2 / 3
第二話
しおりを挟む
私元トランプ王国の聖女リリスは荷物片手に一人気ままな旅をしていた。
「おじさんこれ美味しそうね」
「これはこの海に面する国シーランドの港町ピータルでとれた魚の練り物だよ。うまいぜ」
「本当?なら一本頂くわ」
「毎度あり」
私はトランプ王国の隣に位置する国シーランドに来ていた。この国は海に面しているため魚介の種類が豊富で港町なんかはいつも栄えている。食べ物もおいしくてさっき買った食べ物もおいしかった。
「すみません。もしかしてリリス様でしょうか?」
「はいそうですが…あなたは?」
「私はシーランド国の王国騎士団所属マリーと申します」
マリーさんは長くて綺麗な青い髪をポニーテールでむすび髪色と同じ鎧をつけた綺麗な人だった。
「私に何の御用でしょうか?」
「シーランド国の王様がリリス様と面会を望んでおります。私と一緒に来てくれませんか?」
「いいですよ。案内して下さい」
私は用意されていた馬車に乗ってシーランド国の王都にある立派なお城に招待された。部屋に通されるとすぐにとてもダンディなひげを生やしたおじさんがやって来た。
「初めまして聖女リリス様。私はシーランド国国王ゼペル・シーランドと申します」
「初めまして、リリスです。会えて光栄ですわゼペル・シーランド様」
「そんなことをあの聖女様から行ってもらえるとは嬉しい限りです」
「それで今回はどのようなご用件でしょうか?」
「はい。単刀直入に聞きますが何故トランプ王国からこの国に来たのですか?」
「そうですね…トランプ王国がわがままだったからですかね」
「わがままですか?」
「聖女の力が魔物の力を抑えているのは知っていますよね?」
「もちろん。聖女様が在籍していた時のトランプ王国が羨ましかったですよ」
「私が祈ることで五穀豊穣の加護がつくことや善行を積むことでその加護が強くなることは?」
「ええ存じております」
「トランプ王国の国民は誰もそのことを知らないんですよ」
「本当ですか?」
「はい。私の身を案じてそのことを話さなかったらしいのですがそれが裏目に出てしまって、何も知らない貴族たちや私をよく思わない人たちが一定数いたのです」
「もしかしていじめを受けていたのですか?」
「…」
「トランプ王国も馬鹿なことをする」
「だから愛想をつかして出てきてしまったのです」
「聖女様は行動力があるお方ですな」
話の区切りがついたところで給仕さんがお茶とお菓子を持ってきてくれた。私はそれを遠慮なく頬張る。
「それでこれからどうなされるのですか?」
「実はルド学園に通いたいと思っております」
「ほう、どうしてでしょうか?」
「今年で16になる私ですが未だに友達と過ごすという事を経験したことが無いのです。ルド学園は身分関係なく各国から学生が訪れる場所、そこでなら憧れの生活も送れるかと思いまして」
ゼペル・シーランドは今目の前にいるのが聖女という立場を持った16歳の少女であることを忘れていた。そして力になりたいとも思った。
「分かりました。では私の方で手続きを、学費もこちらから出させて頂きます」
「ありがとうございます。では少ないながらもこの国に幸があることを祈らして頂きます」
リリスが両の指を絡ませ祈りのポーズをとると周りから綺麗な光が溢れ出る。その光景は何とも神秘的だった。
「ありがとうございます聖女様」
私はルド学園に通うことになりました。
「おじさんこれ美味しそうね」
「これはこの海に面する国シーランドの港町ピータルでとれた魚の練り物だよ。うまいぜ」
「本当?なら一本頂くわ」
「毎度あり」
私はトランプ王国の隣に位置する国シーランドに来ていた。この国は海に面しているため魚介の種類が豊富で港町なんかはいつも栄えている。食べ物もおいしくてさっき買った食べ物もおいしかった。
「すみません。もしかしてリリス様でしょうか?」
「はいそうですが…あなたは?」
「私はシーランド国の王国騎士団所属マリーと申します」
マリーさんは長くて綺麗な青い髪をポニーテールでむすび髪色と同じ鎧をつけた綺麗な人だった。
「私に何の御用でしょうか?」
「シーランド国の王様がリリス様と面会を望んでおります。私と一緒に来てくれませんか?」
「いいですよ。案内して下さい」
私は用意されていた馬車に乗ってシーランド国の王都にある立派なお城に招待された。部屋に通されるとすぐにとてもダンディなひげを生やしたおじさんがやって来た。
「初めまして聖女リリス様。私はシーランド国国王ゼペル・シーランドと申します」
「初めまして、リリスです。会えて光栄ですわゼペル・シーランド様」
「そんなことをあの聖女様から行ってもらえるとは嬉しい限りです」
「それで今回はどのようなご用件でしょうか?」
「はい。単刀直入に聞きますが何故トランプ王国からこの国に来たのですか?」
「そうですね…トランプ王国がわがままだったからですかね」
「わがままですか?」
「聖女の力が魔物の力を抑えているのは知っていますよね?」
「もちろん。聖女様が在籍していた時のトランプ王国が羨ましかったですよ」
「私が祈ることで五穀豊穣の加護がつくことや善行を積むことでその加護が強くなることは?」
「ええ存じております」
「トランプ王国の国民は誰もそのことを知らないんですよ」
「本当ですか?」
「はい。私の身を案じてそのことを話さなかったらしいのですがそれが裏目に出てしまって、何も知らない貴族たちや私をよく思わない人たちが一定数いたのです」
