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第九章
第十一話
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「アイツら…今頃なにしてんだっぺか……?」
大量の水死体をセーブル達が引き揚げてきたときは、さすがのおっさんも驚いてしまったが、
生前、地球においても様々な災害に見舞われた土地に、誰よりも早く派遣されていたおっさんは、
ぶっちゃけ遺体は見慣れている。
それも──……いや、思い出したい記憶でもないし、
辞めておこう。
今回の犠牲者の人々は、魔法的なものに守られていたらしく、とても綺麗な状態だった。
実質的には──王様に次ぐ、王国のNo.2という権威を持っているくせに、
被害に遭ったという貴族の人らは、まったく知らない人ばかりだった。
そりゃ、王様以外の貴族とはほぼ会話もしたことないし?
あぁ、セーブルも実は貴族らしいのだが……
アイツは可愛い大工の弟子って感じだし。
おっさんは、船首のデッキにサマーベッドを広げて、焼酎をシャリシャリのシャーベット状に凍らせたやつを、洒落たワイングラスに盛って、太陽を見上げながら寛いでいた。
ホビットの街で家を建てていた頃と比べると、日中の暑さが少し和らいだ気がする。
秋──的な季節があるのかはわからないが、
この歳になるまで刷り込まれたDNAが、
「サンマを焼いて食べたい」と言っている。
「あいつの便利な魔法でもあれば、
網漁のように獲れるのかもしれないが……
今は別行動であり、ここにはいない。
トゥエラはどうしているだろうか?
王宮のメシは、サンクチュアリィのビュッフェではないのだから──食いすぎて、あの美人料理長を困らせてやしないだろうか?
デザートのバニラアイスに生ハムを乗せて、
「あいすっし~~♪しょっぱあましょ~♪」
とか歌い出すようなやつだ。パステルも大変だろうに……
気温は落ち着いたというのに、貿易船の後方甲板に、庭ごと展開した寝床、
ハイテク古民家の中は熱いのだ。
…断熱も気密も空調も完備されている家だが、
屋内で発生する温帯低気圧を防ぐ術はない。
おっさんが部屋で酒をクイっとやって、ツマミでも探すかと炊事場に行くと……
シェリーの顎をクイっとやってるセーブルに遭遇したりする。
冷やかすのも悪いので、何となく素通りして、
外に散歩に行くふりをする。
──なにも、冷蔵庫の前でイチャつかなくてもいいんでねーべか?
おっさんは、冷奴かなにかを出したかっただけだったのだが……
あんな熱った顔で旦那を見上げるシェリーを見ては──
「豆腐も茹だっちまうっぺなぁ…」
ボソリとぼやいて庭を半周。
同じ玄関から戻って、さらに発展してたら気まずいので、裏口から入って部屋に戻る。
ジョッキに氷を足して焼酎を注いでいると、
「旦那様~」と、リリがツマミを持って入ってきた。
テーブルに、冷えた奴と枝豆が並ぶ。
「どこにあったんで?冷蔵庫は熱かったっぺ?」
と聞くと、タライに氷水を張って冷やしておいたとのこと。
最近は書類魔法が何故か強力になってきたとかで、
予言、ではないのだが予感みたいな──
「あ、こうしておこうかな」
みたいな閃きがたまーに降りてくるんだとか。
そんなチートな能力がおっさんの酒の世話に使われるのは……どうかとも思うが。
「私はパステル達のように戦うこともできませんし、
身の回りのお世話くらいしか──」
一国の王女に、敬称も気遣いも禁止されて、
友達のような付き合い方をしている二人だが……
王族と平民、セーブルも貴族だし、
娘達は──まぁ異星人枠か?
