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3章 希う大学生編
2度目の貫通式
しおりを挟む圧迫感で息苦しくて目が覚める。両脇を見ると、啓吾と朔に挟まれていた。という事は、きっとソファベッドでは、りっくんと八千代が肩を並べて眠っているのだろう。朔が壁になって全く見えないけど。
なんだか身体中パリパリしてる気がする。寝ちゃう前に、りっくんが拭いてくれたはずなんだけどな。皆が起きる前にシャワーくらい浴びておこう。
そう思い、そぉっと2人の腕から抜け出した。
部屋を出れば、中庭から差し込む日差しが眩しい。ふと見ると、リビングの時計が8時半を指していた。寝たのが何時か分からないけど、ぐっすり眠っていた気がする。
寝すぎてしまったのか、頭がスッキリ起きないままガラス張りのお風呂へ向かう。
りっくんがあらかた掻き出してくれていたが、シャワーを浴びているとまた垂れてきた。奥の分かな。反射的に夕べの事を思い出して、お尻がキュンと切なくなる。
僕の我儘で皆を起こしちゃうのは悪いから、いつもシてもらうみたいに自分でナカを綺麗にする。皆が起きたら、また抱いてもらえるのかな。そうだ、八千代のペナルティはもう終わったのかな。そんな事を、ボーッと考えながら。
たぶん、全て掻き出せたと思う。頑張ったなぁ····なんて、少し呆けていた。すると、突然背後から聞こえたゴチンという音に驚き振り返る。
啓吾とりっくんが覗いていた。覗くって言うか、もはやガン見だけどね。で、きっと音の正体は、おでこをぶつけた啓吾だ。ガラスにおデコをくっつけて、凄くいやらしい目つきで見てるんだもん。
(そっか、スイッチを押し忘れてたんだ。外から丸見えって恥ずかしいな。うわぁ··いつから見てたんだろう····)
それより、何故か2人とも全裸だ。人数分のガウンが置いてあったはずなんだけどな。それくらい羽織ってきたらいいのに。
僕は、隠れるようにいそいそと湯船に浸かる。まぁ、当然の様に入ってくるよね。3人くらい余裕で入れる広さだもの。
「なんで起こさねぇの?」
僕の上に跨った啓吾が聞く。怒っていると言うより、これは拗ねているのだろう。
「起きたらゆいぴ居なくてビックリしたんだからね」
啓吾を押し退けて僕に跨るりっくん。どうして2人とも、僕に乗ろうとするのだろう。
「ご、ごめんね。よく寝てたから、起こしちゃ悪いなぁと思って」
そう言えば、この2人が起きてくるなんて珍しいな。八千代はどうしたのだろう。
「八千代と朔は?」
「朔はまだ寝てる。場野はまた上でトレーニングでもしてんじゃね?」
「ねー。起きたら居なかったよ」
僕に気づかず行ってしまったのだろうか。気づいてたら構わないはずないもんね。それにしても、本当にトレーニング好きなんだなぁ。
「俺らも後で走りに行くけど、結人も一緒に行く?」
「んー····行く!」
「珍しいね。ゆいぴ、いつも運動は全力で避けようとするのに」
「筋トレくらいだったら僕もできそうだもん。それに、逞しくなるの諦めてはないからね」
「「へぇ~」」
無駄だとでも言いたげな2人。そんな事よりと、りっくんが僕を浴槽の隅に追いやってきた。壁に手をつき、浴槽の縁に膝を乗せ、僕を追い込んでしゃぶれと迫る。
僕は、りっくんのおちんちんにパクッと食いつき、一生懸命ご奉仕する。この、咥えたり手で扱くのを“ご奉仕”と言うのは、何故だか未だに少し照れる。
「結人、俺の足でシて」
足····? 踏んでほしいのかな。
「こうやって、足でちんこ挟んでぇ····はい、シコシコして」
体勢的に凄く難しいんだけど。水中だからおしりが浮いて、思うように動けない。
りっくんは容赦なく僕の口でイこうとしてる。啓吾のことも気持ち良くシてあげたいのだけれど、どうすればいいのだろう。
「ここじゃ難しいか~。いいや、また今度やってもらお。結人、俺はいいから喉でイかしてもらいな」
「はぇ゙····ぁ゙··ぇ····んぶっ、お゙ッ····」
啓吾に言われた通り、喉でイかせてもらった。おかげで、お湯を張りなおなさくちゃいけないじゃないか。
なのに啓吾は、精液だけ掬って出せば問題ないとか言って、本当にそのまま入ってるんだもん。なんかヤだなぁ。
けど、そう言えばりっくんも、前に湯船の中で沢山噴かせて『潮風呂だね♡』とか気持ち悪い事言ってたっけ。
2人の感覚がおかしいのだとは思うけど、まさか、八千代と朔も平気なのかな。答えが怖いから、聞かないでおこう。
お風呂から出て、朔を起こしてからトレーニングルームへ向かう。
