女王直属女体拷問吏

那羽都レン

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【第2章】公爵令嬢の巨峰

第08話:拘束

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「………………」
「………………」

 俺とアリアーヌは目の前の光景に圧倒されていた。
 巨大山脈という言葉が相応しい二つの山の威容に圧されていたのだ。
 しかし、それを恥ずべきこととは思うまい。老若男女を問わず、この光景を見れば俺達と同じような反応を示す筈だと断言出来る。それほどに、それは素晴らしいものだった。
 下品にならないギリギリの大きさという、奇跡のような芸術がそこにはあったのだ。
 たっぷりとした重量感を誇りながらも決して重力に負けずに突き出したその山は、暴力的なまでの芸術性を欲しいままにしていた。

「み、見ないでください〜〜!」

 後ろ手に枷で拘束されたその双子山の持ち主は、顔を真っ赤にして視線から逃れようとするが、無駄な足掻きだった。
 彼女の細身の身体よりも大きいのだから、手を拘束された状態で隠すためにはうつ伏せになるくらいしか方法がない。

 彼女の名はディアーナ=モントロワ。
 我が国でも有力な家の一つであるモントロワ公爵家の一人娘であり、今回の俺の任務の対象だ。

 公爵と言えば最高位の貴族であるわけだが、そんな名家の令嬢が何故俺の拷問部屋に送られてきたかと言えば、彼女の父親であるモントロワ公爵に叛乱の疑いが持たれたことに端を発する。
 モントロワ公爵は女王を玉座から追い落として傍流の王子を王として即位させ、自身の娘であるディアーナ嬢を王妃に就かせて実権を握ろうとしているとされている。
 勿論、現時点では事を起こしたわけではないため、疑惑でしかない。
 仮にも最高位の公爵ともなれば、拙速に処刑とするわけにはいかず、綿密な捜査が必要になる。
 そこで、白羽の矢が立ったのがモントロワ公爵の娘であるディアーナ嬢と、そのディアーナ嬢を傷付けずに情報を引き出すことが出来る俺だ。
 女王がどうやってディアーナ嬢を捕えたのかは分からないが、なるべく短時間で情報を引き出すようにと言われた辺り、かなり強引な手を用いたのだろう。

 ディアーナ嬢は栗色の腰まである長い髪を後ろで結った女性であり、確か歳は女王よりも一つ上だった筈だ。女性にしては比較的長身だが、一部を除けば細身であるため、一見本来の身長以上に高く見える。
 容貌は間違いなく美しいが、目元の泣きぼくろといい気弱な印象を感じさせられる。

 彼女は常日頃から社交界の華として有名な女性だが、様々な男と浮名を流すような類いの人物ではなく、むしろ絶対に参加しなければならない重要な会以外では殆ど表に出てくることもない人物だ。仮に出席したとしても男性と踊ることもなく、取り巻きの少女達と固まっていることが多い。

 そんな彼女が何故社交界の華として持て囃されているかと言えば、やはり彼女の美しい容貌と、何よりもその豊満過ぎる胸が一番の原因だろう。
 一度彼女が社交場に姿を見せれば、ほぼ全ての男達は彼女の持つ二つの巨峰に視線を奪われる。枯れ果てた筈の老人も、浮名を流す色事師も、年端もいかぬ少年も、誰もが彼女の女体の神秘に魅了された。

 勿論、それだけ視線を向けられればディアーナ嬢も気付かぬ筈はない。これが自身の美貌とスタイルをひけらかすような女性であれば特に問題は無かったのだが、不幸にも彼女は男からの視線に苦手意識を持ってしまった。
 それ故に、あまり表に出ようとはしなかったのだが、逆にそれが彼女が姿を見せた時の注目度を増すことに繋がっているのだから悪循環である。

 やるまでもなく結果は分かっているが、俺は目を凝らして彼女の姿を見詰めてみた。
 やはりと言うべきか、ディアーナ嬢の持つ最大の武器である胸が光って見える。元より後光が見えていたが、輝き過ぎて眩しく思うくらいだ。
 思うに、長年視線に晒されて意識してしまったせいということもあるのだろう。
 何れにせよ、彼女の性的な急所はその両胸だ。当然、責めもそこを中心に行うことになる。

 そこまで考えた時、俺はふと思い立った。
 彼女であれば、あれが使えるかも知れない、と。
 考案して作ったはよいものの、使える相手が居らずに無用の長物となっていた拘束具があるのだが、ディアーナ嬢であれば条件を満たす。

