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【第1章】亡国王女の陰核
第06話:薬液
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一夜が明け、アリアーヌの責めを開始してから三日目となった。
なお、二晩連続で城に泊まる気にはならなかったため、昨夜はクリスを連れて屋敷へと帰った。勿論、アリアーヌの陰核には例の注射器型クリキャップを装着した上で、だ。
初日の晩に一晩中責め苛まれたことが記憶に新しいアリアーヌは泣き叫んで懇願してきたが、これも仕事だと割り切って放置してきた。
尤も、その「仕事」という部分で俺には悩みがあった。
通常、俺の任務は文字通り「拷問」である。相手の女の肉体を傷付けることは無いにせよ、その目的は責め立てて情報を喋らせることにあるし、情報を聞き出せれば完了となる。
一方で、今回のケースでは女王のオーダーは「色に蕩かせよ」、つまり性的な快楽を覚えさせ溺れさせることだが、明確なゴールがよく分からない。
アリアーヌは初日、二日目と幾度となく陰核快楽に屈して絶頂に達しているが、それでオーダーを満たしたと言えるだろうか。
おそらく、言えまい。
元々発端は彼女が女王を「淫売」だと罵ったことによる意趣返しだ。ならば、責められて快楽に溺れるだけでは足りず、自ら快楽を求めるまでにしなければなるまい。
本日の責めの内容を決めた俺は、拷問部屋の扉を開けた。
† † † † † † † †
粗相の後を片付け、アリアーヌに食事をさせ、拷問台から一度降ろして拘束されたままで凝った身体をほぐさせたり、排泄を済ませたり、身を清めさせたりと一連の雑務を片付けた後、再び彼女を拷問台へと載せた。
拘束台から降ろした時も彼女は暴れるような真似はせず、こちらの指示に従順に従った。どうも、俺に逆らうと碌なことにならないと考えているようだ。まぁ、散々責めたから無理もないだろう。
なお、身を清めるのに当たっては濡れた布で自らの身体を拭わせたが、アリアーヌは股間を拭く際に陰核を何度も集中的に擦っていた。声を出すのことは必死に堪えたようだが、あんなに弄っていてバレていないとでも想っているのだろうか。
「気持ち良かったか?」
「え!? な、何のことですか! 私は何もしてません!」
「ふむ、俺はこれまでの責めのことを言ったんだがな。何故お前の行動云々という答えになる?」
「あ……ち、違います。今のは違うんです!」
「まぁ、隠しても無駄だがな。お前が先程身を清める際に雌ちんぽを自ら擦って感じていたことは分かっている」
「な!? そ、それは……」
俺が指摘してやると、アリアーヌは露骨に取り乱した様子を見せた。
「自ら手や器具を使って快楽を得ることを自慰と言う。
淫乱な者が欲求を抑えられずにする行為だ。
どうやらお前も淫乱だったようだな」
大嘘だが。
自慰くらい年頃の者だったら誰でもすることだ。
しかし、アリアーヌは顔色を変え、反論してきた。
「違います! 私は淫乱などではありません!」
どうも、彼女は淫乱とか淫売という言葉に強い拒否感を持っているようだ。滅んだレクシエラ王国の教育担当がどのような教育を施したのか少し気になったが、今は置いておく。
「ほぅ、ならばお前は自慰をしたことがないと?」
「当たり前です。私はそのようなはしたないことをしたことはありません!」
「ならば、今後も自らの手で雌ちんぽを擦ったり扱いたりするつもりもないと?」
「……あ、当たり前です」
俺が質問すると、アリアーヌは一瞬だけ躊躇しながらも自慰をしないと宣言してきた。返答に詰まったのは「雌ちんぽを擦ったり扱いたりする」という露骨な単語から、これまで与えられた快楽を思い出して想像してしまったのだろう。
まぁ、言質は取れたから良いとしよう。
「よかろう、ならば試してやる。
ああ、安心しろ。俺は淫乱には寛容だ。
雌ちんぽが弄りたくなったら言うがいい。
『淫乱なアリアーヌは自慰がしたいです』とな」
「莫迦にしないでください! そんなこと、絶対に言いません!」
俺はその言葉に満足すると、棚から瓶と刷毛を取り出した。
「またバターですか?」
「今日は違う。クリスも居ないしな」
