新進気鋭パーティの雑用係が追放されて盲目剣聖様の世話係になるお話

めぇりぃう

文字の大きさ
5 / 18
新進気鋭パーティの雑用係が追放されて盲目剣聖様の世話係になるお話

5

しおりを挟む
 ファナがギルドを飛び出してから約3時間が経過した。

 ティルレッサはギルド長からの価格設定を受け取り、その金額を用意していた。なんと1束に銀貨1枚の価値が付けられたのだ。

 この国では鉄貨、半銅貨、銅貨、半銀貨、銀貨、半金貨、金貨というような硬貨が売買に用いられている。鉄貨10枚で半銅貨1枚、半銅貨10枚で銅貨1枚······と言うように、10枚で次の硬貨1枚と同じ価値と設定されている。また、国によって多少は異なるが、この国では鉄貨1枚を1マロと読んでいる。

 ファナの最高品質な薬草。これが銀貨1枚分と判断されたのだ。つまり、半銀貨10枚分であり、銅貨100枚分であり、半銅貨1000枚分であり、鉄貨10000枚分であるということ。単位を改めれば1万マロだ。

 品質が低品質の薬草であった場合、1束で大体1銅貨となる。普通の品質であっても1束2、3銅貨と言ったところ。高品質なら1半銀貨にいかない程。本当に小遣い稼ぎ程度にしかならないクエストなのだ。

 そんな中での1銀貨。これはゴブリンと呼ばれる害敵10体分に相当する額だ。

 ゴブリン討伐はDランク指定のモンスターであり、小さく人型に近い。頭はそこまで良くないものの、武器や罠を使う事もある厄介なモンスター。基本的に群れで行動しており、その中の一体がリーダーとなって集団で襲ってくる。油断さえしなければ討伐出来るが、痛い目を見る新人冒険者は多い。

 新人の初めの難関や新人卒業試験とも呼ばれるのがゴブリン狩りだ。決して楽なものでは無い。その10体と同価値と設定されたのだから、最高品質が如何に希少な存在かがはっきりするだろう。

 ファナの驚く顔を楽しみにしながら、ティルレッサは午後の業務をテキパキとこなしていく。

 この時間帯になれば帰還してくる冒険者が多くなる。受付嬢をもう2人増員し、3人体制で捌いていく。それでも僅かに行列ができてしまうほど、この時間だけは忙しい。慌ただしく素材と報酬金との受け渡しを繰り返す。ミスの無いよう、丁寧に且つ迅速に。


 そして、冒険者ラッシュが終わる頃には、夕方を過ぎて辺りが暗くなって来ていた。ピーク時に増員された2名は既に帰宅しており、今はティルレッサ1人で仕事を片付けている。


 そう言えば、とティルレッサはてをとめてファナの帰りが遅い事に首を傾げる。

 昼を少し過ぎた辺りでファナは出発した。ティルレッサの予想では、1つのクエストを終わらせた段階で冒険者の苦労を痛感し、他の2つは明日以降に回そうとギルドへ帰ってくると思っていた。しかし、夕方のピークを見て、物怖じしてしまったファナは人が少なくなる頃合いを見計らって、とぼとぼとやって来る、と。

 冒険者の数も元通りに減り、今では座っている事だけが仕事となる時間帯。やって来てもいい頃合いであろう。

 だと言うのにファナはやって来ない。

 もしかしたら、初クエスト失敗が恥ずかしくて顔を合わせられないだけかもしれない。

 一先ずそう考えることにして、それでもファナの帰りを待つ事にした。


 数分後。


 ティルレッサは依頼書の片付けをしながら段々と不安になってきていた。

 見た感じファナはかなりひ弱であった。皮の鎧を着けてはいたが、武器の類は身につけていない。かと言って筋力があるのかと言えば、はっきりと無いと答えられる。そこに〈雑用〉という非戦闘職が重なっている。そう、ファナには護衛手段がほとんど無いのだ。

 それでも男だから、と安心することなかれ。ファナはどちらかと言えば女顔タイプだ。肩の上で切り揃えられた綺麗な黒髪。自信の無い、しかし大きめな黒い瞳。筋肉があまり付いていない体の線は細め。加えて、あの声変わりをしたとは思えない高い声。本人から聞かなければ、実際に鑑定しなければ、男とは判断出来ない。ファナはカッコイイよりもカワイイに振っていたのであった。


