異世界でぼっち生活をしてたら幼女×2を拾ったので養うことにした【改稿版】

きたーの(旧名:せんせい)

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ぼっちと幼女

世界一危険な場所で、理不尽に死ぬ

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 暗転していた視界に、じわじわと光が射し込んできた。
 意識という薄い膜が水面に浮かび上がるみたいに、ゆっくりと現実感が戻ってくる。

 どうやら、異世界に無事来ることができたのだろうか。

 まぶたを何度か瞬かせながら、周囲を見回す。
 そこには、地球ではまずお目にかかれないであろう光景が広がっていた。

 赤、青、黄、紫――と、原色の絵の具をぶちまけて、そのまま生やしましたと言わんばかりの木々が立ち並んでいる。
 幹はねじれ、葉は宝石のような光沢を持ち、風が吹くたびに色の粒がきらきらとこぼれ落ちているように見えた。

 色彩の暴力と言って良いほど、カラフルな世界。

 鼻に抜ける空気も、どこか甘いような、冷たいような、現実感の薄い匂いがした。
 肺いっぱいにそれを吸い込むと、体の奥底からじわりと熱が湧き上がってくる。

 体の奥底からワクワクが湧いて出て来る。

 ついに……遂に!!

「夢にまで見た異世界に来れたのか!」

 胸の奥で爆発しそうになっていた感情が、そのまま声となって飛び出した。
 拳を握りしめ、思わず一歩前に踏み出した、その瞬間――。

 ぱぁん、と風船を割ったかのような、いや、それよりももっと生々しい破裂音が鳴り響き、
 俺を中心に、血肉が花火のように四方八方へと散乱していった。

 飛び散る腕、脚、内臓。視界が赤く染まり、空と地面の区別が一瞬でなくなる。

 次の瞬間――。

『あなたは死にました』

 はい?

 ごめん、理解できない。

 えっ? 何が起きたの??
 さっきまでテンションMAX異世界ライフ開幕だったよね?
 どこでこんなバッドエンドルートに分岐した?

『スキル:死因分析を使用します……分析が終了しました。保有魔力量を著しく超過したため内側からの圧力に耐えきれず体が爆散したことによる即死です』

 頭の中に、機械的な、感情の起伏ゼロの声が響いた。

 保有魔力量を著しく超過?
 内側からの圧力?
 爆散?
 即死?

 単語だけは理解できる。
 だが、それを全部つなげた結果が「さっきの血みどろ花火」だと思うと、なんとも言えない気分になる。

 なるほど、即死か。じゃあ仕方ないな!

 ……って、なるかアホ!!

 なんで? 実質不老不死じゃなかったの???
 神様、説明と違いません? 初回特典で即死はちょっと聞いてないんですけど。

『スキル:適材適所に各スキルをリンクさせる事をお勧めします。リンクしますか?』

 追い打ちをかけるように、再び頭の中に声が響いた。
 今度は、どこか事務的な案内というか、チュートリアルメッセージ的なものらしい。

 おお、なんか頭の中に選択肢が浮かんできたぞ。
 「はい」「いいえ」的な、ゲームで散々見てきたやつだ。

 正直、今の俺には何が何だか分からないが――多分、任せておけばなんとかなるだろう。
 細かい仕様は後回しだ。生き返ることが先決。

『スキル:適材適所へのスキルのリンクが許可されました。スキルを使用する順番を構築します』

 淡々と進むシステム文。
 異世界すげぇな……これが神の為せる技か。

 周囲は真っ暗で、手足の感覚もない。
 今の俺の状態は魂の状態ってやつなのかな? いわゆるゴースト状態?

 まさか異世界に来て五秒未満で死ぬとは思っていなかったから、ステータスも見れてないぜ。
 普通、まずメニュー開く時間くらいくれてもいいだろ……。

『構築が終了しました。スキル:根源回帰とスキル:定向進化を同期します。それに伴いスキル:定向進化の発動要件にスキル:死因分析による分析結果を参照します』

 なるほど、さっぱりわからん。

 根源がどうとか定向がどうとか言われても、文系高校生には荷が重い専門用語だ。
 まあ、ステータスとか開ければ自分の保有しているスキルとかを確認できるはずだから、
 とりあえずはステータスを開けるようになるまで待つしかないな。

 ――と、そこで自分の状態に違和感を覚えた。

 ってか、体が透けていることに今気がついた。

 しかも、どう見ても服着てねぇぞ…?