俺は瓶の蓋を開けると、刷毛を中の液体に浸してから取り出す。昨日の時とは違い、自分の身体に触れないように気を付けながら。
「んん! くっ…! 〜〜〜〜っ!!」
ドロッとした白い液体をアリアーヌの陰核に塗り付けるが、昨日とは異なり彼女は必死に声を噛み殺し、嬌声を上げるのを堪えた。先程の会話で煽ったせいで、快楽を感じてはいけないと考えたのだろう。
「はぁ、はぁ……バターじゃないなら、一体何を塗ったのですか?」
「すぐに分かる」
そう、効果が出てくるまではそれほど時間は掛からない。
俺が塗ったのは局部に塗布することで得られる性感が数倍になる媚薬……などでは勿論ない。俺には薬学の知識など無いので、そんな便利なものは作れない。
「………………?」
塗ったのは、調合した薬ではなく単にとある樹の樹液を集めたものだ。この樹のことは地元の民には有名で、彼らはその樹の樹液には触れないように注意している。
効果が出始めたようだが、まだハッキリとした感覚にはなってないらしく、アリアーヌは不思議そうな顔をしながら拘束の中で不自由な身体をもぞりと捩ろうとした。
しかし、その数秒後、最早気のせいとは言えない強烈な刺激が彼女に襲い掛かった。
「……え? な、これ……か、痒い!?」
そう、この樹液が肌に着くと猛烈な痒みに襲われるのだ。皮膚の部分でも結構な痒さの筈だが、敏感な粘膜に塗ってしまえばその痒みは想像を絶するものとなる。
人は痛みは耐えられても、痒さを耐えるのは難しいものだ。これまでこの樹液を塗られて陥落しなかった女は一人も居ない。
ちなみに、女王の肛門に塗ってやったこともあるが、その時は散々乱れた代わりに拗ねてしまい三日程口を聞いてくれなくなった。
「いやあああ、何なのですか、これはぁ!? 痒い! 痒いです! ひいいいぃぃぃぃっ!?」
アリアーヌは半狂乱になって首を振り、髪を振り乱す。拷問台に拘束されていなかったら、間違いなく外聞も関係なくのたうち回っていただろう。
「うあああぁぁぁーーーっ!? 外して! これを外して!」
腰部をガッチリと拘束されているため、クィックィッと空腰を振って痒さを紛らわすことすら出来ず、彼女はただひたすら泣き喚いていた。
「痒い痒い痒い痒い! お願いです! た、助けて下さい!」
「助けるとは?」
「か、掻かせて下さい!」
「何処を掻きたいのだ?」
「っ! め、雌ちんぽです!」
絶頂寸前でないにも関わらず淫語を口にする辺り、完全に余裕を失っているようだ。
俺は彼女の言葉に、ルールを思い出させてやるべく回答を口にした。
「掻かせてやってもいいが、自慰がしたいなら言うべき台詞があるだろう」
「なっ!? それが目的ですか!? この卑怯者!」
「ふむ、掻きたくないなら別に構わんが……」
俺がそう言って拷問部屋の出口に向かうそぶりを見せると、アリアーヌは慌てて呼び止めてきた。
「待って! 待って下さい! こんな状態で置いてかないで!」
「それはお前の態度次第だな」
「ううううぅぅぅぅ…………っ!」
勿論、ここで彼女が自身の陰核を弄ったからといって、それは痒さに堪えかねてのことであり、それを以って彼女が淫乱と言えるものではない。
しかし、事情はともかく一度でも口上を述べれば、二度目三度目の敷居も低くなる。
加えて、痒い部分を掻くというのは快楽を伴う行為であり、既に何度も絶頂を堪能して過敏になっている陰核でそれを味わえば、おそらく癖になってしまってやめられなくなるだろう。
「さぁ、どうするのだ?」
「……自慰が……したいです」
「そんな口上では駄目だ、勝手に台詞を削るな。
それともっと大きな声で言え」
「そ、そんな……」
絞り出すように告げた口上を切って捨てると、アリアーヌは絶望した表情を見せる。おそらく、あれだけの言葉でも教えられた倫理観と鬩ぎ合ってかなりの葛藤を要したのだろう。
「あああ、痒いよう……た、助けてぇ……」
「助けて欲しければ、口上を述べろ」
「……悪魔、貴方は悪魔です!」
本気の憎悪を浮かべるアリアーヌだが、すぐに身を襲う痒みにそんな余裕もなくなる。
そのまま数分──おそらく彼女の体感ではもっと長いだろうが──耐えた後、元王女は屈服した。
「うぐううぅぅ、もう、だめ、耐えられません!