 もしかしたら······ファナが襲われて────


「ただいま戻りました!まだ報告は出来ますか!?」


 ガラガラとなっていたギルドの扉が勢い良く開く。その奥からファナが焦った顔でやって来た。


「おかえりなさい、ファナ君!ご無事でしたか!?」

「えっ······むぐっ!?」


 丁度扉の近くで作業をしていたため、堪らず席から立ち上がり素で抱き締めに行ってしまった。ファナは反応すら出来ずに捕まり、ティルレッサの豊満な胸に顔を埋めさせられる。

 咄嗟のことに、ファナは数秒だけフリーズする。それから段々と現状を理解していき、遂には自分が女性の胸に顔を埋めていることに気がついた。

 更に焦るファナ。元々、クエスト完了の手続きが間に合わないかもと焦っていたが、今はそれ以上に焦っていた。何せ異性との接触なんて、ファナの人生の中では数え切れるほどに少なかった。姉や妹を持っていて、彼女達との接触は多少なりとはあったものの、それはあくまで家族内でのコミュニケーションの一環だと括っていた。

 ファナにとっての、本当の意味での異性。それもまだ会ってから1日も経たない間柄だ。と言うのに、これ程のスキンシップ。


自分は何か冒険者としての試験でも受けさせられているのではないか。


 ファナはそう考える事にして、ひたすらにもがく。今にでも飛び立ちそうな程柔らかく気持ちの良いこの2つの丘から、ティルレッサの抱擁から、迫り来る窒息という末路から、ファナは必死に逃れようと抵抗した。

 しかし残念ながら、ファナの力が弱過ぎて拘束が解けることは無かった。逆に、か弱い抵抗がティルレッサの庇護欲を更に刺激してしまい、抱擁する腕に力が籠っていく。お姉さんが護るから、という一人勝手な想いがそこには存在していた。


 結局ファナが圧迫による気絶する寸前まで抱擁は続いた。



 ※ ※ ※



「申し訳ございませんでした。あまりにお帰りが遅かったので、つい」


 受付カウンターを挟んで2人は向かい合う。先程までの様子は何処へやら。真面目で美しく、清楚でお淑やかな受付嬢としてティルレッサは立っていた。


「いえ、こちらこそ、ご心配をお掛けして申し訳ございません······。少し熱が入ってしまって、時間がかかってしまいました」


 『金龍の息吹』の雑用係であった頃、ファナがどれ程の傷を負ったとしても、仲間達から心配されるようなことは無かった。その為ティルレッサの奇行も、心配故の咄嗟の行動だと聞けば納得する。苦しかった事実はあるが、感謝こそすれ責めるような事は無い。ファナは素直に感謝していた。


「そうでしたか。と言いますと、クエストの方は達成出来たのでしょうか?」

「はいっ!出来ました!えっと······この3枚ですね!」


 ファナは嬉しそうに3枚の紙をカウンターに置く。それらには依頼主の"済"というサインが付けられており、全てのクエストが完遂されている事を指していた。


「えっ、3つとも終わらせて来られたのですか······?」


 ティルレッサはまたしても我が目を疑った。この3つのクエストは、時間こそ掛かるが確実に終わる類のものだ。逆に言えば、時間がかなり掛かるクエストとなっている。

 『庭の草刈り』を1つ例に挙げる。このクエストはこのギルド近くの宿屋が依頼したものなのだが、それなりの広さを持つ庭に生えている雑草とは、『ガスト』と呼ばれる庭の厄介者なのだ。この植物は、根を少しでも残せば新たに生えてくると言われ、根絶不可能と考えられている。勿論、根を全て取り除けば可能なのだが、問題はその根の長さ、細さにあった。非常に長く地中深くまで根を伸ばすと言うのに、一本一本は細く脆い。どれ程慎重に抜こうとしても、途中で折れてしまうのが関の山。1つ生えれば三月で10も生える繁殖力も持つ、厄介極まりない植物だ。