 学生服しか持ってないってことは、自作しないといけないのか…。
 異世界初手、素っ裸魂はさすがに羞恥心が疼く。いや、体ないんだけど。

『肉体生成の準備が完了しました。生成をするには許可が必要です』

 あ、来た。
 生き返りフラグだ。

 許可します。

 なるほど、これで生き返れるという訳か。

 死にはするけど生き返るから実質不死は本当なんだな。
 ちょっと思ってた不老不死と違うけど、まあ結果オーライ……なのか?

『肉体を生成しました』

 言葉とほぼ同時に、ずしりとした重みが全身に戻ってくる。
 心臓が鼓動を打ち、肺が空気を吸い込み、血が全身を駆け巡る感覚。

 おっ、体が透けてない!
 手を握ったり開いたりしてみる。ちゃんと動く。
 生き返れたみたいだ。

 ――と思ったその瞬間。

『あなたは死にました』

 おい。

 リスキルか。
 え? 普通、リスポーン直後は無敵とかあるじゃん? 
 一定時間ダメージ受けません、とかそういう親切設計は?

 ……ないの?

『スキル:死因分析を使用します……分析が終了しました。保有魔力量を著しく超過したため内側からの圧力に耐えきれず体が爆散したことによる即死です』

 さっきと同じテンポ、同じ口調で、同じ内容の死因が告げられる。

 死因同じかい!
 学習しろよ! 俺氏!

 こちらはさっきの死亡ログを全く活かせていない。
 文字通り、出オチで二連続爆発四散である。

『スキル:死亡報告とスキル:死因分析を同期させますか?』

 また頭の中に、案内音声が流れる。

 死亡報告ってあれか、「あなたは死にました」ってやつだな。
 同期させるとどうなるんだ?

『同期させることで死因と死亡報告を同時に告げることが可能になります』

 ちっちゃいアップデートだね!!!

 アレか!? 一つ二十九円のもやしが二つで五十円みたいな感じだね!
 合わせるとちょっとだけお得なんだね!

 いや、別にお得じゃないよね!?
 死ぬたびに丁寧に死因を教えてくれる親切設計、みたいな?

『肉体生成の準備が完了しました。生成をするには許可が必要です』

 またか。
 これ、許可無しでも肉体生成されるようにならないかな?

 選択するのがめんどくさいからさ……。
 死ぬたびに「はい」を押させる仕様とか、完全にクソゲーのそれだ。

『次回から許可不要で肉体を生成することを許可しますか?』

 おっと、ユーザビリティ改善きた。

 次回って……。
 なるべく死にたくはないんだけど……まあ、次があればの話ね!

 許可しよう。

『肉体を生成しました』
『あなたは爆散して死にました。詳細を知りたい場合はスキル:死因分析を発動してください』

 早すぎない!?

 俺まだ「うおお、久しぶりの肉体だぁー!」的な事やってないよ!?
 歓喜する暇すら与えられずに即爆散って、どんなスパルタ仕様だ。

 それに雑だね!
 「爆散して死にました」って……見れば分かるよ!

 めっちゃ俺の血肉が飛び散ってるもん!
 すっっっごい、この辺真っ赤っかだもん!

 あっ、待って。トラさんそれ俺の小腸、食べないで――。



 ってことで、いろいろなことで死にまくっては、その死因に対して強くなって復活してた訳だ。

 最初の千年くらいは、本当に笑えないレベルで死にまくった。
 高濃度魔力で爆散、未知の毒で昏睡死、踏みしめた地面が崩落して圧死、寝てる間に巨大昆虫に丸かじり――などなど、バリエーションだけは豪華絢爛だったと言える。

 あまりに連続で死に続けたせいで、怒りや恐怖といった感情が、少しずつ剥がれ落ちていく感覚さえあったが、何とか持ちこたえた。
 それどころか、死ぬたびにスキルが適応し、再構築され、少しずつ「同じ死因では死ににくく」なっていった。

 魔法やら剣術やら錬金術やら。
 この世界で存在すると噂される技術の多くを、自力で、もしくは試行錯誤の末に独自で開発し続けて、今に至るって感じだな。

 この世界は、どうやら想像力さえあればどうにかなるらしく、妄想に妄想を重ねた結果、めっちゃ強くなった。
 冗談抜きで、世界最強であることを確信できるくらい強くなれたと自負してる。