そんな中で家族と言われても、萎縮してしまう部分があるのかもしれない。
──今、枝豆の皮を剥いて、『あーん』してもらっている自分が、
国王に継ぐ権力者だということは──思考の埒外なおっさんであった。
魚も、店が開ける程釣ったし、サマーベッドであまり肌を焦がしても、シミが増えそうなので控えた方がいい。
この間船内をぐるりと回って、ベッドや棚のガタつきも一通り直してやったし──
航海においておっさんの手伝う事はない。
そもそも、荷物扱いで載せてもらっているのだ。
暇だとか言っても仕方がないのだが──
今日で半月程度。
普段、日数や距離などあまり気にしたことのないおっさんなのだが、水と雲と太陽しか見えないこの船上での一ヶ月は──あまりにも長すぎた。
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
ポリゴンステージを自由自在に動けるようになったトゥティパの三人は、
各自の技も豊富に覚え、さらには連携技も組み立ててしまった。
これがどれほど凄いことか、このダンジョンに挑んだことのない者には想像もつかない話なのだが、
実際の格闘ゲームのようにレバーを回して技が撃てるわけではなく、『魂の重心移動』という、
仏の道を極めた高僧でも理解できそうもない技術で──
簡単に言えば、目隠し耳栓をした状態で、お互いの位置も解らずに、敵と戦う。
そこで合図もなく息を合わせて技を繰り出す。
──そんな感じなのだ。
そして道中、沢山の鬼を倒し三人とも頭上に光る★が三つづつ灯り、恐らく満タンとなった。
荒野の岩景色も終点が近づき、遠くに城のようなものが見えてきた。
──そして現れる巨大な鬼。
「……ボスとーじょーってワケ?」
このステージでは遠距離攻撃を封印し、格闘家のような技ばかりを磨いてきたテティス。
「今までの鬼とは……風格が違いますね」
一度に放てるチェーンが、7本となり、
まるでショットガンのような範囲を攻撃できるパステル。
「おとーさんのご飯食べたいなー」
上品な王宮の食事に飽きてしまい、おっさんの作るマシマシコテコテが恋しくなってしまったトゥエラ。
先ずはいつも通りに散開──のはずだったが……
「ちょ…追ってくるなし!」
顔が三つもある巨大な鬼は、左右前方に散ったテティスとトゥエラをそれぞれの頭で睨みつけている。
正面で隙を待とうとしていたパステルも、真ん中の首に見られており動き出すことができない。
「ぷーーん!とぅにっくぶーん撃てないよー!」
飛び道具担当のトゥエラから意識を剥がすのが、一番効率の良い戦闘方法だと編み出したのだが……
今回はそう上手くいきそうもない。
「ですが…剣を持つ手は2本しかありません!
向こうも全員に攻撃することは──」
そうパステルが言いかけたとき、
鬼の三つ首から同時に雷撃が放たれた!
「反射結界魔法!!」
テティスを撃ち抜こうとした雷撃はその顔に跳ね返り爆炎をあげる。
『ギャロロローース!!』
痛みは共通しているようで、ほかの首も顔を顰め、雷撃はそっぽの方へ飛んでゆく。
「危なかった…テティス助かりました!」
俊敏な動きの出来ないパステルには、間一髪のピンチであった。
トゥエラは雷くらいは余裕で避けれるが、
ターゲットが外れたことにより余裕が生まれた。
「しーくぁーさーぱうんどけーーき!」
トゥエラの両の手から放たれた斧刃の斬撃は──
強靭がすぎる故切断まではいかないが、
鬼の顎に八連続のダメージを与えた。
【HIT!HIT!HHHHHIT!!! 8HITCOMBO!!!】
ズガガガガガガガガ!!という激しい炸裂音で鬼はよろめき、完全に意識を飛ばした。
「「「決めますわよ(るっしょ)(るよ~」!!!」」」
三人の声が揃う。
いつぞやの、みーくんと出会った雪山で使ったテティスの魔法により、
地上から鬼の顔の高さまでの階段が出来上がった。
そこを駆け上るパステル。
【鬼の気絶回復まであと2秒】
その手から放たれた鎖は、味方であるテティスとトゥエラの胴体を巻き取る。
【鬼の気絶回復まであと1秒】
「スクリューーチェーーン…ドライバーー!!」
【鬼の気絶回復まで……】
「すっぴんが良いとか」
「酸辣~~竜田揚げ……」
ズババババババババババババババ!!!!!