 勿論このクエストでは『ガスト』を撲滅しろとは言われない。ある程度抜けば増殖が抑えられるからだ。しかし、その作業が過酷を極まる事は想像に容易いだろう。ある程度、と言っても普通の植物の根より長く抜かねばならないのだから。その上、他の雑草刈りも行わなければならず、1人で作業すれば丸一日は掛かるクエストの筈だ。

 他二つのクエストも、文句無しに達成されている。いや、むしろお褒めの言葉すら書かれている。一体、どんな裏技を使ったのだろうか。

 ファナについて聞きたい事は山ほどある。が、それはギルドの受付嬢としてマナー違反だ。まだ会って1日も経たない他人に、そうペラペラと話すものでも無い。······ファナならば話しそうだと思ったティルレッサだが、そこは自分を抑制した。


「はい!ちょっと時間はかかっちゃいましたけと······皆さん喜んでくれました!」


 ファナは冒険者業に2年間身を置いていた、と言っても全てはパーティの為に費やしていた。雑用係ではクエストを受注することは出来ないし、パーティが低ランクの頃でさえ、初っ端からモンスター狩りに出掛けてしまい、こういった雑務に触れられなかった。

 自分の適所で働いて、ちょっとした雑用で感謝される。その事にファナは報酬以上の喜びを感じていたのだ。

 ファナが心底嬉しそうに報告するので、ティルレッサも釣られて笑顔になる。そして頭の中で答えを纏める。非常に困難な採取をして来たとしても、異常な程早く片付けて来たとしも、そんな事どうでもいいじゃないか、と。

 ティルレッサはファナの笑顔に撃ち抜かれていた。


「それは良かったですね。それでは精算の方をさせていただきます」


 あくまで真面目な受付嬢として、ティルレッサはテキパキとファナに出される報酬を揃えていく。

 薬草の件を含め、ファナが受注した3つのクエストはその厄介さから価格は高めに設定されていた。それも1人で、ではなく複数人を前提としたクエストだ。ファナが今日稼いだ報酬は、Cランクの討伐クエストよりも高いものとなってしまった。

 計13銀貨と2半銀貨、13万2千マロがファナへと渡された。

 パーティ単位で受ければ少ないものだ。それを1人で、3つも受けて完遂させた。ファナに与えられるに等しい額が出されたのだ。


「······えっ!?これ······これですか!?」


 その額にファナはたじろいでしまう。ファナが今までに稼いだ事のある額を大幅に上回っていたからだ。1日にグレッドから渡されていたのは半銀貨を数枚程度。今日よりも過酷に働いてそれだと言うのに、一体何が起きたというのか。ファナは理解ができていなかった。


「あ、半金貨の方がよろしかったでしょうか?」


 あまり大きな硬貨を好まない冒険者も居る。食事などで使う分には半銀貨であれば十分。武器や防具の購入等には銀貨を、という考えが多いからだ。また、普通に生活をする中で半金貨等の大きな硬貨は用いない。ファナの性格を考え、初めから細かくして出したのだ。

 てっきりファナの驚き様が、銀貨で出された事への不服だと思ったティルレッサ。銀貨10枚と半金貨1枚を交換しようと動いた。

「い、いえ!そういうことではなくてですね!?なんか、多くないですか!?」

「そう、ですか?確かに薬草分の報酬は多めに出されましたけど、基本的には変わりないはずですが」

「そ、そうなんですか!?」

「えぇ、依頼書に記載はされていましたよね?」


 依頼書には難易度、クエストの内容、報酬金、依頼主の名を記載することが義務付けられている。冒険者は難易度と内容、報酬金を見てから受注するのが鉄則だ。


「あ、すみません······見てなかったです······」


 ファナは1度も依頼書を取り、自ら受注した事がなかった。今回は仲間達の見よう見まねで、内容だけを確認して剥ぎ取ったのだ。報酬金には目もくれずに。そのため、自分が受けたクエストに充てられた報酬額を把握していなかったのだ。恐らく気づいていれば、受ける数を減らしていただろう。その額から想定される難易度に怯えて。


