──テティスからダークエルフ成分を抜き取っても、ギャルはギャルであった。
金髪というより色が抜けきったブリーチ髪が風に揺れ、
紅く怪しげな瞳は日本人のような黒目に。
彼女にとって、普段の青い肌こそナチュラルであり、
今の小麦色は異様に黒く見えているようだった。
「こ、これが……わ、私ですの? あぁ!
お顔に……シミが!? 御母様とお揃いの髪色も──」
──美の塊のようだったパステルからフェアリーの成分を抜き取ると、
それはもはや劣化としか言いようのない変化を齎すのであった。
「皆さん、身体に不調や違和感はないのですか?」
リリが近づき、珍しい生き物でも見るようにジロジロと観察する。
一通り身体を動かしてみたところ、多少の感覚のズレはあるようだ。
だが一番大きな変化をしたトゥエラは、すでに馴染んだのか、
キャッキャとはしゃぎながら飛び回っていた。
もしここが日本なら──女子高生の姿で幼女のようにはしゃぐイタイ娘である。
休憩になったのかどうかはともかく、四人は再び車に乗り込み、再出発。
街を出る前にギルドへ立ち寄り、依頼表をざっと眺めて適当に受諾してきたため、
数枚の紙がリリの手元にある。
「ルート的に、この順番ですね──まずはここから南西へ進んだ先の……渓谷、ですね」
一枚目の依頼書に書かれていた内容は、
【街道の新設に伴う調査】である。
テティスの重力緩和魔法によって、どんな悪路も最高級セダンの乗り心地へ──それでいて時速は400㌖を超えていた。
馬車であれば何日かかるかも判らない道のりを、
懐かしのJ-Popアルバムを一枚聴き終える程の時間で走破してしまったのだった。
「焦げて~る~♪ 私~た~ちは~超~いいね~~♪」
すっかり覚えてしまったおっさんのベストテープを、上機嫌に口ずさむテティス。
目的地に辿り着き、車を降りた四人の前に広がった光景は──ただただ雄大だった。
そこには、突然に終わりを告げた大地。
覗き込めば吸い込まれてしまいそうな濁流が轟々と渦を巻き、
遥か向こうには港町方面へと続く、切り立った絶壁の大地が霞んで見えていた。
「此方から向こう岸に渡れるようになさりませんと、王都からラッキーアイランドには向かえないということですわね……あんれまぁ~」
格式と礼節と優雅さを兼ね備えた、パステルのお姫様口調──の最後に、不意を突いて出たど田舎娘のような発言。
ギョッとする二人と、「あんれ~!まぁ~!」と真似をしだすトゥエラ。
「ナニ…?パーちん今の?ウケ狙ったワケ!?」
「まさか──変身によって、口調もそちらに引っ張られているのでは…?」
ハッとして口を押さえたパステルだが、弁解しようとした言葉は酷いものであった。
「あんちゅー…ことですわ!わだすの…この様な言葉を言うつもりでは……あーもすーもねー!…でございますわ……」
それっきり口を閉ざして赤面してしまったパステルに、
普段ならば身長的に届くわけもないトゥエラが、肩をポンポンと叩き──
「パーるぅ、クヨクヨすんなって!キミらしくないよ!キミにはキミの──輝く個性があるんだよ!胸を張って進もうじゃないか!」
どうやらこちらは…運動部のマネージャー的な、活発な女子の魂が憑依してきたようであった。
元々、脳を通さずに気持ちだけで喋っていたトゥエラは、自分の口調が変わってもさして驚くこともなかった。
もうこの掛け合いだけで、テティスの腹筋は断裂の危機を迎えていた。
「ヒッ…ヒィ~…ヒッヒィ~~マジ許して!?腹ちぎれちゃうってっば!!トゥーあんた…!誰目線だっつーのソレ!?」
過呼吸になりそうなテティスの背中を、優しくさすって落ち着きを促すリリ。
ギャルはギャルになっただけなので、口調も態度もほとんど変わらない。
ただし、どうやら笑いのツボが異様に浅くなってしまったらしく、地面をバシバシ叩いては笑い転げている。
「えー、皆さん。一応これは依頼で来ているんですからね。漫才はほどほどにして、調査と打開策を考えましょう」
最年長のリリが三人をたしなめると、ようやく笑いも収まり、落ち着きを取り戻す。
パステルは、発言の前に口の中で何やらゴニョゴニョと言葉を反復しているようだった。
「よーするにさ~、あっちの崖まで橋とか道とか作りたいってことなんでしょ? パーパに頼めば、楽しょーでやってくれそ~だけど!?」
