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レオンの告白
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0.5カラットでも450万~ということは、3カラットなら軽く1000万を超えるだろう。
これがいいわ。これにしよう。
この指輪とマンションで、総額一億円近くになると思う。あのケチは本当に買ってくれるだろうか? 思惑どおりにいくとは到底思えない。
コンコンとドアをノックする音がして、ママが入って来た。
「おはよう。気分はどう?」
ママは今日も抜かりのないメイクに、華やかなワンピース姿。
娘の容態を心配して来ているわけではない。この結婚をなんとか成功させることに、ママは人生をかけていると言っても過言ではない。
「もうすっかり元気よ。さっきゲオルクさんのところへ行って来たわ。今日にも退院するって言ってたけど、気分が良くないみたいなの。大丈夫かしら?」
「そうなの? ゲオルクさんはきっと食べ過ぎよ。ここへ入院して体重が5キロも増えたんですって。運動もせずに食べてばかりいるんですもの、太るに決まってるわ。あら、あなたどうしたの? そんなカタログなんか見て。珍しいわね」
「エンゲージリングを探していたの。ゲオルクさんが買ってくれるって言ったから」
「えーーっ、茉理!! じゃあ、やっとその気になってくれたのね。我慢して待った甲斐があったわ~ ああ、これで本当にマンシュタイン家の一員になれるのね。夢のようだわ~」
結婚に前向きになった私に、ママは飛び上がらんばかりの喜びようだ。
ぬか喜びしているママの姿に、少し気がとがめた。だけど、娘を犠牲にして金持ちになろうなどと、企むママが間違ってるでしょ。
「ねえ、これなんかどう? シンプルで可愛いでしょ」
「どれどれ、見せてごらん。ゲオルクさん、本当に買ってくれるって言ったの?」
「そうよ、好きなのを選んでいいって。もっと大きいのがいいかしら」
ママにカタログを渡し、お気に入りのリングを指差した。
「……3カラットは大きすぎるわ。ちゃんと結婚してしまうまで、高価な物は控えたほうがいいわ。ゲオルクさんは意外と金銭には細かいの。浪費家と思われないようにしないと」
ママはゲオルクの性格を把握していた。彼が高額なリングやマンションを買ってくれるとは思えない。
「ねぇ、ママ、もし一方的に婚約を解消されたら茉理は泣き寝入りなの? 慰謝料みたいなのは貰える?」
「どうしたの? なぜそんな事を聞くの? あなた何か企んでない?」
慰謝料の話をはじめた私に、ママは疑惑の目を向けた。
「たとえばの話よ。やっぱりこの3カラットのリングがいいなぁ。茉理、絶対にこれ買ってもらおうっと」
「茉理! 結婚したらもっと豪華なものがいくらでも買えるの。早まって欲を出すと破談になってしまうわよ。もっと子供らしくしてなさい!」
「はい、はーい!! じゃあ、ゲオルクさんのところへ行ってくるね~~」
病室を出て、エレベーターで一階まで下がった。どの科の待合室も外来の患者がいっぱいだった。
すれ違う医療スタッフは慌ただしく、一様に早足で通りすぎる。
先生も今頃は忙しく働いているのだろう。もうゲオルクから賠償金の請求書を受け取っただろうか。
私と関わったこと、後悔しているだろうな。
駐車場のアスファルトの上に横たわったままの先生を、非情にも見捨てて来てしまったのだ。弁解する勇気すら持てず、電話はかけられなかった。
一億円が用意できたら、茉理はまた先生に会いに行けるけれど。
すっかり冷めたような顔をした、さっきのゲオルクを思い出す。
婚約が解消されて慰謝料がもらえたら、願ったり叶ったりだけど、そんなに上手くいくわけない。
どうすればいいんだろう。
薬局前の広いロビーに出ると、お薬や会計を待っている患者たちの中にレオンがいた。
長身でどこから見ても外人のレオンは、たくさんの待ち人の中で一際《ひときわ》目立っていた。
iPadを操作しているレオンに近づき、ポンと肩をたたいた。
「ウワッ! 驚イタ。茉理デシタカ。ドウシタノデスカ? 」
「退屈だからうろついていただけよ。レオンはこんな所で何してるの? 」
「ゲオルク氏ガ退院スルト言ウノデ、支払イヲ済マセテイルトコロデス」
「やっぱり退院するんだ。じゃあ、私たちもここには居なくてもいいのね。ヤッター!!」
「茉理、ゲオルク氏ハ先ホド、婚約ヲ解消スルカモ知レナイト言ッテマシタ」
え、もう? 早っ!!