「バーーカいってんじゃねーーーー!!」
「セブンティーーンアイス!!」
二つの超回転トルネードが合体し、
鬼の全身を、止まらない鉛筆削りのように
全て消し去った。
大量の水死体をセーブル達が引き揚げてきたときは、さすがのおっさんも驚いてしまったが、
生前、地球においても様々な災害に見舞われた土地に、誰よりも早く派遣されていたおっさんは、
ぶっちゃけ遺体は見慣れている。
それも──……いや、思い出したい記憶でもないし、
辞めておこう。
今回の犠牲者の人々は、魔法的なものに守られていたらしく、とても綺麗な状態だった。
実質的には──王様に次ぐ、王国のNo.2という権威を持っているくせに、
被害に遭ったという貴族の人らは、まったく知らない人ばかりだった。
そりゃ、王様以外の貴族とはほぼ会話もしたことないし?
あぁ、セーブルも実は貴族らしいのだが……
アイツは可愛い大工の弟子って感じだし。
おっさんは、船首のデッキにサマーベッドを広げて、焼酎をシャリシャリのシャーベット状に凍らせたやつを、洒落たワイングラスに盛って、太陽を見上げながら寛いでいた。
ホビットの街で家を建てていた頃と比べると、日中の暑さが少し和らいだ気がする。
秋──的な季節があるのかはわからないが、
この歳になるまで刷り込まれたDNAが、
「サンマを焼いて食べたい」と言っている。
「あいつの便利な魔法でもあれば、
網漁のように獲れるのかもしれないが……
今は別行動であり、ここにはいない。
トゥエラはどうしているだろうか?
王宮のメシは、サンクチュアリィのビュッフェではないのだから──食いすぎて、あの美人料理長を困らせてやしないだろうか?
デザートのバニラアイスに生ハムを乗せて、
「あいすっし~~♪しょっぱあましょ~♪」
とか歌い出すようなやつだ。パステルも大変だろうに……
気温は落ち着いたというのに、貿易船の後方甲板に、庭ごと展開した寝床、
ハイテク古民家の中は熱いのだ。
…断熱も気密も空調も完備されている家だが、
屋内で発生する温帯低気圧を防ぐ術はない。
おっさんが部屋で酒をクイっとやって、ツマミでも探すかと炊事場に行くと……
シェリーの顎をクイっとやってるセーブルに遭遇したりする。
冷やかすのも悪いので、何となく素通りして、
外に散歩に行くふりをする。
──なにも、冷蔵庫の前でイチャつかなくてもいいんでねーべか?
おっさんは、冷奴かなにかを出したかっただけだったのだが……
あんな熱った顔で旦那を見上げるシェリーを見ては──
「豆腐も茹だっちまうっぺなぁ…」
ボソリとぼやいて庭を半周。
同じ玄関から戻って、さらに発展してたら気まずいので、裏口から入って部屋に戻る。
ジョッキに氷を足して焼酎を注いでいると、
「旦那様~」と、リリがツマミを持って入ってきた。
テーブルに、冷えた奴と枝豆が並ぶ。
「どこにあったんで?冷蔵庫は熱かったっぺ?」
と聞くと、タライに氷水を張って冷やしておいたとのこと。
最近は書類魔法が何故か強力になってきたとかで、
予言、ではないのだが予感みたいな──
「あ、こうしておこうかな」
みたいな閃きがたまーに降りてくるんだとか。
そんなチートな能力がおっさんの酒の世話に使われるのは……どうかとも思うが。
「私はパステル達のように戦うこともできませんし、
身の回りのお世話くらいしか──」
一国の王女に、敬称も気遣いも禁止されて、
友達のような付き合い方をしている二人だが……
王族と平民、セーブルも貴族だし、
娘達は──まぁ異星人枠か?
そんな中で家族と言われても、萎縮してしまう部分があるのかもしれない。
──今、枝豆の皮を剥いて、『あーん』してもらっている自分が、
国王に継ぐ権力者だということは──思考の埒外なおっさんであった。
魚も、店が開ける程釣ったし、サマーベッドであまり肌を焦がしても、シミが増えそうなので控えた方がいい。
この間船内をぐるりと回って、ベッドや棚のガタつきも一通り直してやったし──
航海においておっさんの手伝う事はない。
そもそも、荷物扱いで載せてもらっているのだ。
暇だとか言っても仕方がないのだが──
今日で半月程度。
普段、日数や距離などあまり気にしたことのないおっさんなのだが、水と雲と太陽しか見えないこの船上での一ヶ月は──あまりにも長すぎた。
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
ポリゴンステージを自由自在に動けるようになったトゥティパの三人は、
各自の技も豊富に覚え、さらには連携技も組み立ててしまった。
これがどれほど凄いことか、このダンジョンに挑んだことのない者には想像もつかない話なのだが、
実際の格闘ゲームのようにレバーを回して技が撃てるわけではなく、『魂の重心移動』という、
仏の道を極めた高僧でも理解できそうもない技術で──
簡単に言えば、目隠し耳栓をした状態で、お互いの位置も解らずに、敵と戦う。
そこで合図もなく息を合わせて技を繰り出す。
──そんな感じなのだ。
そして道中、沢山の鬼を倒し三人とも頭上に光る★が三つづつ灯り、恐らく満タンとなった。
荒野の岩景色も終点が近づき、遠くに城のようなものが見えてきた。
──そして現れる巨大な鬼。
「……ボスとーじょーってワケ?」
このステージでは遠距離攻撃を封印し、格闘家のような技ばかりを磨いてきたテティス。
「今までの鬼とは……風格が違いますね」
一度に放てるチェーンが、7本となり、
まるでショットガンのような範囲を攻撃できるパステル。
「おとーさんのご飯食べたいなー」
上品な王宮の食事に飽きてしまい、おっさんの作るマシマシコテコテが恋しくなってしまったトゥエラ。
先ずはいつも通りに散開──のはずだったが……
「ちょ…追ってくるなし!」
顔が三つもある巨大な鬼は、左右前方に散ったテティスとトゥエラをそれぞれの頭で睨みつけている。
正面で隙を待とうとしていたパステルも、真ん中の首に見られており動き出すことができない。
「ぷーーん!とぅにっくぶーん撃てないよー!」
飛び道具担当のトゥエラから意識を剥がすのが、一番効率の良い戦闘方法だと編み出したのだが……
今回はそう上手くいきそうもない。
「ですが…剣を持つ手は2本しかありません!
向こうも全員に攻撃することは──」
そうパステルが言いかけたとき、
鬼の三つ首から同時に雷撃が放たれた!
「反射結界魔法!!」
テティスを撃ち抜こうとした雷撃はその顔に跳ね返り爆炎をあげる。
『ギャロロローース!!』
痛みは共通しているようで、ほかの首も顔を顰め、雷撃はそっぽの方へ飛んでゆく。
「危なかった…テティス助かりました!」
俊敏な動きの出来ないパステルには、間一髪のピンチであった。
トゥエラは雷くらいは余裕で避けれるが、
ターゲットが外れたことにより余裕が生まれた。
「しーくぁーさーぱうんどけーーき!」
トゥエラの両の手から放たれた斧刃の斬撃は──
強靭がすぎる故切断まではいかないが、
鬼の顎に八連続のダメージを与えた。
【HIT!HIT!HHHHHIT!!! 8HITCOMBO!!!】
ズガガガガガガガガ!!という激しい炸裂音で鬼はよろめき、完全に意識を飛ばした。
「「「決めますわよ(るっしょ)(るよ~」!!!」」」
三人の声が揃う。
いつぞやの、みーくんと出会った雪山で使ったテティスの魔法により、
地上から鬼の顔の高さまでの階段が出来上がった。
そこを駆け上るパステル。
【鬼の気絶回復まであと2秒】
その手から放たれた鎖は、味方であるテティスとトゥエラの胴体を巻き取る。
【鬼の気絶回復まであと1秒】
「スクリューーチェーーン…ドライバーー!!」
【鬼の気絶回復まで……】
「すっぴんが良いとか」
「酸辣~~竜田揚げ……」
ズババババババババババババババ!!!!!
「バーーカいってんじゃねーーーー!!」
「セブンティーーンアイス!!」
二つの超回転トルネードが合体し、
鬼の全身を、止まらない鉛筆削りのように
全て消し去った。
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