本日は、魔力迸るスカジャン風チャイナドレスは装着していないため、極限魔法は控えたいテティス。
──それに、最近はおっさんが転移スキルを便利に使いこなしており、街道整備のような自分に直接関係のない工事には、きっと気乗りしないだろうということも理解していた。
「ボクが宙を彫って溝を作るよ! そして──父上から丸太をもらって嵌め込めば、きっと!明日に駆ける希望の道になるさ!」
対岸を指差して胸を張るトゥエラは、もう運動部というより……誇張されたミュージカルの男装演者のようであった。
「そ、それでは……わ、わた……あちきがトゥエラんこと吊っとくけん! あの、あの……安心してやっておくんなまし!」
首飾りから鎖を展開し、揺らめかせながらトゥエラを無重力状態にフワリと浮かせるパステル。
その口はもう、有名なウサギのぬいぐるみのように✖で閉じられていた。
リリはメガネをクイッと上げ、書類魔法を展開。
目標地点までの高低差、最短経路、風の影響、安全性を瞬時に算出し、トゥエラの手綱を取った。
つまり──パステルの背中を抱き寄せ、王族のスキルをハッキング。
まるで操り人形のように動かしつつも、自由奔放なトゥエラの意思を阻害しない絶妙な加減である。
対岸までの538メートル、何もない空中に丸太を受けるためのU字型の溝を彫り、再び戻ってくるまでに要した時間は、わずか30分。
ちなみに、この間まったく出番のなかったテティスは、退屈しのぎに曲をいくつか歌い上げていた──その間に全工程が終わってしまったのだった。
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
チャチャチャチャンチ
ャチャーチャチャチャ
ンチャチャチャー
ピンセットで指輪をつまみ、片手に握った精密ルーターで「チュイーン! チュイーン!」と歯医者のような音を立てながら作業するおっさん。
そこへ一本の電話が鳴った。
道具を置き、老眼鏡を外し、マスクも取る。
気づけば全身、金属片の粉塵まみれであった。
「──もしもし? なんじょしたっぺか? ……うん? ……ふむふむ? ──そうけー、丸太けー」
リリからの電話で、的確な指示を懇請されたおっさんは、しばし考える。
「──あれけ? そっちに使ってねぇ余ったフレコン、あったっけか?」
『あーはい。車を仕舞う用以外の予備を一枚いただいておりますが?』
「んだば、それの備考欄に──マジックでデカく、こう書いといてくんちぇ」
そう告げると、おっさんは電話を切った。
おっさんは、新しいフレコンを一枚取り出し、床に広げた。
余白に大きくAと書き殴り、備考欄には、太マジックで『保管共有A⇄B』と書き込む。
そしてリリの指示どおりに、腰袋から手頃な太さの丸太をどんどん取り出し、長さをきっちり四メートルに切り揃えて──「A」と書かれた袋へ放り込んでいく。
最初は不思議そうな顔をしていたブーカも、すぐに状況を理解して手伝い始めた。
気づけば──ちょっとした山林なら丸坊主になりそうなほどの丸太が、次々と袋の口へ消えていく。
「こんなもんだっぺか? 足りなければまた電話くっぺよね」
騎士団の訓練所の隅には、チェーンソーで削った木屑が山のように散らばっている。
一体何の現場かといえば──ただの丸太カット作業だ。
「今日のところはこんなもんで勘弁してやって、一杯やっぺか? ブーカ氏よ」
おっさんは箒と塵取りでゴミを片付け、道具と加工途中の指輪もきちんとしまい込む。
ブーカに聞けば、この騎士団本部には眺めのいい屋上があるという。
せっかくだからと、汗まみれで訓練をしていた大勢の騎士たちにも声をかけ、バーベキューパーティーを開催することになった。
たまたま居合わせた近衛騎士団総隊長(普段は王城詰めのイケメン)まで誘い、おっさんはブーカに抱えてもらって階段を上がる。
屋上からは、王都の街並みが一望できた。
バーベキューグリルをあちこちに設置し、生ビールサーバーや焼酎もスタンバイ。
豪快に肉や魚介を焼き始めると、総隊長まで一緒になって酒をあおりだす。
……忘れがちだが、おっさんはこの国で二番目の権威を持つ『公爵』である。
こんな突発騒ぎも、誰一人として咎める者はいなかった。
