救済の剣を求め、我が手は今日も空を仰ぐ。

月森 蓮見

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第一章

アリスの憂鬱

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「私、今日から出稼ぎ行ってくる。」




私の方に視線を向けていた二人に堂々と宣言をして、街に行く準備を始めたものの…。

身だしなみも、洋服も、肌荒れも、全てがボロボロの私を誰が雇ってくれるのだろうか。

川の水面に映った自分の姿を見ては絶叫を繰り返し、傍にあった草原で寝転がり、深い溜め息をつく。



「どうしたら良いのか…。」



堂々と宣言をした後は二人の返事も待たずにここまで来てしまった私。出稼ぎに行くどころか身だしなみで自信を無くすとは…。

分かっていた事だったけれど、これはこれで落ち込むのよね。

風が強い日に丁度顔にクリティカルヒットした雑誌には、私がまだ手にした事が無い道具や洋服があって。

夢を見た事もあったっけ…。

お金を持っている人達は自分の身だしなみにも気を遣えるから、良いなぁ。

それに比べ、私は…。

言葉で表すのなら、最悪。

女とは思えないほどに、酷い有り様だ。




「…はぁ、」




憂鬱をぶつけるように川に小石を投げて、溜め息をつく。

その辺に落ちていた小石を全て投げ終わった頃には、草原は平面になっていた。

こんな事をしても、お金にはならない。

それに川を汚すような行為をしてしまった。





「…うじうじ、うじうじ。こんなのうじ虫と同じだわ。」





ポツリと自虐を呟いて、空を見上げると、先程まで青色だった景色は、既にオレンジ色に染まっていた。

ああ、気が付けば家を追い出されてから半日も過ぎていた。












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