運極ちゃんの珍道中!〜APの意味がわからなかったのでとりあえず運に極振りしました〜

斑鳩 鳰

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28 ゴンちゃんの悩み

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宴も終盤に差し掛かり、プレーヤーは一人また一人と離脱していき、街の人達も一人また一人と眠りに陥っていく。

かぐやはイカ焼きがお気に召したようでぐるぐると屋台を回っている。
人間を怖がったり憎んだりしていないようで安心した。ゴンちゃんが言うには、精霊は元来人間を好きな種族らしい。
かぐやが笑っているのを見て、思わずこちらの笑みも零れてしまう。

それから、私は、海辺に座り海を眺めているゴンちゃんの元へ向かった。

「浮かない顔しているけど、どうかしたの?」

声をかけて、ゴンちゃんの隣に座る。
ゴンちゃんは、ファサと尻尾を1度揺らしただけで、こちらを見ることなく海を見つめていた。
チベットスナギツネって元々浮かない顔してる動物だけど、なんとなく、ゴンちゃんの元気がない気がする。

『……本来の力が戻りつつある実感はあるが、蓋でもしてあるかのように力を出そうとしても出ないのだ』

しゅん、と耳と尻尾を垂らしたゴンちゃんを撫でながらステータスを確認する。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
名前 ソラ
種族 鬼っ娘
Lv 25
HP 2550/2550
MP 2550/2550
攻撃 0
防御 0(+250)
速さ 0(+250)
知力 0(+250)
運     490

スキル【羅刹化 lv4 8min】【雷魔法lv4】【打撃 lv4】【料理 lv7】【釣り lv5】【テイムlv3】【ヒール(小)※】【付与】【鑑定】【細工 lv5】
AP 0
SP 34

装備:狐神の加護を受けた巫女服一式
アクセサリー:身代わりの指輪、白狐の御守り、天の羽衣
            
ーーーーーーーーーーーーーーー
わお、レベルが一気に上がっている。
レイドボスを倒したから経験値がたくさん入ってきたのかな。
ドロップアイテムのイカをひたすら焼いたものだから、料理スキルのレベルも大幅に上がっている。

レベルアップ報酬とレイドボスの発見報酬として貰ったAP300をすべて運に振り分ける。
今更他のものに振り分けてもねえ。

.......うん、私はとことん運を極めよう!

この運がなければ、ゴンちゃんやかぐやとは出会えなかったと思うんだ。
これからも期待してますよ、素敵な巡り合わせを運んできてくれる運に。

ウィンドウを下にスワイプしてゴンちゃんのステータスを見る。
ーーーーーーーーーーーーーーー
名前 ゴン
種族 白狐
Lv 23
HP 1650/1650
MP 1650/1650
攻撃 94
防御 32
速さ 118
知力 40
運     5

スキル【狐火】【紅牙】【紅爪】【雷爪】
AP 0
ーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーー
名前 かぐや
種族 宝霊
Lv 20
HP 1350/1350
MP 1950/1950
攻撃 33
防御 48
速さ 56
知力 128
運     5

スキル【メテオール】【ゼロ・グラビティ】【アマ・デトワール】【パンタグラム】
AP 0
ーーーーーーーーーーーーーーー

【パンタグラム:上級星魔法。魔法攻撃大。低確率で混乱付与】

2人のAPは、戦い方に合わせて適当に振り分ける。
ボスを倒したことで3人ともレベルやその他の力が急激に上がっているが、かぐやが新しいスキルを習得している一方で、ゴンちゃんのスキルには何の変化もなかった。

「うーん、何でだろう。
狐神様のところに行ってみようか。
何か知っているかも知れないから」

『そうだな。よろしく頼む』

「今日はもう遅いから、明日行こうね」

『ああ』

「かぐやー、そろそろ帰るよー!」

むぐむぐと頬にイカ焼きをパンパンに詰めたかぐやの顔を拭き、ガロンさんとコランさんに挨拶をして、そのままログアウトする。
こうして、私の濃く長い一日は終わりを迎えた。
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