異世界召喚されました……断る!

K1-M

文字の大きさ
108 / 225
VS王国+勇者

ノタマウモノタチ

しおりを挟む
 
 ポークレア王国
 王城 謁見の間


「第二・第三騎士団全滅。両騎士団長と貴族当主及び次期当主達が捕らえられたとの事」

「………………」

「戻ってきた者達によると攻撃してきたのは聖戦士ショウ・ザ・マインとその部下達」

「………………」

「捕らえられた団長と貴族達はベルセの冒険者ギルドにいるようです。引き渡しに大量の金を要求してきています」

「………………」

「勇者シュウヤとその部下達は魔王城前にて交戦。敗れたあと転移した模様」

「………………」

「勇者の相手はソウシ・ベルウッドと冒険者ギルド・グランドマスター:マサシ・コバヤシとの事」

「………………」

「………………陛下」

 ポークレア王国 王城の謁見の間に敗北の報告が届く。
 
 国王ラード・フォン・ポークレアは大人しく報告を聞いているのかと思いきや…

『ブンッ………………バキィッ!』

 玉座から立ち上がり、持っていた短い杖を床に叩きつける。
 
「ふぅ………ふぅ………」

 顔を真っ赤に紅潮させ息を荒げる国王。
 大臣も宰相も近衛兵も………周りにいる人間は沈黙する。

「………………っておる」

 国王のその一言は小さく聞こえなかった…。しかし次の瞬間っ!

