双蛇皇子との30日間の溺愛蜜月婚

木風

文字の大きさ
7 / 49
第一章 新月

第二夜「三日月 出会い・戸惑い・芽生え」③

しおりを挟む
『触るな』と言ったくせに、彼は動かない。
けれど、その肩が微かに震え、呼吸が詰まる切羽詰まった音だけが響いた。
見上げてくる揺れる金色の瞳は、苦痛と切実な渇望の間でさまよっているように見えた。
その無力なまでの表情が、たまらなく愛おしく、そして支配したい衝動に駆られた。

躊躇せず、唇を重ねる。
最初は、触れるだけのキス。

唇が触れた瞬間、背筋の奥がゾクリと電撃のように震えた。
魂と肉体が初めて繋がるような感覚。 
恐怖ではなく、未知の領域への興奮が、同時に体を支配する。

彼は拒まず、受け入れもせず――
ただ、戸惑いのまま、全ての息を殺していた。
顔を真っ赤にしているその無防備さと、男としての純真さが、
可笑しいほど愛しく、蹂躙したい気持ちになっていく。

「少し、口……開けてみて」

囁くと、彼は素直に従った。
わずかな隙間に、舌の先を濡らしながら忍び込ませる。

最初は唇を甘く、貪るように噛み、
次に、ゆっくりと、その舌の根元まで柔らかく舌を絡め取る。
恐る恐る動いていた彼の舌を、私の舌が導き、追い詰め、
絡め、彼の全てを奪う。
その瞬間、脳髄の奥深くに電流のような快感が走り、 
身体がわずかに甘く跳ねた。

「……そう。もっと、舌の先まで私を追うように……深く」

言葉に従い、ぎこちなくも懸命に応えてくる。
触れ合うたび、吐息が灼熱を増していく。

唇を離すと、彼の白い喉仏が、助けを求めるように小さく上下に動いた。
息は激しく乱れ、頬は羞恥で朱に染まっている。
その姿が、息が詰まるほど可愛く、もっと弄びたい。

自分の唇を指先でなぞり、挑発するように舐めて見せた。
彼の瞳がその動きを貪るように追い、その瞬間―― 
ごくり、と喉が鳴る音がはっきりと聞こえた。
この人の見上げる視線が、何を期待し、何を求め、そして何に屈辱を感じているのか……
手を取るように簡単にわかってしまう。

「真っ赤になって……かーわいい♡」

囁いた声が、自分でも驚くほど甘く、背徳的に響いた。

まるで自分の醜態を隠すように、視線を逸らそうとする。
ズボンの上からでもわかるくらい、固く、主張している部分に、 
そっと指先で熱を確かめるように這わせた。

「……っつ!」
「ねぇ。名前、教えてくれる?」

問いかけながら、ベルトを外し、ズボンに手をかけ、躊躇なく一気に下ろす。
露わになった下着には、既に蜜が垂れるほどの濡れたシミが広がり、その熱が指先にも伝わってきた。
下着をずらし、彼自身の、誇り高き雄を顕にする。
驚くほどの威容と、威厳のある膨らみに、一瞬、息を呑んだ。
そんなに経験が多いわけじゃないけれど、それでもここまで存在感を主張するモノは見たことはないかもしれない。

「教えてくれないの?
このまま最後まで、名前も知らない相手でいいの?」
「っ誰がっ……!そんな……」

先端の敏感な部分をチョンと突けば、身体は大きくビクつき、
耐えきれないような喘ぎが漏れる。
こんな浮世離れしている見た目の皇子と呼ばれる人が、 
私の指なんかで簡単に理性を失いかけていることが、
面白くてならない。
さっきのキスといい、彼はきっと、この手の行為は全てが未経験に違いない。

「教えてくれないなら、このままだけど。
私の指先だけで、終わりでいいの?」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました

大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――

ヤンデレエリートの執愛婚で懐妊させられます

沖田弥子
恋愛
職場の後輩に恋人を略奪された澪。終業後に堪えきれず泣いていたところを、営業部のエリート社員、天王寺明夜に見つかってしまう。彼に優しく慰められながら居酒屋で事の顛末を話していたが、なぜか明夜と一夜を過ごすことに――!? 明夜は傷心した自分を慰めてくれただけだ、と考える澪だったが、翌朝「責任をとってほしい」と明夜に迫られ、婚姻届にサインしてしまった。突如始まった新婚生活。明夜は澪の心と身体を幸せで満たしてくれていたが、徐々に明夜のヤンデレな一面が見えてきて――執着強めな旦那様との極上溺愛ラブストーリー!

淫らな蜜に狂わされ

歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。 全体的に性的表現・性行為あり。 他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。 全3話完結済みです。

世間知らずな山ごもり薬師は、××な騎士団長の性癖淫愛から逃げ出せない

二位関りをん
恋愛
平民薬師・クララは国境沿いの深い山奥で暮らしながら、魔法薬の研究に没頭している。招集が下れば山を下りて麓にある病院や娼館で診察補助をしたりしているが、世間知らずなのに変わりはない。 ある日、山の中で倒れている男性を発見。彼はなんと騎士団長・レイルドで女嫌いの噂を持つ人物だった。 当然女嫌いの噂なんて知らないクララは良心に従い彼を助け、治療を施す。 だが、レイルドには隠している秘密……性癖があった。 ――君の××××、触らせてもらえないだろうか?

黒の神官と夜のお世話役

苺野 あん
恋愛
辺境の神殿で雑用係として慎ましく暮らしていたアンジェリアは、王都からやって来る上級神官の夜のお世話役に任命されてしまう。それも黒の神官という異名を持ち、様々な悪い噂に包まれた恐ろしい相手だ。ところが実際に現れたのは、アンジェリアの想像とは違っていて……。※完結しました

肉食御曹司の独占愛で極甘懐妊しそうです

沖田弥子
恋愛
過去のトラウマから恋愛と結婚を避けて生きている、二十六歳のさやか。そんなある日、飲み会の帰り際、イケメン上司で会社の御曹司でもある久我凌河に二人きりの二次会に誘われる。ホテルの最上階にある豪華なバーで呑むことになったさやか。お酒の勢いもあって、さやかが強く抱いている『とある願望』を彼に話したところ、なんと彼と一夜を過ごすことになり、しかも恋人になってしまった!? 彼は自分を女除けとして使っているだけだ、と考えるさやかだったが、少しずつ彼に恋心を覚えるようになっていき……。肉食でイケメンな彼にとろとろに蕩かされる、極甘濃密ラブ・ロマンス!

虐げられた出戻り姫は、こじらせ騎士の執愛に甘く捕らわれる

無憂
恋愛
旧題:水面に映る月影は――出戻り姫と銀の騎士 和平のために、隣国の大公に嫁いでいた末姫が、未亡人になって帰国した。わずか十二歳の妹を四十も年上の大公に嫁がせ、国のために犠牲を強いたことに自責の念を抱く王太子は、今度こそ幸福な結婚をと、信頼する側近の騎士に降嫁させようと考える。だが、騎士にはすでに生涯を誓った相手がいた。

婚約解消されたら隣にいた男に攫われて、強請るまで抱かれたんですけど?〜暴君の暴君が暴君過ぎた話〜

紬あおい
恋愛
婚約解消された瞬間「俺が貰う」と連れ去られ、もっとしてと強請るまで抱き潰されたお話。 連れ去った強引な男は、実は一途で高貴な人だった。

処理中です...