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10 誰かこの双子にも常識を教えてあげて!
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グウェンさんからの爆弾投下により放心状態の私と、両側から私の頬をみにょんと引っ張るネネネとコココ。
コラコラコラ。私の頬はスライムじゃないんだぞ、やめんか。
「ふぉっふぉっふぉっ。
アレシュ様の名前は、小さな童でも知っとるじゃて。」
さいですか。
そりゃあアレシュさんが名乗った時複雑な顔したわけだよ…。
「ところでリヴ。
おやつの後はなにかするのかい?」
「ひゃひもひゃいよ」
「……ネネネ、コココ。リヴの頬を離してあげなさい。」
2人は渋々と言ったふうに私のほっぺちゃんから手を離した。
これ伸びてない?顔の表面積大きくなってない!?
「それなら、じいちゃんの手伝いをしてくれんか?」
「しゅりゅー!」
是非是非、私に仕事を!!
無駄飯喰らいは嫌なんです!!
「そうかそうか。
ならば、おやつを食べてしまいなさい。」
「あいっ。」
ケーキの残りを口に放り込み、紅茶を飲み干す。そして、ごちそうさまでした、と手を合わせた後は食器を流しに運ぶ。
「おわったー。」
「えらいえらい。
それじゃあ行こうかのう。」
「あいっ。」
グウェンさんと手を繋いで行き着いた先は、畑に面した小さな小屋。ここは、彼が薬草を調合したりする場所で、できることは少ないけれど私も時々手伝っている。
倉庫からジョウロを取り出して、畑に水を撒く。この畑には、ちょっとした野菜の他に薬に使うための薬草なんかも植えてある。
「おおきくなーれ、おおきくなーれ」
「キュッ!キュッ!」
私の歌に合いの手を入れるように、頭の上のハクトが鳴く。
グウェンさんと手分けして、畑に水をやり終わると、今度は薬草の加工だ。
「気をつけるんじゃぞ。」
「あいっ!」
グウェンさんに乾燥した薬草が入ったすり鉢を貰い、すりこぎでゴリゴリと潰す。
この世界では、漢方のような薬が一般的な治療法だ。ファンタジーでお馴染みのポーションはないらしい。
正確には液薬としてあるんだけれど、切り傷擦り傷を治したり、回復を少し促進したりほどの効果しかない。
それに、治癒魔法がない。協会の巫女の中に液薬と同じような効果の魔法が使える者がいたりするぐらいで、病気や怪我は地球と同じで医者に診せる。
それは、人間でも魔族でも共通らしい。
「できたー」
「よしよし、いい出来じゃ。」
グウェンさんは、ペースト状の葉が入ったすり鉢の中に、液体を注いだ。
「もうひと頑張りじゃ。」
「ん!」
再度すりこぎを持ち、練る。この作業は結構体力を使う。
液体が入っている分、重いのだ。
私が悪戦苦闘しながら練っている間、グウェンさんは私には任せられない薬を作っている。
フラスコのようなものの中でコポコポと泡立つ液体や、二種類の試験管の中の液体を掛け合わせたりしている。
理科の実験感がすごい。
ここに、''ヒーッヒッヒッ''と言う笑い声を足せば、グウェンさん完全にマッドサイエンティストだな。
…結構似合うな。
「キュッ!」
アホなことを考えつつグウェンさんの作業をじっと見つめながら、ひたすら練っていると、頭の上のハクトが鳴いた。
すり鉢に視線を落とせば、カプセルになった緑の玉がコンコロリン。
1番初歩的な薬、『薬丸』の完成だ。
不思議だよね。
ひたすら練るだけで、勝手にカプセルになるんだよ?異世界すごいわー。
「じいちゃ、できた!」
「ほう。上手に出来たのう。」
「えへへ」
グウェンさんに頭を撫でてもらっていると、ネネネとコココが、メイド服から動きやすい格好に着替えてやって来た。
「リヴ様ぁ~。
お散歩に行く時間ですにゃ~。」
「あい」
「気を付けて行ってらっしゃい」
体力がない私は、体力作りの一環として毎日二人と一緒に山の中を散歩している。
と言っても、その間に2人は晩御飯用の魔物とか狩ってるんだけれど。
この家は山の中にあるから、殆ど自給自足の生活で、双子ちゃん時々グウェンが山に食料調達に行く。
獣人は総じて力が強く、ネネネが肩にでっかい鹿を担いでいるのを初めて見た時は、ショックのあまり白目を向いて倒れたのはいい思い出。あれは結構な視界の暴力だったわ。
美少女が自分の2倍ぐらいある獲物担いでんだもん。
「リヴ様、ちゃんと腕輪はしてますかにゃ~?」
「らいじょーぶー」
今日私の隣にいるのはコココらしい。お散歩中片方が狩りに出て片方が私のお世話だ。
コココが言った腕輪と言うのは、私の左手首にぶら下がっている木製のシンプルなものだ。なんでも魔除けの効果があるらしい。
細い表面には小さな花の模様が散りばめられていて可愛らしく、私は好きだ。それにアレシュさんに貰ったものだしね!それだけで付加価値が100倍に膨れ上がっちゃうよね!
散歩するのは、私が目覚めたあの森。
コココに草花や動物の名前を教えて貰いながらほのぼの歩く。
「リヴ様ーっ!」
「なあにー?」
ネネネの私を呼ぶ声に、後ろを振り向けば、でっかい緑のイノシシを持った手をブンブン振る美少女の姿。
ねぇ、それ貴方の10倍はあるよね!?