い、淫乱なアリアーヌは……自慰が、自慰がしたいです!!
は、早く掻かせてぇ……っ!!」
彼女の口上を受け、俺は拷問台の上部に嵌め込まれた彼女の手枷を抜き、右手だけを解放してやった。
「ああ、やっとこれで……」
歓喜の表情を浮かべ、右手を股間に伸ばそうとするアリアーヌだが、俺はその手を掴んで止めた。
「な!? 何をするんですか!
放して、放して下さい!!」
「そう言えば、ルールを一つ言い忘れていたと思ってな。
自慰をしていいのは一度絶頂に達するまでだ」
「そんなのいいから! 早く掻かせて!」
「堪え性がないな。まあいい、堪能するがいい」
俺が手を放すと、アリアーヌは即座に自らの陰核を激しく擦り始めた。
「ああぁ! ひゃん! えああ! き、気持ちいい……!」
嬌声に混じって思わずと言った形で、彼女の本音が漏れた。
「気持ちいい、気持ちいいです! あああん! や、らめぇ……」
痒い部分を掻く快感と敏感な陰核を弄る性感、両者が相まってアリアーヌはあっと言う間に快楽の絶頂へと向かっていく。
俺の目にも、彼女の股間に表示されている数字が見る見るうちに減っていくのが見て取れた。
「もう、だめ、良過ぎる! め、雌ちんぽで果てますぅ!
ひああああぁぁぁぁーーーーーっ!?」
アリアーヌは激しく達し、拘束されたままの腰は動かせないまでも全身を痙攣させた。
尿道から透明な液体がぶしゅっと噴き出し、アーチを描くように五十センチ程の飛距離を飛んだ。
恐らく、彼女がこれまで味わった絶頂の中でも、最も激しい達し方だろう。あまりの快感に意識が朦朧となっているらしく、目の焦点が合っていない。
しかし、樹液の効果は絶頂に達した所で何も変わらない。
「……え!? ど、どうして……まだ痒い! 治まってないです!
ああああぁぁぁぁ、痒い!」
絶頂の余韻に浸っていたアリアーヌだが、すぐに痒みが上回り悲鳴を上げた。
堪え難い痒みに、再び陰核へと手を伸ばそうとする。
「おっと、そこまでだ」
その手を俺は再び掴んで止めた。
「な、なんで!?」
「言ったろう? 自慰をしていいのは一度絶頂に達するまでだ、とな」
「そんな!? ま、まだ痒いんです! 掻かせて下さい!」
「自慰がしたいなら、もう一度口上を述べろ」
「うぅ、分かりました……淫乱なアリアーヌは自慰がしたいです」
「よし、やっていいぞ」
先程の葛藤が嘘のように、アッサリと卑猥な口上を口にするアリアーヌ。
俺が許可を出すと、餌の前で「待て」を命じられていた犬のように猛然と御馳走に取り掛かる。
「ひぃん、あふ、くうん、いいぃ……」
しかし、先程よりも擦り立てる勢いが緩やかだった。
おそらく、絶頂に達したら止められてしまうと思い、なるべく長く愉しむつもりなのだろう。
いい傾向だ。
「擦るだけではなく、摘まんだり扱いたり弾いたりするともっと気持ちが良いぞ」
「こ、こうですか? ああああ!」
俺の助言を受けて、アリアーヌが陰核自慰のやり方を少しずつ変えていく。
親指と中指で摘まみあげたり、包皮を巻き込んで扱いたりと様々な方法を試し、自分の最も好みの自慰を模索している。
最終的に一番お気に入りの弄り方が見付かった時には、既に性感が溜まりきっていて絶頂の寸前だった。
アリアーヌの一番のお気に入りは、親指と中指で包皮を限界まで広げ、孤立無援となったそそり立つ陰核を人差し指で小刻みにピンピンと弾く方法のようだ。
「やああぁぁ、もう果てちゃいます! 雌ちんぽで果てます!
うひいいいいぃぃぃぃーーーーっ!」
絶頂に達するアリアーヌだが、次の瞬間驚くべき台詞を口に出した。
「淫乱なアリアーヌは自慰がしたいです!