「もしかしていじめを受けていたのですか?」
「…」
「トランプ王国も馬鹿なことをする」
「だから愛想をつかして出てきてしまったのです」
「聖女様は行動力があるお方ですな」
話の区切りがついたところで給仕さんがお茶とお菓子を持ってきてくれた。私はそれを遠慮なく頬張る。
「それでこれからどうなされるのですか?」
「実はルド学園に通いたいと思っております」
「ほう、どうしてでしょうか?」
「今年で16になる私ですが未だに友達と過ごすという事を経験したことが無いのです。ルド学園は身分関係なく各国から学生が訪れる場所、そこでなら憧れの生活も送れるかと思いまして」
ゼペル・シーランドは今目の前にいるのが聖女という立場を持った16歳の少女であることを忘れていた。そして力になりたいとも思った。
「分かりました。では私の方で手続きを、学費もこちらから出させて頂きます」
「ありがとうございます。では少ないながらもこの国に幸があることを祈らして頂きます」
リリスが両の指を絡ませ祈りのポーズをとると周りから綺麗な光が溢れ出る。その光景は何とも神秘的だった。
「ありがとうございます聖女様」
私はルド学園に通うことになりました。
29
あなたにおすすめの小説
「魔道具の燃料でしかない」と言われた聖女が追い出されたので、結界は消えます
七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女ミュゼの仕事は魔道具に力を注ぐだけだ。そうして国を覆う大結界が発動している。
「ルーチェは魔道具に力を注げる上、癒やしの力まで持っている、まさに聖女だ。燃料でしかない平民のおまえとは比べようもない」
そう言われて、ミュゼは城を追い出された。
しかし城から出たことのなかったミュゼが外の世界に恐怖した結果、自力で結界を張れるようになっていた。
そしてミュゼが力を注がなくなった大結界は力を失い……
偽りの呪いで追放された聖女です。辺境で薬屋を開いたら、国一番の不運な王子様に拾われ「幸運の女神」と溺愛されています
黒崎隼人
ファンタジー
「君に触れると、不幸が起きるんだ」――偽りの呪いをかけられ、聖女の座を追われた少女、ルナ。
彼女は正体を隠し、辺境のミモザ村で薬師として静かな暮らしを始める。
ようやく手に入れた穏やかな日々。
しかし、そんな彼女の前に現れたのは、「王国一の不運王子」リオネスだった。
彼が歩けば嵐が起き、彼が触れば物が壊れる。
そんな王子が、なぜか彼女の薬草店の前で派手に転倒し、大怪我を負ってしまう。
「私の呪いのせいです!」と青ざめるルナに、王子は笑った。
「いつものことだから、君のせいじゃないよ」
これは、自分を不幸だと思い込む元聖女と、天性の不運をものともしない王子の、勘違いから始まる癒やしと幸運の物語。
二人が出会う時、本当の奇跡が目を覚ます。
心温まるスローライフ・ラブファンタジー、ここに開幕。
感情の無い聖女様は、公爵への生贄にされてしまいました
九条 雛
恋愛
「――私など、ただの〝祈り人形〟でございます。人形に感情はありませぬ……」
悪逆非道の公爵の元へと生贄として捧げられてしまった聖女は、格子の付いた窓を見上げてそう呟く。
公爵は嗜虐に満ちた笑みを浮かべ言い放つ。
「これからは、三食きちんと食べてもらおう。こうして俺のモノとなったからには、今までのような生活を送れるとは思わぬことだな」
――これは、不幸な境遇で心を閉ざしてしまった少女と、その笑顔を取り戻そうとする男の物語。
【完結】聖女レイチェルは国外追放されて植物たちと仲良く辺境地でサバイバル生活します〜あれ、いつのまにかみんな集まってきた。あの国は大丈夫かな
よどら文鳥
恋愛
「元聖女レイチェルは国外追放と処す」
国王陛下は私のことを天気を操る聖女だと誤解していた。
私レイチェルは植物と対話したり、植物を元気にさせたりする力を持っている。
誤解を解こうとしたが、陛下は話すら聞こうとしてくれない。
聖女としての報酬も微々たる額だし、王都にいてもつまらない。
この際、国外追放されたほうが楽しそうだ。
私はなにもない辺境地に来て、のんびりと暮らしはじめた。
生きていくのに精一杯かと思っていたが、どういうわけか王都で仲良しだった植物たちが来てくれて、徐々に辺境地が賑やかになって豊かになっていく。
楽しい毎日を送れていて、私は幸せになっていく。
ところで、王都から植物たちがみんなこっちに来ちゃったけど、あの国は大丈夫かな……。
【注意】
※この世界では植物が動きまわります
※植物のキャラが多すぎるので、会話の前『』に名前が書かれる場合があります
※文章がご都合主義の作品です
※今回は1話ごと、普段投稿しているよりも短めにしてあります。
聖女の力を妹に奪われ魔獣の森に捨てられたけど、何故か懐いてきた白狼(実は呪われた皇帝陛下)のブラッシング係に任命されました
AK
恋愛
「--リリアナ、貴様との婚約は破棄する! そして妹の功績を盗んだ罪で、この国からの追放を命じる!」
公爵令嬢リリアナは、腹違いの妹・ミナの嘘によって「偽聖女」の汚名を着せられ、婚約者の第二王子からも、実の父からも絶縁されてしまう。 身一つで放り出されたのは、凶暴な魔獣が跋扈する北の禁足地『帰らずの魔の森』。
死を覚悟したリリアナが出会ったのは、伝説の魔獣フェンリル——ではなく、呪いによって巨大な白狼の姿になった隣国の皇帝・アジュラ四世だった!