「なにをやっておるのだっ!!」

 目を剥き、怒りの表情で怒号を放つ。
『ビクッ』とする周りの家臣を気にせず、言葉を吐き出す。

「どうなったら我が軍の聖戦士が騎士団を攻撃するのだっ!?」

「陛下………聖戦士ショウ・ザ・マインは軍を辞めております。陛下にも話ましたし書類でも提出しておりますが…」

「そんな事っ!聞いてはおらんわっ!!」

「………………っ!?」

「騎士団長と貴族達が捕らえられて引き渡しの金だとぉっ!!知るかっ、そんな者共っ!王家からも国からも金はださんぞっ!」

「し、しかし陛」「黙れっ!」

「勇者が敗走だとっ!?いけすかないガキだと思っていたが無様に負けおったか!いい気味だ!調子にのりおるからだっ!」

「………………」

「聖戦士は指名手配して捕らえろっ!我の前で処刑する。部下も全員だっ!」

「………………」

「騎士団長と貴族達は各家に金を出させろっ!出さぬなら放っておく。捕まるような能無しなどに用は無いっ!」

「………………」

「どうしたっ!さっさと動かんかぁっ!!」

「「「………………はっ!!」」」

 国王の声に一斉に動き出す家臣達…。




 動き出したのは果たして王国の繁栄か…






 それとも…



~~~~~~~~~~~~~~~~


 王国に報が届く前

 ルセリア帝国
 ベルセの街 冒険者ギルド訓練場


 今、ギルドの訓練場にはポークレア王国第二・第三騎士団の団長に十数人の貴族家当主及び次期当主が捕らえられていた。
 特に拘束はしていないが武装は解除させられ丸腰である。

 そして訓練場の入口………王国側の人員から見れば出口には…

「くっ………聖戦士ショウ・ザ・マイン…」

 ショウと元副隊長が鎮座していた…。

 

「貴様………よくも我らの前に顔を出せたモノだな。この裏切り者めっ」
「我らを人質にしてどうするつもりだ?王国が黙っておらんぞっ!」
「平民なんぞに捕まるとは一生の不覚」
「早く我らを帰すがよい………報復される前にな…」

 等と宣う者多数…。
 しかしショウは…

「………どうしよう副隊長。コイツらが何言っても全然響かないんですけどっ?………ぷっ」
「だから、もう副隊長ではないと………まあ、今さらこの捕らえられてる状況では何を言っても負け犬のなんとやら…ですからね………ぷふっ」

 元副隊長も笑いを漏らしていた。

「おのれっ、貴様らっ!」
「我らを愚弄するかっ!」

 その言葉にショウは目を細め、声を発する…。

「………はっ!今まで貴族ではない………たかが平民だと俺達を愚弄し続けていたのは誰だったかなあ…知っってる?副隊長…」
「………さぁ?王国にはそういう輩が多くて覚えていませんね」

「………だよなぁ。俺達の手柄を奪っておいても平気で馬鹿にされたもんなぁ」
「ですね。多々ありすぎて、ソレも覚えていませんね」

 訓練場のそこかしこで「うぐっ」とか「ぬぅっ」とか聞こえてくる。
 どうやら心当たりがある輩が多いようだ。

 そしてショウは…

「まあ?今回は不意打ちの形で俺達が攻撃したのは確かだ。だから納得しない奴が多いんだろ?そこでだ………」

 口の端を上げ…

「お前らにチャンスをやろう…」

「「「………チャンス?」」」

「俺と一対一タイマンで勝った奴は無条件で訓練場ここを出してやる」

 もちろん俺は聖槍も聖剣も使わない………と告げた。




〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓


シリアスさん再襲来?
やはり主人公がいないとシリアスさんが…。
次回もよろしくお願いします。

※緊急事態宣言の解除により仕事が通常にっ!投稿ペースが二・三日に一回になります。
二ヶ月弱ほぼ毎日更新………私にしては頑張った。
 
しおりを挟む
感想 1,256

あなたにおすすめの小説

王が気づいたのはあれから十年後

基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。 妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。 仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。 側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。 王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。 王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。 新たな国王の誕生だった。

私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました

放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。 だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。 「彼女は可哀想なんだ」 「この子を跡取りにする」 そして人前で、平然と言い放つ。 ――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」 その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。 「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」

えっ、能力なしでパーティ追放された俺が全属性魔法使い!? ~最強のオールラウンダー目指して謙虚に頑張ります~

たかたちひろ【令嬢節約ごはん23日発売】
ファンタジー
コミカライズ10/19(水)開始! 2024/2/21小説本編完結! 旧題:えっ能力なしでパーティー追放された俺が全属性能力者!? 最強のオールラウンダーに成り上がりますが、本人は至って謙虚です ※ 書籍化に伴い、一部範囲のみの公開に切り替えられています。 ※ 書籍化に伴う変更点については、近況ボードを確認ください。 生まれつき、一人一人に魔法属性が付与され、一定の年齢になると使うことができるようになる世界。  伝説の冒険者の息子、タイラー・ソリス(17歳)は、なぜか無属性。 勤勉で真面目な彼はなぜか報われておらず、魔法を使用することができなかった。  代わりに、父親から教わった戦術や、体術を駆使して、パーティーの中でも重要な役割を担っていたが…………。 リーダーからは無能だと疎まれ、パーティーを追放されてしまう。  ダンジョンの中、モンスターを前にして見捨てられたタイラー。ピンチに陥る中で、その血に流れる伝説の冒険者の能力がついに覚醒する。  タイラーは、全属性の魔法をつかいこなせる最強のオールラウンダーだったのだ! その能力のあまりの高さから、あらわれるのが、人より少し遅いだけだった。  タイラーは、その圧倒的な力で、危機を回避。  そこから敵を次々になぎ倒し、最強の冒険者への道を、駆け足で登り出す。  なにせ、初の強モンスターを倒した時点では、まだレベル1だったのだ。 レベルが上がれば最強無双することは約束されていた。 いつか彼は血をも超えていくーー。  さらには、天下一の美女たちに、これでもかと愛されまくることになり、モフモフにゃんにゃんの桃色デイズ。  一方、タイラーを追放したパーティーメンバーはというと。 彼を失ったことにより、チームは瓦解。元々大した力もないのに、タイラーのおかげで過大評価されていたパーティーリーダーは、どんどんと落ちぶれていく。 コメントやお気に入りなど、大変励みになっています。お気軽にお寄せくださいませ! ・12/27〜29 HOTランキング 2位 記録、維持 ・12/28 ハイファンランキング 3位

婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました

kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」 王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

強制力がなくなった世界に残されたものは

りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った 令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達 世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか その世界を狂わせたものは

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

婚約破棄されたので、隠していた聖女の力で聖樹を咲かせてみました

Megumi
恋愛
偽聖女と蔑まれ、婚約破棄されたイザベラ。 「お前は地味で、暗くて、何の取り柄もない」 元婚約者である王子はそう言い放った。 十年間、寡黙な令嬢を演じ続けた彼女。 その沈黙には、理由があった。 その夜、王都を照らす奇跡の光。 枯れた聖樹が満開に咲き誇り、人々は囁いた。 「真の聖女が目覚めた」と——

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。