拾った2匹が、まさかイケメン獣人になるなんて。

守る覚悟

私たち3人の平穏な日々は、突然の出来事で一変してしまった。

ある日、庭でロッキーとエリオットと過ごしていると、突然周りがざわめき始めた。私はその異変に気付いて、警戒の目を向けた。すると、大量の獣人たちが庭に押し寄せてきているのが見えた。彼らは武装し、私たちに迫ってきている様子だった。

（きっと、2人を追っていた獣人達だ）

恐れが胸に迫る中、私はロッキーとエリオットを守る決意を固めた。私たちは逃げる間もなく、獣人たちの襲撃を受けた。

私は魔法を使って応戦しようとしたが、私の魔法は獣人達に届く前に掻き消されてしまう。何度魔法を撃っても同じだった。

私を恐れているはずの獣人達が襲ってくることに違和感を感じていたが、その自信の正体は魔法防御のアーティファクトだったようだ。

攻撃が効かないならば、守るしかない。しかし、あまりに多くの攻撃に障壁が耐えきれず、徐々に私の身体には傷がつけられ、力を失いつつあった。

しかし、ロッキーとエリオットを守るために、私は立ち上がり続けた。彼らは何もできず、無力感が彼らの目に映っているのがわかった。

「大丈夫……大丈夫よ。あなた達は私が守るから……！」

獣人たちの攻撃に耐えながら、私はなんとか彼らを遠ざけようとした。私の心は恐怖と闘志で揺れ動いていた。だが、2匹のために戦わなければならないという想いが私を支えていた。

彼らの動きはとても統率されていて、獣人族の中でも優れた軍だということが見てわかる。しかも、使い捨てのはずの貴重で強力なアーティファクトを持ち出してくるほどだ。

彼らの目的がロッキーとエリオットを捕まえることなのは明白だが、ここまでする理由がわからなかった。

「どうしてこんなことを…」

心の中で叫びながらも、私は手に持つ魔法杖を振りかざし、最後の力を振り絞って魔法を放った。獣人たちは驚きの表情を浮かべ、その隙をついて私はロッキーとエリオットを抱きしめ、必死に逃げようとした。

体中が痛みに苛まれながらも、私は2匹を守るために力を振り絞り、逃げるように森へと駆け込んだ。彼らの追撃が続く中、私は2匹を守りながら必死に進んでいった。

無力感と恐怖が私たちを包み込んでいたが、私は2匹を絶対に守るという強い決意を持ち続けた。もしかしたら、私は今日終わってしまうかもしれない。しかし、私は彼らのために戦い、守り抜く覚悟を胸に秘めていた。

森の奥深くまで逃げ込むことで、獣人たちの追撃は一時的に遠ざかった。私は息を切らしながら、ロッキーとエリオットを見つめた。彼らは傷つき、恐怖に震えているようだった。

「大丈夫、もう大丈夫だよ。私が君たちを守るから。」
「クゥ～……」
「ニャァ～……」

私がそう言うと、ロッキーとエリオットは目を見開き、私を見つめ返してくる。その目には感謝の気持ちと共に、未だに揺るがない信頼が宿っているようだった。

獣人たちの襲撃から逃れるため、私は密かに魔法で私たちの居場所を隠す手段を考えた。森の中で一時的な避難所を作り、2匹を安全な場所に隠そうと決意した。

ロッキーとエリオットが傷ついていることを見て、心が痛みに苛まれた。しかし、私は2匹のためにできる限りのことをする覚悟を持っていた。彼らは私にとって、ただのペット以上の存在だった。家族、友人、そして信頼の象徴だった。

獣人たちの追撃が再び近づいてくる中、私は魔法を使って森の中に小さな隠れ家を作り、ロッキーとエリオットをそこに匿った。彼らはおとなしく従ってくれ、私は彼らに頷きながら唇をひとつ打ち鳴らした。

私は隠れ家から出て、再び獣人たちに立ち向かう覚悟を決めた。彼らが私たちを襲ってくる理由は何だろう。しかし、私は2匹を守るために必死で戦うことを選ぶしかなかった。

「私は絶対に負けない。」

心の中で自分に誓いながら、私は再び魔法杖を手にし、獣人たちに立ち向かうために身を構えた。私の傍らにはロッキーとエリオットの姿があった。彼らの存在が、私の心に強い勇気と力を与えてくれた。

この戦いがどれほど過酷であっても、私は2匹を守るために闘い続ける。