異世界召喚されました……断る!

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魔王国アディス~アライズ連合国

準備期間六日目②

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 魔王国アディス
 魔王城 リーベラの部屋


 朝………二度寝を決定して布団を被ると雷がリーベラの部屋に落ちて、行ってみたら女神様が簀巻きになっていて創造神様がいました。
 な…何を言っているのか分からねぇと思うが、俺も何を言っているのか分からねぇ。
 魔法とかスキルとか、そんなチャチなもんじゃあねぇ。

 ………俺がポルナっていると、先輩とルシファスが結界を割って入ってきた。

「「………………」」

 しかし室内の様子を見て、ルシファスは無言。先輩は…

「朝の落雷にビビったヴィーネを見てニヤニヤしていたら「様子を見てきなさいっ!」とどつかれて、様子を見に来たら結界は張ってあるわ、女神は簀巻きになってるわ、リーベラは土下座してるわ、トーイチは立ち尽くしているわ、知らない爺さんはいるわ………何を言っているのか分からねぇと思うがお」「先輩、ソレもう俺がやりました。………あと長い」「おお、そうか…」

「「………………」」

「………で、誰?」

 室内に入ってくるなりネタをブッ込むとは随分余裕あるな先輩、と思いつつツッコミを入れ先輩と目が合う。
 そして先輩からの至極当然な質問に…

「………えっ…と………創造神カグン様………らしいです」

「「………………」」
「………………は?」
「………………え?」

 呆気にとられる先輩とルシファス。
 そして…

「ほっほっほっ、初めましてじゃな。ソウシ君にこの世界の魔王ルシファス。ワシはトーイチ君の言った通りの者、カグン………創造神カグンじゃ。よろしくのぉ」

「………爺さんが創造神?」
「そ、そそ創造神…様?」

 おいおい本当かよ?という感じの先輩に、何故創造神様が…?といった感じのルシファス。
 そして簀巻きの女神様に未だ頭を下げているリーベラ。
 何だこの混沌カオスな空間は?そう思った俺は悪くないと思うんだ………いやマジで。
 

 
 魔王城 応接室


 場所を応接室へ移しテーブルを囲む。
 
 創造神様は緑茶がご所望だったので某◯ーいお茶を出してあげた。
 今は優しそうな雰囲気で茶碗に注いだ緑茶を啜っている。

 リーベラは神気?には弱いようで今は召喚解除中である。
 聖属性魔法は使えるのにな…。

 俺と先輩は某モーニングショットを。ルシファスにもモーニングショットをあげた。

 女神様は創造神様の横で簀巻きのままである。
 簀巻きのままもがいているその姿はまるで海老のようである。

 ちょうど視線を女神様に向けていた俺は『バチッ』と目が合ってしまったが…

「………ぷっ」

「っ!?ふむーっ!」

 思わず吹いてしまった俺に何か叫んでいるようだ。おおっ………青筋が見える………ような気がするだけだな…。

 そして、それぞれが飲み物で喉を潤し、さて本題を………とルシファスが口を開いた。

「それで創造神様自ら何故ご降臨なされたのでしょう?」

「ほっほっ、そう緊張せずともよい。この世界に降りたのは…」

 チラリと女神様を見て視線を戻す。

「女神ヘルベティアが帰ってこないのと、迷惑を掛けたことを謝ろうと思ってな…」

「そんな………迷惑だなんて」

 とルシファスが言うが迷惑したのは俺………そうでもなかったけれど…。

「そう言ってくれるのは助かるが、本来神々は簡単に降りてはいかんし、干渉することもいかんのじゃよ…」

『禁忌』とか『禁止』とは言わないってことは曖昧にしているのか、それとも…。

「そんな………女神様は邪神の件で降臨されたのでしょう?ならば責めることは何もありません」

 ルシファスがそう言うが、実際は俺を連れて現場の真ん中に転移しただけなんだが…。
 後は勝手に人のスキルを弄るわ、家電を買うわ、課金するわ………アレ?何か俺には迷惑しか掛けられてないような…。

「邪神の件はワシも間違えてしまったしのう………ソレはすまんかった。しかし、その後にヘルベティアが残る理由は無いのでな…」

 間違いを認めるってことは、やはり悪い神様ではないのか。
 ソレに女神様の件も把握はしているようだ。

「いえいえ、女神様も迷惑したとか、そういうこともありませんでしたから…」

「ふむ、おぬしらがそう言うのであれば…」

 俺は言ってないけどな。
 
 創造神様が杖で『コン』と床を叩くと女神様の拘束が解けた。
 女神様は立ち上がり…

「もうっ!酷いです主神様っ!」

『ゴンッ』
「黙らっしゃい!お前が勝手に降りた挙げ句、なかなか戻ってこないからじゃろう!」

「~~~っ!?」

 プリプリと怒る女神様の頭を杖で叩く創造神様。
 ………結構強目にいったな。
 女神様は頭を抑え、涙目でゴロゴロと転がっている。

「………まったく困った女神じゃ…」

 はぁ…と一息吐いて視線をこちらに戻す創造神様。
 
「さて…」

 と一言呟く創造神様の視線は明らかに俺に向けられている。
 ………………えっ、俺?

 優しそうな目なのにどこか威厳を感じるのは、やはり『神』ということなのだろう。



 そして…。




~~~~~~~~~~~~~~~~



 IF~ソウシ・ベルウッド~



「………まったく困った女神じゃ…」

 はぁ…と一息吐いて視線をこちらに戻す創造神。
 
「さて…」

 と一言呟く創造神の威厳の籠った視線は明らかに俺に向けられていた…。

「………あ?何見てんだコラッ?」

「ちょっ、先輩っ!?」
「ソウシさんっ!?」

 この時、創造神がちょっとビビったのは秘密らしい…。



 続かない。



〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓


ポルナって=良い言葉が見つからなかった。定番ネタ。
某◯ーいお茶=お茶
某モーニングショット=朝専用

②で終わらなかった。
IFは先輩ならありそう?

次回もよろしくお願いします。
 
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