「はぁ······今度からは確認してから受注してください。トラブルに遭ってからでは遅いですよ?」

「は、はいっ!反省しています······」


 しゅんと落ち込むファナを見て、ティルレッサは密かに口元を緩ませる。

 この国では16歳から成人と見なされる。成人と認められる年齢のファナだが、どうにも幼さが残り可愛らしさのある顔に自信の無い表情が相まって、一段と保護したくなる衝動に駆られるのだ。子供扱いすれば嫌がりそうな厄介な年齢だが、思わず撫でたくなってしまった。

 それでも耐えたティルレッサ。これが大人の女性が持つお淑やかさ。偉い私と自分を褒める。


「それで······本当にこんなに頂いて良いのですか?」

「はい。ファナ様の働きに対する正当な報酬です。どうぞお受け取りください」

「はいっ!ありがとうございます!······それと、僕に敬称を付けなくて結構です。敬われるような人間でもないですから」


 感極まりながら報酬を受け取ったファナ。その内の銀貨10枚をお馴染みの空間へと丁寧にしまい込み、残りを布製の袋に仕舞った。

 それからティルレッサに向き直り、はにかみながら口を開く。常日頃から下に見られていたファナは、"様"を付けて呼ばれると擽ったいと感じていたからだ。

 その言葉に、分かりましたファナきゅんと呼びますね、という気持ちをグッ、と抑えたティルレッサ。崩れかけた表情を保ちながら、ファナへと笑顔を返す。


「分かりました。これからはファナさんと呼ばせていただきます。これから宜しくお願いしますね、ファナさん」

「はい!こちらこそ、これからも宜しくお願いします!」


 本日2度目の挨拶を、深々と行うファナ。その様を見て崩れた表情を手で治すティルレッサ。両者には全く違う思いがあった。


「あっ!そろそろ行かないと······ティルレッサさん。今日は失礼させて貰いますね。また明日!」


 外が暗くなってしまっている事に気が付いたファナは、焦ったように飛び出して行ってしまった。

 その後ろ姿を眺めながら、明日から楽しくなりそうだなぁ、とティルレッサは思いながら、残る事務処理を簡単に片付けていくのであった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜

平明神
ファンタジー
 ユーゴ・タカトー。  それは、女神の「推し」になった男。  見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。  彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。  彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。  その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!  女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!  さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?  英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───  なんでもありの異世界アベンジャーズ!  女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕! ※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。 ※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

パーティーの役立たずとして追放された魔力タンク、世界でただ一人の自動人形『ドール』使いになる

日之影ソラ
ファンタジー
「ラスト、今日でお前はクビだ」 冒険者パーティで魔力タンク兼雑用係をしていたラストは、ある日突然リーダーから追放を宣告されてしまった。追放の理由は戦闘で役に立たないから。戦闘中に『コネクト』スキルで仲間と繋がり、仲間たちに自信の魔力を分け与えていたのだが……。それしかやっていないことを責められ、戦える人間のほうがマシだと仲間たちから言い放たれてしまう。 一人になり途方にくれるラストだったが、そこへ行方不明だった冒険者の祖父から送り物が届いた。贈り物と一緒に入れられた手紙には一言。 「ラストよ。彼女たちはお前の力になってくれる。ドール使いとなり、使い熟してみせよ」 そう記され、大きな木箱の中に入っていたのは綺麗な少女だった。 これは無能と言われた一人の冒険者が、自動人形(ドール)と共に成り上がる物語。 7/25男性向けHOTランキング1位

家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~

北条新九郎
ファンタジー
 三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。  父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。  ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。  彼の職業は………………ただの門番である。  そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。  お気に入り・感想、宜しくお願いします。

チート魅了スキルで始まる、美少女たちとの異世界ハーレム生活

仙道
ファンタジー
リメイク先:「視線が合っただけで美少女が俺に溺れる。異世界で最強のハーレムを作って楽に暮らす」  ごく普通の会社員だった佐々木健太は、異世界へ転移してして、あらゆる女性を無条件に魅了するチート能力を手にする。  彼はこの能力で、女騎士セシリア、ギルド受付嬢リリア、幼女ルナ、踊り子エリスといった魅力的な女性たちと出会い、絆を深めていく。

悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業

ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 毎日19時に更新予定です。

処理中です...