中から、大きな姿見の鏡を取り出し、三人の前にそっと置いた。
「うわー! うっわーー! トゥエラ大っきくなってる~~~!!」
驚きつつも喜び、ピョンピョンと飛び回るトゥエラ。
手には通学用の鞄が握られており、チャックの隙間から白猫のみーちゃんが顔を出していた。
「黒! あーし、黒!! 確かにダークエルフの面影ドロンしてんけど!?
誰コイツ!? マジウケるんですケド~ww」
──テティスからダークエルフ成分を抜き取っても、ギャルはギャルであった。
金髪というより色が抜けきったブリーチ髪が風に揺れ、
紅く怪しげな瞳は日本人のような黒目に。
彼女にとって、普段の青い肌こそナチュラルであり、
今の小麦色は異様に黒く見えているようだった。
「こ、これが……わ、私ですの? あぁ!
お顔に……シミが!? 御母様とお揃いの髪色も──」
──美の塊のようだったパステルからフェアリーの成分を抜き取ると、
それはもはや劣化としか言いようのない変化を齎すのであった。
「皆さん、身体に不調や違和感はないのですか?」
リリが近づき、珍しい生き物でも見るようにジロジロと観察する。
一通り身体を動かしてみたところ、多少の感覚のズレはあるようだ。
だが一番大きな変化をしたトゥエラは、すでに馴染んだのか、
キャッキャとはしゃぎながら飛び回っていた。
もしここが日本なら──女子高生の姿で幼女のようにはしゃぐイタイ娘である。
休憩になったのかどうかはともかく、四人は再び車に乗り込み、再出発。
街を出る前にギルドへ立ち寄り、依頼表をざっと眺めて適当に受諾してきたため、
数枚の紙がリリの手元にある。
「ルート的に、この順番ですね──まずはここから南西へ進んだ先の……渓谷、ですね」
一枚目の依頼書に書かれていた内容は、
【街道の新設に伴う調査】である。
テティスの重力緩和魔法によって、どんな悪路も最高級セダンの乗り心地へ──それでいて時速は400㌖を超えていた。
馬車であれば何日かかるかも判らない道のりを、
懐かしのJ-Popアルバムを一枚聴き終える程の時間で走破してしまったのだった。
「焦げて~る~♪ 私~た~ちは~超~いいね~~♪」
すっかり覚えてしまったおっさんのベストテープを、上機嫌に口ずさむテティス。
目的地に辿り着き、車を降りた四人の前に広がった光景は──ただただ雄大だった。
そこには、突然に終わりを告げた大地。
覗き込めば吸い込まれてしまいそうな濁流が轟々と渦を巻き、
遥か向こうには港町方面へと続く、切り立った絶壁の大地が霞んで見えていた。
「此方から向こう岸に渡れるようになさりませんと、王都からラッキーアイランドには向かえないということですわね……あんれまぁ~」
格式と礼節と優雅さを兼ね備えた、パステルのお姫様口調──の最後に、不意を突いて出たど田舎娘のような発言。
ギョッとする二人と、「あんれ~!まぁ~!」と真似をしだすトゥエラ。
「ナニ…?パーちん今の?ウケ狙ったワケ!?」
「まさか──変身によって、口調もそちらに引っ張られているのでは…?」
ハッとして口を押さえたパステルだが、弁解しようとした言葉は酷いものであった。
「あんちゅー…ことですわ!わだすの…この様な言葉を言うつもりでは……あーもすーもねー!…でございますわ……」
それっきり口を閉ざして赤面してしまったパステルに、
普段ならば身長的に届くわけもないトゥエラが、肩をポンポンと叩き──
「パーるぅ、クヨクヨすんなって!キミらしくないよ!キミにはキミの──輝く個性があるんだよ!胸を張って進もうじゃないか!」
どうやらこちらは…運動部のマネージャー的な、活発な女子の魂が憑依してきたようであった。
元々、脳を通さずに気持ちだけで喋っていたトゥエラは、自分の口調が変わってもさして驚くこともなかった。
もうこの掛け合いだけで、テティスの腹筋は断裂の危機を迎えていた。
「ヒッ…ヒィ~…ヒッヒィ~~マジ許して!?腹ちぎれちゃうってっば!!トゥーあんた…!誰目線だっつーのソレ!?」
過呼吸になりそうなテティスの背中を、優しくさすって落ち着きを促すリリ。
ギャルはギャルになっただけなので、口調も態度もほとんど変わらない。
ただし、どうやら笑いのツボが異様に浅くなってしまったらしく、地面をバシバシ叩いては笑い転げている。
