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エピローグ:白銀の約束
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あれから数ヶ月。
ルミナリアの雪解けの季節がやってきた。森は新緑に包まれ、里の小川がせせらぎを奏でる。
花々が咲き乱れ、もふもふたちが忙しなく行き交う。
子ども人狼たちは相変わらず俺を追いかけ回し、
「ユナ兄ちゃん、今日もゼル様とイチャイチャ?」
「うるさいなあ。日常だよ、普通の日常!」
と、雪玉ならぬ花びら投げで応戦する。里人たちもすっかり俺を「人間の嫁」扱いだ。
そんな中、ゼルは今日も俺の手を握って、森の小道を歩く。
白銀の毛並みが春風に揺れ、金色の瞳が優しく俺を映す。獣形の尻尾が、時折俺の腰に絡まってくる。
「ユナ。今日も綺麗だ」
「急に何言ってるの!?照れるじゃん……」
「本当だ。おまえの笑顔が、一番好きだ。里に来てから、毎日輝いてるように見える」
頬が熱くなる。もう半年近く経つのに、心臓は毎回ドキドキする。
あの魔物騒ぎの夜、結ばれて以来、俺たちは正式に「番」になった。
魔力の共鳴は里全体の守護力を高め、長老たちから盛大に祝福された。
鹿角のおじいさんは「人間との絆が、ルミナリアを救う!」と大げさに喜んでたっけ。
でも、一番大事なのは、そんな力じゃない。
ゼルの毎日の小さな優しさだ。
朝の抱っこ、里デビュー時の嫉妬、夜のもふ枕。
すべてが、俺の心の傷を癒してくれた。
「ゼル。ちょっと止まって」
古木の陰で立ち止まり、俺はゼルの胸に飛び込む。
いつものように、白い毛並みに顔を埋める。ふわふわの感触に、ため息が出る。
「ん……やっぱりこれが最高。ゼルのもふもふ、永遠に撫でていたい」
ゴロゴロ……喉鳴らしが胸から響き、振動が心地いい。
ゼルの前脚が俺を優しく包み、鼻先が髪をくんくん嗅ぐ。
「ユナ……おまえの匂いも、好きだ。一生、嗅いでいたい」
「バカ……でも、俺も」
少し離れて見つめ合う。ゼルは人型に戻り、銀髪を指で梳く仕草が美しい。
「覚えてるか?森で初めておまえを見つけた日を」
「うん。巨大狼に遭遇して、気絶寸前だったよ」
「俺は一目で分かった。おまえが運命の番だと。あの温もり、匂い、すべてが俺を呼んでた」
「俺は怖かったけど……今思うと、運命だったね」
ゼルはうなずき、そっと俺を引き寄せる。額に額を合わせ、息を混ぜる。
「これからも、ずっと守る。一生、番として」
「うん。俺も、ゼルの力になる。一生、一緒」
唇が重なる。春の柔らかなキス。花の香りと、ゼルの甘い息が溶け合う。
少し深く、舌先が触れ、魔力の光が二人を包む。
キスを終え、ゼルが囁く。
「里のみんなも、おまえを家族だと思ってる。俺の家は、おまえの家だ」
「知ってるよ。みんな優しいもん。リスおばあちゃんのクッキー、毎日食べたいくらい」
笑い合う。遠くから子どもたちの声が聞こえてくる。
「ユナ兄ちゃーん!ゼル様ー!お夕飯だよー!」
ゼルはため息混じりに立ち上がる。
「またか……独占したかったのに」
「嫉妬?可愛いなあ」
尻尾をぴくぴくさせて、ゼルが俺の手を引く。
春の陽射しが、里を優しく照らす。
花びらが舞う小道を、二人は並んで歩く。
――異世界に落ちたあの日から、俺はすべてを手に入れた。
本当の居場所、温かな家族、そして白銀の守護獣。