「アリアーヌ、彼女のドレスを脱がせてくれ」
「は、はい!」
「な──ッ!?」

 俺がアリアーヌに指示を出すと、ディアーナ嬢は驚愕しながら後ずさる。
 しかし、後ろ手に拘束された不自由な状態で逃げられるわけもなく、アリアーヌはあっさりと彼女のドレスに手を掛けた。

「や、やめてくださいっ!」

 必死にもがいて逃げようとするが、逃れられる筈もない。
 拘束されたディアーナ嬢が着せられていたドレスは簡易な物であったため、結び紐を幾つか解くだけであっさりと剥いてしまうことが出来る。

「いやあああぁぁぁーーー!」

 あっと言う間に、彼女はショーツだけの状態にされてしまった。
 勿論、その見事な巨峰も遮る物がなく、俺やアリアーヌの眼前にさらけ出されている。勿論その大きさは圧巻なのだが、それだけではなく染み一つ無い美しい乳肌に思わず視線が釘付けになる。
 それはまるで白い雪山のようだったが、厳しい寒さの代わりに包み込むような暖かさが伝わってくる。
 白い双球の頂点には薄桃色の突起が慎ましやかに姿を見せていた。
 胸の大きさの割に、乳輪や乳首は普通の女性と同じサイズで、そのギャップがより一層彼女の胸の大きさを強調しているかのようだった。

「これはどうしますか?」
「それはそのままでいい」

 アリアーヌがディアーナ嬢のショーツを指差しながら聞いて来るが、俺はそのままにさせることにした。
 彼女への責めは胸に集中するため、下半身を責めるつもりはない。ここは脱がせるよりもたっぷりと濡らさせて羞恥を煽る小道具にさせて貰おう。

「さて、こちらに来て貰おうか」
「は、放して! 放してください!」

 俺はディアーナ嬢の左腕を掴んで拘束具の方へと引き摺っていった。当然のように彼女は俺の腕から逃れようともがいたが、流石に力負けすることはない。
 今回使用するのは普段使用する機会がない拘束具なので、拷問部屋の端の方に設置されている。

 それは、支柱に木製の板が取り付けられたような形をしていた。
 板は丁度人の身長よりも少し低いくらいの高さに設置されており、中央に二つの穴が空いている。
 中段に切れ目が入っており、上半分と下半分が両端の金具で留められている。

「こ、これは何ですか!?」
「お前の身体をより魅力的にしてくれる小道具だ」
「……え?」

 俺は戸惑うディアーナ嬢を余所に、拘束具の片側に付いている金具を取り外した。
 閂状になっているそれを外すと、もう一端の固定された金具を中心に板の上半分が持ち上がる。

「アリアーヌ、彼女を拘束具にセットしろ」
「はーい」
「や、やめ……っ!」

 ここまで来れば説明せずともこの拘束具の使い方が分かったのだろう。アリアーヌは彼女を拘束具の方に押しやり、その大きな胸を片方ずつ掌で持ち上げて板に空いている穴に載せた。そしてそのまま、彼女が動かないように背中を押さえる。
 その状態で、完了を告げるかのように俺の方に向かって頷いてきた。
 俺はそれに応えて頷くと、怯えた表情を浮かべるディアーナ嬢の方へと目を向ける。

「下手に動くと挟まるぞ」
「ひっ!?」

 アリアーヌが押さえているので動けないとは思うが念の為の忠告をしながら、俺は持ち上げていた板の上半分を降ろす。そうすると、円形の穴の中に彼女の突き出した胸を挟んで木の枷が拘束する形になる。

「あくぅ!? は、外して! 外してください!」

 枷に空いた穴は彼女の胸よりも少し小さいため、ギュッと締めつけられているようだ。痛みにディアーナ嬢が軽く悲鳴を上げた。
 しかし、血行を圧迫する程ではないため、鬱血するようなことはないだろう。
 それでも下手に動けば胸に激痛が走ることになるため、彼女の行動は制限されたと言っていい。

 胸の円周よりも狭い穴に押し込められたことにより、ただでさえ大きい彼女の胸は根元で絞り出され、パンパンに張り詰めている。
 その様はまるで空気を詰め過ぎた風船のようで、針で刺したら破裂するのではないかと思わず考えてしまう程だった。

「さぁ、責めを始めるとしよう」
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