私への愛は一気に冷めてしまったってわけね。あの人の愛なんて、所詮その程度のものだったのね。
「そう、それで? 婚約を解消されたらそれでおしまいって事? ねえ、慰謝料って貰える?」
「ソレハ難シイト思イマス。お母様ノ借金ガアリマスカラ。裁判シタトコロデ勝テル見込ミハナイ」
はぁ、やっぱり現実は厳しいよね。婚約を解消してもらえるだけで満足するべきなのだろうか。
「デモ、スキャンダルハ社名ヲ傷ツケマスカラネ。ソノ辺ヲ上手クヤレバ慰謝料ガモラエルカモシレマセン」
なるほど。
さすがレオンは頭がいいな。
だけど、、一体どうやって?
レオンが会計窓口で支払いを済ませ、院内のカフェでコーヒーでも飲まないかと誘ってくれた。
通りすがりの女性たちが、スラリとしたイケメンのレオンを振り返って見ていた。
レオンに彼女はいないのかなとふと思う。
私より七つ年上の二十五歳だ。
ママに連れられてドイツに行ったばかりの頃、言葉が通じなくて寂しい思いをしていた私を、いつも助けてくれたのがレオンだった。
その頃、ギムナジウムへ進んでいた彼は、日本語の勉強がしたいのだと言っていたけれど、幼い私でもレオンの優しさは十分過ぎるほど身に沁みた。
その後、スイスの寄宿舎に入れられたので、レオンと会う機会はなくなったけれど、兄弟のない私にとってレオンは本当に兄のような存在だった。
休暇でドイツの自宅に戻ったときは、真っ先にレオンの元へ駆けつけた。
だのに、それから何年かしてワイナリーの経営が上手くいかなくなり、倒産の危機に迫られた。
そんな時、浮上したのが私を見染めたゲオルクからの援助の手。マンシュタイングループと手を組めば、怖いものなど何もない。会社が傾くことは回避できるのだ。シュルツ氏をはじめ、一族の者、その他すべての職員たちが、私とゲオルクとの結婚を待ち望んだ。
レオンでさえも私を助けてはくれなかった。
頭脳明晰なレオンは、その頃すでにシュルツ氏から厚い信頼を寄せられていたのだ。
裏切られたようなショックを受け、私は浩輝くんと寄宿舎から逃亡したのだった。
まだ早めの午前中だったので、カフェはとても空いていた。
レオンとこんな風に差し向かいでコーヒーを飲むことに、少し緊張を覚えた。
もう無邪気な子どもだった頃の私ではない。
レオンは優しい人ではあるけれど、どちらかというと寡黙だ。
気軽に世間話をするようなタイプではない。
思った通り二人でコーヒーを飲んでいても会話がなく、気まずい空気が流れた。
「ねえ、レオンには彼女はいないの?」
苦し紛れに、さっき思いついたプライペートな内容に踏み込む。
「イマセン。ドウシタノデスカ? 急ニ」
「どうしてって、レオンだってさ、結婚してもいい歳じゃない。彼女がいたっておかしくないわ」
「僕ガ結婚シタイト思ッタ人ハモウスグ結婚シテシマウノデス」
「えーっ! そうなの? じゃあ、失恋?」
わーー 、、 まずいこと聞いちゃった。
どうしよう。
「ソウ思ッテマシタ。デモ、モシカシタラソノ人ハ結婚シナイカモ知レマセン」
「え? なにそれ? どういうこと?」
「茉理、僕ト結婚シテクレマセンカ?」
う、嘘でしょう!!