八千代は、既に息が上がるくらい走り込んでいて、むわっと湯気立っているのがカッコイイ。
それぞれ走り出したけど、なんってスピードで走ってるんだよ。啓吾はゆっくり走ると言って時速7キロで、りっくんは軽く流すと言い時速10キロ。八千代と朔は、時速12キロって····。
人間が走れる速さなんだ。自転車に乗っても、僕の方が遅いかもしれない。
リズム良く刻まれるダンッダンッダンッダンッという、力強い足音に聞き惚れる。さっき少しだけ走ったんだけど、ドッタドッタしていた僕とは大違いだ。
僕は、5台並んだルームランナーの前で、ベンチに座り『ほぇ~』と驚嘆しながら朝食のサンドイッチを頬張る。
「おい、リスみたいになってんぞ。笑かすな」
八千代に怒られた。それも、かなり失礼な理由で。
「笑かひてないもん」
「ぶはっ、やめろ結人。もぐもぐすんのやめてくれ。可愛い」
朔が顔を逸らして笑っている。だから、凄く失礼だぞ。僕は、普通にサンドイッチを食べてるだけなのに。
笑って走れなくなった朔。汗だくで僕を抱き締めに来た。普通なら嫌がるのかもしれないけれど、僕はこれが好きだ。えっちの時も、汗だくで抱き締められると下腹が疼く。きっと、皆の匂いの所為なのだと思う。
「お疲れ様。邪魔してごめんね」
「いや、大丈夫だ。それより····」
言葉に詰まる朔。どうしたのだろう。僕をジッと見つめ、何か言いたげな顔をしている。
「どうしたの? あ、どこか怪我した? 足捻ったりしてない? 僕が笑わせちゃったから····」
「怪我はしてねぇ。違うんだ。そうじゃなくて、ずっと言いたいことがあってな、さっき、走ってる結人見てて我慢できなくなったんだ」
なんだろう。お腹、揺れてたかな? それとも、体力なさすぎとか? あ、走るのが遅すぎるからかな。もっと鍛えろとか言われるのかな····。
何を言われるのかと凄くドキドキする。今度は僕が、不安げに朔を見つめ言葉を待つ。
朔は、僕の耳朶にそっと触れ、意を決した様子で言葉を放つ。
「なぁ、そろそろピアス····空けてもいいか?」
どうやら、走ると揺れるピアスが目に入り、気持ちが抑えられなくなったらしい。そうか、ずっと待っていてくれたんだもんね。
八千代とりっくんに空けてもらった所は完璧に安定していて、既に2人から貰ったピアスを着けていた。
僕としては、いつやるのかと思っていたのだ。と言うのも、空けてしばらく経った頃、少し膿んでしまったものだから、念には念をとかなり期間を空けていた。大丈夫だと言ったのだけど、本当に心配性なんだから。
朔は、顔に精液をかけていたのが原因だろうと分析して、『穴が安定するまで顔射はなしだ』と言っていた。“がんしゃ”ってなんだろうと思ったけど、とにかく皆気を遣ってくれていたらしい。なんだか申し訳ないや。
「いいよ。僕もね、そろそろ言おうと思ってたの。早く、朔と啓吾のピアスもしたかったんだ」
かくして、唐突に第2回ピアスホール貫通式が執り行われることとなった。
皆、シャワーを浴びてサッパリしたら、軽食を食べて貫通式の準備をする。
朔の膝に乗せられ、キスで気を逸らしてもらう。キンと冷えた耳朶がジンジンしている。
強ばった肩に添えられる手が温かい。それだけで、幾分か心が安らぐ。啓吾がくだらない話をしながら、緊張の緩んだタイミングでカシャンと鳴らした。
やはり、痛みは全く無くて、ほんの少し違和感があるだけだ。満足気な顔で笑って『大丈夫?』と聞く啓吾。その笑顔を見るだけで、心が溶けてしまう。
次は朔の番。そのまま朔の膝の上で、宣言通り見つめ合いながらするらしい。
「まだ怖いか?」
「ん··ちょっと····」
目を瞑る事も、逸らす事も許されていない。際限なく顔が熱くなってゆく。
これから穴を空ける耳朶に触れ、『感覚あるか?』と問う。そんな物はとっくにないはずなのに、朔に触れられている部分は熱を感じる。
「わ、わかんにゃ····朔ぅ、目合わせるの限界だよぉ」
僕が泣き言を漏らすと、優しく微笑んでくれた。目を瞑ってもいいのだろうか。瞬きさえも上手くできないや。と、戸惑った瞬間、カシャンと聞こえた。
どうやら耳朶を触った時、爪を立てて痛覚の確認をしていたらしい。なんだか騙された気分だ。でも、そういう所が凄く好き。
こうして、無事4つの穴が空いた。今回は膿まないように気をつけなくちゃ。
あぁ、啓吾と朔のピアスをつける日が待ち遠しいな。
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