「キューッ!?」
ハクトの声を耳元で聞きながら、私の意識はフェードアウトしていった。
コラコラコラ。私の頬はスライムじゃないんだぞ、やめんか。
「ふぉっふぉっふぉっ。
アレシュ様の名前は、小さな童でも知っとるじゃて。」
さいですか。
そりゃあアレシュさんが名乗った時複雑な顔したわけだよ…。
「ところでリヴ。
おやつの後はなにかするのかい?」
「ひゃひもひゃいよ」
「……ネネネ、コココ。リヴの頬を離してあげなさい。」
2人は渋々と言ったふうに私のほっぺちゃんから手を離した。
これ伸びてない?顔の表面積大きくなってない!?
「それなら、じいちゃんの手伝いをしてくれんか?」
「しゅりゅー!」
是非是非、私に仕事を!!
無駄飯喰らいは嫌なんです!!
「そうかそうか。
ならば、おやつを食べてしまいなさい。」
「あいっ。」
ケーキの残りを口に放り込み、紅茶を飲み干す。そして、ごちそうさまでした、と手を合わせた後は食器を流しに運ぶ。
「おわったー。」
「えらいえらい。
それじゃあ行こうかのう。」
「あいっ。」
グウェンさんと手を繋いで行き着いた先は、畑に面した小さな小屋。ここは、彼が薬草を調合したりする場所で、できることは少ないけれど私も時々手伝っている。
倉庫からジョウロを取り出して、畑に水を撒く。この畑には、ちょっとした野菜の他に薬に使うための薬草なんかも植えてある。
「おおきくなーれ、おおきくなーれ」
「キュッ!キュッ!」
私の歌に合いの手を入れるように、頭の上のハクトが鳴く。
グウェンさんと手分けして、畑に水をやり終わると、今度は薬草の加工だ。
「気をつけるんじゃぞ。」
「あいっ!」
グウェンさんに乾燥した薬草が入ったすり鉢を貰い、すりこぎでゴリゴリと潰す。
この世界では、漢方のような薬が一般的な治療法だ。ファンタジーでお馴染みのポーションはないらしい。
正確には液薬としてあるんだけれど、切り傷擦り傷を治したり、回復を少し促進したりほどの効果しかない。
それに、治癒魔法がない。協会の巫女の中に液薬と同じような効果の魔法が使える者がいたりするぐらいで、病気や怪我は地球と同じで医者に診せる。
それは、人間でも魔族でも共通らしい。
「できたー」
「よしよし、いい出来じゃ。」
グウェンさんは、ペースト状の葉が入ったすり鉢の中に、液体を注いだ。
「もうひと頑張りじゃ。」
「ん!」
再度すりこぎを持ち、練る。この作業は結構体力を使う。
液体が入っている分、重いのだ。
私が悪戦苦闘しながら練っている間、グウェンさんは私には任せられない薬を作っている。
フラスコのようなものの中でコポコポと泡立つ液体や、二種類の試験管の中の液体を掛け合わせたりしている。
理科の実験感がすごい。
ここに、''ヒーッヒッヒッ''と言う笑い声を足せば、グウェンさん完全にマッドサイエンティストだな。
…結構似合うな。
「キュッ!」
アホなことを考えつつグウェンさんの作業をじっと見つめながら、ひたすら練っていると、頭の上のハクトが鳴いた。
すり鉢に視線を落とせば、カプセルになった緑の玉がコンコロリン。
1番初歩的な薬、『薬丸』の完成だ。
不思議だよね。
ひたすら練るだけで、勝手にカプセルになるんだよ?異世界すごいわー。
「じいちゃ、できた!」
「ほう。上手に出来たのう。」
「えへへ」
グウェンさんに頭を撫でてもらっていると、ネネネとコココが、メイド服から動きやすい格好に着替えてやって来た。
「リヴ様ぁ~。
お散歩に行く時間ですにゃ~。」
「あい」
「気を付けて行ってらっしゃい」
体力がない私は、体力作りの一環として毎日二人と一緒に山の中を散歩している。
と言っても、その間に2人は晩御飯用の魔物とか狩ってるんだけれど。
この家は山の中にあるから、殆ど自給自足の生活で、双子ちゃん時々グウェンが山に食料調達に行く。
獣人は総じて力が強く、ネネネが肩にでっかい鹿を担いでいるのを初めて見た時は、ショックのあまり白目を向いて倒れたのはいい思い出。あれは結構な視界の暴力だったわ。
美少女が自分の2倍ぐらいある獲物担いでんだもん。
「リヴ様、ちゃんと腕輪はしてますかにゃ~?」
「らいじょーぶー」
今日私の隣にいるのはコココらしい。お散歩中片方が狩りに出て片方が私のお世話だ。
コココが言った腕輪と言うのは、私の左手首にぶら下がっている木製のシンプルなものだ。なんでも魔除けの効果があるらしい。
細い表面には小さな花の模様が散りばめられていて可愛らしく、私は好きだ。それにアレシュさんに貰ったものだしね!それだけで付加価値が100倍に膨れ上がっちゃうよね!
散歩するのは、私が目覚めたあの森。
コココに草花や動物の名前を教えて貰いながらほのぼの歩く。
「リヴ様ーっ!」
「なあにー?」
ネネネの私を呼ぶ声に、後ろを振り向けば、でっかい緑のイノシシを持った手をブンブン振る美少女の姿。
ねぇ、それ貴方の10倍はあるよね!?
「キューッ!?」
ハクトの声を耳元で聞きながら、私の意識はフェードアウトしていった。
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