女王直属女体拷問吏

那羽都レン

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【第1章】亡国王女の陰核

第01話:依頼

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「セオドール=アルシス、参りました」

 謁見の間で跪き、玉座に座る女王に向かって口上を述べる。
 ふと見ると、その場には彼女だけでなく一人の少女の姿が見受けられた。歳の頃十七、八くらいの金髪の美しい少女で純白のドレスを着ているが、手には武骨な木製の枷が付けられている。
 同じ美少女であっても怜悧な印象がある女王と異なり、端正ではあるものの幼げな顔付きをしている。
 わざわざ俺との謁見に同席させたところを見ると彼女が今回の任務の対象なのだろうが、どうも彼女の放つ気品はやんごとない身分のそれとしか思えない。

「うむ、よく参った。『女体』拷問吏セオドール。
 早速だが、貴様に仕事を頼みたい」

 俺が嫌がるのを承知の上で、敢えてその肩書きで呼んでくる女王。その瞬間チラッと横に居る少女を見たところを見ると、どうやら彼女に聞かせることを目的としていたのだろう。
 案の定少女はビクッと反応し、無意識に俺から遠ざかるように一歩下がった。俺を見る表情には嫌悪と軽蔑がありありと浮かんでいる。

「もう分かっていると思うが、仕事と言うのは此処に居る者……旧レクシエラ王国第一王女アリアーヌ=レクシエルについてだ。
 この女を徹底的に色に蕩かせよ」

 女王は少女を手に持った扇で指しながら、そう宣言した。


 † † † † † † † †


「で、どういうことですか?」

 ひとまず問題の少女──アリアーヌ王女については侍女に城内の地下に設けられている拷問部屋へと運ばせた。
 この拷問部屋は俺が女王に役職任命されてから用意された俺専用の部屋であり、そこには女体を責めるための様々な器具が用意されている。中には俺が前世の知識から再現したような、この世界ではここだけにしか存在しないものも多い。
 王女に席を外させた俺は、女王と場所を移し顔を突き合わせて会話の続きを行っていた。

「んくっ……どういうこととは……はぁ……何を聞きたいのだ?」
「止めますよ?」
「ま、待て! 分かった、真面目に話すから止めるな!」


 訂正、突き合わせているのは顔ではなく腰だった。場所は勿論彼女の寝室だ。
 黒いドレスを着たまま四つん這いになった彼女のスカートを捲りあげ、ショーツを引き摺り下ろして肛門へと男根を抜き差しする。
 会話が出来る程度に肛門を責める勢いを緩めて聞き出してみると、あの少女──アリアーヌ王女は先日我が国と領土争いを発端に戦争になった隣国レクシエラ王国の第一王女ということだ。結局、戦争は我が国が勝利しレクシエラ王国は滅亡したため、彼女は亡国の王女ということになる。国王や王子といった王族の男子は既に戦死したか処刑されて既にこの世には居ないそうだが、二人居た王女については囚われの身となって我が国に連行されてここにいる。なお、王妃については元々数年前に死去していて故人だそうだ。

 問題が起こったのは、女王が連行されてきた彼女らと謁見した時のことだったと言う。

「開口一番に『淫売』と罵られてな……流石に怒りが収まらなかったのだ」

 先王夫妻の逝去によって若くして王位に就かざるを得なかった彼女が、世継ぎを生む為に多くの男に抱かれていたことは公然の秘密であり、隣国にも知られていてもおかしくなかった。おそらく、アリアーヌ元王女は周囲からそのことを噂レベルで聞かされていたのだろう。
 女王は希有な例であり通常の王族の女性には貞淑さが求められるため、アリアーヌ元王女はそんな行為を聞かされて軽蔑の念を抱いていたのだろう。
 勿論、王家同士で交流するならそう言った感情も隠して表向きは普通に接するのだろうが、今回は国を滅ぼされた恨みと自棄からそんな罵倒がつい口を突いて出てしまったのだろう。囚われの身では自殺行為なのだが、歳若い王女に完璧に感情をコントロールしろと言う方が無理がある。
 尤も、彼女はその失言の報いを自らの女体で受けることになるのだが。