足りません、もっとさせて下さい!」
俺が手を止める間もなく、再び口上を述べて自慰を続行する。
そこには最早「自慰などというはしたないことは絶対にしない」と言っていた元王族の姿はなく、ただただ陰核快楽にやみつきになった一匹の雌の姿があった。
なお、二晩連続で城に泊まる気にはならなかったため、昨夜はクリスを連れて屋敷へと帰った。勿論、アリアーヌの陰核には例の注射器型クリキャップを装着した上で、だ。
初日の晩に一晩中責め苛まれたことが記憶に新しいアリアーヌは泣き叫んで懇願してきたが、これも仕事だと割り切って放置してきた。
尤も、その「仕事」という部分で俺には悩みがあった。
通常、俺の任務は文字通り「拷問」である。相手の女の肉体を傷付けることは無いにせよ、その目的は責め立てて情報を喋らせることにあるし、情報を聞き出せれば完了となる。
一方で、今回のケースでは女王のオーダーは「色に蕩かせよ」、つまり性的な快楽を覚えさせ溺れさせることだが、明確なゴールがよく分からない。
アリアーヌは初日、二日目と幾度となく陰核快楽に屈して絶頂に達しているが、それでオーダーを満たしたと言えるだろうか。
おそらく、言えまい。
元々発端は彼女が女王を「淫売」だと罵ったことによる意趣返しだ。ならば、責められて快楽に溺れるだけでは足りず、自ら快楽を求めるまでにしなければなるまい。
本日の責めの内容を決めた俺は、拷問部屋の扉を開けた。
† † † † † † † †
粗相の後を片付け、アリアーヌに食事をさせ、拷問台から一度降ろして拘束されたままで凝った身体をほぐさせたり、排泄を済ませたり、身を清めさせたりと一連の雑務を片付けた後、再び彼女を拷問台へと載せた。
拘束台から降ろした時も彼女は暴れるような真似はせず、こちらの指示に従順に従った。どうも、俺に逆らうと碌なことにならないと考えているようだ。まぁ、散々責めたから無理もないだろう。
なお、身を清めるのに当たっては濡れた布で自らの身体を拭わせたが、アリアーヌは股間を拭く際に陰核を何度も集中的に擦っていた。声を出すのことは必死に堪えたようだが、あんなに弄っていてバレていないとでも想っているのだろうか。
「気持ち良かったか?」
「え!? な、何のことですか! 私は何もしてません!」
「ふむ、俺はこれまでの責めのことを言ったんだがな。何故お前の行動云々という答えになる?」
「あ……ち、違います。今のは違うんです!」
「まぁ、隠しても無駄だがな。お前が先程身を清める際に雌ちんぽを自ら擦って感じていたことは分かっている」
「な!? そ、それは……」
俺が指摘してやると、アリアーヌは露骨に取り乱した様子を見せた。
「自ら手や器具を使って快楽を得ることを自慰と言う。
淫乱な者が欲求を抑えられずにする行為だ。
どうやらお前も淫乱だったようだな」
大嘘だが。
自慰くらい年頃の者だったら誰でもすることだ。
しかし、アリアーヌは顔色を変え、反論してきた。
「違います! 私は淫乱などではありません!」
どうも、彼女は淫乱とか淫売という言葉に強い拒否感を持っているようだ。滅んだレクシエラ王国の教育担当がどのような教育を施したのか少し気になったが、今は置いておく。
「ほぅ、ならばお前は自慰をしたことがないと?」
「当たり前です。私はそのようなはしたないことをしたことはありません!」
「ならば、今後も自らの手で雌ちんぽを擦ったり扱いたりするつもりもないと?」
「……あ、当たり前です」
俺が質問すると、アリアーヌは一瞬だけ躊躇しながらも自慰をしないと宣言してきた。返答に詰まったのは「雌ちんぽを擦ったり扱いたりする」という露骨な単語から、これまで与えられた快楽を思い出して想像してしまったのだろう。
まぁ、言質は取れたから良いとしよう。
「よかろう、ならば試してやる。
ああ、安心しろ。俺は淫乱には寛容だ。
雌ちんぽが弄りたくなったら言うがいい。
『淫乱なアリアーヌは自慰がしたいです』とな」
「莫迦にしないでください! そんなこと、絶対に言いません!」
俺はその言葉に満足すると、棚から瓶と刷毛を取り出した。
「またバターですか?」
「今日は違う。クリスも居ないしな」