これがいいわ。これにしよう。
この指輪とマンションで、総額一億円近くになると思う。あのケチは本当に買ってくれるだろうか? 思惑どおりにいくとは到底思えない。
コンコンとドアをノックする音がして、ママが入って来た。
「おはよう。気分はどう?」
ママは今日も抜かりのないメイクに、華やかなワンピース姿。
娘の容態を心配して来ているわけではない。この結婚をなんとか成功させることに、ママは人生をかけていると言っても過言ではない。
「もうすっかり元気よ。さっきゲオルクさんのところへ行って来たわ。今日にも退院するって言ってたけど、気分が良くないみたいなの。大丈夫かしら?」
「そうなの? ゲオルクさんはきっと食べ過ぎよ。ここへ入院して体重が5キロも増えたんですって。運動もせずに食べてばかりいるんですもの、太るに決まってるわ。あら、あなたどうしたの? そんなカタログなんか見て。珍しいわね」
「エンゲージリングを探していたの。ゲオルクさんが買ってくれるって言ったから」
「えーーっ、茉理!! じゃあ、やっとその気になってくれたのね。我慢して待った甲斐があったわ~ ああ、これで本当にマンシュタイン家の一員になれるのね。夢のようだわ~」
結婚に前向きになった私に、ママは飛び上がらんばかりの喜びようだ。
ぬか喜びしているママの姿に、少し気がとがめた。だけど、娘を犠牲にして金持ちになろうなどと、企むママが間違ってるでしょ。
「ねえ、これなんかどう? シンプルで可愛いでしょ」
「どれどれ、見せてごらん。ゲオルクさん、本当に買ってくれるって言ったの?」
「そうよ、好きなのを選んでいいって。もっと大きいのがいいかしら」
ママにカタログを渡し、お気に入りのリングを指差した。
「……3カラットは大きすぎるわ。ちゃんと結婚してしまうまで、高価な物は控えたほうがいいわ。ゲオルクさんは意外と金銭には細かいの。浪費家と思われないようにしないと」
ママはゲオルクの性格を把握していた。彼が高額なリングやマンションを買ってくれるとは思えない。
「ねぇ、ママ、もし一方的に婚約を解消されたら茉理は泣き寝入りなの? 慰謝料みたいなのは貰える?」
「どうしたの? なぜそんな事を聞くの? あなた何か企んでない?」
慰謝料の話をはじめた私に、ママは疑惑の目を向けた。
「たとえばの話よ。やっぱりこの3カラットのリングがいいなぁ。茉理、絶対にこれ買ってもらおうっと」
「茉理! 結婚したらもっと豪華なものがいくらでも買えるの。早まって欲を出すと破談になってしまうわよ。もっと子供らしくしてなさい!」
「はい、はーい!! じゃあ、ゲオルクさんのところへ行ってくるね~~」
病室を出て、エレベーターで一階まで下がった。どの科の待合室も外来の患者がいっぱいだった。
すれ違う医療スタッフは慌ただしく、一様に早足で通りすぎる。
先生も今頃は忙しく働いているのだろう。もうゲオルクから賠償金の請求書を受け取っただろうか。
私と関わったこと、後悔しているだろうな。
駐車場のアスファルトの上に横たわったままの先生を、非情にも見捨てて来てしまったのだ。弁解する勇気すら持てず、電話はかけられなかった。
一億円が用意できたら、茉理はまた先生に会いに行けるけれど。
すっかり冷めたような顔をした、さっきのゲオルクを思い出す。
婚約が解消されて慰謝料がもらえたら、願ったり叶ったりだけど、そんなに上手くいくわけない。
どうすればいいんだろう。
薬局前の広いロビーに出ると、お薬や会計を待っている患者たちの中にレオンがいた。
長身でどこから見ても外人のレオンは、たくさんの待ち人の中で一際《ひときわ》目立っていた。
iPadを操作しているレオンに近づき、ポンと肩をたたいた。
「ウワッ! 驚イタ。茉理デシタカ。ドウシタノデスカ? 」
「退屈だからうろついていただけよ。レオンはこんな所で何してるの? 」
「ゲオルク氏ガ退院スルト言ウノデ、支払イヲ済マセテイルトコロデス」
「やっぱり退院するんだ。じゃあ、私たちもここには居なくてもいいのね。ヤッター!!」
「茉理、ゲオルク氏ハ先ホド、婚約ヲ解消スルカモ知レナイト言ッテマシタ」
え、もう? 早っ!!
