没落領地の転生令嬢ですが、領地を立て直していたら序列一位の騎士に婿入りされました

藤原遊

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第4章 学校設立

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祖父ディートフリートの部屋に呼ばれた私は、机の上の地図や帳簿を広げて説明を始めた。

「……というわけで、下位貴族も平民も学べる“学校”を作ります! 読み書き算術、鍛錬、魔力奉納まで、まとめて一括で!」

隣でリヒャルトが椅子から転げ落ちそうになる。

「そ、そんな前例のない……! だ、第一、予算はどこから……!」

祖父は腕を組んで、じっと私を見ていた。やがて重々しく口を開く。

「理にかなう。人材を育てるのが何よりの再建だ」
「お祖父様……!」

胸がじんと熱くなる。真正面から肯定されるって、こんなに心強いんだ。

会議が一段落したところで、祖父が咳払いをした。

「それとエレオノーラ。お前、このところ領都をよく歩き回っているそうだな」

「えっ……そ、それは……」

「護衛もなしで領主一族が動くのは不用心だ。よって――今日からお前に護衛をつける」

そう言って入ってきたのは、黒髪をひとつに束ねた凛とした女性騎士だった。年はまだ若いけれど、背筋はぴんと伸び、落ち着いた雰囲気が漂っている。

「イルマと申します。……学院では15歳の学年ですが、学院外期間のため、領に戻ってまいりました」

「わぁ……かっこいい……!」

思わず口に出してしまい、イルマが少しだけ苦笑する。

学校の構想を話すと、イルマは腕を組んで考え込み、すぐに口を開いた。

「先生役ですが、最上級生から選抜してはいかがでしょう。学院で学んだばかりの知識を、下に伝えるのです。訓練にもなります」

「なるほど……! それなら人手不足でも回せる!」

「加えて、上級生への授業はリヒャルト殿が担当すればよいでしょう」

突然名前を出されて、リヒャルトが固まった。

「えっ、わ、私が!?」
「学院を出たばかりの文官だろう。君がやるのが一番自然だ」

イルマが淡々と言い切り、祖父も「うむ」と頷く。

私は思わず身を乗り出して叫んだ。

「完璧! イルマ、あなた最高!」

にこりと笑ったイルマの姿は、やっぱり頼れる“お姉様”にしか見えなかった。
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