「白銀の王子は、もふもふ守護獣」。
それは、俺たちの永遠の物語。
**完**
ルミナリアの雪解けの季節がやってきた。森は新緑に包まれ、里の小川がせせらぎを奏でる。
花々が咲き乱れ、もふもふたちが忙しなく行き交う。
子ども人狼たちは相変わらず俺を追いかけ回し、
「ユナ兄ちゃん、今日もゼル様とイチャイチャ?」
「うるさいなあ。日常だよ、普通の日常!」
と、雪玉ならぬ花びら投げで応戦する。里人たちもすっかり俺を「人間の嫁」扱いだ。
そんな中、ゼルは今日も俺の手を握って、森の小道を歩く。
白銀の毛並みが春風に揺れ、金色の瞳が優しく俺を映す。獣形の尻尾が、時折俺の腰に絡まってくる。
「ユナ。今日も綺麗だ」
「急に何言ってるの!?照れるじゃん……」
「本当だ。おまえの笑顔が、一番好きだ。里に来てから、毎日輝いてるように見える」
頬が熱くなる。もう半年近く経つのに、心臓は毎回ドキドキする。
あの魔物騒ぎの夜、結ばれて以来、俺たちは正式に「番」になった。
魔力の共鳴は里全体の守護力を高め、長老たちから盛大に祝福された。
鹿角のおじいさんは「人間との絆が、ルミナリアを救う!」と大げさに喜んでたっけ。
でも、一番大事なのは、そんな力じゃない。
ゼルの毎日の小さな優しさだ。
朝の抱っこ、里デビュー時の嫉妬、夜のもふ枕。
すべてが、俺の心の傷を癒してくれた。
「ゼル。ちょっと止まって」
古木の陰で立ち止まり、俺はゼルの胸に飛び込む。
いつものように、白い毛並みに顔を埋める。ふわふわの感触に、ため息が出る。
「ん……やっぱりこれが最高。ゼルのもふもふ、永遠に撫でていたい」
ゴロゴロ……喉鳴らしが胸から響き、振動が心地いい。
ゼルの前脚が俺を優しく包み、鼻先が髪をくんくん嗅ぐ。
「ユナ……おまえの匂いも、好きだ。一生、嗅いでいたい」
「バカ……でも、俺も」
少し離れて見つめ合う。ゼルは人型に戻り、銀髪を指で梳く仕草が美しい。
「覚えてるか?森で初めておまえを見つけた日を」
「うん。巨大狼に遭遇して、気絶寸前だったよ」
「俺は一目で分かった。おまえが運命の番だと。あの温もり、匂い、すべてが俺を呼んでた」
「俺は怖かったけど……今思うと、運命だったね」
ゼルはうなずき、そっと俺を引き寄せる。額に額を合わせ、息を混ぜる。
「これからも、ずっと守る。一生、番として」
「うん。俺も、ゼルの力になる。一生、一緒」
唇が重なる。春の柔らかなキス。花の香りと、ゼルの甘い息が溶け合う。
少し深く、舌先が触れ、魔力の光が二人を包む。
キスを終え、ゼルが囁く。
「里のみんなも、おまえを家族だと思ってる。俺の家は、おまえの家だ」
「知ってるよ。みんな優しいもん。リスおばあちゃんのクッキー、毎日食べたいくらい」
笑い合う。遠くから子どもたちの声が聞こえてくる。
「ユナ兄ちゃーん!ゼル様ー!お夕飯だよー!」
ゼルはため息混じりに立ち上がる。
「またか……独占したかったのに」
「嫉妬?可愛いなあ」
尻尾をぴくぴくさせて、ゼルが俺の手を引く。
春の陽射しが、里を優しく照らす。
花びらが舞う小道を、二人は並んで歩く。
――異世界に落ちたあの日から、俺はすべてを手に入れた。
本当の居場所、温かな家族、そして白銀の守護獣。
「白銀の王子は、もふもふ守護獣」。
それは、俺たちの永遠の物語。
**完**
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