人間には効果が薄いが、動物に対しては絶大な癒やし効果を発揮するリリアナの「聖女の力」。 彼女が何気なく白狼をブラッシングすると、苦しんでいた皇帝の呪いが解け始め……?
「余の呪いを解くどころか、極上の手触りで撫でてくるとは……。貴様、責任を取って余の専属ブラッシング係になれ」
こうしてリリアナは、冷徹と恐れられる氷の皇帝(中身はツンデレもふもふ)に拾われ、帝国で溺愛されることに。 豪華な離宮で美味しい食事に、最高のもふもふタイム。虐げられていた日々が嘘のような幸せスローライフが始まる。
一方、本物の聖女を追放してしまった祖国では、妹のミナが聖女の力を発揮できず、大地が枯れ、疫病が蔓延し始めていた。 元婚約者や父が慌ててミレイユを連れ戻そうとするが、時すでに遅し。 「私の主人は、この可愛い狼様(皇帝陛下)だけですので」 これは、すべてを奪われた令嬢が、最強のパートナーを得て幸せになり、自分を捨てた者たちを見返す逆転の物語。
私を追い出したらこの店は潰れますが、本当に良いんですね?
真理亜
恋愛
私を追い出す? この店を取り仕切っているのは私ですが、私が居なくなったらこの店潰れますよ? 本気いや正気ですか? そうですか。それじゃあお望み通り出て行ってあげます。後で後悔しても知りませんよ?
芋くさ聖女は捨てられた先で冷徹公爵に拾われました ~後になって私の力に気付いたってもう遅い! 私は新しい居場所を見つけました~
日之影ソラ
ファンタジー
アルカンティア王国の聖女として務めを果たしてたヘスティアは、突然国王から追放勧告を受けてしまう。ヘスティアの言葉は国王には届かず、王女が新しい聖女となってしまったことで用済みとされてしまった。
田舎生まれで地位や権力に関わらず平等に力を振るう彼女を快く思っておらず、民衆からの支持がこれ以上増える前に追い出してしまいたかったようだ。
成すすべなく追い出されることになったヘスティアは、荷物をまとめて大聖堂を出ようとする。そこへ現れたのは、冷徹で有名な公爵様だった。
「行くところがないならうちにこないか? 君の力が必要なんだ」
彼の一声に頷き、冷徹公爵の領地へ赴くことに。どんなことをされるのかと内心緊張していたが、実際に話してみると優しい人で……
一方王都では、真の聖女であるヘスティアがいなくなったことで、少しずつ歯車がズレ始めていた。
国王や王女は気づいていない。
自分たちが失った者の大きさと、手に入れてしまった力の正体に。
小説家になろうでも短編として投稿してます。
偽者に奪われた聖女の地位、なんとしても取り返さ……なくていっか! ~奪ってくれてありがとう。これから私は自由に生きます~
日之影ソラ
恋愛
【小説家になろうにて先行公開中!】
https://ncode.syosetu.com/n9071il/
異世界で村娘に転生したイリアスには、聖女の力が宿っていた。本来スローレン公爵家に生まれるはずの聖女が一般人から生まれた事実を隠すべく、八歳の頃にスローレン公爵家に養子として迎え入れられるイリアス。
貴族としての振る舞い方や作法、聖女の在り方をみっちり教育され、家の人間や王族から厳しい目で見られ大変な日々を送る。そんなある日、事件は起こった。
イリアスと見た目はそっくり、聖女の力?も使えるもう一人のイリアスが現れ、自分こそが本物のイリアスだと主張し、婚約者の王子ですら彼女の味方をする。
このままじゃ聖女の地位が奪われてしまう。何とかして取り戻そう……ん?
別にいっか!
聖女じゃないなら自由に生きさせてもらいますね!
重圧、パワハラから解放された聖女の第二の人生がスタートする!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる