いつか愛してると言える日まで

なの

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番外編

2人の命

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予定帝王切開の日が近づいてきた。不安だったりすることもあるけど奏が背後から抱きしめてくれてお腹を撫でてくれる。それだけで安心して毎日眠れるけど…やっぱり正面から抱きしめて欲しい。お腹が大きくなってしまって無理だけど…

「純平、明日から入院だけど支度できた?」
「うん。お母さんが手伝ってくれたから大丈夫」
「明後日にはもう赤ちゃんが産まれるのか…楽しみだな」
「…っうん」
「どうした?何が不安?」
「やっぱり…手術怖いなーって…」
「そうだよな。不安だよな。でも俺も一緒に入るから。ずっと手を握っててあげるよ」
「本当?」
「うん。本当。だから安心して」


手術は不安だ。でも赤ちゃんに会える…頑張らないと。
入院当日は奏がずっと一緒にいてくれた。先生や看護師さんに明日の説明をしてもらった。

「明日、会えるね。楽しみだね」
「うん…緊張してるけど」
「大丈夫。一緒に赤ちゃんに会おうね」

手術当日
朝9時からの手術のため朝から準備が行われた。
点滴をつけ、手術着に着替え、奏と一緒に手術室に向かった。俺は腰椎麻酔をする為に少しお別れだ。

「純平、後でね。またすぐ会えるから」抱きしめてキスをしてくれた。

予定通り手術が始まり僕は女の子を産んだ。

「オギャーオギャー」

「佐伯さんおめでとう。元気な女の子よ。よく頑張ったね」
「純平、頑張ったな。ありがとう。俺の子を産んでくれて」
「奏…ありがとう」
2人でぼろぼろ泣いてしまった。
手術中、奏は僕の手をずっと握っててくれて安心した。

術後は痛みがあったけど先生が痛み止めの処置をしてくれて、奏も側にいてくれたので落ち着いていられた。

産まれた女の子は奏にそっくりな琥珀色の瞳に、僕に似た大きな目だった。
「かわいい。大きくなるんだよ」
「純平…名前どうしようか?」

ゆめかなうって書いて夢叶ゆめかってどう?」
「夢叶…いいね。この子も自分の夢を叶えられる子になるといいね」
「うん。僕は奏と出会えて、番になれて幸せだから」
「俺も純平に会えてよかった。色々、遠回りもしたし、お互いすれ違ったけど…やっぱり運命だったんだよ。俺たちは…そんな俺たちに天使が降りてきたんだ。2人でこの子の夢が叶うように応援してあげよう」

夢叶ゆめか…これからいっぱい大きく育ってね」

僕たちは言葉では言い表せないほど色んな経験をしてきた。
辛いこと、苦しいこと、寂しいこと、痛む心も、傷ついたり、傷つけられたりしたことも…でもそれは今の幸せになる為に必要なことだったのかもしれない。今、生きている。奏が側にいて抱きしめてくれる。その幸せの中に僕たちの夢だった子供の夢叶が産まれた。僕たちはこれから親として、もっともっと成長しないといけない。

「純平、ありがとう。純平と番になれて本当に幸せだ。愛してるよ純平」

「僕も奏のこと
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感想 10

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みんなの感想(10件)

バナナクレープ

お疲れ様でした。
あーちょっと心配しましたが、感動的な結末、ありがとうございます🥲

純平も奏も、あんなに辛い事沢山あったのに、それは今の幸せになる為だったとか、すごく前向きで、これから3人でもっともっと幸せになって行く事と思います。

素敵なお話をありがとうございました😊

2024.04.10 なの

バナナクレープさん。コメントありがとうございます。
感動していただき嬉しいです。
3人には幸せな未来を歩んでほしいと思っています。ありがとうございました。

解除
バナナクレープ

お疲れ様です。
続きありがとうございます😊

なんか意味ありげな終わり方だったのが、ちょっと気になりますが…大丈夫ですよね?

続きも楽しみに、気長に待ってます。

2024.04.06 なの

バナナクレープさん。コメントありがとうございます。
お読みくださりありがとうございます。私なりに最後まで書かせていただきました。どんな結末になったのかは夜にまたUP予定です。お楽しみにしてください。

解除
バナナクレープ

お疲れ様です。
今の新作も読ませていただいています。
お忙しいのかな?とも思うのですが、こちらの作品の『その後の二人のその後』が気になってます。
続きお願いします🙇‍♀️

2024.04.05 なの

バナナクレープさん。コメントありがとうございます。明日更新予定でした。お待たせしてしまい申し訳ありません🙏待っていてくれてて嬉しいです。

解除

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