 その事実があった時のことは俺にとってもあまり思い出したくないことであるため、俺は努めて軽口で返した。

「今の女王陛下は『淫売』よりも『変態』の方が似合いますからね」

 俺が揶揄すると女王は首を捻ってキッとこちらを睨み付けてきた。しかし、男根を奥まで突き刺して亀頭の先でS字結腸の入口をグリグリと苛めてやると、その睨みもたちまちに悦楽に蕩けた表情となる。
 禁忌とされる肛門性交で悦ぶその姿は『変態』と罵られても仕方ないだろう。
 俺は話の続きを促すように彼女の尻を平手で叩いた。女王は「ひぃん!?」と声を上げて我に返ると、恨めしそうにしながら話の続きを話しだした。

「私もな、以前やってたことが世間の貞操観念に反することは理解しているし、それを詰られても仕方ないと思っている。
 じゃがな、私とて好きで大勢の男に抱かれたわけではない。
 王族としての責任を果たすためと重臣達に言われて、そうするしかないと思ってしまったのだ。
 だからこそ、王族として蝶よ花よと育てられてきたあの女にそのことを罵られるのは納得がいかん」
「それで何故俺に彼女を任せようと?
 憎いと思ったのであれば、処刑するなり奴隷に落とすなり兵士達に輪姦させるなり出来るでしょう?」
「そなた……サラッとえげつないことを言うな」

 俺の言葉に女王は引き攣った。
 いや、俺も別にそうしろと提案しているわけではないが、怒りを晴らすにはむしろそういったことを考えるのが普通だろう。

「まぁ、確かに色々やりようはあるが……私を『淫売』だと罵るならあの女も『淫売』にしてやろうと思ったのだ」
「要するに、売り言葉に買い言葉ですか……」

 俺はそんな阿呆な喧嘩に巻き込まれたのか……。
 そもそも、拷問の名の通り本来俺の任務は色責めによってスパイから情報を聞き出したり不穏分子に自白させたりすることだ。
 性的に未熟な王女を色に蕩かせることは出来なくはないだろうが、それは調教師とかの仕事ではないか。
 俺は呆れたように言うと、責めるように抽挿のスピードを一気に早めた。会話中、緩やかな抜き差しで散々焦らされていた彼女の肛門はその反動で一気に持ち主を追い詰めた。

「あ、あ、あ、だめだ! もう……」
「達していいですよ、俺ももう出ます」

 そう宣言すると、俺はラストスパートを掛けた。
 腰を昇ってくるざわざわとした焦燥感に限界を悟った俺は、一番奥で精を放った。

「ああああああぁぁぁぁぁぁーーーーーっ!!!」

 肛内を熱い精液で灼かれる感覚がトドメとなった女王は、激しく達して痙攣した。


 † † † † † † † †


「そう言えば、分かっていると思うがお前自身が抱くことは禁止だからな」

 事後に後始末を終えた女王がそんなことを言ってくる。
 ちなみに、これはいつものことであり、俺は彼女から色々な女を性的な責めに掛けることを依頼されるのだが、俺自身が抱くことは固く禁じられている。その為、主に手や舌、器具を使っての責めを中心としていた。
 彼女から拷問を依頼される対象は、専ら王城にスパイとして忍びこんだ者や貴族の子女であるため結構な美女美少女ばかりで、役得が禁じられているのは色々と辛いものがあるのだが、何故かと聞いても答えては貰えなかった。

「その、なんだ……もしつらかったら夜にもう一度寝室に寄ってもいいぞ」

 顔を赤らめながらおずおずとそんなことを言ってくる女王の姿にいじらしさを感じた俺は、思わず再び彼女をベッドに押し倒した。

「ひゃっ!? お、おい! 折角後始末をしたばかりなのだぞ。
 ……まったく、仕方ないな」

 呆れたように言いながらも高く掲げて向けられた女王の尻を撫でながら、俺はふと思い出した。
 そう言えば、アリアーヌ元王女を拷問部屋に放り込んだまま放置状態なのだった。
 おそらく絶望と不安で震えているだろうが……まぁもう少し辛抱して貰うとしよう。
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