私への愛は一気に冷めてしまったってわけね。あの人の愛なんて、所詮その程度のものだったのね。
「そう、それで? 婚約を解消されたらそれでおしまいって事? ねえ、慰謝料って貰える?」
「ソレハ難シイト思イマス。お母様ノ借金ガアリマスカラ。裁判シタトコロデ勝テル見込ミハナイ」
はぁ、やっぱり現実は厳しいよね。婚約を解消してもらえるだけで満足するべきなのだろうか。
「デモ、スキャンダルハ社名ヲ傷ツケマスカラネ。ソノ辺ヲ上手クヤレバ慰謝料ガモラエルカモシレマセン」
なるほど。
さすがレオンは頭がいいな。
だけど、、一体どうやって?
レオンが会計窓口で支払いを済ませ、院内のカフェでコーヒーでも飲まないかと誘ってくれた。
通りすがりの女性たちが、スラリとしたイケメンのレオンを振り返って見ていた。
レオンに彼女はいないのかなとふと思う。
私より七つ年上の二十五歳だ。
ママに連れられてドイツに行ったばかりの頃、言葉が通じなくて寂しい思いをしていた私を、いつも助けてくれたのがレオンだった。
その頃、ギムナジウムへ進んでいた彼は、日本語の勉強がしたいのだと言っていたけれど、幼い私でもレオンの優しさは十分過ぎるほど身に沁みた。
その後、スイスの寄宿舎に入れられたので、レオンと会う機会はなくなったけれど、兄弟のない私にとってレオンは本当に兄のような存在だった。
休暇でドイツの自宅に戻ったときは、真っ先にレオンの元へ駆けつけた。
だのに、それから何年かしてワイナリーの経営が上手くいかなくなり、倒産の危機に迫られた。
そんな時、浮上したのが私を見染めたゲオルクからの援助の手。マンシュタイングループと手を組めば、怖いものなど何もない。会社が傾くことは回避できるのだ。シュルツ氏をはじめ、一族の者、その他すべての職員たちが、私とゲオルクとの結婚を待ち望んだ。
レオンでさえも私を助けてはくれなかった。
頭脳明晰なレオンは、その頃すでにシュルツ氏から厚い信頼を寄せられていたのだ。
裏切られたようなショックを受け、私は浩輝くんと寄宿舎から逃亡したのだった。
まだ早めの午前中だったので、カフェはとても空いていた。
レオンとこんな風に差し向かいでコーヒーを飲むことに、少し緊張を覚えた。
もう無邪気な子どもだった頃の私ではない。
レオンは優しい人ではあるけれど、どちらかというと寡黙だ。
気軽に世間話をするようなタイプではない。
思った通り二人でコーヒーを飲んでいても会話がなく、気まずい空気が流れた。
「ねえ、レオンには彼女はいないの?」
苦し紛れに、さっき思いついたプライペートな内容に踏み込む。
「イマセン。ドウシタノデスカ? 急ニ」
「どうしてって、レオンだってさ、結婚してもいい歳じゃない。彼女がいたっておかしくないわ」
「僕ガ結婚シタイト思ッタ人ハモウスグ結婚シテシマウノデス」
「えーっ! そうなの? じゃあ、失恋?」
わーー 、、 まずいこと聞いちゃった。
どうしよう。
「ソウ思ッテマシタ。デモ、モシカシタラソノ人ハ結婚シナイカモ知レマセン」
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