聖女の私を追放?ちょうど私も出て行こうとしていたところです

京月

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第二話

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 私元トランプ王国の聖女リリスは荷物片手に一人気ままな旅をしていた。


「おじさんこれ美味しそうね」


「これはこの海に面する国シーランドの港町ピータルでとれた魚の練り物だよ。うまいぜ」


「本当?なら一本頂くわ」


「毎度あり」


 私はトランプ王国の隣に位置する国シーランドに来ていた。この国は海に面しているため魚介の種類が豊富で港町なんかはいつも栄えている。食べ物もおいしくてさっき買った食べ物もおいしかった。


「すみません。もしかしてリリス様でしょうか?」


「はいそうですが…あなたは?」


「私はシーランド国の王国騎士団所属マリーと申します」


 マリーさんは長くて綺麗な青い髪をポニーテールでむすび髪色と同じ鎧をつけた綺麗な人だった。


「私に何の御用でしょうか?」


「シーランド国の王様がリリス様と面会を望んでおります。私と一緒に来てくれませんか?」


「いいですよ。案内して下さい」


 私は用意されていた馬車に乗ってシーランド国の王都にある立派なお城に招待された。部屋に通されるとすぐにとてもダンディなひげを生やしたおじさんがやって来た。


「初めまして聖女リリス様。私はシーランド国国王ゼペル・シーランドと申します」


「初めまして、リリスです。会えて光栄ですわゼペル・シーランド様」


「そんなことをあの聖女様から行ってもらえるとは嬉しい限りです」


「それで今回はどのようなご用件でしょうか?」


「はい。単刀直入に聞きますが何故トランプ王国からこの国に来たのですか?」


「そうですね…トランプ王国がわがままだったからですかね」


「わがままですか?」


「聖女の力が魔物の力を抑えているのは知っていますよね?」


「もちろん。聖女様が在籍していた時のトランプ王国が羨ましかったですよ」


「私が祈ることで五穀豊穣の加護がつくことや善行を積むことでその加護が強くなることは?」


「ええ存じております」


「トランプ王国の国民は誰もそのことを知らないんですよ」


「本当ですか?」


「はい。私の身を案じてそのことを話さなかったらしいのですがそれが裏目に出てしまって、何も知らない貴族たちや私をよく思わない人たちが一定数いたのです」


「もしかしていじめを受けていたのですか?」


「…」


「トランプ王国も馬鹿なことをする」


「だから愛想をつかして出てきてしまったのです」


「聖女様は行動力があるお方ですな」


 話の区切りがついたところで給仕さんがお茶とお菓子を持ってきてくれた。私はそれを遠慮なく頬張る。


「それでこれからどうなされるのですか?」


「実はルド学園に通いたいと思っております」


「ほう、どうしてでしょうか?」


「今年で16になる私ですが未だに友達と過ごすという事を経験したことが無いのです。ルド学園は身分関係なく各国から学生が訪れる場所、そこでなら憧れの生活も送れるかと思いまして」


 ゼペル・シーランドは今目の前にいるのが聖女という立場を持った16歳の少女であることを忘れていた。そして力になりたいとも思った。


「分かりました。では私の方で手続きを、学費もこちらから出させて頂きます」


「ありがとうございます。では少ないながらもこの国に幸があることを祈らして頂きます」


 リリスが両の指を絡ませ祈りのポーズをとると周りから綺麗な光が溢れ出る。その光景は何とも神秘的だった。


「ありがとうございます聖女様」


 私はルド学園に通うことになりました。
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