「えー、皆さん。一応これは依頼で来ているんですからね。漫才はほどほどにして、調査と打開策を考えましょう」
最年長のリリが三人をたしなめると、ようやく笑いも収まり、落ち着きを取り戻す。
パステルは、発言の前に口の中で何やらゴニョゴニョと言葉を反復しているようだった。
「よーするにさ~、あっちの崖まで橋とか道とか作りたいってことなんでしょ? パーパに頼めば、楽しょーでやってくれそ~だけど!?」
本日は、魔力迸るスカジャン風チャイナドレスは装着していないため、極限魔法は控えたいテティス。
──それに、最近はおっさんが転移スキルを便利に使いこなしており、街道整備のような自分に直接関係のない工事には、きっと気乗りしないだろうということも理解していた。
「ボクが宙を彫って溝を作るよ! そして──父上から丸太をもらって嵌め込めば、きっと!明日に駆ける希望の道になるさ!」
対岸を指差して胸を張るトゥエラは、もう運動部というより……誇張されたミュージカルの男装演者のようであった。
「そ、それでは……わ、わた……あちきがトゥエラんこと吊っとくけん! あの、あの……安心してやっておくんなまし!」
首飾りから鎖を展開し、揺らめかせながらトゥエラを無重力状態にフワリと浮かせるパステル。
その口はもう、有名なウサギのぬいぐるみのように✖で閉じられていた。
リリはメガネをクイッと上げ、書類魔法を展開。
目標地点までの高低差、最短経路、風の影響、安全性を瞬時に算出し、トゥエラの手綱を取った。
つまり──パステルの背中を抱き寄せ、王族のスキルをハッキング。
まるで操り人形のように動かしつつも、自由奔放なトゥエラの意思を阻害しない絶妙な加減である。
対岸までの538メートル、何もない空中に丸太を受けるためのU字型の溝を彫り、再び戻ってくるまでに要した時間は、わずか30分。
ちなみに、この間まったく出番のなかったテティスは、退屈しのぎに曲をいくつか歌い上げていた──その間に全工程が終わってしまったのだった。
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
チャチャチャチャンチ
ャチャーチャチャチャ
ンチャチャチャー
ピンセットで指輪をつまみ、片手に握った精密ルーターで「チュイーン! チュイーン!」と歯医者のような音を立てながら作業するおっさん。
そこへ一本の電話が鳴った。
道具を置き、老眼鏡を外し、マスクも取る。
気づけば全身、金属片の粉塵まみれであった。
「──もしもし? なんじょしたっぺか? ……うん? ……ふむふむ? ──そうけー、丸太けー」
リリからの電話で、的確な指示を懇請されたおっさんは、しばし考える。
「──あれけ? そっちに使ってねぇ余ったフレコン、あったっけか?」
『あーはい。車を仕舞う用以外の予備を一枚いただいておりますが?』
「んだば、それの備考欄に──マジックでデカく、こう書いといてくんちぇ」
そう告げると、おっさんは電話を切った。
おっさんは、新しいフレコンを一枚取り出し、床に広げた。
余白に大きくAと書き殴り、備考欄には、太マジックで『保管共有A⇄B』と書き込む。
そしてリリの指示どおりに、腰袋から手頃な太さの丸太をどんどん取り出し、長さをきっちり四メートルに切り揃えて──「A」と書かれた袋へ放り込んでいく。
最初は不思議そうな顔をしていたブーカも、すぐに状況を理解して手伝い始めた。
気づけば──ちょっとした山林なら丸坊主になりそうなほどの丸太が、次々と袋の口へ消えていく。
「こんなもんだっぺか? 足りなければまた電話くっぺよね」
騎士団の訓練所の隅には、チェーンソーで削った木屑が山のように散らばっている。
一体何の現場かといえば──ただの丸太カット作業だ。
「今日のところはこんなもんで勘弁してやって、一杯やっぺか? ブーカ氏よ」
おっさんは箒と塵取りでゴミを片付け、道具と加工途中の指輪もきちんとしまい込む。
ブーカに聞けば、この騎士団本部には眺めのいい屋上があるという。
せっかくだからと、汗まみれで訓練をしていた大勢の騎士たちにも声をかけ、バーベキューパーティーを開催することになった。
たまたま居合わせた近衛騎士団総隊長(普段は王城詰めのイケメン)まで誘い、おっさんはブーカに抱えてもらって階段を上がる。
屋上からは、王都の街並みが一望できた。
バーベキューグリルをあちこちに設置し、生ビールサーバーや焼酎もスタンバイ。
豪快に肉や魚介を焼き始めると、総隊長まで一緒になって酒をあおりだす。
……忘れがちだが、おっさんはこの国で二番目の権威を持つ『公爵』である。
こんな突発騒ぎも、誰一人として咎める者はいなかった。
30
あなたにおすすめの小説
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
底辺から始まった俺の異世界冒険物語!
ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。
しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。
おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。
漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。
この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。
この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。
ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。
少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。
更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。
そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。
少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。
どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。
少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。
冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。
すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く…
果たして、その可能性とは⁉
HOTランキングは、最高は2位でした。
皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°.
でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )
異世界は流されるままに
椎井瑛弥
ファンタジー
貴族の三男として生まれたレイは、成人を迎えた当日に意識を失い、目が覚めてみると剣と魔法のファンタジーの世界に生まれ変わっていたことに気づきます。ベタです。
日本で堅実な人生を送っていた彼は、無理をせずに一歩ずつ着実に歩みを進むつもりでしたが、なぜか思ってもみなかった方向に進むことばかり。ベタです。
しっかりと自分を持っているにも関わらず、なぜか思うようにならないレイの冒険譚、ここに開幕。
これを書いている人は縦書き派ですので、縦書きで読むことを推奨します。
転生したら王族だった
みみっく
ファンタジー
異世界に転生した若い男の子レイニーは、王族として生まれ変わり、強力なスキルや魔法を持つ。彼の最大の願望は、人間界で種族を問わずに平和に暮らすこと。前世では得られなかった魔法やスキル、さらに不思議な力が宿るアイテムに強い興味を抱き大喜びの日々を送っていた。
レイニーは異種族の友人たちと出会い、共に育つことで異種族との絆を深めていく。しかし……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
