異世界召喚されました……断る!

K1-M

文字の大きさ
147 / 225
魔王国アディス~アライズ連合国

調査隊『ティターニア』優先

しおりを挟む
 
 アライズ連合国
 港町プエルト


 水竜の亜種=シードラゴンを撃退………いや、和解………かな?した後、シードラゴンの残していった『水竜の尾』を捌いて始まった竜肉フェスで竜肉料理を堪能してからソッとその場を離れた。

 目的の魚介類などは既に買ってあるし、竜肉は美味かったがさらに美味い龍肉がまだアイテムボックス内にあるし………うん、とりあえずプエルトでの目的は済んだかな。

 俺は港を離れ、リディアの邸宅へと向かった。



 リディアの邸宅に到着して執務室に通されると、リディアはカリカリとペンを走らせ書類を凄い速さで捌いていた。
 ほぅ………真面目に仕事しているんだな…。

「何か今、失礼なこと考えなかった?」

「べ、べちゅに考えてましぇんょ?」

「………そう」

 噛み噛みだった…。

 まったく女の勘は怖い。アレか?『スキル:女の勘(極)』とか女性は全員持っているんですかね?
 あっ、漢女おとめは除く。

 ………いや、意外に持ってんのかね?

 そんな益体のないことを考えつつ、ソファーに座り執事さんに煎れてもらったコーヒーを飲んでリディアを待つ。

 しかし明日の朝まで自由時間だというのに、まさかリディアがプエルトに戻って直ぐに仕事するとは思っていなかった。普段俺と接しているときがアレだからなぁ。
 おっと、またジトられている気配が…。

 しばらく経ち、カツンとペンを置く音が響く。おっ、終わったか?とリディアに視線を移す。

「ふぅ、お待たせ。行こっか」

 と椅子から立ち上がり、俺の側にくると俺の腕をとり立ち上がらせる。
 いや、一人で立ち上がれるけど?

 執務室を出て代官?さんに指示を出し、邸宅を出る。

「………で、何処行くんだ?」

「えへへぇ………内緒」

「言えよっ!?」

 人差し指を唇に当てながら、バチコーンッとウインクをしてきたが、あざと過ぎで思わずツッコミを入れてしまった。
 
 結局、行き先を聞かされないまま、俺は片手を引かれながらプエルトの町を進み、たどり着いたのは…

「………詰所?」

 ちょっと………いや、大分予想外の所に連れてこられた…。



~~~~~~~~~~~~~~~~


 死の山岳地帯
 中立都市ヘリオ


 中立都市ヘリオに到着し、二日目の朝まで自由行動となり、トーイチとリディアと別れたリュウジ・ベルウッドはヘリオの街を歩いていた。

 商人として何度も訪れている街ではあるが、三国に囲まれているこの街はいつ訪れても新しい発見(商品)があるからだ。
 
「(いや、いつ来ても…は言い過ぎか…)」

 自嘲しながらも立ち並ぶ店舗や屋台を見る眼は商人の眼になっていた。
 武器、防具、食材、素材………果ては魔導具。幅広く目を通して、仕入値や売値を脳内で計算し利益になるかならないかを判断する。
 商人であるならば、極々当たり前のことではあるが…

「(………おっと。今は商人ではあるが情報収集を優先しないとな…)」

 そんなリュウジが向かった先は…

 商業ギルド。

 三国に囲まれ高レベルの魔物素材が取引されることから、 中立都市最大級の大きさを誇るその建物は、この大陸全ての商業ギルドの本部でもあった。



〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓


シードラゴン=シーなのに何故『海竜』じゃないの?水竜の亜種だからいいんです(カビラ感)
女の勘(極)=スキル外スキル
漢女=ごめんなさい
リュウジ=出番

データを消さないと復旧しないGジェネCレイズ三回目に突入。パワプ□のエラーよりも痛い。

次回もよろしくお願いします。
 
しおりを挟む
感想 1,256

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。

カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。 だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、 ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。 国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。 そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。

魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな

七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」 「そうそう」  茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。  無理だと思うけど。

最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした

新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。 「もうオマエはいらん」 勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。 ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。 転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。 勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。