上 下
7 / 43

啓吾のばぁか

しおりを挟む

「結人、俺がハメてやろっか?」

「うん。お願い····。自分じゃできない····。啓吾、ハメて?」

「いいよ」

「んっ··待って、もっと奥まで····」

「ん? あぁ、ここか」

「あ、入っ··たぁ。えへへ、あったかぁい····」

「ねぇ、ゆいぴ····。なんで手袋ハメてもらうだけでそんなえっちな感じになんの?」

「んぇっ!? どこがえっちなの? あのね、指が上手く入んなかったから····」

「んはは。俺がハメてって言わせたからかな」

「ん? だって、啓吾とりっくんがいっぱい服着せるから動きにくくって····あ、あぁ! そういう事!? もう、啓吾のばかぁ····」

「いや、大畠がバカなのは一理あるけど、結人の反応がエロいからだろ。結人は言動がいちいち可愛いもんな」

「え、朔酷くねぇ? 俺すげぇ自然にディスられてんだけど」

「結人、そういうの俺らにだけにしろよ。他の奴にやったら、そいつの目の前で抱き潰してやっからな」

「えぇ~、八千代怖いよ····。むぅぅ····そういうつもりないんだけどなぁ」

「はい結人、マフラーもして。外すげぇ寒いかんね。帽子は?」

「ここにあるよ。はい、ゆいぴ。あはっ、かわい~」

「ふはっ····雪だるまみてぇ。寒ぃつっても着せすぎだろ」

「だよね。動きにくいどころじゃないんだけど。これじゃ鞄も持てないよぉ」

「鞄は俺が持ってやる。今日は特に寒いからな。それくらい着込んでても問題ねぇだろ」

「朔まで····。過保護過ぎるよ。ねぇ八千代ぉ····」

「まぁ、確かに今日マジで寒ぃからな。こんくらいでいいかもな」

「えぇ····。だったら早く八千代ん家行こう? 教室暑いよ」

「ねぇゆいぴ、今日は俺と手繋ご?」

「学校出てからね」

「そんじゃ、反対は俺な。ほら、さっさと行くぞ。荷物貸せ」

「場野、荷物は俺が持つぞ」

「こんくらい持てるわ。お前、クソ執事の菓子アホみたいに持ってんだろ」

「あぁ。今日は色んな焼き菓子持たされたんだ。多分1日で食いきれねぇだろうから、場野ん家に置いておこうと思ってな」

「え、昼食ったやつまだあんの? すげぇデッカい紙袋持ってきてんなぁって思ってたけど····」

「今日のも美味しかったよね。早く八千代ん家行って食べようよ。お腹空いたぁ」

「あ~··俺、ココア切れてたから買ってから帰るわ。先行ってて」

「なら僕も行くよ。僕の為のココアでしょ?」

「俺らが結人にいれる為のココアな。つぅか、そんなコロンコロンでスーパーなんか行ったら暑ぃだろ」

「まぁ····」

「いいから、先行って綺麗にしてもらっときな? 後でもっと熱くしてやるから」

「ひにゃっ!? 耳元でそういう事言わないでって言ってるでしょ!? あと学校でキスしないでよ····。ほっぺでもダメだよ」

「もう誰も居ないからいいじゃん。口にすんの我慢したの褒めてほしいくらいなんだけど~」

「なっ、もっ、啓吾のばぁぁぁか!」

「もういいから行くぞ。結人顔赤いじゃねぇか。さっさと外出ねぇと逆上せるだろ」

「あっはは、そだね」

「ぅし行くぞ。結人、手」

「学校出てからって言ったでしょ」

「つぅけどお前、んなもっこもこのマフラーしてっから足元よく見えてねぇだろ。階段落ちんぞ」

「なんなら抱っこしてあげよっか?」

「抱っこなんてもっとダメだよぉ····。もう····手でお願いしますぅ····」

「はいよ。行くぞ」

「はぁい」
しおりを挟む
1 / 3

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

No quarrel、No life!【声劇台本】【二人用】

ライト文芸 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

朗読・声劇(セリフ・シチュボ等)フリー台本置き場ごちゃ混ぜ

ライト文芸 / 連載中 24h.ポイント:255pt お気に入り:10

ストローの化石【声劇台本】【二人用】

ライト文芸 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

「声劇台本置き場」

エッセイ・ノンフィクション / 連載中 24h.ポイント:639pt お気に入り:34

甘灯の思いつき短編集

キャラ文芸 / 連載中 24h.ポイント:21pt お気に入り:2

処理中です...