異世界召喚されました……断る!

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VS王国+勇者

ベルセ襲撃 戦闘終了後②

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 ルセリア帝国
 ベルセの街 東門


 戦闘らしい戦闘は終わったものの、俺の脳内ではまだ戦闘が続いていた。
 スキル『高速思考』とそれが進化したスキル『並列思考』が全力で働いている。

 何て無駄な使い方だ…。
 そう思った俺は悪くないはず………いや、それは無理があるか…。
 うん、やっぱ俺が悪いな。

 以下、何故『無駄』なのか脳内バトルを見てみよう。


〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓


「はい、こちら現場である私の宿主『俺』の脳内にある会議室に来ております。室内では現在も激しい議論が行われている様ですが………ちょっと失礼させていただきます」

 なんか現場リポーターみたいな俺が会議室に入っていく。
 あとカメラマンの俺と音声さんの俺がいるんだが…。
 おい、ソレ録ってどうする気だ?

 どうやら俺の声は聞こえていない様だ………いやいや絶対分かってるだろっ?
 チッ………さすが『俺』だな…分かってて無視していやがる。
 でも、本体の俺は無視しなくても良くない?泣くよ?

 それでも無視されたので半泣きで室内の様子を確認する。
 中は円卓が有り、それぞれ『俺』が席に着いているが…。
 何?俺の脳内こんななの?




「だからリッチだとしても、アレなら大丈夫だって言ってるじゃないですかっ!?」

 と言うのは若かりし頃の俺。
 ああ、その頃はちょっとビッ◯ぽいのが好みでしたね…。

「………ふ、分かっていないな。あんなの連れ歩いたら存分に遊べないだろう?」

 こいつはアレだな、アラサーの頃の俺だな…。

「………俺はもう少し清楚そうなのが良いんだけど…」

 ………ふ、まだ夢見がちな十代の頃の俺が言う。

「どうやら白熱した議論はまだ続きそうですね」

 何で実況してるんだよ…。
 誰か視てんのコレ?

 そして円卓の一番奥、入口から遠い席の俺が口を開く。
 何でお前は顎の下で手を組んでんだよ?
 何処の司令だよ?

「………ふ。まだまだ青いなお前ら。問題はそこじゃない」

 俺司令が言う。
 そうだ、問題はそこじゃない。
 もっと言ってやれっ!

 俺司令が手を組んで顎を乗せたまま、眼鏡を光らせて言う…。








「問題は前スリットか後ろスリットか…だろ?」

「「「それだっ!!」」」

 ちげえぇよっ!!
 あと、お前らもそれだっ!!じゃねえよっ!!
 いや、全部俺なんだけれど…。

「ちなみに俺は後ろスリットも好きだが、前スリットは至宝だと思っている…」キラン☆

 キラン☆じゃねえっ!!
 お前もう黙れっ!!

「「「さすが司令っ!!」」」

 お前らも乗っかんなぁっ!!
 あとウンウンしてるリポーター達もなっ!!

「満場一致………さすが司令、といったところでしょうか…」

 おいっ、何が満場一致なんだっ!?
 全然違うだろうがっ!?
 議題がおかしいだろうがっ!?

「現場は以上です。ではスタジオにお返ししま~す」

 スタジオって何処だぁっ!?
 ちょっと待てっ、終わんなっコラァッ!!


〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓


「………………」

 と、コレが高速で行われていたワケだが…。
 うむ、無駄だったな…。
 っ~か脳内バトルがしょうもなさ過ぎて、チョット泣きそうなんだが…。

「………………」

「………………?」コテン…ニコ

 ………くっ、あざといっ!
 さっきまで骸骨だったのにっ!
 さっきまでリッチだったのにっ!

 結局、俺の脳内バトルは『前スリットは至宝』という、どうでもいい事で満場一致し、コイツをどうするかはまったく決まっていないという結果に落ち着いた…。





 いや、落ち着いてねぇよっ!?


~~~~~~~~~~~~~~~~


 ルセリア帝国
 ベルセの街 南門


「………すまん遅くなった」

「………いや、別に良いですけど…」ジトー

「………いやホント悪かったって」

「………まあ、マサシさんの事ですから理由…あるんでしょ?別に疑ったりはしてないですから」

「………リュウジ………じゃあジト目は止めてくれないかな?」

「はは………すみません」






「………で、あと一人いただろ?」

「いましたね………決着着いた時にはいなくなってましたけど…」

「………そうか」

「どう見ます?」

「十中八九報告だな…」

「………でしょうね、俺もそう思います」

「そうなるとお前の事が向こうに伝わるワケだが…」

「ま、全力は出してないですし問題無いでしょう…それよりマサシさんの情報が伝わらない方がこっちとしては有益じゃないですかね?」

「………………」

「………………」

「………………やっぱり遅れたの根にもってない?」

「………………」




「「はっはっはっ」」


 仲が良い二人である。


〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓


前スリットは至宝=異論は超認めます

脳内バトル?会議?が盛り上がって話が進まず。
ちなみに私はスリットは浅くても好きです。

次回もよろしくお願いします。
 
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