俺は瓶の蓋を開けると、刷毛を中の液体に浸してから取り出す。昨日の時とは違い、自分の身体に触れないように気を付けながら。
「んん! くっ…! 〜〜〜〜っ!!」
ドロッとした白い液体をアリアーヌの陰核に塗り付けるが、昨日とは異なり彼女は必死に声を噛み殺し、嬌声を上げるのを堪えた。先程の会話で煽ったせいで、快楽を感じてはいけないと考えたのだろう。
「はぁ、はぁ……バターじゃないなら、一体何を塗ったのですか?」
「すぐに分かる」
そう、効果が出てくるまではそれほど時間は掛からない。
俺が塗ったのは局部に塗布することで得られる性感が数倍になる媚薬……などでは勿論ない。俺には薬学の知識など無いので、そんな便利なものは作れない。
「………………?」
塗ったのは、調合した薬ではなく単にとある樹の樹液を集めたものだ。この樹のことは地元の民には有名で、彼らはその樹の樹液には触れないように注意している。
効果が出始めたようだが、まだハッキリとした感覚にはなってないらしく、アリアーヌは不思議そうな顔をしながら拘束の中で不自由な身体をもぞりと捩ろうとした。
しかし、その数秒後、最早気のせいとは言えない強烈な刺激が彼女に襲い掛かった。
「……え? な、これ……か、痒い!?」
そう、この樹液が肌に着くと猛烈な痒みに襲われるのだ。皮膚の部分でも結構な痒さの筈だが、敏感な粘膜に塗ってしまえばその痒みは想像を絶するものとなる。
人は痛みは耐えられても、痒さを耐えるのは難しいものだ。これまでこの樹液を塗られて陥落しなかった女は一人も居ない。
ちなみに、女王の肛門に塗ってやったこともあるが、その時は散々乱れた代わりに拗ねてしまい三日程口を聞いてくれなくなった。
「いやあああ、何なのですか、これはぁ!? 痒い! 痒いです! ひいいいぃぃぃぃっ!?」
アリアーヌは半狂乱になって首を振り、髪を振り乱す。拷問台に拘束されていなかったら、間違いなく外聞も関係なくのたうち回っていただろう。
「うあああぁぁぁーーーっ!? 外して! これを外して!」
腰部をガッチリと拘束されているため、クィックィッと空腰を振って痒さを紛らわすことすら出来ず、彼女はただひたすら泣き喚いていた。
「痒い痒い痒い痒い! お願いです! た、助けて下さい!」
「助けるとは?」
「か、掻かせて下さい!」
「何処を掻きたいのだ?」
「っ! め、雌ちんぽです!」
絶頂寸前でないにも関わらず淫語を口にする辺り、完全に余裕を失っているようだ。
俺は彼女の言葉に、ルールを思い出させてやるべく回答を口にした。
「掻かせてやってもいいが、自慰がしたいなら言うべき台詞があるだろう」
「なっ!? それが目的ですか!? この卑怯者!」
「ふむ、掻きたくないなら別に構わんが……」
俺がそう言って拷問部屋の出口に向かうそぶりを見せると、アリアーヌは慌てて呼び止めてきた。
「待って! 待って下さい! こんな状態で置いてかないで!」
「それはお前の態度次第だな」
「ううううぅぅぅぅ…………っ!」
勿論、ここで彼女が自身の陰核を弄ったからといって、それは痒さに堪えかねてのことであり、それを以って彼女が淫乱と言えるものではない。
しかし、事情はともかく一度でも口上を述べれば、二度目三度目の敷居も低くなる。
加えて、痒い部分を掻くというのは快楽を伴う行為であり、既に何度も絶頂を堪能して過敏になっている陰核でそれを味わえば、おそらく癖になってしまってやめられなくなるだろう。
「さぁ、どうするのだ?」
「……自慰が……したいです」
「そんな口上では駄目だ、勝手に台詞を削るな。
それともっと大きな声で言え」
「そ、そんな……」
絞り出すように告げた口上を切って捨てると、アリアーヌは絶望した表情を見せる。おそらく、あれだけの言葉でも教えられた倫理観と鬩ぎ合ってかなりの葛藤を要したのだろう。
「あああ、痒いよう……た、助けてぇ……」
「助けて欲しければ、口上を述べろ」
「……悪魔、貴方は悪魔です!」
本気の憎悪を浮かべるアリアーヌだが、すぐに身を襲う痒みにそんな余裕もなくなる。
そのまま数分──おそらく彼女の体感ではもっと長いだろうが──耐えた後、元王女は屈服した。
「うぐううぅぅ、もう、だめ、耐えられません!