 まあ、約二万年も自分を鍛えていれば、そりゃ誰だって強くなれるだろう。
 俺の場合、その過程に「死ぬ」が何千回も挟まっているだけだ。

 ちなみに、俺の居るこの場所は『魔の森』と言って、人間にとってはすごい危険な場所らしい。

 人族が足を踏み入れたら二秒も持たずに爆散する、魔力濃度おばけの森。
 そんな場所の奥地を「ホーム」と呼べる時点で、もうだいぶ人としての感覚がズレている気がする。

「――――――――」

 目の前にいる子供が、現実を見ろと言わんばかりに何かを言っている。

 さっきから、ずっとこちらを見上げて何かを訴えかけているようだが、
 俺の脳内には意味不明な音の羅列としてしか届いていない。

 そういえば、異世界に来て初めての人族かもしれない……。

 やっべ、急に緊張してきた。
 二万年ぶりの「初対面、同じ種族との会話イベント」である。

「もうちょっと俺に分かるように話してくれないか?」

 できるだけ柔らかく声をかけてみる。

 ビクッと二人の子供が肩を竦める。
 まるで、雷が落ちたかのような反応だ。

 あれ? もしかして俺が怖いのか?

 一応、顔は平々凡々で悪くはないと思ってるし、体は清めてるから臭くないし……。
 ただし、服装(?)が問題かもしれない。

 腰に、でっかいトカゲの鱗で作った布みたいのを巻いてるだけで、上半身は何もつけてない。
 いわゆる野生のサバイバー仕様。
 初対面の子供から見たら、かなり怪しい。

 うん、怪しいな。

 しかも俺の話す言葉と、この子が話している言葉は全く違うものみたいだから、言語による意思疎通も無理。

 コミュニケーションがとれないな、これ。

「――――?」
「――、――――――」

 二人で会話始めちゃったぞ。

 おじさんハブらないで、寂しい。
 会話のテンポは軽快なのに、内容が一ミリも分からないのが地味に堪える。

 それにしても、なんか……全体的に細いな。

 手首も足首も、枝みたいに細い。
頬もこけていて、服もところどころ擦り切れている。
 こんな場所にいるってことは、二千%ぐらいの確率で捨てられたと認識してもよさそうだ。

 顔は似てるから双子だと思う。

 片方は綺麗な銀髪で、肩ぐらいまで伸びているショートヘア?
 くりくりっとした純真無垢な碧色の目で、年を取ったら間違いなく美少女になるだろうと確信が持てる容姿だ。

 もう一人は、髪の色が薄い翠色で、目の色が蒼。
 顔の造りはほとんど一緒で、髪型がボブカットのような髪型だ。

 そして年をとったら間違いなく美少女に(略

 将来性だけで言えば、確実にこの世界の美形ランキング上位に食い込むだろう二人である。

 このまま放置して俺の拠点に帰ってもいいけど、放置していったら魔物の餌になるか、餓死するかの二死択一状態に陥ってしまう。

 異世界に来て約二万の年月を経たけど、初めて会った人族だし、見殺しにするのも寝ざめが悪くなりそうだ。

「おーい」

 軽く手を振りながら声をかけると、ビクッとして二人がこちらを見る。

 あ、この目は完全に怯えてる目だ。
 結構昔に、全力の殺気と魔力を解放して、俺の小腸を食べたトラと対峙した時のトラの目に似てる。

 つまり、「この存在ヤバい、絶対勝てない」という対象に向ける目だ。

 分かりやすくジェスチャーで、俺の後ろを付いてこさせるように合図して……。

「どうせ話している言葉は伝わってないんだろうけど言っておく。死にたくなかったら俺についてこい」

 言葉ではなく、声のトーンと雰囲気で「敵意はない」ことを伝えるつもりで、あえて背を向ける。
 二人に背を向けて歩き出す。

 気配からすると、しっかりついてきているみたいだ。
 小さな足音が、慎重に、それでも確かにこちらを追いかけてくる。

 ――その後ろから、変な魔物までついてきているが、知り合いではないだろう。

「今日は熊鍋だな」

 体長十五メートルくらいの、黒い熊みたいな魔物だ。
 黒曜石のように黒く光る毛皮、丸太のような四肢、丸太どころか家をへし折れそうな爪。

 力が非常に強く、毛皮も硬い。
 だが、肉は美味い。

 全身の力を抜いて後方へ跳躍し、空中で体をひねりながら、熊の脳天めがけて拳を叩き込む。

 ドパンッと炸裂する音が鳴り響き、頭部を失った熊の体が、糸の切れた人形みたいに力なく地面に横たわる。

 すぐさま水属性魔法を行使し、熊の血を外に排出させて……よし、血抜き終了。

 振り返ると、二人がキラキラした目でこちらを見つめている。

 なんだ…?

 恐怖の色はまだ残っているが、それと同じくらい「驚き」と「興味」と、ほんの少しの「安心」が混ざった視線だ。

 そうか! 魔物を倒したから、味方だと信じてくれたんだな!

 打ち解けられそうで良かった。
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