い、淫乱なアリアーヌは……自慰が、自慰がしたいです!!
は、早く掻かせてぇ……っ!!」
彼女の口上を受け、俺は拷問台の上部に嵌め込まれた彼女の手枷を抜き、右手だけを解放してやった。
「ああ、やっとこれで……」
歓喜の表情を浮かべ、右手を股間に伸ばそうとするアリアーヌだが、俺はその手を掴んで止めた。
「な!? 何をするんですか!
放して、放して下さい!!」
「そう言えば、ルールを一つ言い忘れていたと思ってな。
自慰をしていいのは一度絶頂に達するまでだ」
「そんなのいいから! 早く掻かせて!」
「堪え性がないな。まあいい、堪能するがいい」
俺が手を放すと、アリアーヌは即座に自らの陰核を激しく擦り始めた。
「ああぁ! ひゃん! えああ! き、気持ちいい……!」
嬌声に混じって思わずと言った形で、彼女の本音が漏れた。
「気持ちいい、気持ちいいです! あああん! や、らめぇ……」
痒い部分を掻く快感と敏感な陰核を弄る性感、両者が相まってアリアーヌはあっと言う間に快楽の絶頂へと向かっていく。
俺の目にも、彼女の股間に表示されている数字が見る見るうちに減っていくのが見て取れた。
「もう、だめ、良過ぎる! め、雌ちんぽで果てますぅ!
ひああああぁぁぁぁーーーーーっ!?」
アリアーヌは激しく達し、拘束されたままの腰は動かせないまでも全身を痙攣させた。
尿道から透明な液体がぶしゅっと噴き出し、アーチを描くように五十センチ程の飛距離を飛んだ。
恐らく、彼女がこれまで味わった絶頂の中でも、最も激しい達し方だろう。あまりの快感に意識が朦朧となっているらしく、目の焦点が合っていない。
しかし、樹液の効果は絶頂に達した所で何も変わらない。
「……え!? ど、どうして……まだ痒い! 治まってないです!
ああああぁぁぁぁ、痒い!」
絶頂の余韻に浸っていたアリアーヌだが、すぐに痒みが上回り悲鳴を上げた。
堪え難い痒みに、再び陰核へと手を伸ばそうとする。
「おっと、そこまでだ」
その手を俺は再び掴んで止めた。
「な、なんで!?」
「言ったろう? 自慰をしていいのは一度絶頂に達するまでだ、とな」
「そんな!? ま、まだ痒いんです! 掻かせて下さい!」
「自慰がしたいなら、もう一度口上を述べろ」
「うぅ、分かりました……淫乱なアリアーヌは自慰がしたいです」
「よし、やっていいぞ」
先程の葛藤が嘘のように、アッサリと卑猥な口上を口にするアリアーヌ。
俺が許可を出すと、餌の前で「待て」を命じられていた犬のように猛然と御馳走に取り掛かる。
「ひぃん、あふ、くうん、いいぃ……」
しかし、先程よりも擦り立てる勢いが緩やかだった。
おそらく、絶頂に達したら止められてしまうと思い、なるべく長く愉しむつもりなのだろう。
いい傾向だ。
「擦るだけではなく、摘まんだり扱いたり弾いたりするともっと気持ちが良いぞ」
「こ、こうですか? ああああ!」
俺の助言を受けて、アリアーヌが陰核自慰のやり方を少しずつ変えていく。
親指と中指で摘まみあげたり、包皮を巻き込んで扱いたりと様々な方法を試し、自分の最も好みの自慰を模索している。
最終的に一番お気に入りの弄り方が見付かった時には、既に性感が溜まりきっていて絶頂の寸前だった。
アリアーヌの一番のお気に入りは、親指と中指で包皮を限界まで広げ、孤立無援となったそそり立つ陰核を人差し指で小刻みにピンピンと弾く方法のようだ。
「やああぁぁ、もう果てちゃいます! 雌ちんぽで果てます!
うひいいいいぃぃぃぃーーーーっ!」
絶頂に達するアリアーヌだが、次の瞬間驚くべき台詞を口に出した。
「淫乱なアリアーヌは自慰がしたいです!
足りません、もっとさせて下さい!」
俺が手を止める間もなく、再び口上を述べて自慰を続行する。
そこには最早「自慰などというはしたないことは絶対にしない」と言っていた元王族の姿はなく、ただただ陰核快楽にやみつきになった一匹の雌の姿があった。
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